リーマンショックで社会の底辺に落ちたオレが、国王に転生した異世界で、経済の知識を活かして富国強兵する、冒険コメディ

のらねこま(駒田 朗)

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第ニ期 41話~80話

第六十二話 ジャビ帝国、新たな動き

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 エニマ国がアルカナ川の防御陣地から撤退して半年が過ぎた。あれ以来大規模な戦闘はなく、国境での両軍の睨み合いが続いていた。アルカナ国とエニマ国の戦力は拮抗状態にあり、互いに攻め手を欠いている状況だ。

 そんなある日、俺はいつものように執務室で仕事をしていた。最近の国内の経済状況についてミックに尋ねた。

「最近の国民の生活はどうだろう、戦争の影響はあるか?」

「影響が無いとは言えませんが、それほど大きなものではありません。幸い、戦いによる生産拠点への被害はほとんどありませんでしたし、何よりアルカナ川の豊富な水を利用した灌漑と肥料生産の成果により、農業生産の効率が飛躍的に向上しています。おかげで食料は有り余るほど潤沢にありますし、王国が市場に卸している食料の価格も引き上げておりませんので、食料品の価格は安定しています」

「食料品の量は確保できているからな。その他の物価の方はどうだ?戦費調達のために国立銀行が発行した通貨によって、インフレが生じていないだろうか」

「食料品にはあまり影響ありませんが、その他の商品に関しては大きく値上がりしています。卑近なところでは、衣類の値上がりが大きいです」

「それは予想通りだ。大量の通貨を発行したのだから、当然それらのおカネは国民の所得を押し上げることになる。おカネを持った国民は市場でより多くの衣類を買い求めるようになるから、衣類が不足する。そうなると商人たちは衣類の価格を吊り上げるから、物価が上がることになる。これがインフレだな」

「しかし、国民はそれほど貧しくなっていないようです」

「それはそうだ。価格が上がったと言っても衣類の生産量が減っているわけではないからな。国民が金持ちになったぶんだけ需要が増え、その需要に対して生産量が追いつかないだけだ。衣類の生産量が減っているわけではない」

「なるほど、品不足といっても二種類あるのですね。生産する量が減ることで品不足になるのであれば国民は貧しくなる。けれど、生産する量が同じで、国民の需要が増えることでも品不足になる。この場合は、需要が大きくなったため価格が上がっただけのことで、生産量が減ったわけではないので、国民が貧しくなることはないと」

「そういうことだ。しかし、国民の需要が増えると、あるいみで商品の奪い合いが生じるのと同じことになる。つまり、おカネのある人々が衣類を買い漁り、おカネのない人に衣類が回らなくなってしまう。つまり格差が広がる。

 従って、貧しい人たちが商品を買い負けないように、支援する必要がある。たとえば、貧民街の人々に衣類を買うためのおカネを支給したり、あるいは、衣類の現物を支給する必要があるだろう。もちろん、衣類の生産を増やすことも重要だ」

「かしこまりました。貧民街の状況を確認し、必要に応じて衣類の支給を検討いたします」

「ただし、鉄製品、銅製品のような金属製品は厳しいだろう」

「仰るとおりです。金属製品の価格は暴騰しています。その点に関しては、国民にもかなりの不満が出ている模様です。これは金属製品の生産量が減っているのでしょうか?」

「そのとおりだ。鉄や銅は軍需に不可欠だからだ。つまり金属の原料が軍備増強のために優先して使われてしまうため、国民が必要とする金属製品に原料が回らない。だから金属製品の生産が減ってしまうのだ」

「はあ、金属製品は生産量が減って品不足になっているのですね。おまけに所得が増えて需要も増えているので、ダブルで値上がり圧力が働くと。いかがいたしましょう」

「そうだな、アルカナには鉱山が少ないから苦しいな。原料は輸入に頼るしかない。だから輸出品の生産をもっと活発化して、それを輸出することで金属資源の輸入を増やすしか無いだろう。今のところアルカナの輸出品は蒸留酒や綿織物といったところだから、王国政府としてそれらの増産を後押ししよう」

