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2話 悲劇
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外に出た僕は最初に最寄りのスーパーマーケットに向かっていた。
慣れた道を進んでいく。
「はぁー、寒いな。」
手を揃えて吐息を吹きかけスリスリと擦る。
流石に冬真っ只中の2月は寒い、ちゃんと防寒着を着ておいて良かったと思った。
そうして買い物を済ました僕は帰宅して夕食の準備をしていた。
ピー!ピー!
するとオーブンから焼き上がりを知らせる音がする。
「おっ、焼けたかな?どれどれ。」
手袋をしてオーブンから焼き上がったスポンジ生地を取り出す。
「うん、うまく焼けた。」
焼けた生地を少し休ませている間に他の料理の調理をできるところまで進めて、休ませ終わった生地にデコレーションを始める。
「さあ、始めるか!」
慣れた手つきでデコレーションをしていく。
作るケーキは僕とルミナが大好きなフルーツと生クリームたっぷりのケーキ。
デコレーションを楽しんでいるとあっという間に完成してしまった。
「うん、今回のは過去一の出来栄えだな。」
腰に手を当ててうんうんと頷いているとピンポーンとインターホンが鳴る。
今日は特に何か荷物が届くわけではないし、来客の予定もないので不思議に思いつつも玄関に向かいドアを開ける。
「はーい、どちら様ですか?」
するとそこにはスーツ姿の男が三人立っていた。
その異様な空気に少し恐怖し、冷や汗を垂らし固唾を飲む。
「うちに何か用でしょうか?」
そう問いかけると一人の男がスーツの内ポケットから手帳みたいなものを取り出しこちらに見せてきた。
「私たちはこういう者だ」
その手帳には政府執行機関のエンブレムがついていた。
「えっ!?、政府の人がうちに一体?」
「我々はまず最初に問いたい、君はアゼル・ヘレナか?」
名前を呼ばれたことに驚きつつもその質問に答える。
「はい、僕がアゼル・ヘレナですけど、」
「そうか、では我々と共に来てもらう。」
男がそう言った瞬間、手帳を見せてきた男とは別の一人の男がアゼルの肩に触れる。
すると肩に触れた手が少し光った。
「えっ、それはどう、、ゆう、、、こ、と」
アゼルは意識を失い、その場から倒れようとするのをその男が支える。
「眠ったか?」
「はい、睡眠術式でしっかり眠ってます。」
「さっさと連れていくぞ、一般市民に見られると厄介だ。」
男たちは眠ったアゼルをその場から連れ去ってしまった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
同日の朝、、、
「やばいやばい、遅刻するー!」
ルミナウスは叫びながら道路を風のように駆け抜ける。
「なんだ、なんだ?!」
歩行者達がルミナウスによって生まれた風に靡かれながらその叫び声に疑問と驚きの声を上げる。
それは常人の肉眼では捉えられないほどの速さ。
ルミナウスは魔力で身体能力を強化して瞬発力を高めていた。
ルミナウスは歩道の人混みの中を最も容易く駆け抜け時には建物の壁すら走りながら職場へと急ぐ。
そうしてなんとか職場の魔術師協会に遅刻ギリギリ30秒前に着いた。
「セーフ」
ルミナウスは胸を撫で下ろす。
なおあれだけ走っておいて息切れはしていない。
そうして、ルミナウスが協会の中に入った時だった。
「ルミナウス・ヘレナいや、ルミナス・サファイスと呼んだほうがいいかな?お前を拘束する。」
黒いスーツを着た者達がルミナウスの周りを取り囲む。
「なに?ちょっとあんた達誰?なんで私の、本名を?」
「私たちはこういう者だ」
男の中の一人が内ポケットから手帳を取り出しルミナウスに見せる。
そこには政府執行機関のエンブレム。
「なるほど、もうこの国はあんた達に染まってしまったのね。」
「そういう事だ。わかったなら早く私達と来てもらおう、お前が我々の事を調べていたことはもう分かっている。」
『バレているのなら仕方ないわねこの場は力尽くで逃げるしかないわね。』
ルミナウスが逃げようと魔力で身体能力を強化しようと身体全身に魔力を流すとそれらは体外へと霧散してしまった。
「な!?」
「残念だがこちらも対策させてもらっている。」
先ほどの男が内ポケットから円盤状のものを取り出す。
「それは、吸魔の魔術器。」
「さあ、大人しく着いて来い。」
「やめろ、はな、、、せ、」
男達はルミナウスを拘束し睡眠術式を使い眠らせ、そのままどこかへ連れて行ってしまった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「うっ、ここは?」
目が覚めて意識がだんだんとはっきりしてくる。
辺りを見渡すと白い壁に囲われていて目の前は鉄の柵になっていた。
そして僕の手は手錠で拘束されていた。
言わずともわかるここは牢屋だ。
「どうして牢屋に?何か悪いことでもしたか?」
思考が混乱する中、足音が聞こえる。
足音はだんだんと近づいていき鉄柵の前にスーツ姿の先ほどの男達とはまた別の男が現れた。
「アゼル・ヘレナ目が覚めたか、起きてすぐで悪いが出ろ。」
男が牢屋の鍵を開ける。
とりあえず従っておくことにし、僕は言われるがままに牢屋を出る。
「よし、じゃあそのまままっすぐ歩け。」
男の指示に従い、ながら道を進んでいくと一つの扉の前に着いた。
男は扉の横にあるパネルを操作し扉のロックを解除し扉が自動的に開く。
そして、その先に広がっている光景を僕は信じることができなかった。|《》
慣れた道を進んでいく。
「はぁー、寒いな。」
手を揃えて吐息を吹きかけスリスリと擦る。
流石に冬真っ只中の2月は寒い、ちゃんと防寒着を着ておいて良かったと思った。
そうして買い物を済ました僕は帰宅して夕食の準備をしていた。
ピー!ピー!
