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中学生編
生チョコレイト(R18
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クリスマス……あの日のことは思い出しただけで死にそうになる。
プレゼントなんだからと律の望むままいろいろさせられて……。
一番辛かったのは一人でしてるとこが見たいとか言われて目の前で。うぁあ、思い出すな、俺!
はー……。バレンタインもあんな感じになるのか。
今度はいっそチョコを塗りたくって俺を食べてーとかやるべきなのか。
恋人同士になる前から、律がいつかやってくれないかと思ってたこれも、俺がやるはめになるなんて。
なのにどんな風に食べられるか想像するだけで勃っちゃうし。もう泣きたい。
しかも今回は食べられるだけじゃない。な、中に律の……。出されるんだ。
いつもちゃんとつけてくれてたのが逆に奇跡かもなあ。がっついてしまう年頃だろうし。
俺の身体気遣ってくれてたのかと思うと嬉しい。
初めてした時は痛かったけど、中に出されて凄く幸せだった。律を俺のものにできた気がして。律のものになれた気がして。
でも、もう俺も律もあの時とは違って身体を繋げることになれてしまってる。
つけてても気持ちいいのにナマでなんか感じちゃったら、俺どうなっちゃうんだろう。想像するだけで奥が熱くなる。
幸い今年のバレンタインは土曜で休み。俺は律が来る前にバスルームで身体を準備していた。
ただの処理なのに指を入れるだけで感じてしまう身体が恨めしい。
なるべく感じる場所に当たらないようにしながら丁寧に洗ってほぐした。
律には午後過ぎから来るように言ってある。これは昼間からな展開。
綺麗なうちに食べて欲しいと思うし、せっかくのバレンタインに夜まで会えないのは淋しい。仕方ない。
なんとか処理を終え、息も絶え絶えになりながら脱衣所へはいずりでる。
着替えていると玄関で鍵が開く音がした。
え、もう!? 早くないか?
確かに午後って言ったけど、こんな待ち構えたように来るなんて。
そんなに、ナ……ナマでするのが楽しみだったのか? それとも、凄く俺に会いたいと思ってくれた?
濡れ髪のままリビングへ行って時計を見ると12時を少し過ぎたところ。
「早かったね、律」
「兄さん、お風呂入ってたんだ」
ソファに座っていた律が立ち上がって俺の方に歩いてくる。
肩にこつんと額をあてられてどきりとした。
「いい匂い。……もしかして、自分で中洗ってた?」
「っ……」
頬がカッと熱くなる。初めての時と違って律はすっかり知識をつけているし、そういう言葉を吐かれれば俺の身体は自然に期待してしまう。
「もう受け入れる準備、できてるんだ」
そんなに嬉しそうに言わないで欲しい。
「先に僕が持ってきた、できたてのトリュフ食べて欲しかったけど、僕が兄さんを食べたくなっちゃった」
「……すぐに?」
「すぐに」
「じゃ、先にベッド行って待ってて。準備して行くから」
「え? まだなの? なら僕が……」
「その準備じゃないんだ。ボトル持って行くだけだから」
「あぁ、うん」
律は多分それを、ローションのボトルか何かだと思ったに違いない。
俺はキッチンからハーシーのチョコレートシロップを出してベッドへ向かった。
「お待たせ。服汚れるから全部脱いで」
「う、うん。なんか……少し緊張するね」
「俺の方がしてる」
どうせすぐ脱ぐだろうと素肌にシャツだったから先に脱ぎ終わる。
古いシーツに替えておいたベッドへ座ってチョコを腹の辺りに垂らしてみた。
甘い匂いにつられたのか服を脱いでいた律がこちらに視線を向ける。
「兄さん?」
「……えぇと、その……。お、俺を……。た、食べ」
言ってて死ぬほど恥ずかしくなってきた。
「びっくりした……。まさかこんなサプライズされるなんて」
「あ、呆れた……?」
「少しね」
「っ……」
「でも、結構クるかな……。全部食べていいの?」
律がチョコのついた俺の指先をぺろりと舐める。
「うん、全部律に食べてほしい」
「嬉しい」
押し倒されて、律の身体にもチョコがつく。
これは俺が舐めていいんだ。こんなところで夢が叶ってしまうなんて!
