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執着旦那と愛の子作り&子育て編
え・・・叱られたい人?(困惑)⑤
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王都にあるハイシア家のレオンの屋敷。
この屋敷にはまだシャリオンとガリウスの部屋もある状態ではあるが、そこには立ち寄らないことを言うとサロンに案内されそうになったがそれも断った。
次期公爵が使用人の為に赴くなんて事恐れ多いと言われるだろうが、レオンの屋敷にいる使用人も殆どがウルフ家の者である。
シャリオンが『自室に行く』と言えば、それに一言でも反対する者はいない。
「意識はある状態なの・・・?」
「えぇ」
案内してくれている使用人に尋ねたが答えたのはガリウスだ。
「彼が動かないの怪我と心の問題という事でしょうか」
「ウルフ家が関係してたから・・・?」
シャリオンの言葉にガリウスはため息交じりの苦笑を浮かべた。
「見たらわかると思います」
「・・・そう」
微妙なニュアンスにうなづいた。
「『貴方の望み通りに』と言いましたが、この点だけは違うことになり謝らないといけませんね」
「そんなこと。感謝しかないよ」
事を大きくしたくなかったシャリオンにとっては、シディアリアに対してもサーベル国に対しての対応に不満なんてなかった。
ゾルが居ないことを考えているが、それはむしろ自分の所為だ。
シャリオンはこれまでにも何度も誘拐されたりしている。
愛想をつかれてしまったのだろうか。
そう口にしながら、ルシエルと対峙し最後の瞬間を思い出す。
・・・呆れられたのかな
そんなことを思いながら部屋に向かった。
☆☆☆
部屋に向かいノックをすると出てきたのはゾルだった。
互いに顔を見合って驚いてしまう。
怪我をしていると聞いていたからシャリオンは驚いたのだが、ゾルはシャリオンが来たことに驚いたようだった。
「シャリオン・・・」
「あ。違うゾルか」
「!」
何処で見分けたというのは難しいのだが、そんな風に感じたとしか言いようがない。
固まったゾルに間違ってしまっただろうか。
「あれ、違う?」
「・・・いや、合ってるが」
「何を固まっている。シャリオン様をお通ししろ」
呆然としているゾルを、ここまで案内してくれた使用人が咎めるように言うとハッとした。
「それと、いくら乳母兄弟といえど、口の利き方を気を付けろ」
「まぁまぁ。普段はちゃんとしてくれてるから大丈夫だよ」
シャリオンがそう言うとシャリオンへは視線が柔らかくなるが、ゾルをチラリと見る目はどことなく『それに甘えるな』と言っている様だった。
「シャリオン様。失礼しました。
・・・こちらにお茶をお持ちします。ガリウス様の椅子もご用意いたしますのでしばらくお待ちください」
そう言うと、使用人はお辞儀をすると下がっていった。
ゾルの方を見ると珍しいことに、困った様に固まったままだ。
「突然来てごめんね」
「いや。・・・アレが済まない」
ゾルはシャリオンとガリウスを部屋に招きいれる。
シャリオン達の居住区と比べると質素なつくりだ。
質素と言っても安い造りとかそう言ったわけではなく、実用的な造りだ。
その部屋の中に入っていくと、後ろでガリウスとゾルが話しはじめた。
「怪我は相変わらずですか?」
「あぁ。・・・説得しようと思ったんだが、俺じゃ説得力がないというか」
「貴方は領地のゾルでしたか」
「あぁ」
呆れたようにゾルがため息をつくと、ガリウスは苦笑を漏らしたのが聞こえる。
それにしても随分仲が良いように見える。
ガリウスは何か知っている様なのだが、2人の会話の意味が良くわからない。
