異世界へようこそ!

野上葵

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日記をめくると、責忍者のであろう、ものが書かれていた。

『 戦艦を作れと言われた。あんな低予算で作れるわけないだろ。100均じゃあるまいし。デスマッチでも仕掛けろと言ってやった。これであいつらも諦めるだろう』

低予算だったのか……何故か共感出来る内容だな。しかし、100均なんてこんなとこにあるのか?まあ、あるから書いているんだろうけど。100コイン均一って事か?
語呂悪いな。日記は続きがまだたくさんあった。

『ほんとにデスマッチしかけちゃったよ……え、まじか。やばいやばい。これで作れないとか言ったら実刑だろ。どうしよ……。終わったわ。あー。やば』
『あ。もう終わった。本気で終わった。只今暴走中。止めらんねぇよ。ガチで。実刑とかやだわ。なんか、え、俺の責任?は?ほんとふざけてるわー』
『暴走してる戦艦止められません。もう、決めた。このままここで暮らそう。だって降りられないし。暴走してるし。止められないし。作った奴バカだろ。マジで。』

『あ、作ったの俺でした(笑)』

日記を全て読む前に、ナイトが閉じてしまった。言うまでもないな。舐めすぎてるだろ!!(笑)ってなんだよ!(笑)って!俺らが必死こいて、戦った結果がこれか?本当に責忍者にはろくでもない奴がいるな!!

「治!なんか来たのです!怖いのです!多分あいつが責忍者なのです!」

本当だ。なんか来てる。しかも甲冑をまとっていて、顔がよくわからない。

「なんなんだ……。あいつが責忍者……?」

ゆっくりと歩いてきたその人物はやはり、顔は見えないままだった。やばいやばいやばい。さっきの爆撃で死んでるって思ってたのに。死んでなかったのか。なんちゅう根気の強い人なんだ。見習おう。
じゃなくて。え、あいつと戦うの?見るからに強そうじゃん。あと、顔が分からないので、甲冑と呼ぼう。

「お前ら……何者だ……」
「ひぃぃいいい!!あ、ああ、怪しいものじゃないんですぅー!!!!」

いや、人の戦艦に潜り込んでること自体怪しいからな。ナイト。しかもなんか、あいつ怒ってるし。なんで?

「おお、俺の戦艦にまいっかい毎回!あの刹那のナントカつって炎ぶっかましてくる奴は誰だ!!ゴルァ!!出てこい!!」

え。俺?いやでも、俺はさっきの一撃だけだったし……。隅の方をみると、デブが固まって震えていた。
お前か。早く名乗りでろよ。なんでこっちに罪着せようとしてんだよ。無駄だぞ。

「治。あんたじゃないの!?早く名乗りでなさいよ」
「俺は今日の一撃だけだ。あれを見ろ。隅でなんか固まってるだろ。見るからにデブだ。エクスカリバーを取り上げる前に刹那のイグニートをかましていたんだろう」
「なるほどなのです」
「キャラの設定が……わからない……」

うん。めっちゃ思う。それ。すると、デブは決心がついたのか、立ち上がり1番前に出た。お、名乗りでるのか!?ついに名乗りでるのか!?

「おお、お前か!!毎回毎回刹那のナントカぶっかましてくる奴は!!初心者だからって注意しなかったら、調子に乗ってポンポンポンポン!!頭のネジ交換してやろうかぁ!!」

甲冑の講義はまだつづいた。

「ねぇ、なんでこんな陰湿な嫌がらせしてくるのぉ?俺はまったりまったりしたいだけなのによ!こんなんでニコチン減ってアドレナリンばっか増えても意味ないだろ!?またタバコ吸うことになるだろ!?俺禁煙してんだよ!!邪魔しないでくれ!」

あ、禁煙中だったのか。なんか、凄い言い方だな。アドレナリンとか、ニコチンとか……。それは知っててもおかしくないか。問題はタバコだ。タバコ。吸ってたんだよって俺らに言われてもな。

「なんとか言え貴様ぁ!!!」

ああ。殺される奴だな。あれ。ドンマイデブ。お前とあえて、楽しくはなかったけど、良いライバルだったぞ。

「俺の名はデイブ!!剣冒険者として名を馳せているもの!!!」

いやいや。名は馳せてないぞー。デブ。最初知らなかったからな。

「デブ!?おいお前!偽名使って騙そうとしてんじゃないだろうなぁ!早く本名言った方がいいんじゃないの!?」
「俺の名はデイブだ!この麗しのイケメンデイブ様になんていう口の聞き方だ!!この甲冑めが!!」

会話がぶっ飛んでいる。凄いな。どっちも怒ってるし。甲冑の方が正論を言っている。ここは言うまでもなかったか。

「いいか。よく聞けデブ。この戦艦はお前の刹那のナントカでいずれ沈む。ここで、決着をつけたいところだが、生憎だ。あと1週間。ナイトメアが住む本部まで来い。いいか。1週間だからな。もたもたしてると、すぐ日曜日だ。早くしろよ」

デブは震えていた。

「んじゃ。俺は見たいアニメがあるんで。2次元嫁だけは欠かせねぇよなぁ……」

まさかのアニオタだった。これは衝撃すぎるな。

「お前が行け。エクスカリバーはお前が持っているんだから」

デブに指差しで言われた。
えぇ……。俺が?

******
また地震がありましたね。
いとこがあちらに住んでいるのですが心配です。いとこ以外の人は心配じゃないということではないのですが、やはり身内が1番心配になります。
心から無事を願ってやみません。
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