想像より律が育ってるし、俺を食う気満々でいるけど……。
チョコの味がするキスをねっとりとかわしたあとで、律が耳元で囁いた。
「今日はつけないでしてもいいんだよね?」
熱い息が吐き出されて、俺の身体が震える。
……興奮されてるんだ。そう思うと奥が律を求めて潤む気がした。
「ん、うん……。でも、ゆっくりな」
される前からこんな感じで、俺どうなっちゃうんだろう。
でも、どうにかなっても律は嫌わないでいてくれるんだよな? 見てみたいと思ってるんだよな?
だったらいいんだ。俺の全部、律にあげたいから。
「好きだよ、律。俺を残さず食べてください」
「はい、いただきます」
律がくすりと笑う。甘い唇にキスをして、少しだけ広くなった気のする背中に手を回して抱き着いた。
律が俺にシロップをかけながら丁寧に舐めとっていく。
「毎年くれてたチョコも凄い好きだったけど、今年のが今までで一番嬉しい」
そんなこと言われたら、もう本当何でもしてやろうって気になる。
……でも。
「や、律……。そこ、やだっ」
「どうして? 綺麗に洗ってあるよ? 初めての時思い出すね。今日はチョコの味だけど」
「っ、んん、あ、そんな吸っ……」
指先で奥に塗り付けられて、舌が内部を這う。もうそれだけでどろどろに溶けてしまいそうだ。
そもそもこの変態プレイ、俺が先に始めた訳で嫌だとか変態だとか言うのはお門違い。
けど、さすがにそこを舐めたり吸ったりするのは本当にやめてほしいと思う。
初めての時より、いろいろわかってきてるんだし。
「あ、ああっ……」
「もう指、ずいぶん簡単に飲み込むようになっちゃったね」
感覚も鋭敏になっていて、今では何本入ってるかだけでなく、爪の形まで判る気がする。
律の言う通り慣れている身体は指よりも深い刺激を求め出す。
「も、いい……。いいから、挿れて」
「まだ早い。初めての時なら兄さんがそれを言ったのにね。僕は無理にしちゃったけど。今思うと本当に酷かったよね、ごめんね」
そう言いながら指先で、ポイントをずらして探ってくる。
こんなふうにじらすなんて、今の俺にとってはそっちの方が酷い。
「だから今日は、たっぷり慣らしてあげるから。ほら、チョコシロップもこんなに余ってるし」
「ん、んーっ……。や、やぁ、あ、あっ」
出し入れされて卑猥な水音。耳を塞ぎたいけど、その代わり律の背中を痛いほど抱いた。
「お願い、も……入れて。律が欲しい。律……そのままきて……」
足を開いて誘う。バレンタインだからってサービスしすぎ、俺。
特別な日だからいいか、なんて勝手に免罪符、心に作ってる。
「兄さん、狡い……。そんなふうに誘われたら……」
「あっ」
押し当てられた欲望の熱さがいつもと違って、思わず身を震わせる。
少しずつ、本当に入ってくる。
……たかがゴム一枚ないだけで、こんなに違うなんて。
うわ、すご……。熱い。浮き出てる血管まで判る気がする。
「あつ……。僕の溶けちゃいそう。兄さんの中、すっごく熱い」
「ん、う……。律……」
こうしてる今も、先走りが俺の内部に滴っているのか……。
頭の中で想像すると、中が律を求めて収縮してしまう。
「あ、んっ。い、いいッ……」
熱い息がお互いの唇からもれる。
出し入れする度にぐちゅぐちゅと湿った音がし始める。
思い切り奥まで差し込まれて、結合部に律の柔らかい毛があたる。
そのくすぐったさすら、気持ち良くてたまらない。
いいところを突き上げられると、明らかな嬌声が喉の奥から響いた。
とても自分の声だとは思えないような声。明らかに甘えてねだってる。