通されたまま部屋の中に足を踏み入れると、ベッドはすぐそこだった。
ベッドには包帯が巻かれたゾルと、その傍らにはもう2人のゾルが揃っていた。
そうか。父様がこちらに来ているという事は、ゾルもこちらにいるのか。
3つ子のうちの1人はシャーリーのサポートをしていることや、今回兄弟が怪我をしたわけで見に来たのだろう。
シャリオンに気付いた2人は、とても驚いたようにこちらを見ている。
ベッドのそばにいたゾルが立ちあがると、シャリオンに椅子をすすめてくれたので、それに掛けるとベッドの上のゾルを覗きこんだ。
顔色は余り良くない上に、痛ましい包帯が見えた。
顔に出てしまったのか、ゾルはそれをブランケットで隠した。
「わざわざ済まないな」
「そんな事よりなんで治療を受けないの?」
「・・・」
「治癒魔法は血は戻らないけれど傷は治せるのに」
「それは、・・・必要ないからだ」
「何故?」
そう尋ねると顔を歪ませるゾルに、胸がチクついた。
血色が悪く覇気がないゾル。
「・・・ごめんね」
「!」
そう言ってベッドの上に置かれた手に重ねる。
「シャリオンが謝ることっ」
「でも僕が弱いから、ゾルを傷つけた」
「違う!・・・っく」
「!」
勢いよく起き上がり、それが傷に響いてしまったようだ。
シャリオンは慌てて体を支えた。
そうしている間にお茶とがガリウスの椅子が運ばれてきた。
心配気にシャリオンがゾルを看ていたが、もう1人のゾルに耳元で『嫉妬されるぞ。任せておけ』と言われてハッとした。
痛みが徐々に引いてきたのか、ゾルがゆっくりと話し始めた。
「シャリオンが・・・悪いことなんて・・・・何一つない」
「ううん。僕が」
「お前がそう言わせてるんだぞ」
シャリオンが否定しようとしたのを、先ほどまでベッドの隣で診ていたゾルが言い放つ。
思わず声の冷たさに見上げれば、ゾルを厳しい目で睨みつけていた。
「ゾ・・・ゾル?」
「シャリオン。俺もそっちのゾルも、そしてガリウスも。
皆シャリオンが悪いだなんて思ってない。
悪いのは何時だって相手が悪い」
「でも」
「うるさい」
「っ」
ぴしゃりと言い放つゾル。
「なら逆に聞くがお前は何をしたというんだ」
「それは」
「攫われたからとか言うなよ?お前を警護するのが俺達の役目。
今回攫われたのがお前の所為だというのなら、俺達は不要ということか」
「そんなことっ」
「・・・開き直らないで頂けますか?」
本当はゾル達は自分たちの力の無さをとても悔いている。
しかし、シャリオンにこんな顔をさせたいわけじゃないのだ。
そんなことを言うゾルに少し苛立ったようにガリウスが言うが首を振った。
「確かに任務を遂行できなかった俺達が悪い。
しかし、シャリオンははっきり言わないと理解しない。
・・・他人には甘く許すのに、自分には厳しい。
他のことには物分かりが良いというのに」
「それは認めますが」
ガリウスは厳しい人間だ。
宰相の側近と言う事もあるが、何よりシャリオンにおいては特にそうだ。
「すまない、シャリオン。俺が弱いばかりに・・・大切なお前を傷つけた」
「そんな。ゾルは怪我してまで助けてくれたじゃないか」
そう言うゾルから視線を外し、怪我をしたゾルに視線を戻す。
「僕を守ってくれてありがとう」
「・・・、」
「・・・だから、戒めみたいに治癒を受けないなんてしないで」
シディアリアのジジも同じ様に治癒を受けなかった。
悪いことだというのが分かっていたのに、強く抗えずに流されたためにシャリオンを巻き込んでしまった。
そのことを悔やみそれを戒めにし、傷を治さなかったのだ。
「・・・。シャリオンが回復して、子を戻す頃には大丈夫だ」
「ちゃんと直してくれると言う事?」
言い含むような物言いにピンときた。
