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第二章
8 騎士を目指す者
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また、あの方達にお会いするのかと思うと気が重い。
私は、足取り重く廊下を進んでいた。
「ルナ大丈夫?」
「ええ。大丈夫よ」
心配そうに顔を覗き込むシロに笑顔を貼り付ける。
「それにしても、濃い方たちだったよね」
「そうね.......」
思い出されるのは、今朝の出来事。
個性的な留学生を思い浮かべた私とエメは思わず苦い顔を浮かべた。
これからまた、あの濃い人物達に会うのかと思うと憂いもあるというものだ。
「それに、何事もなければいいのだけれど」
本来ならば、攻略対象者達は恋の障壁として現れるのだ。
ライバルや障壁は、恋のスパイスには丁度いい。
だが、ヒロインは既にいない。
ゲームだと、留学生が来たことで一悶着あるのだが、ゲームの筋書きとは変わってしまった。
このまま、何事もなく、平穏に過ごすことができれば良いのだが。
「ルナリア嬢とエメ嬢とシロ嬢じゃないか」
「今から普通科に行くのか?」
突然背後から声をかけられて振り返ると、乗馬用の服装に着替えたクロードさんとブリスさんがいた。
「はい、今からディオン様たちをお迎えに行くところです」
「ブリスとクロードは今から馬術の練習?」
「ああ、競技大会も近いしな」
「競技大会って、確か二ヶ月後でしたよね?」
競技大会とは、育成科にとって最大の催しである。
競技大会では、騎士団や一般貴族の方々が学園に入ることが許される。
というのも、幾つかある競技の中で育成科の生徒は得意分野を選び、騎士団或いは貴族の方々に自分の能力をアピール出来るのだ。
そこで、見初められれば侍女侍従としてスカウトされることもある。
普通科の生徒も参加可能であるが、競技大会は育成科のためのイベントのようなものなので参加する者はあまりいない。
普通科の生徒が参加したからといって、得はない上に毎日訓練をしている育成科の生徒に勝てるはずも無いので、殆どの生徒はめぼしい従者を誰よりも早く発見し、スカウトするため見学していることが多い。
去年までは、体を使う競技にはジェルマン様が、頭脳を使った試験にはエゾン様が普通科から参加されていた。
だが、競技大会はまだ二ヶ月も先だ。
新学期早々、訓練とはすごいやる気だなと関心していると、
「俺たちは今年、兵法の試験の合格と三つの競技で、上位八人に入ることを目指しているからね」
クロードさんが答える。
競技大会は、競技か試験の中から一つ以上の参加が育成科には義務付けられている。
殆どの育成科生徒は、一つを極めて上位を狙うことが多いのだが、ある目標を持った者たちは幾つかの試験や競技を受けなければならない。
三つの競技で上位八人以内であること。
兵法の試験での合格。
クロードさんが告げた条件は、騎士団入団の条件である。
騎士団には幾つかの入団方法があるが、一般的なのは入団試験を受けることだ。
しかし、入団希望者は多く、合格者全員を正規騎士団への配属は難しいため、傭兵として雇われる。
そこから成り上がっていくのは、実に至難であり、長期戦にもなる。
だが、三年生となった育成科生徒は、競技大会で定められた条件をクリアすると正規の騎士団として入団することができる。
「クロードさんとブリスさんは騎士団を目指していらしたんですね」
「俺たちだけじゃなく、コームもだけどな」
コームさんは、アストルフォ様が隊長を務める第二番隊を目指しているのだとか。
「構内案内でもしかしたら、そっちに行くかもしれないから、下手なところは見せないでよね。特にブリス」
「なんで俺なんだよ。そもそも、得意じゃなければ違う競技選んでるっつーの」
「クロードさんも練習頑張ってくださいね」
「.......頑張れ」
「ああ、ありがとう。ルナリア嬢、シロ嬢」