腹と腹の間に挟まれた性器が震えて、限界を訴える。
「や、も……。イ、イク……。イッちゃ……」
「え、待っ……」
「っ……ん、ああッ」
律が驚いて身体を離したけど間に合わず、俺は中にある熱を強く締め付けながら射精した。
お互いの腹を俺の白濁が汚す。
「ん……」
律が呻いて歯を食いしばる。感じて、それでもイクのをこらえているような顔が可愛い。
「や、やあ、待って、り……」
思わず頬に手を伸ばそうとした途端、突き上げられて声を失う。
ま、まだイッたばっかなのに。
「兄さん、そんな気持ち良かった?」
「い、いいっ、いいから、やだっ」
「それ、どっち? 可愛いなぁ、もう……」
「あ……ッ、嘘……」
軽く引き抜かれたまま、身体を伏せにされる。中が引きつってぐちゅりと音を立てた。
「律ッ……」
「またイッたら、余計辛いよ? だから今度は背中からね。顔見えないの残念だけど」
背中にキスが落ちる。軽くあたる歯の感触に快感が駆けた。
でも、これはこれでシーツが擦れて……。
「っあ、そ……。や、そこ、触ったらやだ」
後ろから乳首を摘まれて、中に入った律を締め付ける。
いつもと違う感触で中を擦られてたまらない。
「あ、あっ……律、律……」
「はぁ……。ん、イキそ……。中、出していい?」
律が甘く耳を噛んでくる。初めからいいって言ってるのに、わざわざ聞いてくるってことは、言わせたいってことだよな。
うう、くそー。もう、いくらだって言ってあげるよ。ダメだ、ホント気持ちい……。どうにかなる。
「だ……して。律、出して、俺の中。奥……に、いっぱ……っあ、ああっ」
「兄さん……ッ」
っあ、中……。ホントに中で出てッ……。
あ、も……。イッたのにそんなしつこく擦られたら……。
「ぐちゅぐちゅって凄い音する」
「ん、律が腰、止めないからだろ。あぁっう……」
「だって兄さんの中、熱くて柔らかくてぬめってて気持ちいいんだもん」
嘘っ。中で、お……おっきく。
「まっ、無理……。本当にもう……。あっ、や、やだ……」
「可愛い」
律が俺の目元をぺろりと舐める。多分涙滲みまくってる。
俺はそんな顔を見られたくなくて、シーツに突っ伏した。
「腰少しだけ上げて?」
「や、深……っ、あ、あ、あっ」
奥まで差し込まれ、何回も突き上げられて膝が震える。
何これ、全然触れてないのに、漏れそう……。
声も涙も止まらないし、奥から快感が次から次へと溢れてくる。
「ぬ、抜いて、だめ、い……イッちゃうから」
「え? 中だけで?」
頬がかあっと熱くなる。こんなの嫌なのに、律は絶え間無く腰を打ち付ける。
「……いいよ。僕のだけでイッて。中だけでイッちゃうの見たい」
「や、嫌、やだって、ホント! あ、やっ、あ、あぅ、イッ……」
身体がびくびくと震える。
背中を強く吸われながら、また中に出された。もうシーツ、ドロドロ。俺の身体も。
中にいる律を締め付けて、俺も出してた。
あー……。ついにトコロテンしてしまった。兄としてのプライドが。
「ホントに出てる」
「あ、やっ……」
確認するように形をなぞられる。勢いよくじゃなく零れ出すようにまだポタポタ垂れているから、律の指を汚した。
「も、抜いて……」
「うん……」
抜かれた途端、支えを失ったような感覚になって膝が崩れ落ちた。
「兄さんこっち向いて」
「やだ……」
「キスしたいよ」
「っ……狡い」
「うん」
顔を上げると、律が凄く幸せそうな表情で笑っていた。
「僕のものって感じするなあー」
いっぱいキスされて、ぎゅうぎゅう抱きしめられる。
たっぷり出された中からは、律の精液が流れ出していく。