ジッとゾルを見つめると、困ったのか視線を逸らしてしまう。
すると、領地にいるゾルが呆れたようにつづけた。
「・・・、そんなんじゃないんだ。コイツは」
「ならどうして」
「この傷を覚えているか?」
そう言うと、ゾルは腕をまくりその跡を見せる。
その傷はシャリオンが幼い時に、階段から落ちてしまいそうになったのを庇って出来たであろう傷だ。
その頃は、ゾルが3つ子だという事を忘れてしまっていた為、次の日には別の兄弟に代わってしまい怪我が治るのが早いのだと思っていた。
あの頃の領地には、治癒が出来る魔術師がいなかったため、シャリオンとシャーリーは特に気を使われていたから、特に覚えている。
「うん・・・」
「そんな悲しそうな顔をするな。お前を責めるために見せたわけじゃない。
・・・コイツはこれを羨んでるんだ」
「・・・、・・・、・・・どういう意味?」
しっかりと話の内容は聞こえていた。
聞こえていたが、意味が分からなかった。
傷が羨ましいとはどういう事なのだろうか。
わからずに首をかしげてしまう。
「まさかそんな理由だとは思いませんでしたよ」
「・・・、」
呆れた声色のガリウス。と言う事は、理由が分かっているという事なのだろうか。
思わずシャリオンがガリウスを見上げると、その表情は面白くなさそうだった。
「シャリオンには理解しがたいことかもしれません」
「どういうこと?」
「ゾルは貴方を守った証だとでも思っているのでしょう」
「・・・え」
「一つ言わせてもらいますが、それは名誉の勲章にはなりえませんよ」
「っ・・・わかっている」
「結果攫わせてしまった。むしろ不名誉な傷、そんなものを残しておきたいのですか」
「ガリィ!っ・・・っ」
止めようとしたが、ガリウスに手を差し止められた。
「まぁそれでも構いません。
ですが、そんな状態で側近の仕事につけるのですか?
まさか、隠密の1人と交代すればいいとか甘い考えを持っているのですか?」
そう言うガリウスの声は酷く冷たかった。
この屋敷にはまだシャリオンとガリウスの部屋もある状態ではあるが、そこには立ち寄らないことを言うとサロンに案内されそうになったがそれも断った。
次期公爵が使用人の為に赴くなんて事恐れ多いと言われるだろうが、レオンの屋敷にいる使用人も殆どがウルフ家の者である。
シャリオンが『自室に行く』と言えば、それに一言でも反対する者はいない。
「意識はある状態なの・・・?」
「えぇ」
案内してくれている使用人に尋ねたが答えたのはガリウスだ。
「彼が動かないの怪我と心の問題という事でしょうか」
「ウルフ家が関係してたから・・・?」
シャリオンの言葉にガリウスはため息交じりの苦笑を浮かべた。
「見たらわかると思います」
「・・・そう」
微妙なニュアンスにうなづいた。
「『貴方の望み通りに』と言いましたが、この点だけは違うことになり謝らないといけませんね」
「そんなこと。感謝しかないよ」
事を大きくしたくなかったシャリオンにとっては、シディアリアに対してもサーベル国に対しての対応に不満なんてなかった。
ゾルが居ないことを考えているが、それはむしろ自分の所為だ。
シャリオンはこれまでにも何度も誘拐されたりしている。
愛想をつかれてしまったのだろうか。
そう口にしながら、ルシエルと対峙し最後の瞬間を思い出す。
・・・呆れられたのかな
そんなことを思いながら部屋に向かった。
☆☆☆
部屋に向かいノックをすると出てきたのはゾルだった。
互いに顔を見合って驚いてしまう。
怪我をしていると聞いていたからシャリオンは驚いたのだが、ゾルはシャリオンが来たことに驚いたようだった。
「シャリオン・・・」
「あ。違うゾルか」
「!」
何処で見分けたというのは難しいのだが、そんな風に感じたとしか言いようがない。
