最低の僕と最高の君

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無能力の僕

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 「朝か。また今日が始まる……」

 僕こと水島一はそう呟く。外からの日差しと小鳥の囀り、本来なら誰でも清々しくなるであろう時に、僕の気持ちは暗かった。
 そんな事を考えながら、もう一度寝ようとする。しかし、その二度寝は叶わぬものとなる。

「起きなさーい?いつまで二度寝してんの」

    そう、此奴のせいで。こいつの名前は佐藤結衣。顔も整っており、茶髪の美少女である。胸は無い。絶壁the絶壁。ウォールマリアだな。

「……あんた、今かなり失礼な事考えたわね?」

「何の事だかさっぱーり。僕には分からないな」

「はあ。別に良いけど。いや良くは無いわね。とにかく、さっさと起きなさい?ご飯が冷めるわよ」

「げっ。あっちょっとごめん僕あれがあれであれする用事あったから腹痛くて何も入らんごめんちょっと今日は遠慮しとくはごめんいやー残念だなあ」

「なんでも良いから食べなさい?」

「いや、だから……」

「な・ん・で・も・い・い・か・ら・た・べ・な・さ・い!」

 そんな風に笑顔で圧を掛けられてしまうと断れない。そして僕は、

「頂きます………」

と、答えるのだった。




 さて、僕の先程の反応を見れば分かるだろう。彼女は絶望的に料理が下手だ。何をどうすればそうなるのか小一時間程問い詰めたくなるものが出てくるのである。

「頂きまーす………」

    僕は弱々しくそう言う。彼女は満面の笑みで僕に、

「召し上がれ!」

と言ってきやがる。因みに、彼女が言うには此れは焼鮭、ご飯、味噌汁、漬物らしい。焼鮭は言わずもがなダークマター、味噌汁は魔女が作ったような色をしており、白米はなぜかとても茶色い。漬物は味噌の塊である。控え目に言って、僕に対する殺意しか感じられない。

 そして、十数分後、食べ切った僕は、

「世界は、青かった………」

と言う謎の発言を遺し、逝ってしまったそうな。




「死にかけた!朝から!なぜ!」

「わ、悪かったって。私もまさかあんなになるとは思わなかったのよ」

「良いか?人にダークマターを食べさせるのはあかん」

「はい………」

「分かれば良いんだ」

 僕は現在彼女を説教中である。あのあと、なんとか一命を取り留めた僕は彼女と一緒に学校へと向かって居た。

「しかし、なんでお前はそんなに料理が下手なんだ?」

「し、知らないわよ!私だって頑張ってるし」

「親からの遺伝かもなあ」

「……私の親、どっちも料理できるんだけど」

「隔世遺伝とか?」

「あー確かに。一説によるとお婆ちゃんは料理が下手だったらしいわ」

「お前の婆ちゃん存命だろ。なんで死んだみたいに言ってるんだ」

「えへへ」

 くっ!可愛い!こいつは可愛い!しかし、しかし。こいつは僕を料理で殺そうと!いやしかし!
 などと考えながら、学校へと向かうのだった。




「教室、か」
僕は教室に入りたくない。何故なら、僕の弱さが分かってしまう所だから。そんな事を考えながらも、教室に入り、自分の席に座る。

 彼女は、天才だと言われている。能力、そう言えばいいだろう。彼女が持つ能力は火を操る能力、その中でもトップクラスの力を持っていた。
 
 対して僕は、無能力。何の力も無かった。それ故に、僕は虐められている。彼女に、守られた事もある。でも僕は悔しかった。何故力が無いのか。彼女に守られてばかり、自分では何もしない。彼女の優しさに依存している。そんな自分が何より嫌いだった。
そして僕は、今日も

「おい、ゴミ。今日も校舎裏にこい」

と、呼ばれる。一体いつになれば、僕は彼女に甘えなくて良いのだろう。一体いつになれば、僕は変わることができるのだろう。




いろいろ変な箇所、あると思いますがこれから宜しくお願いします!
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