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ヤクザと激甘新婚生活⁉

ヤクザと激甘新婚生活⁉⑧

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 じゅるっ、じゅるるっ。なんとも淫猥な音を立てながら、尊の形のいい薄い唇が美桜のぷっくりと紅く艶めく胸の蕾を吸い上げる。

 大きな掌では豊満な胸の膨らみをふにゃふにゃと揉みしだき、指の腹でツンと勃起した乳首をクリクリと押し潰すように捏ねて弄ぶ。

 尊に両手を拘束されている美桜は、与えられる快感の波に呑まれ喘ぎながら身悶え身を捩る。

「ああぁっ……はぁ、んんぅ……ッ」

 攻め立てられているのはまだ胸だけのはずなのに、下腹部の奥が熱を帯び、キュウキュウと切ないくらいに疼いてしまう。

 美桜は無意識に両膝を擦り合わせてしまっていた。

 胸を味わっていた尊が不意に胸から顔を上げたことで、甘やかな愉悦から解放された美桜がホッと息つく間もなく、尊は口元にニヤリとした怪しい微笑を湛える。

 それを目の当たりにした美桜は、これまでの経験上、嫌な予感しかしない。

 背筋には、寒気にも似たゾクゾクとした感触が駆け巡る。

 そんなタイミングで尊から低い声音が届いた。

「大きさも形も感触も感度も、どれをとっても申し分ない、極上の胸だ。もっともっと可愛がってやりたいが。こっちが機嫌を損ねてしまっては大変だ」

 ーーえ? こっち?

 美桜が言葉の意図を察したときには、心底愉しそうにふっと笑みを零した尊の手が薄い茂みを掠めて秘裂へと辿り着いていた。

 そうしてそのまま裂け目に添って、なにかを探るようにゆっくり撫で上げていく。

 途端にニチャッと僅かに濡れた音と湿り気を帯びた感触が伝わってくる。

 こうしている間にも、尊は美桜のことをじっと欲を孕んだ熱い眼差しで見据えており、少しも目を逸らそうとしない。

 そればかりか、意地悪な言葉まで寄越してきた。

「こっちも胸に劣らず感度良好だな。もうぐっしょり濡れてる」
「ーーッ!?」

 ーーもう、ヤダ! 恥ずかしくてどうにかなっちゃう。

 どこにも逃げ場のない美桜は、せめて目の前の尊の視線から逃れようと、瞼をぎゅっと固く閉ざした。

 するとすぐに耳元に顔を寄せてきた尊がさっきとは違った、優しい声音で諭すように甘く囁いてくる。

「濡れるのはお前が淫乱だからじゃない。俺がそうさせてるんだから、そんなに泣きそうな顔をするな。これまでそうだったように、俺はお前の嫌がることはしない。ただ女としての喜びを教えてやりたいだけだから安心しろ」

 そうして美桜のことを安心させるように、大きな掌で頭をよしよしと優しい手つきで撫でてくる。

 尊の手の感触が心地よくてゆっくりと目を見開いた先には、思いの外優しい表情の尊の端正な相貌が待っていた。

 意地悪な言葉攻めと優しい表情に甘い囁き声、それらが絶妙なバランスで繰り返される。

 そのせいか、尊の優しさが心の奥底にまでじんわりと染み入ってきてしまう。

 尊の姿を捉えた瞬間、ぎゅっと抱きつきたい衝動に駆られてしまった美桜は、それをぐっと堪え、代わりに質問を投げかける。

「どうしてそんなに優しくしてくれるんですか?」

 このままでは、尊に本当に愛されているんじゃないかと、勘違いしてしまいそうだったからだ。

 勘違いして、これ以上好きになっても辛くなるだけだ。勘違いしないためにも、尊の口からちゃんと聞いておきたい。そして自分にもしっかり言い聞かせなければならない。

 尊にとって自分は政略結婚の相手、かりそめの妻でしかないのだとーー。
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