転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

文字の大きさ
25 / 32

第二十五話 食料不足の対策

しおりを挟む
しばらくするとテルケフ領や異民族、王国領に向かった使者が帰ってきた。しかし使者はとんでも無いことを口にした。
「その……、テルケフ領では食料の価格が平時の五倍になっており、異民族や王国領の地方領主などは売れるだけの食料がないと言っております」
「なるほど。つまりはテルケフ領から高値で食料を買い取らなければいけないのだな」
「はい。……その通りかと思われます」
テルケフ領が要求している食料の価格は、壱石あたり金貨五枚、これが240000人分必要か。
僕は途方もない金貨が必要になると思い大いに頭を抱えて悩み続けた。しかしそこでテルケフ領からの食料の買い入れ以外で食料を手に入れる方法を思いついたのだった。僕はその思いついた方法を試しにツララに話した。
「東の魔王国から食料を買えばいいのでは?」
それに対してツララは怪訝そうに答えた。
「確かに良い考えかもしれません。しかし私は断固として反対します!」
「なんで反対するの?」
あまりのツララの反対ぶりにその理由が気になったのでそう質問した。するとツララは冷静に答えた。
「魔王国の住人の魔族も、食料を高値で売る場合があります。それに何よりも昔、魔族は食料と偽り砂や砂利を俵に入れて売った例もあります」
それを聞いて僕は不安に思いつつもツララに対して強気な顔で答えた。
「確かに危険かもしれない。だが! 恐怖で前進することができないものはいつまで経っても目的地には辿り着けない」
僕はそう言って魔王国の商人から食料を買うことを決意して、使者を出した頃だった、テルケフ領から使者がきた。その使者は僕とツララに対して強気に用件を言った。
「テルケフ様はあなたとの和解の為、食料支援をしようと考えております。しかしテルケフ様もただでとはいけません。量も量なので」
「ならば何をお求めだ?」
僕がそう使者に聞くと使者はニヤりと笑って要求を出した。
「要求は三つほどあります。一つ目、食料壱石につき金貨一枚を払うこと。二つ目、毎年ヴォルペ領の税収の内半分を貢ぎ物として納める。三つ目、ツララの身柄を引き渡すこと。以上三つです」
「ふざけるな! そんな話が飲めると思うか?」
僕は使者が提示した要求に怒りの声を上げた。一つ目は受け入れるのは当然だ。しかし二つ目や三つ目は断固として受け入れられない。
僕は使者に怒りの声を上げるとすぐに外出の準備をした。そして兵士1000人を護衛に馬車でテルケフ領の領都にいるテルケフの下に向かった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

無能と追放された俺、死にかけて覚醒した古代秘術を極めて最強になる

仲山悠仁
ファンタジー
魔力がすべての世界で、“無能”と烙印を押された少年アレックスは、 成人儀式の日に家族と村から追放されてしまう。 守る者も帰る場所もなく、魔物が徘徊する森へ一人放り出された彼は、 そこで――同じように孤独を抱えた少女と出会う。 フレア。 彼女もまた、居場所を失い、ひとりで生きてきた者だった。 二人の出会いは偶然か、それとも運命か。 無能と呼ばれた少年が秘めていた“本当の力”、 そして世界を蝕む“黒い霧”の謎が、静かに動き始める。 孤独だった二人が、共に歩き出す始まりの物語。

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

無属性魔法しか使えない少年冒険者!!

藤城満定
ファンタジー
「祝福の儀式」で授かった属性魔法は無属性魔法だった。無属性と書いてハズレや役立たずと読まれている属性魔法を極めて馬鹿にしてきた奴らの常識を覆して見返す「ざまあ」系ストーリー。  不定期投稿作品です。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

異世界召喚はもう勘弁してください。~五度目の異世界召喚は国の再興からスタートです~

山椒
ファンタジー
今まさに召喚されようとしている男子高校生、星宮勇輝はただの男子高校生ではない。 一度ならず四度異世界召喚を経験している男子高校生であった。 四度も四つの世界を救い、ようやく落ち着けると思ったところで五度目の異世界召喚が行われた。 五度目の異世界召喚を受け異世界召喚されることが常識になりつつあった勇輝であったが、勇輝を呼び出した国は闇の者によって崩壊していた国であった。 世界を救わなければならず、国も復興しなければいけない状況であった。 だが勇輝は異世界召喚ごとにステータスを持ち越していたためそれができる存在であった。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

異世界へ行って帰って来た

バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。 そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。

処理中です...