……ずっと入ったままならいいのに、とか思ってる俺、相当重症。
でも洗い流さないと。腹壊すし。
「俺は元から律のものだよ」
「そうだね。兄さんは子供の時からずっと僕のだ」
「うん……」
「これからも、僕のでいい?」
「律が望むなら、ずっと」
俺も律に抱き着いて、唇を甘く吸う。
「僕も、兄さんのだからね。ずっとずっと大好きだから」
「律……」
「チョコありがとう。僕を好きでいてくれてありがとう。ホワイトデー楽しみにしててね」
「ん……」
律の言葉が嬉しくて可愛くてまた泣いてしまった。
「ホント可愛かった。もっといっぱいイカせたい」
「いや、それは、もう無理だから」
「後処理とか必要だよね? 僕やるし」
「や、自分で……」
「僕にされるの、やなの?」
「やじゃない……です」
結局風呂場でもう一戦されて、上がった時には律が持ってきてくれたチョコレートを食べる気力もなかった。ベッドでぐったりだ。
……食べたけど。でも律の唇のが甘くて美味しいとか思ってしまうあたり、律だけじゃなく俺も反省が足りない。
たまにはビシッと言わないと。
「無理しちゃってごめんね。でも凄い気持ち良かった。また、つけずにしたいなぁ」
「……俺も」
「ホント?」
「うん」
だ、だって気持ち良かったんだ! 今はぐったりしてるけど。
大体律上手すぎる。一体どこでこんなテク覚えてくるんだ。って俺で、なんだけどさ……。
「兄さん大好き!」
こんな笑顔を見せられたら、兄さんはもう何も言えない。
「律……愛してるよ」
愛の言葉、以外は。
来年も君が俺からのチョコを貰ってくれることを、心から祈ってる。
プレゼントなんだからと律の望むままいろいろさせられて……。
一番辛かったのは一人でしてるとこが見たいとか言われて目の前で。うぁあ、思い出すな、俺!
はー……。バレンタインもあんな感じになるのか。
今度はいっそチョコを塗りたくって俺を食べてーとかやるべきなのか。
恋人同士になる前から、律がいつかやってくれないかと思ってたこれも、俺がやるはめになるなんて。
なのにどんな風に食べられるか想像するだけで勃っちゃうし。もう泣きたい。
しかも今回は食べられるだけじゃない。な、中に律の……。出されるんだ。
いつもちゃんとつけてくれてたのが逆に奇跡かもなあ。がっついてしまう年頃だろうし。
俺の身体気遣ってくれてたのかと思うと嬉しい。
初めてした時は痛かったけど、中に出されて凄く幸せだった。律を俺のものにできた気がして。律のものになれた気がして。
でも、もう俺も律もあの時とは違って身体を繋げることになれてしまってる。
つけてても気持ちいいのにナマでなんか感じちゃったら、俺どうなっちゃうんだろう。想像するだけで奥が熱くなる。
幸い今年のバレンタインは土曜で休み。俺は律が来る前にバスルームで身体を準備していた。
ただの処理なのに指を入れるだけで感じてしまう身体が恨めしい。
なるべく感じる場所に当たらないようにしながら丁寧に洗ってほぐした。
律には午後過ぎから来るように言ってある。これは昼間からな展開。
綺麗なうちに食べて欲しいと思うし、せっかくのバレンタインに夜まで会えないのは淋しい。仕方ない。
なんとか処理を終え、息も絶え絶えになりながら脱衣所へはいずりでる。
着替えていると玄関で鍵が開く音がした。
え、もう!? 早くないか?
確かに午後って言ったけど、こんな待ち構えたように来るなんて。
そんなに、ナ……ナマでするのが楽しみだったのか? それとも、凄く俺に会いたいと思ってくれた?
