上 下
71 / 81

下校から始まる日常19

しおりを挟む




 八重嶋は莉湖に近づく。





八重嶋
 「・・・莉湖さん。本当は手荒なことをする予定ではなかったんだけどね・・・。僕のことを覚えていないというのなら、その綺麗な顔に・・・絶対忘れられないような傷をつけてあげるよ・・・」








 そう言って八重嶋は近くに落ちていた鉄パイプを手に取った。








 それを見て、周りの男たちは慌てる。








 「おい!八重嶋!そんなことするなんて聞いてねぇぞ!?」








 「俺らはここに連れてくるだけだっていうから手ぇ貸したんだ!」








 「そうだよ!」








 八重嶋はその言葉たちを聞いて、男たちに怒鳴る。













八重嶋
 「うるさいっ!!僕が金で雇ってやらなきゃ何の役にも立たないクズどもがっ!!いいからお前らは僕の言う事だけ聞いていればいいんだっ!!」







 男たちは黙ることしか出来なかった。



 一つ息を吐いて、八重嶋は莉湖の方を向く。





八重嶋
 「莉湖さん、最後のチャンスをあげよう。君は・・・僕を知っているだろう・・・?」






 八重嶋は鉄パイプを握りしめ莉湖に問い詰める。






 莉湖はその問いに八重嶋の顔を真っ直ぐ見て答えた。






莉湖
 「あの、すみませんが、お会いしたこともない人から下の名前で呼ばれるのは、あまり良い気分ではないので辞めてもらってよろしいでしょうか?」






八重嶋
 「!?」








 「莉湖先輩ぃ~」





 望は莉湖のあからさまに挑発する態度を見て、最悪の結末を覚悟した。






八重嶋
 「・・・そうかい。なら、こうするしかないね・・・!」







 そう言って八重嶋が鉄パイプを振りかざした。



しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

死の記録

ミステリー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

誘発

ミステリー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

圧倒的悪女はヒロイン様が怖い。「こ、こんなはずじゃ……(震)」

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

短編ここに上げようかな

現代文学 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

虫けらたちの挽歌

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

オセロな関係

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:56

堕落

ホラー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

婚約破棄が流行しているらしい話

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:2

処理中です...