固まったゾルに間違ってしまっただろうか。
「あれ、違う?」
「・・・いや、合ってるが」
「何を固まっている。シャリオン様をお通ししろ」
呆然としているゾルを、ここまで案内してくれた使用人が咎めるように言うとハッとした。
「それと、いくら乳母兄弟といえど、口の利き方を気を付けろ」
「まぁまぁ。普段はちゃんとしてくれてるから大丈夫だよ」
シャリオンがそう言うとシャリオンへは視線が柔らかくなるが、ゾルをチラリと見る目はどことなく『それに甘えるな』と言っている様だった。
「シャリオン様。失礼しました。
・・・こちらにお茶をお持ちします。ガリウス様の椅子もご用意いたしますのでしばらくお待ちください」
そう言うと、使用人はお辞儀をすると下がっていった。
ゾルの方を見ると珍しいことに、困った様に固まったままだ。
「突然来てごめんね」
「いや。・・・アレが済まない」
ゾルはシャリオンとガリウスを部屋に招きいれる。
シャリオン達の居住区と比べると質素なつくりだ。
質素と言っても安い造りとかそう言ったわけではなく、実用的な造りだ。
その部屋の中に入っていくと、後ろでガリウスとゾルが話しはじめた。
「怪我は相変わらずですか?」
「あぁ。・・・説得しようと思ったんだが、俺じゃ説得力がないというか」
「貴方は領地のゾルでしたか」
「あぁ」
呆れたようにゾルがため息をつくと、ガリウスは苦笑を漏らしたのが聞こえる。
それにしても随分仲が良いように見える。
ガリウスは何か知っている様なのだが、2人の会話の意味が良くわからない。
通されたまま部屋の中に足を踏み入れると、ベッドはすぐそこだった。
ベッドには包帯が巻かれたゾルと、その傍らにはもう2人のゾルが揃っていた。
そうか。父様がこちらに来ているという事は、ゾルもこちらにいるのか。
3つ子のうちの1人はシャーリーのサポートをしていることや、今回兄弟が怪我をしたわけで見に来たのだろう。
シャリオンに気付いた2人は、とても驚いたようにこちらを見ている。
ベッドのそばにいたゾルが立ちあがると、シャリオンに椅子をすすめてくれたので、それに掛けるとベッドの上のゾルを覗きこんだ。
顔色は余り良くない上に、痛ましい包帯が見えた。
顔に出てしまったのか、ゾルはそれをブランケットで隠した。
「わざわざ済まないな」
「そんな事よりなんで治療を受けないの?」
「・・・」
「治癒魔法は血は戻らないけれど傷は治せるのに」
「それは、・・・必要ないからだ」
「何故?」
そう尋ねると顔を歪ませるゾルに、胸がチクついた。
血色が悪く覇気がないゾル。
「・・・ごめんね」
「!」
そう言ってベッドの上に置かれた手に重ねる。
「シャリオンが謝ることっ」
「でも僕が弱いから、ゾルを傷つけた」
「違う!・・・っく」
「!」
勢いよく起き上がり、それが傷に響いてしまったようだ。
シャリオンは慌てて体を支えた。
そうしている間にお茶とがガリウスの椅子が運ばれてきた。
心配気にシャリオンがゾルを看ていたが、もう1人のゾルに耳元で『嫉妬されるぞ。任せておけ』と言われてハッとした。
痛みが徐々に引いてきたのか、ゾルがゆっくりと話し始めた。
「シャリオンが・・・悪いことなんて・・・・何一つない」
「ううん。僕が」
「お前がそう言わせてるんだぞ」
シャリオンが否定しようとしたのを、先ほどまでベッドの隣で診ていたゾルが言い放つ。
思わず声の冷たさに見上げれば、ゾルを厳しい目で睨みつけていた。
「ゾ・・・ゾル?」
「シャリオン。俺もそっちのゾルも、そしてガリウスも。
皆シャリオンが悪いだなんて思ってない。
悪いのは何時だって相手が悪い」
「でも」
「うるさい」
「っ」
ぴしゃりと言い放つゾル。