濡れ髪のままリビングへ行って時計を見ると12時を少し過ぎたところ。
「早かったね、律」
「兄さん、お風呂入ってたんだ」
ソファに座っていた律が立ち上がって俺の方に歩いてくる。
肩にこつんと額をあてられてどきりとした。
「いい匂い。……もしかして、自分で中洗ってた?」
「っ……」
頬がカッと熱くなる。初めての時と違って律はすっかり知識をつけているし、そういう言葉を吐かれれば俺の身体は自然に期待してしまう。
「もう受け入れる準備、できてるんだ」
そんなに嬉しそうに言わないで欲しい。
「先に僕が持ってきた、できたてのトリュフ食べて欲しかったけど、僕が兄さんを食べたくなっちゃった」
「……すぐに?」
「すぐに」
「じゃ、先にベッド行って待ってて。準備して行くから」
「え? まだなの? なら僕が……」
「その準備じゃないんだ。ボトル持って行くだけだから」
「あぁ、うん」
律は多分それを、ローションのボトルか何かだと思ったに違いない。
俺はキッチンからハーシーのチョコレートシロップを出してベッドへ向かった。
「お待たせ。服汚れるから全部脱いで」
「う、うん。なんか……少し緊張するね」
「俺の方がしてる」
どうせすぐ脱ぐだろうと素肌にシャツだったから先に脱ぎ終わる。
古いシーツに替えておいたベッドへ座ってチョコを腹の辺りに垂らしてみた。
甘い匂いにつられたのか服を脱いでいた律がこちらに視線を向ける。
「兄さん?」
「……えぇと、その……。お、俺を……。た、食べ」
言ってて死ぬほど恥ずかしくなってきた。
「びっくりした……。まさかこんなサプライズされるなんて」
「あ、呆れた……?」
「少しね」
「っ……」
「でも、結構クるかな……。全部食べていいの?」
律がチョコのついた俺の指先をぺろりと舐める。
「うん、全部律に食べてほしい」
「嬉しい」
押し倒されて、律の身体にもチョコがつく。
これは俺が舐めていいんだ。こんなところで夢が叶ってしまうなんて!
想像より律が育ってるし、俺を食う気満々でいるけど……。
チョコの味がするキスをねっとりとかわしたあとで、律が耳元で囁いた。
「今日はつけないでしてもいいんだよね?」
熱い息が吐き出されて、俺の身体が震える。
……興奮されてるんだ。そう思うと奥が律を求めて潤む気がした。
「ん、うん……。でも、ゆっくりな」
される前からこんな感じで、俺どうなっちゃうんだろう。
でも、どうにかなっても律は嫌わないでいてくれるんだよな? 見てみたいと思ってるんだよな?
