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「お疲れ様です。田中治さん。貴方は今日をもって死人となりました。」
夜空の星がきらきらと輝いている真下で俺の人生は終幕となった。
「俺は、何故死んだのか覚えてないんですけど…」
「不慮の事故です(ハート)」
胡散臭い言われ方に少し腹が立ったが、まあ、俺はどう足掻こうと死んでいるわけで。全くそんな気はしないのだが。
「申し遅れました。私は、ナイトと言います。死人となったものを天界へ送る仕事をしているのです。」
ナイトと名乗る少女はにっこりと笑って見せた。
「では、早速天界の方へ参りましょうか」
「え、説明なし?」
「何事も先入観は捨て去らないと。さあ、行きますよ」
「……あれ?」
しばらくの沈黙の後、女神は首を傾げた。
「どうしたんですか?」
「呪文……どうだったっけ?」
「いや、俺に聞かれても。」
あれ?あれ?と必死に思い出そうとしている女神に何か可愛さが見られると思うのは俺だけだろうか。
兎にも角にも、俺は天界へ行けないということか。早くのんびりと天界ライフ(?)を満喫したいのだが。
「あ、分かった!
田中治さん。貴方に幸福が訪れますよう……
パラレルワールドユニバース!!!」
そして俺は光に包まれ、天界へ行った。
はずだった。
夜空の星がきらきらと輝いている真下で俺の人生は終幕となった。
「俺は、何故死んだのか覚えてないんですけど…」
「不慮の事故です(ハート)」
胡散臭い言われ方に少し腹が立ったが、まあ、俺はどう足掻こうと死んでいるわけで。全くそんな気はしないのだが。
「申し遅れました。私は、ナイトと言います。死人となったものを天界へ送る仕事をしているのです。」
ナイトと名乗る少女はにっこりと笑って見せた。
「では、早速天界の方へ参りましょうか」
「え、説明なし?」
「何事も先入観は捨て去らないと。さあ、行きますよ」
「……あれ?」
しばらくの沈黙の後、女神は首を傾げた。
「どうしたんですか?」
「呪文……どうだったっけ?」
「いや、俺に聞かれても。」
あれ?あれ?と必死に思い出そうとしている女神に何か可愛さが見られると思うのは俺だけだろうか。
兎にも角にも、俺は天界へ行けないということか。早くのんびりと天界ライフ(?)を満喫したいのだが。
「あ、分かった!
田中治さん。貴方に幸福が訪れますよう……
パラレルワールドユニバース!!!」
そして俺は光に包まれ、天界へ行った。
はずだった。
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