「かしこまりました」

「ところで、インフレの影響で、景気が悪くなっては居ないか」

「いえいえ、景気が悪くなるどころか、景気が良すぎて大変です。失業してぶらぶらしている者は誰も居なくなりましたし、作っても作っても市場でドンドン商品が売れますので、みな狂ったように働いております。より多くの商品を作り出すために、日夜、生産手順の創意工夫もされているようです。おかげで、いろいろな商品の生産量が増え続けています」

「思ったとおりだ。国民におカネがあれば市場では商品がどんどん売れる。作れば作るだけ売れるので、みな、必死になって商品を作るようになる。どんどん作って、どんどん売り、どんどん儲けたいと考える。おカネは国民の労働意欲を刺激するのだ」

「陛下、すばらしいです。これが『おカネのチカラ』なんですね」

 俺はミックと笑いあった。ミックにもおカネの本当の力がわかってきたようだ。しばらくすると、諜報部の伝令が急ぎ足で俺の元にやってきた。

「陛下、ナンタルのレジスタンスから、ジャビ帝国に関する新たな情報が届きました。ジャビ帝国が本国の港で大型の軍艦を多数建造中とのことです」

 執務室の空気が緊張に包まれた。

「なんだと?本当か。軍艦というのは、どんな船だ」

「大型のガレー船です。しかも、その数は三百とも、五百とも言われております」

「それは良くない兆候だな。今度は海路で攻めて来るのだろうか」

 俺は傍らにいた大将軍ウォーレンに尋ねた。

「聞いたかウォーレン、ジャビ帝国が海路で攻めてくるかも知れないそうだ。ジャビ帝国が軍艦を完成させるまでには、どれくらいの期間が必要だと考えられる?」

「そうですな、我々には大規模な軍艦の建造経験がほとんどありませんから、正確にはわかりません。しかし一隻あたり最低でも一年は必要でしょう。しかし同時に多数の船を建造するでしょうから、最短で一年あれば必要な船を確保するかも知れません。そうなれば最悪の場合、進軍の期間を含めてニ年程度でアルカナ湾に攻め寄せてくるかも知れません」

「ところで我が国には、海軍と呼べるものは何も無いと聞いているが?」

「残念ながらそのとおりです。これまでアルカナの戦争はほとんど陸上での戦いでしたから、海軍は無きに等しいのです。コグと呼ばれる種類の古い船が三隻ありますが、こいつは実戦には程遠い代物です」

「それはまずいな。今から船を建造したところで、ジャビ帝国に対抗できるほどの数の船を揃えることは不可能だ。そもそも、我が国には軍艦を操ることのできる兵士はほとんど居ない。そうなれば海上での防衛はあきらめて、上陸地点での撃退を考えるしか方法は無いか・・・」

 ミックが口を挟んだ。

「陛下、それなら良い考えがあります。アルカナの南に広がる海の、はるか南の島に『ダルモラ国』という海洋国家があるそうです。海上貿易と海賊行為を生業にしている国なので、海上での戦いは得意としているはずです。その国と関係を結ぶことができれば、彼らの軍事協力を得られるかも知れません。もちろん、それだけでジャビ帝国を撃退することは難しいかも知れませんが、力になることは間違いないでしょう」

「なるほど。しかし、そのダルモラという国は、こちらの話に乗ってくるだろうか?」

「それでしたら、良さそうな取引条件があります。ダルモラ国は島国で平地が少なく、穀物の生産にはあまり向いていないと言います。ですから、穀物を長期間に渡って安く安定的に売り渡す契約を持ち出せば、彼らはメリットを感じるでしょう。なにしろ、アルカナ川のおかげで、我々には豊富な穀物があります。