だったらいいんだ。俺の全部、律にあげたいから。
「好きだよ、律。俺を残さず食べてください」
「はい、いただきます」
律がくすりと笑う。甘い唇にキスをして、少しだけ広くなった気のする背中に手を回して抱き着いた。
律が俺にシロップをかけながら丁寧に舐めとっていく。
「毎年くれてたチョコも凄い好きだったけど、今年のが今までで一番嬉しい」
そんなこと言われたら、もう本当何でもしてやろうって気になる。
……でも。
「や、律……。そこ、やだっ」
「どうして? 綺麗に洗ってあるよ? 初めての時思い出すね。今日はチョコの味だけど」
「っ、んん、あ、そんな吸っ……」
指先で奥に塗り付けられて、舌が内部を這う。もうそれだけでどろどろに溶けてしまいそうだ。
そもそもこの変態プレイ、俺が先に始めた訳で嫌だとか変態だとか言うのはお門違い。
けど、さすがにそこを舐めたり吸ったりするのは本当にやめてほしいと思う。
初めての時より、いろいろわかってきてるんだし。
「あ、ああっ……」
「もう指、ずいぶん簡単に飲み込むようになっちゃったね」
感覚も鋭敏になっていて、今では何本入ってるかだけでなく、爪の形まで判る気がする。
律の言う通り慣れている身体は指よりも深い刺激を求め出す。
「も、いい……。いいから、挿れて」
「まだ早い。初めての時なら兄さんがそれを言ったのにね。僕は無理にしちゃったけど。今思うと本当に酷かったよね、ごめんね」
そう言いながら指先で、ポイントをずらして探ってくる。
こんなふうにじらすなんて、今の俺にとってはそっちの方が酷い。
「だから今日は、たっぷり慣らしてあげるから。ほら、チョコシロップもこんなに余ってるし」
「ん、んーっ……。や、やぁ、あ、あっ」
出し入れされて卑猥な水音。耳を塞ぎたいけど、その代わり律の背中を痛いほど抱いた。
「お願い、も……入れて。律が欲しい。律……そのままきて……」
足を開いて誘う。バレンタインだからってサービスしすぎ、俺。
特別な日だからいいか、なんて勝手に免罪符、心に作ってる。
「兄さん、狡い……。そんなふうに誘われたら……」
「あっ」
押し当てられた欲望の熱さがいつもと違って、思わず身を震わせる。
少しずつ、本当に入ってくる。
……たかがゴム一枚ないだけで、こんなに違うなんて。
うわ、すご……。熱い。浮き出てる血管まで判る気がする。
「あつ……。僕の溶けちゃいそう。兄さんの中、すっごく熱い」
「ん、う……。律……」
こうしてる今も、先走りが俺の内部に滴っているのか……。
頭の中で想像すると、中が律を求めて収縮してしまう。
「あ、んっ。い、いいッ……」
熱い息がお互いの唇からもれる。
出し入れする度にぐちゅぐちゅと湿った音がし始める。
思い切り奥まで差し込まれて、結合部に律の柔らかい毛があたる。
そのくすぐったさすら、気持ち良くてたまらない。
いいところを突き上げられると、明らかな嬌声が喉の奥から響いた。
とても自分の声だとは思えないような声。明らかに甘えてねだってる。
腹と腹の間に挟まれた性器が震えて、限界を訴える。
「や、も……。イ、イク……。イッちゃ……」
「え、待っ……」
「っ……ん、ああッ」
律が驚いて身体を離したけど間に合わず、俺は中にある熱を強く締め付けながら射精した。
お互いの腹を俺の白濁が汚す。
「ん……」
律が呻いて歯を食いしばる。感じて、それでもイクのをこらえているような顔が可愛い。
「や、やあ、待って、り……」
思わず頬に手を伸ばそうとした途端、突き上げられて声を失う。
ま、まだイッたばっかなのに。
「兄さん、そんな気持ち良かった?」
「い、いいっ、いいから、やだっ」
「それ、どっち? 可愛いなぁ、もう……」
「あ……ッ、嘘……」
軽く引き抜かれたまま、身体を伏せにされる。中が引きつってぐちゅりと音を立てた。
「律ッ……」
「またイッたら、余計辛いよ? だから今度は背中からね。顔見えないの残念だけど」
背中にキスが落ちる。軽くあたる歯の感触に快感が駆けた。
でも、これはこれでシーツが擦れて……。
「っあ、そ……。や、そこ、触ったらやだ」
後ろから乳首を摘まれて、中に入った律を締め付ける。