私達は別れ、私とエメとシロの三人はディオン様達が待つ普通科校舎へと向かった。
私は、足取り重く廊下を進んでいた。
「ルナ大丈夫?」
「ええ。大丈夫よ」
心配そうに顔を覗き込むシロに笑顔を貼り付ける。
「それにしても、濃い方たちだったよね」
「そうね.......」
思い出されるのは、今朝の出来事。
個性的な留学生を思い浮かべた私とエメは思わず苦い顔を浮かべた。
これからまた、あの濃い人物達に会うのかと思うと憂いもあるというものだ。
「それに、何事もなければいいのだけれど」
本来ならば、攻略対象者達は恋の障壁として現れるのだ。
ライバルや障壁は、恋のスパイスには丁度いい。
だが、ヒロインは既にいない。
ゲームだと、留学生が来たことで一悶着あるのだが、ゲームの筋書きとは変わってしまった。
このまま、何事もなく、平穏に過ごすことができれば良いのだが。
「ルナリア嬢とエメ嬢とシロ嬢じゃないか」
「今から普通科に行くのか?」
突然背後から声をかけられて振り返ると、乗馬用の服装に着替えたクロードさんとブリスさんがいた。
「はい、今からディオン様たちをお迎えに行くところです」
「ブリスとクロードは今から馬術の練習?」
「ああ、競技大会も近いしな」
「競技大会って、確か二ヶ月後でしたよね?」
競技大会とは、育成科にとって最大の催しである。
競技大会では、騎士団や一般貴族の方々が学園に入ることが許される。
というのも、幾つかある競技の中で育成科の生徒は得意分野を選び、騎士団或いは貴族の方々に自分の能力をアピール出来るのだ。
そこで、見初められれば侍女侍従としてスカウトされることもある。
普通科の生徒も参加可能であるが、競技大会は育成科のためのイベントのようなものなので参加する者はあまりいない。
普通科の生徒が参加したからといって、得はない上に毎日訓練をしている育成科の生徒に勝てるはずも無いので、殆どの生徒はめぼしい従者を誰よりも早く発見し、スカウトするため見学していることが多い。
去年までは、体を使う競技にはジェルマン様が、頭脳を使った試験にはエゾン様が普通科から参加されていた。
だが、競技大会はまだ二ヶ月も先だ。
新学期早々、訓練とはすごいやる気だなと関心していると、
「俺たちは今年、兵法の試験の合格と三つの競技で、上位八人に入ることを目指しているからね」
クロードさんが答える。
競技大会は、競技か試験の中から一つ以上の参加が育成科には義務付けられている。
殆どの育成科生徒は、一つを極めて上位を狙うことが多いのだが、ある目標を持った者たちは幾つかの試験や競技を受けなければならない。
三つの競技で上位八人以内であること。
兵法の試験での合格。
クロードさんが告げた条件は、騎士団入団の条件である。
騎士団には幾つかの入団方法があるが、一般的なのは入団試験を受けることだ。
しかし、入団希望者は多く、合格者全員を正規騎士団への配属は難しいため、傭兵として雇われる。
そこから成り上がっていくのは、実に至難であり、長期戦にもなる。
だが、三年生となった育成科生徒は、競技大会で定められた条件をクリアすると正規の騎士団として入団することができる。
「クロードさんとブリスさんは騎士団を目指していらしたんですね」
「俺たちだけじゃなく、コームもだけどな」
コームさんは、アストルフォ様が隊長を務める第二番隊を目指しているのだとか。
「構内案内でもしかしたら、そっちに行くかもしれないから、下手なところは見せないでよね。特にブリス」
「なんで俺なんだよ。そもそも、得意じゃなければ違う競技選んでるっつーの」
「クロードさんも練習頑張ってくださいね」
「.......頑張れ」
「ああ、ありがとう。ルナリア嬢、シロ嬢」
私達は別れ、私とエメとシロの三人はディオン様達が待つ普通科校舎へと向かった。
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