 また、彼らは大陸への貿易路を拡大したいと考えているようです。そこで、アルカナの港を中継地として無税で利用できるように取り計らう、といった契約もあります。彼らのためにアルカナがキャラバンを用意して、陸路での交易のために便宜を図る案もあります」

「なるほどわかった。交渉してみる価値はありそうだな。それではダルモラ国に使者を送って、外交訪問の承諾を得てくれ」

「承知いたしました、陛下」

ーーー

 ここはエニマ国、王都エニマライズの王城である。マルコムは苛立っていた。アルカナとの戦力が拮抗しているなか、エニマ国の経済状況が悪化し始めたからである。マルコムは財務大臣に向かって苛立ちをぶつけた。

「我が国の景気が悪くなっているというではないか」

「はい、やはり軍備増強のための増税が影響しているようです。増税によって国民の所得が減ったために、市場では商品の売れ残りが増えているようです。そのため商人たちが売れ残りを減らそうとして値下げしており、物価も下がっているようです」

「物価が下がるのは、良いことではないか」

「そう思うのですが、一方で物価が下がるということは、売上金額が減るわけですので、商人としては利益が減りますし、商品を作る職人も売れる量が減るので、やる気をなくします。そのため、いろいろな商品の生産量が減って、国民は貧しくなっています」

「しかし、税金で集めたカネは軍備増強のために出費しているではないか。王国が出費したカネはどこへ流れているのだ」

「軍事関係の連中は大儲けしているようですが、彼らはあまりカネを使いません。内部留保として貯め込んでいるようです。ですから国民におカネはまわっていかないのです。そのため市場では商品が売れず、景気が悪いのです」

「腹立たしいことだ。一方で、アルカナの経済は順調だと聞いている。このままではアルカナに国力で負けてしまうのではないか。増税は失敗だったか。やはり金貸しから借金をして軍備増強すべきだったか」

「いえ、借金は絶対にダメです。負担を先送りにして、将来の世代にツケを残すことになります。軍備を増強すれば、そのぶんだけ国民が貧しくなるのは当然です。国民は貧しさを受け入れるべきです」

「増税すれば景気が悪化して国力が低下する。増税せずに借金すれば、将来の世代にツケを残すことになる。これでは、どうにもならんではないか・・・」

 その時、ジーンが部屋に入ってきた。

「陛下、アルカナに潜入している情報筋から驚くべき情報がもたらされました。なんと、ジャビ帝国が数百隻の大型ガレー船を建造している模様です。今度は海路でメグマール地方への侵略を企てていると思われます」

「それは本当か。それらがエニマ国へ攻め込んでくる恐れはないのか」

「はい、ジャビ帝国が建造中の船はガレー船ということですので、おそらく沿岸沿いに北上してくるはずです。そうなれば、まず最初に到達するのはアルカナの王都、アルカが面するアルカナ湾になるはずです。しかも、我が国には海軍がありますが、アルカナにはありません。ですから、おそらくアルカナを先に攻撃すると思われます」

「なるほど。そう言えば、聞いた話によると、ジャビ帝国の皇帝には妙なプライドがあって、一度攻略に失敗した国に対しては、侵略が成功するまで意地になって何回も攻め続ける性質があるらしい。しかし安心はできん。海軍の強化に力を入れてくれ」

「はい、陛下。それともう一つ、私が掴んだ情報によれば、アルカナは海洋国家ダルモラに軍事的な協力を求めようとしているようです」

 横で話を聞いていたガルゾーマが切り出した。

「それでしたら、ぜひわたくしにお任せください」

「ガルゾーマよ、お前に何か良い考えがあるのか」

「はい、先手を打って、アルカナと海洋国家ダルモラの協定を阻止してみせましょう。さすれば、ジャビ帝国がアルカナを攻撃する可能性がさらに確実になるでしょう」

「そうか、それは素晴らしい。頼んだぞガルゾーマ」

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