アイ'ドール(上)

あさまる

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プロッシモ村の『シスターズ』

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「……そ、そう……。」
そこまで周知なのか。
ロココは彼女の言葉につい、顔が引き攣ってしまった。

「……悔しいけど理解出来てしまう。私もキクリさんと姉妹だったら何でも知りたいと思うから……もちろん、今でもそうだけど……。」
ボソリ。
一人言を呟くようにイオリが声を発した。
そこには先ほどまでの敵意はなく、ある種同胞へ向けるようなものをアイへ向けている彼女の姿があった。

「……と、とにかく!何か心当たりはないの!?」
共に行動していたイオリから衝撃の言葉が放たれ、ショックを受けながらも何とかロココがアイへ更なる質問を続ける。

「……すみません。」
つまり、アイには見当がつかないということだ。

「……何かヒントがあれば……。」
ボソリ。
ロココが呟く。

「あ、あの……私、『見えました』。アヤメ、今は見たことない部屋に誰かと一緒にいます……。」

見えた。
彼女は何を言っているんだ?
アイの言葉に疑問が浮かぶ三人。
しかし、すぐにキクリがハッとして声を上げる。

「それがアイちゃんの『アイドル』としての能力なんだね。」

「……うん。」
アイが返答する。

「……透視かな?」
そうだとしたら、まだチャンスはある。
淡い期待を胸に、キクリが更に問う。

「……少し違う。正確にはアヤメとの『視聴覚の共有』。けど、今は私がアヤメの目や耳の情報を読み取ることしか出来ない……。」

「……。」
言葉を失う三人。
しかし、それぞれ状況が違った。

アヤメに同情し、絶句するロココ。
もしもキクリと視聴覚の共有を出来たらと、羨ましがり言葉が出ないイオリ。
彼女の能力が本当なら、なぜそれを使い、アヤメを探さないのかという疑問が出るキクリ。


「ち、ちなみに見たことない部屋がどんなもので、そこにいる誰かってのがどんな人物か分かるかしら?」
最初に復帰したのはロココであった。
そして、彼女から更に情報を聞き取ろうとする。

「……す、すみません……私の能力、精神が不安定だと景色も音も不鮮明にしか届かなくて……。きっと、今のままでは最初に見た光景を越えることは出来ないと思います……。」

「……そうなのね。」
つまり、アヤメの行方を心配している今は最悪な状況ということか。
ロココは内心ガッカリしてしまった。

「……どうすれば……。」
キクリがボソリと呟く。
そんな彼女の言葉にロココが反応した。
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