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小学校低学年編
弟と遊ぶ2
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幼稚園の頃は俺がお迎えをしていた。
だから、弟の周りにいる人間は把握できていた。
小学校ともなればそこは独自のコミュニティーを結成している。いわゆる、一つの世界だ。
弟は俺の知らない世界で、生活をしている。
相変わらず人気者なんだろうか。虐められてやいないだろうか。特に仲のいい友達はいるんだろうか。
気になって仕方ない。家にお友達をあまり連れてこないし。いや、連れてこられても心情的に辛いものがあるけど。
そもそも、うちは昼間両親がおらず子供だけになってしまうので、連れてくるのを禁止している。
俺がなるべく早く帰るようにして、弟の面倒を見る。バイトをしないかわりに、お小遣いはたくさんもらっていた。
部活も入ってなかったし、弟が趣味という感じの俺だったから、親にも家で勉強をしたいからいいのだと言ってあった。
それでもやっぱり、弟よりは多少帰るのが遅くなる。逆に帰っても弟が居ないこともある。そんな時は、弟がお友達の家に遊びに行っている時だ。
家に一人で居ると凄く寂しい気持ち。弟にもこんな寂しい気持ちを味合わせているのだろうか……。そう思うと、辛くもあり、寂しいと思ってくれているなら嬉しいという感情もあった。
俺は友達ともあまり遊ばず、まっすぐ家に帰ってくる。
こんなことでいいのかとたまに思う。
でも……好きで、好きで仕方ないんだ。
君が居てくれたら他の誰もいらないと思う。
かたん、と玄関で音がする。俺は忠犬よろしく駆けていく。
「お帰り、律!」
「ただいまー……。お兄ちゃんは本当、僕のことばっかりだね」
呆れた視線。普段はとても可愛いのに、たまに生意気。
というより小学校に入って、このベッタリがおかしいってさすがに気付いたんだと思う。
お願いだから、ただのブラコンだと思っていてほしい。
そこに肉欲なんか存在しないって。
「だってお兄ちゃんは、律が好きだから」
「僕も好きだけど、でも……お兄ちゃんは他にすることないの?」
今のは胸にぐっさりきた。子供だから言葉を選べないっていうのは判ってるけど。オブラートに包まないで直球でくるからホントきつい……。
「しょうがないから一緒に遊んであげる」
律がそう言って、俺の手を取る。
それくらいで嬉しいんだ。嬉しくてたまらない。
「うん。遊んで、たくさん遊んで」
「そのかわり、僕のメーレイはなんでも聞くこと!」
どんな暴君ぶりも愛おしい、俺の弟。
さあ、今日は何をして遊びましょうか、ご主人様。
だから、弟の周りにいる人間は把握できていた。
小学校ともなればそこは独自のコミュニティーを結成している。いわゆる、一つの世界だ。
弟は俺の知らない世界で、生活をしている。
相変わらず人気者なんだろうか。虐められてやいないだろうか。特に仲のいい友達はいるんだろうか。
気になって仕方ない。家にお友達をあまり連れてこないし。いや、連れてこられても心情的に辛いものがあるけど。
そもそも、うちは昼間両親がおらず子供だけになってしまうので、連れてくるのを禁止している。
俺がなるべく早く帰るようにして、弟の面倒を見る。バイトをしないかわりに、お小遣いはたくさんもらっていた。
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それでもやっぱり、弟よりは多少帰るのが遅くなる。逆に帰っても弟が居ないこともある。そんな時は、弟がお友達の家に遊びに行っている時だ。
家に一人で居ると凄く寂しい気持ち。弟にもこんな寂しい気持ちを味合わせているのだろうか……。そう思うと、辛くもあり、寂しいと思ってくれているなら嬉しいという感情もあった。
俺は友達ともあまり遊ばず、まっすぐ家に帰ってくる。
こんなことでいいのかとたまに思う。
でも……好きで、好きで仕方ないんだ。
君が居てくれたら他の誰もいらないと思う。
かたん、と玄関で音がする。俺は忠犬よろしく駆けていく。
「お帰り、律!」
「ただいまー……。お兄ちゃんは本当、僕のことばっかりだね」
呆れた視線。普段はとても可愛いのに、たまに生意気。
というより小学校に入って、このベッタリがおかしいってさすがに気付いたんだと思う。
お願いだから、ただのブラコンだと思っていてほしい。
そこに肉欲なんか存在しないって。
「だってお兄ちゃんは、律が好きだから」
「僕も好きだけど、でも……お兄ちゃんは他にすることないの?」
今のは胸にぐっさりきた。子供だから言葉を選べないっていうのは判ってるけど。オブラートに包まないで直球でくるからホントきつい……。
「しょうがないから一緒に遊んであげる」
律がそう言って、俺の手を取る。
それくらいで嬉しいんだ。嬉しくてたまらない。
「うん。遊んで、たくさん遊んで」
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どんな暴君ぶりも愛おしい、俺の弟。
さあ、今日は何をして遊びましょうか、ご主人様。
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