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アニーについて
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「ルナ、貴女は確か愛人付きのメイドになったのよね? その愛人について教えてちょうだい」
ジュリアーナはアニーのことをほとんど知らない。
妻に出来ない身分という事以外は何も。
どんな顔をしているのか、年はいくつなのか、どこの家の娘なのか、どんな性格をしているのか。ダニエルの心を射止めた女性がどういう人物なのかを単純に知りたかった。
「はい。 愛人の名は“アニー”といいます。領地内にある孤児院の子でして、ダニエル卿が視察に訪れた際に見初めたらしいです」
アニーは孤児院の娘だったのか。
貴族が孤児院の娘を愛人にすることはそうそう珍しいことではない。
視察という名目で好みの女を見繕えるし、万が一子供が出来たとしても継承権は無いので正妻の脅威にもならない為、遊びで手を出す貴族はそれなりにいる。
弱者を弄ぶ下劣な行為はとても褒められたものではないが、ダニエルのように後先考えず本気になるのもまた褒められたものではない。思い切り正妻への脅威になっている時点で愛人の領域を超えてしまっている。
それともそこまで夢中になるほどアニーは魅力的なのだろうか?
しかしルナはそんなジュリアーナの疑問に首を振って否定した。
「いえ、はっきり言いまして貴族が見初めるほどの美貌には恵まれておりません。理知的というわけでもありませんし、特別な才があるわでもありません。どちらかといえば地味で田舎臭く、頭も品もよくない小娘です。マナーも礼儀作法も皆無、読み書きはおろか禄に物も知りません。……こう言っては何ですが、ダニエル卿は一般の男性の感性から逸脱しているように思えてなりません」
ものすごく嫌そうに顔を顰めるルナに驚いた。
あまり感情を表に出さない彼女にこんな顔をさせるほどダニエルの感性は理解できないものらしい。
「ダニエル卿が姫様に求婚したと聞いた時は腸が煮えくり返りそうになる思いでした……。事前に姫様からお聞きした通り、あの男は愛人との間にできた子の母親となる令嬢を探しているようです。王都へ出発する前にあの男は愛人に『お飾りにする妻を連れてくる』だなんてふざけた台詞を吐いておりましたよ……。まさかその“お飾り”とやらに姫様を選ぶだなんて……不敬の極み、愚の骨頂にございます!」
感情を露わにして憤るルナをジュリアーナは黙って見つめていた。
ルナにとってジュリアーナを含む王族は自分達が仕えるべき主人。
それを侮辱する輩に対してここまで立腹するのは彼女がそれだけ王家に忠誠を誓っている証なんだなと感心してしまう。
「あの身の程知らずの辺境伯と平民の愛人は断じて許せません! 何の権利があって王家の姫君を道具扱いしようと企んでいるのか……。これは王家への反逆です! 姫様、ご命令頂ければすぐにでも彼奴等を始末致しますわ」
「ふふ、ありがとうルナ。でもね、それはわたくしがすることだから。申し訳ないのだけれど我慢してちょうだい」
簡単に殺して終わりだなんて冗談じゃない。
自分を虐げマーサを失う原因となったあの男に、誰を敵に回したかを思い知らせて地獄に叩き落してやらないと気が済まない。
普段の可憐な顔からは想像がつかないほどの凄絶な笑みを浮かべるジュリアーナにルナは思わず喉をヒュッと鳴らした。肝が据わっている彼女ですら驚くほどの迫力の込められた笑みは怒りを鎮めるに十分すぎるものだ。