「なら逆に聞くがお前は何をしたというんだ」
「それは」
「攫われたからとか言うなよ?お前を警護するのが俺達の役目。
今回攫われたのがお前の所為だというのなら、俺達は不要ということか」
「そんなことっ」
「・・・開き直らないで頂けますか?」
本当はゾル達は自分たちの力の無さをとても悔いている。
しかし、シャリオンにこんな顔をさせたいわけじゃないのだ。
そんなことを言うゾルに少し苛立ったようにガリウスが言うが首を振った。
「確かに任務を遂行できなかった俺達が悪い。
しかし、シャリオンははっきり言わないと理解しない。
・・・他人には甘く許すのに、自分には厳しい。
他のことには物分かりが良いというのに」
「それは認めますが」
ガリウスは厳しい人間だ。
宰相の側近と言う事もあるが、何よりシャリオンにおいては特にそうだ。
「すまない、シャリオン。俺が弱いばかりに・・・大切なお前を傷つけた」
「そんな。ゾルは怪我してまで助けてくれたじゃないか」
そう言うゾルから視線を外し、怪我をしたゾルに視線を戻す。
「僕を守ってくれてありがとう」
「・・・、」
「・・・だから、戒めみたいに治癒を受けないなんてしないで」
シディアリアのジジも同じ様に治癒を受けなかった。
悪いことだというのが分かっていたのに、強く抗えずに流されたためにシャリオンを巻き込んでしまった。
そのことを悔やみそれを戒めにし、傷を治さなかったのだ。
「・・・。シャリオンが回復して、子を戻す頃には大丈夫だ」
「ちゃんと直してくれると言う事?」
言い含むような物言いにピンときた。
ジッとゾルを見つめると、困ったのか視線を逸らしてしまう。
すると、領地にいるゾルが呆れたようにつづけた。
「・・・、そんなんじゃないんだ。コイツは」
「ならどうして」
「この傷を覚えているか?」
そう言うと、ゾルは腕をまくりその跡を見せる。
その傷はシャリオンが幼い時に、階段から落ちてしまいそうになったのを庇って出来たであろう傷だ。
その頃は、ゾルが3つ子だという事を忘れてしまっていた為、次の日には別の兄弟に代わってしまい怪我が治るのが早いのだと思っていた。
あの頃の領地には、治癒が出来る魔術師がいなかったため、シャリオンとシャーリーは特に気を使われていたから、特に覚えている。
「うん・・・」
「そんな悲しそうな顔をするな。お前を責めるために見せたわけじゃない。
・・・コイツはこれを羨んでるんだ」
「・・・、・・・、・・・どういう意味?」
しっかりと話の内容は聞こえていた。
聞こえていたが、意味が分からなかった。
傷が羨ましいとはどういう事なのだろうか。
わからずに首をかしげてしまう。
「まさかそんな理由だとは思いませんでしたよ」
「・・・、」
呆れた声色のガリウス。と言う事は、理由が分かっているという事なのだろうか。
思わずシャリオンがガリウスを見上げると、その表情は面白くなさそうだった。
「シャリオンには理解しがたいことかもしれません」
「どういうこと?」
「ゾルは貴方を守った証だとでも思っているのでしょう」
「・・・え」
「一つ言わせてもらいますが、それは名誉の勲章にはなりえませんよ」
「っ・・・わかっている」
「結果攫わせてしまった。むしろ不名誉な傷、そんなものを残しておきたいのですか」
「ガリィ!っ・・・っ」
止めようとしたが、ガリウスに手を差し止められた。
「まぁそれでも構いません。
ですが、そんな状態で側近の仕事につけるのですか?
まさか、隠密の1人と交代すればいいとか甘い考えを持っているのですか?」
そう言うガリウスの声は酷く冷たかった。
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