Dragon Generation

1話 龍の子

世界には沢山の生き物がいる。
犬、猫、虎、像、そして龍。

これは〝龍〟の物語。



【武士の国：浪人町】

町の煙草屋で盗みが起きた。

店主
「またか！」
店員
「はい！やられました！奴に！」
店主
「早く！追え！」

煙草屋から全力で走って逃げる少年がいた。

少年
「ごめん！俺の未来がかかってんだ！」

少年はそう言い放ちもうダッシュで逃げていった。

少年の名前は〝竜間 リン〟17歳。
白髪の髪が特徴的な少年だ。

リン
「はぁ、、、。はぁ、、、。」
「もう来るだろ、、、。」

リンは煙草を片手に木に登り
煙草を吸い始めた。

リン
「この景色見ながらの煙草はたまんねぇな。」

彼の目の前に広がる景色は水平線だ。
彼はこの国から旅立つことを夢に見ている。

リン
「やっとか来たか、、、。」

背後から複数人の兵隊が近寄って来た。

兵隊
「竜間リン。隊長がお呼びだ。」

リン
「はいよ。」

リンは兵隊達に城まで連行された。


【武士の国：刻露城】

兵隊
「ここで待て。」

リン
「はいよ。」

兵隊が離れた次の瞬間。
リン目掛けて一本の槍が飛んでくる。
リンはひらりと身をかわし槍を避けた。

リン
「本気かよ、、、。」

？？？
「さすが。龍の子よ。」

リン
「あんたの殺意は見えすぎるんだよ。」

？？？
「お前の父もそう言っていたな。」

リン
「親父の話はいいよ。」
「で、話ってアノ話ですよね？〝天元〟さん。」

槍を投げた男の名は
〝陸堂 天元〟
身長2m越えの大男。
この国の第一武士だ。

この国では武士に位があり、上から
〝第一武士〟
〝第二武士〟
〝第三武士〟
と、3つに分けられている。
陸堂 天元は最も強いとされている〝第一武士〟だ。

天元
「そうだ。お前は悪事を働きすぎた。」
「故に、国外追放となった。」

リン
「やった！やっとだ！！」
「やっと外へ行ける！」

天元
「不思議な奴じゃ。」
「国外追放を喜ぶ奴など見たことがない。」

この世界では国を出る方法がかなり限られている。
・20歳以上
・世帯主の国外移動に同行する同族者
以外の理由では国外移動が認められていない。
この法律は世界政府が若き命を守る為に作り出した世界共通のルールである。

だが、稀に別の理由で国外に出ることが可能な場合がある。

それは、国内での悪事が目立つ者の追放だ。
ただ、この方法で国外にら出た場合、受け入れてもらえる国がかなり少ない。
だが、リンはそれでも国外に出ることを望んでいたのだ。

天元
「追放故にお前はもう二度とこの国には入れん。わかっておるな？」

リン
「あぁ。承知している。」

目を閉じ、息を吸い込む天元。

天元
「只今を持って竜巻 リンを追放とする。港まで連れて行け。」

リンは兵隊に手錠をかけられ、港まで連行された。

【武士の国：端路港】

天元
「では、さらばだ。、、、と言いたいのだが、、、。」

天元は槍を勢いよくリンに振りかざした。
リンはまた、ひらりと避けた。

リン
「やっぱ、そうだよな。」
「天元さん。俺もだよ。」

さっきまでの堅苦しい表情とは一変。
天元が話し出す。

天元
「こんな機会がねぇと、俺もお前に槍を振れんからな。」

リン
「もちろん全力で！」

リンと天元の喧嘩が始まる！！！


・end