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第4章
マシャンの失脚 その1
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寅(762)年。
ツェンポは20歳になった。
副相ティサンが唐に派遣され、正月に鴻臚寺で会盟が行われた。唐主の名代である中書令郭子儀は、和睦と引き換えに地図と絹5万匹を毎年送るという条件をすんなりと呑んだ。反乱に苦しむ唐主は、なんとしても和睦を結ぶように郭子儀に命じていたようだ。唐は他の周辺国にも大盤振る舞いをして外寇を防ごうとしているらしいが、みな空約束だろうというのがマシャンの見立てだった。
贈物が届かなければ、それを理由にただちに侵攻を再開する。そのための準備を抜かりなく行うように、東方元帥ゲルシク・シュテンと南方元帥ケサン・タクナンには指示が飛んだ。
唐から戻ったティサンのもとに、ニャムサンはプティをともなって挨拶に行った。
「ゲルシクどのは、ニャムサンどのの舅になれると泣いて喜んでいらっしゃいましたよ」
「相変わらず大げさなおっさんだな。でも、助かったよ」
プティと目を合わせて微笑む。ゲルシクにプティの後見人になってもらえ、と勧めたのはルコンだった。ニャムサンは面倒でならなかったが、庶民出のプティに肩身の狭い思いをさせないためには必要だと説得され、途中でゲルシクに会うというティサンに言付けを託したのだった。
それからすぐに、プティはニャムサンのもとに輿入れした。この結婚を、世間のひとびとはマシャンとゲルシクの反目でひびが入ったナナム家とチム家の関係修復に向けた政略結婚と噂した。が、ゲルシクはそんなつもりではなく、純粋に善意で承知してくれたというのがわかっているから、ニャムサンは気にしなかった。
その夏、ツェンポの滞在する離宮にバ・セーナンが帰ってきた。
ツェンポは20歳になった。
副相ティサンが唐に派遣され、正月に鴻臚寺で会盟が行われた。唐主の名代である中書令郭子儀は、和睦と引き換えに地図と絹5万匹を毎年送るという条件をすんなりと呑んだ。反乱に苦しむ唐主は、なんとしても和睦を結ぶように郭子儀に命じていたようだ。唐は他の周辺国にも大盤振る舞いをして外寇を防ごうとしているらしいが、みな空約束だろうというのがマシャンの見立てだった。
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唐から戻ったティサンのもとに、ニャムサンはプティをともなって挨拶に行った。
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「相変わらず大げさなおっさんだな。でも、助かったよ」
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その夏、ツェンポの滞在する離宮にバ・セーナンが帰ってきた。
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