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第二章
二十八話 これからも面倒みてあげるわ!
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徳島から高松に行く道はけっこう大変だったけど、
愛媛や高知の急なアップダウンに比べればいくぶん楽だった。
しかし、ゆうれい坂のような妙な錯視の坂が多いので、頭がくらくらする。
登り坂では、ドカンちゃんが疲れた感じだったので、チカンちゃんは気をつかって
自転車の前かごから降りて、歩いていた。
でも、日頃ずっと自転車の前かごに乗っているのに慣れていたので、
チカンちゃんはだんたん疲れてきているようだった。
「ふう」
チカンちゃんが歩いている途中でペタンと尻餅をついた。
「あ、チカンちゃん、ごめんね、ボクに遠慮して歩かなくていいよ、
自転車の前かごに乗って」
「大丈夫だよ、私も歩くよ」
チカンちゃんがフラフラしながら立ち上がる。
「無理しちゃだめだよ」
「大丈夫だって」
べたん!
チカンちゃんが前のめりに倒れた。
「チカンちゃん!」
「あ、ボクが助けてみるね」
サバンちゃんがチカンちゃんに走り寄る。
「やめなさいよ!あなた、前も大変な目にあったでしょ!」
必死な表情でサバンちゃんが止めようとする。
「大丈夫だって」
サバンちゃんが倒れたチカンちゃんの背中に手をあてて水を流し込む。
「ばびょーん!」
チカンちゃんが飛び起きた。
「元気になったよー!」
「よかった、でも、もう無理しちゃだめだよ。買い物かごに入ろうね」
ドカンちゃんがチカンちゃんを買い物かごに入れた。
「ボクの大切なチカンちゃんを助けてくれてありがとうございます」
ドカンちゃんはサバンちゃんに深々と頭をさげた。
「いえいえい、どういたしまして」
サバンちゃんは屈託無い笑顔を見せた。
そして、しばらく4人で自転車をこいでいく。
「はあ、はあ、はあ」
今度はサバンちゃんが苦しそうにしている。
「あら、大丈夫、サバンちゃん、無理しちゃだめよ」
シアンちゃんが心配そうにしサバンちゃんの様子をうかがいながら
自転車を止める。
海岸沿いの海の見える道路。
「あ……あい、きゃん、ふらい……」
サバンちゃんはフラフラした足取りで
ガードレールを乗り越えようとする。
「だめよ!あんた淡水系じゃない。海なんかに落ちたらしんじゃうよ!」
シアンちゃんが必死に止める。
「だめですよ!」
ドカンちゃんも加わって必死にサバンちゃんを引き戻す。
「ちょっと待っててくださいね」
ドカンちゃんは眉山で組んできた天然水が入った水筒を持ってくる。
「これを飲んでください」
「あ……ダメだよ、それはドカンちゃんが勇気をもらうために
大変な思いをして貰ってきた水じゃないか。ボクが飲んだら
これまでのドカンちゃんの旅がだいなしになっちゃう」
「そんなこと、どうでもいいんです。サバンちゃんのほうが
大切です」
「いいよ、全然喉が渇いてなんかいないから」
「サバンちゃんが飲まないんだったら、この水筒、海に投げ捨てますよ!」
ドカンちゃんが目に涙を浮かべて水筒をふりあげた。
「だめだよ……そんなこと、ボク望んでない。飲むよ、飲むからやめて」
「はい、よかったです」
ドカンちゃんは涙を拭いて笑顔でサバンちゃんに水筒をあげた。
「ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ」
「よかったわ!サバンちゃんは自然水じゃないと力が回復しないから
自動販売機の水分じゃもどらなかったから……ドカンさん、
今回はうちのサバンちゃんの命を救ってくださって
