白雪日記

ふたあい

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8日目

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 夜になって、思いがけずいいことがあった。

 おおっ!お風呂だ!でっかいぞ?銭湯みたいだ。まさかこんなお風呂に入れるなんて!思いもしなかった。嬉しい。

 なんと白銀城には、大きなお風呂が存在していた。それも大理石製。脱衣所に棚や鏡が備え付けてあって、本当に銭湯のよう。どうやらここは水が豊富な土地柄と推測される。良かった。

「申し訳ないのだけれど、この時間だけにして」

 隣に立ち、無表情でリセルさんが言った。私が前に、アケイルさんの助手その二と称した人だ。まだ二十代だと思う。美人なんだけど表情に乏しく、ちょっとばかり近寄りがたい女の人。まあ、無愛想は人のこと言えないか。
 ちなみに「この時間」というのは、真夜中を告げる鐘の音が響いた後。二十四時ってとこかな?
 余談だけれど、日の出とともに一日の始まりを告げる鐘が鳴り、日付はそこで変わるのだそう。
「女官用の湯場よ。最後ならと、入浴許可が下りたわ」
 抑揚のないリセルさんの声。なにを思っているのだろう。

 最後ならーーああ。要するに私がここを利用することは、あまりよく思われていないんだな。いや、あまりというのは手ぬるいか。すごく嫌がられたに違いない。「気味悪い」とかなんとか言われたんだろうな。
 我ながらお気の毒。くそ。

 できるだけ大人しく、綺麗に使わせてもらおう。女の集団は、敵に回すと恐ろしいからなあ。
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