「申し訳ございません、出過ぎた真似を致しました……」
「いいのよ、それだけ貴女が王家に忠実であるということだもの。引き続き監視をよろしくお願いね。ああ、それとオーガスタの邸に追加で何人か間者を送り込んでちょうだい」
「はっ! 仰せの通りに」
ジュリアーナは金貨の入った袋をルナに手渡し、労をねぎらった。
彼等密偵には王家から給金が支払われているとはいえ、こうしてきちんと成果に対する褒美を与えるようにしている。そうすることによってジュリアーナへの忠誠心がより高まり、よりよい仕事ぶりが望めるからだ。
(ダニエルはそれすらも分かっていないのよね。ほんとうにどこまでも愚かな男だこと……)
ダニエルが戦勝の褒美にジュリアーナを望んだとき、一番驚いたのは彼の背後にいた辺境伯軍の部下達だ。高い位置にいたジュリアーナにはそれがはっきりと見え、それと同時に彼等の表情の意味を察した。
これは昔、騎士団長であった大叔父から聞いた話だが、将は配下の働きを労うことが何より大切なのだという。沢山の配下に慕われ敬われていた大叔父は数多の戦場で武勲をあげ、英雄として国内外にその名を轟かせていた。大叔父はそれ全て配下の働きあってのことだと常々口にしていたのを覚えている。
良い働きをすれば褒めてやり、口だけでなくきちんと褒美も与える。
そうすることで配下達の士気は高まり、よりよい働きぶりが望めると。
ダニエルが配下の者達をきちんと褒めているのかどうかは分からないが、この戦の褒美を与える気はないことがはっきりと分かった。
先程の場で望ましい回答は『国の為に命をかけてくれた配下の労をねぎらいたく存じます』だ。そうすれば国王はダニエルに十分な報奨金を与え、後でダニエルはそれを配下に与えてやれる。
もしかするとオーガスタ家の個人資産で彼等に褒美を与えてやるつもりかもしれないが、大切なのは金だけの問題ではない、王の御前で配下の者達もよく働いたということを口にすることが大切なのだ。
実際、大叔父はそうしていたらしいし、それを聞いた一軍を率いる将はそれに倣ったという。戦果をあげたのは皆の働きあってこそだと。
だが、ダニエルは勝手に姫を妻に望んだ。
自分達の労をねぎらわず、自分の望みだけを叶えようとしたダニエルに配下達は不満を感じたようだ。
(これは使えるわね。後で辺境伯軍に間者を潜り込ませてダニエルへの不満を更に煽るように指示しておきましょうか。もしかするとそんなことしなくてもすでに不満で一杯かもしれないけど……)
ジュリアーナはアニーのことをほとんど知らない。
妻に出来ない身分という事以外は何も。
どんな顔をしているのか、年はいくつなのか、どこの家の娘なのか、どんな性格をしているのか。ダニエルの心を射止めた女性がどういう人物なのかを単純に知りたかった。
「はい。 愛人の名は“アニー”といいます。領地内にある孤児院の子でして、ダニエル卿が視察に訪れた際に見初めたらしいです」
アニーは孤児院の娘だったのか。
貴族が孤児院の娘を愛人にすることはそうそう珍しいことではない。
視察という名目で好みの女を見繕えるし、万が一子供が出来たとしても継承権は無いので正妻の脅威にもならない為、遊びで手を出す貴族はそれなりにいる。
弱者を弄ぶ下劣な行為はとても褒められたものではないが、ダニエルのように後先考えず本気になるのもまた褒められたものではない。思い切り正妻への脅威になっている時点で愛人の領域を超えてしまっている。
それともそこまで夢中になるほどアニーは魅力的なのだろうか?
