川辺のゴミ[ショートショート]

アケビ(仮)

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川辺のゴミ

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僕の足元には小さな石と砂利が積もっている。
すぐ隣にはきれいな水が流れており、空気も澄んでいて居心地がいい。
僕はこの川辺が好きだ。
後ろを振り返ると一人の男が煙草の吸殻を袋に入れているところだった。
「こんにちは。ゴミ拾いですか? お疲れ様です」
「ありがとうございます。声をかけられたのは初めてですよ」男は笑顔を見せた。「ずいぶん大きな荷物をお持ちですね。ゴミがあれば私がもらいますよ」
男は僕の背負っている大きなリュックサックを指さした。
「いえ、いいんです。毎日やってるんですか? ゴミ拾い」
「ええ、雨の日以外は。いつも新しいごみがあって。
自分のごみは自分で持って帰ってほしいですよ」
僕は男の持つ袋を覗き込んだ。
煙草の吸殻のほかにつぶれた空き缶なども入っている。
「大変でしょうが、がんばってください」
「はい。では」
そう言うと男はゴミ拾いを再開し、やがて見えないところに行ってしまった。
(ここでゴミ拾いをしてる人がいたなんてな……)
僕は男の背中を見送ると、リュックサックのファスナーを開け、
潰れた自転車のタイヤを川へ放った。
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