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番外編
え? ジェシーが綺麗だって……?
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「ラウロ……、ラウロはやっぱりああいう綺麗な人の方が好き……?」
屋敷に入るなりオニキスは震えた声でそう聞いた。
綺麗な人……? え? ジェシーが? 嘘だろう……?
「オニキス? 君の方が綺麗だろう? あの女のどこが綺麗なんだ?」
「ううん、ワタシよりずっと綺麗だったワ……。 控えめで小さな目に、低めの鼻、体もストンと真っ直ぐで、くびれもない。胸もお尻もほとんどなくて美しかった……。王様のハーレムにはああいう女性がいっぱいいるのヨ」
「え!? そうなの?」
ハーレムなのに地味な女性が多いのか……?
あ、そうか! この国とは美意識が違うんだった!?
「オニキス、僕は君の方がずっと美しいと思うよ! 言ったろう? 君の国と僕の国では美意識が違うんだと」
「でも、ラウロはあの女性が好きだったのでしょう? ワタシとは全然違う外見だワ……」
「いや、あの女は化粧で大分誤魔化していたから! 目も大分大きく見せてたし……」
「え? どうして化粧してわざわざ顔を醜くさせるノ?」
どうしよう、埒が明かない。
化粧で目を大きく見せることはオニキスの母国ではわざわざ顔を醜くさせる行為になるのか?
「僕はオニキスの顔が一番好きだよ! それにオニキスはこの世の誰よりも綺麗で可愛いよ。僕は君の性格も容姿も大好きだ」
そういえば、母国でオニキスは醜いと言われてきたんだった。
ここに来て毎日のように僕が『綺麗』『可愛い』と言い続けたおかげで消えていた劣等感がジェシーと会って再発してしまったのか。
何てことだ! やっぱり会わせるんじゃなかった……!!
「本当……? ワタシの見た目のどこが好き……?」
ああ、やっぱり外見にコンプレックスがあるんだね?
安心させてあげなきゃ……。
屋敷に入るなりオニキスは震えた声でそう聞いた。
綺麗な人……? え? ジェシーが? 嘘だろう……?
「オニキス? 君の方が綺麗だろう? あの女のどこが綺麗なんだ?」
「ううん、ワタシよりずっと綺麗だったワ……。 控えめで小さな目に、低めの鼻、体もストンと真っ直ぐで、くびれもない。胸もお尻もほとんどなくて美しかった……。王様のハーレムにはああいう女性がいっぱいいるのヨ」
「え!? そうなの?」
ハーレムなのに地味な女性が多いのか……?
あ、そうか! この国とは美意識が違うんだった!?
「オニキス、僕は君の方がずっと美しいと思うよ! 言ったろう? 君の国と僕の国では美意識が違うんだと」
「でも、ラウロはあの女性が好きだったのでしょう? ワタシとは全然違う外見だワ……」
「いや、あの女は化粧で大分誤魔化していたから! 目も大分大きく見せてたし……」
「え? どうして化粧してわざわざ顔を醜くさせるノ?」
どうしよう、埒が明かない。
化粧で目を大きく見せることはオニキスの母国ではわざわざ顔を醜くさせる行為になるのか?
「僕はオニキスの顔が一番好きだよ! それにオニキスはこの世の誰よりも綺麗で可愛いよ。僕は君の性格も容姿も大好きだ」
そういえば、母国でオニキスは醜いと言われてきたんだった。
ここに来て毎日のように僕が『綺麗』『可愛い』と言い続けたおかげで消えていた劣等感がジェシーと会って再発してしまったのか。
何てことだ! やっぱり会わせるんじゃなかった……!!
「本当……? ワタシの見た目のどこが好き……?」
ああ、やっぱり外見にコンプレックスがあるんだね?
安心させてあげなきゃ……。
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