しかしルナはそんなジュリアーナの疑問に首を振って否定した。
「いえ、はっきり言いまして貴族が見初めるほどの美貌には恵まれておりません。理知的というわけでもありませんし、特別な才があるわでもありません。どちらかといえば地味で田舎臭く、頭も品もよくない小娘です。マナーも礼儀作法も皆無、読み書きはおろか禄に物も知りません。……こう言っては何ですが、ダニエル卿は一般の男性の感性から逸脱しているように思えてなりません」
ものすごく嫌そうに顔を顰めるルナに驚いた。
あまり感情を表に出さない彼女にこんな顔をさせるほどダニエルの感性は理解できないものらしい。
「ダニエル卿が姫様に求婚したと聞いた時は腸が煮えくり返りそうになる思いでした……。事前に姫様からお聞きした通り、あの男は愛人との間にできた子の母親となる令嬢を探しているようです。王都へ出発する前にあの男は愛人に『お飾りにする妻を連れてくる』だなんてふざけた台詞を吐いておりましたよ……。まさかその“お飾り”とやらに姫様を選ぶだなんて……不敬の極み、愚の骨頂にございます!」
感情を露わにして憤るルナをジュリアーナは黙って見つめていた。
ルナにとってジュリアーナを含む王族は自分達が仕えるべき主人。
それを侮辱する輩に対してここまで立腹するのは彼女がそれだけ王家に忠誠を誓っている証なんだなと感心してしまう。
「あの身の程知らずの辺境伯と平民の愛人は断じて許せません! 何の権利があって王家の姫君を道具扱いしようと企んでいるのか……。これは王家への反逆です! 姫様、ご命令頂ければすぐにでも彼奴等を始末致しますわ」
「ふふ、ありがとうルナ。でもね、それはわたくしがすることだから。申し訳ないのだけれど我慢してちょうだい」
簡単に殺して終わりだなんて冗談じゃない。
自分を虐げマーサを失う原因となったあの男に、誰を敵に回したかを思い知らせて地獄に叩き落してやらないと気が済まない。
普段の可憐な顔からは想像がつかないほどの凄絶な笑みを浮かべるジュリアーナにルナは思わず喉をヒュッと鳴らした。肝が据わっている彼女ですら驚くほどの迫力の込められた笑みは怒りを鎮めるに十分すぎるものだ。
「申し訳ございません、出過ぎた真似を致しました……」
「いいのよ、それだけ貴女が王家に忠実であるということだもの。引き続き監視をよろしくお願いね。ああ、それとオーガスタの邸に追加で何人か間者を送り込んでちょうだい」
「はっ! 仰せの通りに」
ジュリアーナは金貨の入った袋をルナに手渡し、労をねぎらった。
彼等密偵には王家から給金が支払われているとはいえ、こうしてきちんと成果に対する褒美を与えるようにしている。そうすることによってジュリアーナへの忠誠心がより高まり、よりよい仕事ぶりが望めるからだ。
(ダニエルはそれすらも分かっていないのよね。ほんとうにどこまでも愚かな男だこと……)
ダニエルが戦勝の褒美にジュリアーナを望んだとき、一番驚いたのは彼の背後にいた辺境伯軍の部下達だ。高い位置にいたジュリアーナにはそれがはっきりと見え、それと同時に彼等の表情の意味を察した。
これは昔、騎士団長であった大叔父から聞いた話だが、将は配下の働きを労うことが何より大切なのだという。沢山の配下に慕われ敬われていた大叔父は数多の戦場で武勲をあげ、英雄として国内外にその名を轟かせていた。大叔父はそれ全て配下の働きあってのことだと常々口にしていたのを覚えている。
良い働きをすれば褒めてやり、口だけでなくきちんと褒美も与える。
そうすることで配下達の士気は高まり、よりよい働きぶりが望めると。
ダニエルが配下の者達をきちんと褒めているのかどうかは分からないが、この戦の褒美を与える気はないことがはっきりと分かった。
先程の場で望ましい回答は『国の為に命をかけてくれた配下の労をねぎらいたく存じます』だ。そうすれば国王はダニエルに十分な報奨金を与え、後でダニエルはそれを配下に与えてやれる。
もしかするとオーガスタ家の個人資産で彼等に褒美を与えてやるつもりかもしれないが、大切なのは金だけの問題ではない、王の御前で配下の者達もよく働いたということを口にすることが大切なのだ。
実際、大叔父はそうしていたらしいし、それを聞いた一軍を率いる将はそれに倣ったという。戦果をあげたのは皆の働きあってこそだと。
だが、ダニエルは勝手に姫を妻に望んだ。
自分達の労をねぎらわず、自分の望みだけを叶えようとしたダニエルに配下達は不満を感じたようだ。
(これは使えるわね。後で辺境伯軍に間者を潜り込ませてダニエルへの不満を更に煽るように指示しておきましょうか。もしかするとそんなことしなくてもすでに不満で一杯かもしれないけど……)
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