甘え嬢ずな海部江さん。

あさまる

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「うちの高校のOGの人だよ。今大学生なんだって。」
さらっと言う。

「……そ、そう、なんですか。」
つまり、今の自分達よりも大人ということか。

ペタペタ……。
自身の胸を触る真優。
真逆だ。
気分が落ち、ため息をついてしまった。

「……だ、大丈夫?」

「ま、まだ成長途中です。大丈夫です。」

「え?えっと、そっか?な、なるほど……?」
いまいちよく分からない。
会話が噛み合っていない。
頭の上にクエスチョンマークを浮かべながらも、取り合えずそう言ってみせた翔子。


電車に乗る。
普段起きない時間に起き、普段とは違う行動をしている真優。
座席に座れたことで、睡魔に襲われていた。

うとうと……。
船を漕ぐような動作の真優。
隣に座る翔子。
そんな彼女に、何度か少しぶつかってしまっていた。

「……だ、大丈夫?」
流石にこれは声をかけなければならない。
そう思った翔子が真優へ話しかける。

「……うん、大丈夫だよ。」
タメ口。
真優の頭が働いておらず、眠気が限界を迎えていた証拠であった。

「なら、私の肩使って寝てて良いよ。着いたら起こすね。」

「……うん。ありがとう、海部江さん。」
普段の真優ならば、遠慮するか、躊躇っているだろう。
しかし、今の限界な状況ではそんなことを考えている余裕はなかった。

コツン。
目を瞑り、翔子にもたれかかる真優。
身長差のせいだろうか。
肩ではなく、翔子の腕に自身の頭を当てる形となった。

「ふふ、可愛いなぁ……。」
ぽつり。
すやすやと眠る真優の体温を感じる翔子がそう呟いた。


「本当にすみませんでしたっ!」

「ふふ、大丈夫だよー。」
機嫌が良さそうに笑っている翔子。

「で、でも、失礼なことをしてしまいましてしまいました……。」
対して落ち込んでいる真優。

「……友達なんだからさっきみたいにタメ口で良いのに……。」

電車を降り、通学路を歩く二人。
その時間にまでなれば、真優の目はすっかり覚めていた。

顔を真っ赤にしながら先ほどの行動を謝罪する真優。
そんな彼女に微笑みながら答える翔子。


そうこうしているうちに、校舎が見えてきた。
まだ数人しか登校していない。

いつもの景色。
それでいて、いつもとは違い、隣には真優がいる。
その事実が嬉しくて仕方がない翔子であった。

嬉しくて仕方がない。
それは、彼女だけではない。
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