するとオーブンから焼き上がりを知らせる音がする。
「おっ、焼けたかな?どれどれ。」
手袋をしてオーブンから焼き上がったスポンジ生地を取り出す。
「うん、うまく焼けた。」
焼けた生地を少し休ませている間に他の料理の調理をできるところまで進めて、休ませ終わった生地にデコレーションを始める。
「さあ、始めるか!」
慣れた手つきでデコレーションをしていく。
作るケーキは僕とルミナが大好きなフルーツと生クリームたっぷりのケーキ。
デコレーションを楽しんでいるとあっという間に完成してしまった。
「うん、今回のは過去一の出来栄えだな。」
腰に手を当ててうんうんと頷いているとピンポーンとインターホンが鳴る。
今日は特に何か荷物が届くわけではないし、来客の予定もないので不思議に思いつつも玄関に向かいドアを開ける。
「はーい、どちら様ですか?」
するとそこにはスーツ姿の男が三人立っていた。
その異様な空気に少し恐怖し、冷や汗を垂らし固唾を飲む。
「うちに何か用でしょうか?」
そう問いかけると一人の男がスーツの内ポケットから手帳みたいなものを取り出しこちらに見せてきた。
「私たちはこういう者だ」
その手帳には政府執行機関のエンブレムがついていた。
「えっ!?、政府の人がうちに一体?」
「我々はまず最初に問いたい、君はアゼル・ヘレナか?」
名前を呼ばれたことに驚きつつもその質問に答える。
「はい、僕がアゼル・ヘレナですけど、」
「そうか、では我々と共に来てもらう。」
男がそう言った瞬間、手帳を見せてきた男とは別の一人の男がアゼルの肩に触れる。
すると肩に触れた手が少し光った。
「えっ、それはどう、、ゆう、、、こ、と」
アゼルは意識を失い、その場から倒れようとするのをその男が支える。
「眠ったか?」
「はい、睡眠術式でしっかり眠ってます。」
「さっさと連れていくぞ、一般市民に見られると厄介だ。」
男たちは眠ったアゼルをその場から連れ去ってしまった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
同日の朝、、、
「やばいやばい、遅刻するー!」
ルミナウスは叫びながら道路を風のように駆け抜ける。
「なんだ、なんだ?!」
歩行者達がルミナウスによって生まれた風に靡かれながらその叫び声に疑問と驚きの声を上げる。
それは常人の肉眼では捉えられないほどの速さ。
ルミナウスは魔力で身体能力を強化して瞬発力を高めていた。
ルミナウスは歩道の人混みの中を最も容易く駆け抜け時には建物の壁すら走りながら職場へと急ぐ。
そうしてなんとか職場の魔術師協会に遅刻ギリギリ30秒前に着いた。
「セーフ」
ルミナウスは胸を撫で下ろす。
なおあれだけ走っておいて息切れはしていない。
そうして、ルミナウスが協会の中に入った時だった。
「ルミナウス・ヘレナいや、ルミナス・サファイスと呼んだほうがいいかな?お前を拘束する。」
黒いスーツを着た者達がルミナウスの周りを取り囲む。
「なに?ちょっとあんた達誰?なんで私の、本名を?」
「私たちはこういう者だ」
男の中の一人が内ポケットから手帳を取り出しルミナウスに見せる。
そこには政府執行機関のエンブレム。
「なるほど、もうこの国はあんた達に染まってしまったのね。」
「そういう事だ。わかったなら早く私達と来てもらおう、お前が我々の事を調べていたことはもう分かっている。」
『バレているのなら仕方ないわねこの場は力尽くで逃げるしかないわね。』
ルミナウスが逃げようと魔力で身体能力を強化しようと身体全身に魔力を流すとそれらは体外へと霧散してしまった。
「な!?」
「残念だがこちらも対策させてもらっている。」
先ほどの男が内ポケットから円盤状のものを取り出す。
「それは、吸魔の魔術器。」
「さあ、大人しく着いて来い。」
「やめろ、はな、、、せ、」
男達はルミナウスを拘束し睡眠術式を使い眠らせ、そのままどこかへ連れて行ってしまった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「うっ、ここは?」
目が覚めて意識がだんだんとはっきりしてくる。
辺りを見渡すと白い壁に囲われていて目の前は鉄の柵になっていた。
そして僕の手は手錠で拘束されていた。
言わずともわかるここは牢屋だ。
「どうして牢屋に?何か悪いことでもしたか?」
思考が混乱する中、足音が聞こえる。
足音はだんだんと近づいていき鉄柵の前にスーツ姿の先ほどの男達とはまた別の男が現れた。
「アゼル・ヘレナ目が覚めたか、起きてすぐで悪いが出ろ。」
男が牢屋の鍵を開ける。
とりあえず従っておくことにし、僕は言われるがままに牢屋を出る。
「よし、じゃあそのまままっすぐ歩け。」
男の指示に従い、ながら道を進んでいくと一つの扉の前に着いた。
男は扉の横にあるパネルを操作し扉のロックを解除し扉が自動的に開く。
そして、その先に広がっている光景を僕は信じることができなかった。|《》
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