甘え嬢ずな海部江さん。

あさまる

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「うーん……多分真優ちゃんに分からないんだったら私が分かるわけないよ。」

「……あっ!それ!それだよ!呼び方!」
ビシッ!
二人を指差す。

ビクッ。
驚く翔子と真優。

「よ、呼び方……ですか?」
恐る恐る聞く真優。

「そう!我がクラス……いや、我が校……いや、この地域全域で一位の美少女の翔子ちゃんと二位の真優ちゃん!そんな真優ちゃんが翔子ちゃんのことを名字じゃなくて名前呼びをしてるんだよ!これは大事件だよ!」
ビシッ!
そのポーズが気に入っているのだろうか。
また二人を指を差す。
興奮しているのだろう。
噛まずに早口で放たれたそれは、教室中に響き渡るものであった。

二位?
一位は誰も疑う余地もなく、翔子だろう。
だが、二位とはどういうことだ?
「に、二位?……私がですか?……え?二位?……銀メダルですか……?」

「ほ、褒めてくれるのは嬉しいけど……駄目だよ、そんなことに順位着けちゃ……。見え方は人それぞれなんだし……。」
オロオロ。
慌てて訂正するように言う翔子であった。

ドタドタドタ!
廊下が騒がしい。

どうしたのだろう。
騒いでいた翔子達。
しかし、そちらが気になってしまい、話を終えた。

「雨枝さん!小さい方の雨枝さんはいますか!?」
その声は、真優の聞いたことのあるものであった。
卯佐子のものだ。

小さい方。
卯佐子のそのような呼び方に、内心苛立ちを覚える真優であった。

「はい。……海から始まる方でなく、雨から始まる雨枝です。それに、小さい方ではなく、まだ成長期が来ていない方、というのが正しいです。」
むすっとしながら廊下へ向かう真優。

「あ、あぁ。雨枝さん。」

「はい、雨枝です。」
翔子と今朝会った時とは違う。
無愛想なものであった。

「今良いかな?良いよね?ちょっと来て!」
そう言うと、卯佐子は乱暴に真優の腕を掴んだ。
そして、教室の外へ引きずっていくのであった。

「ちょ、ちょっと!?」
慌てる真優。
抵抗してみせる。
しかし、非力な彼女はずるずると移動していった。


「あー……真優ちゃん、連れてかれちゃったね……。」

「……うん。」
見るからに不満げな翔子。

「……翔子ちゃん、嫉妬してる?」

「……嫉妬?」

「そう。つまり英語でジェラシー!翔子ちゃんは今、真優ちゃんを、うさちゃん先輩に取られちゃって悔しいじゃないのかな?」
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