いつもと違う感触で中を擦られてたまらない。
「あ、あっ……律、律……」
「はぁ……。ん、イキそ……。中、出していい?」
律が甘く耳を噛んでくる。初めからいいって言ってるのに、わざわざ聞いてくるってことは、言わせたいってことだよな。
うう、くそー。もう、いくらだって言ってあげるよ。ダメだ、ホント気持ちい……。どうにかなる。
「だ……して。律、出して、俺の中。奥……に、いっぱ……っあ、ああっ」
「兄さん……ッ」
っあ、中……。ホントに中で出てッ……。
あ、も……。イッたのにそんなしつこく擦られたら……。
「ぐちゅぐちゅって凄い音する」
「ん、律が腰、止めないからだろ。あぁっう……」
「だって兄さんの中、熱くて柔らかくてぬめってて気持ちいいんだもん」
嘘っ。中で、お……おっきく。
「まっ、無理……。本当にもう……。あっ、や、やだ……」
「可愛い」
律が俺の目元をぺろりと舐める。多分涙滲みまくってる。
俺はそんな顔を見られたくなくて、シーツに突っ伏した。
「腰少しだけ上げて?」
「や、深……っ、あ、あ、あっ」
奥まで差し込まれ、何回も突き上げられて膝が震える。
何これ、全然触れてないのに、漏れそう……。
声も涙も止まらないし、奥から快感が次から次へと溢れてくる。
「ぬ、抜いて、だめ、い……イッちゃうから」
「え? 中だけで?」
頬がかあっと熱くなる。こんなの嫌なのに、律は絶え間無く腰を打ち付ける。
「……いいよ。僕のだけでイッて。中だけでイッちゃうの見たい」
「や、嫌、やだって、ホント! あ、やっ、あ、あぅ、イッ……」
身体がびくびくと震える。
背中を強く吸われながら、また中に出された。もうシーツ、ドロドロ。俺の身体も。
中にいる律を締め付けて、俺も出してた。
あー……。ついにトコロテンしてしまった。兄としてのプライドが。
「ホントに出てる」
「あ、やっ……」
確認するように形をなぞられる。勢いよくじゃなく零れ出すようにまだポタポタ垂れているから、律の指を汚した。
「も、抜いて……」
「うん……」
抜かれた途端、支えを失ったような感覚になって膝が崩れ落ちた。
「兄さんこっち向いて」
「やだ……」
「キスしたいよ」
「っ……狡い」
「うん」
顔を上げると、律が凄く幸せそうな表情で笑っていた。
「僕のものって感じするなあー」
いっぱいキスされて、ぎゅうぎゅう抱きしめられる。
たっぷり出された中からは、律の精液が流れ出していく。
……ずっと入ったままならいいのに、とか思ってる俺、相当重症。
でも洗い流さないと。腹壊すし。
「俺は元から律のものだよ」
「そうだね。兄さんは子供の時からずっと僕のだ」
「うん……」
「これからも、僕のでいい?」
「律が望むなら、ずっと」
俺も律に抱き着いて、唇を甘く吸う。
「僕も、兄さんのだからね。ずっとずっと大好きだから」
「律……」
「チョコありがとう。僕を好きでいてくれてありがとう。ホワイトデー楽しみにしててね」
「ん……」
律の言葉が嬉しくて可愛くてまた泣いてしまった。
「ホント可愛かった。もっといっぱいイカせたい」
「いや、それは、もう無理だから」
「後処理とか必要だよね? 僕やるし」
「や、自分で……」
「僕にされるの、やなの?」
「やじゃない……です」
結局風呂場でもう一戦されて、上がった時には律が持ってきてくれたチョコレートを食べる気力もなかった。ベッドでぐったりだ。
……食べたけど。でも律の唇のが甘くて美味しいとか思ってしまうあたり、律だけじゃなく俺も反省が足りない。
たまにはビシッと言わないと。
「無理しちゃってごめんね。でも凄い気持ち良かった。また、つけずにしたいなぁ」
「……俺も」
「ホント?」
「うん」
だ、だって気持ち良かったんだ! 今はぐったりしてるけど。
大体律上手すぎる。一体どこでこんなテク覚えてくるんだ。って俺で、なんだけどさ……。
「兄さん大好き!」
こんな笑顔を見せられたら、兄さんはもう何も言えない。
「律……愛してるよ」
愛の言葉、以外は。
来年も君が俺からのチョコを貰ってくれることを、心から祈ってる。
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