ありがとうございます」
シアンちゃんは真っ赤に目を泣きはらしてドカンちゃんに深々と頭を下げる。
「そんな事気にしないでください。仲間じゃないですか」
ドカンちゃんがニッコリ笑う。
シアンちゃんがハッとした表情でドカンちゃんを見る。
「うううううう……」
シアンちゃんはドカンちゃんに抱きつく。
ドカンちゃんは微笑みながらシアンちゃんの頭をなでた。
「あの……ごめんなさい、ボク、せっかくの勇気の出る水、
全部飲んじゃいました。ちょっとは残しておくつもりだったんだけど、
必死で飲んでたら全部飲んじゃった」
「いいんですよ、ボクにとって、大切なのは仲間ですから。
仲間がいるだけで勇気がわいてきますから」
ドカンちゃんはニッコリわらった。
その時である。
ふわっと、水筒の中から天女が出てきた。
「よくぞ仲間の友情を守りましたね、自分の利益より、
仲間の命を選んだ勇気、これこそ、人としての最高の勇気でありましょう」
そう言って、天女はふわっと消えてしまった。
消えるさいに天女は黄金の霧となり、ドカンちゃんたちに降り注いだ。
「ああ……なんだか勇気がでてきたよ、ボク」
ドカンちゃんが身震いした。
「ほんとだ!すごいパワーだよ!」
ドカンちゃんがピョンピョン跳ねた。
「なんて事なの、私の心の奥底からエナジーがわき上がってくるわ!」
シアンちゃんが目を輝かせる。
「ふあーあ」
シアンちゃんが大あくびをした。
「なにやってんのよ、あんた!もっと空気よみなさいよ!」
シアンちゃんはサバンちゃんに怒って怒鳴る。
「え~、空気とかけっこうどうでも良い」
「そんなことだからあんたは!私がいないとどうしようもないわね!」
「そうだよ~ボクはシアンちゃんがいないとどうしようもないんだ~」
サバンちゃんはシアンちゃんの顔をニマニマしながらのぞき込む。
シアンちゃんの顔がカ~ッと赤くなる。
「ふ、ふん、しかたないわね、これからも面倒みてあげるわ!」
シアンちゃんがそっぽを向く。
「は~い、ありがと~」
サバンちゃんは満面の笑みを浮かべた。
愛媛や高知の急なアップダウンに比べればいくぶん楽だった。
しかし、ゆうれい坂のような妙な錯視の坂が多いので、頭がくらくらする。
登り坂では、ドカンちゃんが疲れた感じだったので、チカンちゃんは気をつかって
自転車の前かごから降りて、歩いていた。
でも、日頃ずっと自転車の前かごに乗っているのに慣れていたので、
チカンちゃんはだんたん疲れてきているようだった。
「ふう」
チカンちゃんが歩いている途中でペタンと尻餅をついた。
「あ、チカンちゃん、ごめんね、ボクに遠慮して歩かなくていいよ、
自転車の前かごに乗って」
「大丈夫だよ、私も歩くよ」
チカンちゃんがフラフラしながら立ち上がる。
「無理しちゃだめだよ」
「大丈夫だって」
べたん!
チカンちゃんが前のめりに倒れた。
「チカンちゃん!」
「あ、ボクが助けてみるね」
サバンちゃんがチカンちゃんに走り寄る。
「やめなさいよ!あなた、前も大変な目にあったでしょ!」
必死な表情でサバンちゃんが止めようとする。
「大丈夫だって」
サバンちゃんが倒れたチカンちゃんの背中に手をあてて水を流し込む。
「ばびょーん!」
チカンちゃんが飛び起きた。
「元気になったよー!」
「よかった、でも、もう無理しちゃだめだよ。買い物かごに入ろうね」
ドカンちゃんがチカンちゃんを買い物かごに入れた。
「ボクの大切なチカンちゃんを助けてくれてありがとうございます」
ドカンちゃんはサバンちゃんに深々と頭をさげた。
「いえいえい、どういたしまして」
サバンちゃんは屈託無い笑顔を見せた。
そして、しばらく4人で自転車をこいでいく。
「はあ、はあ、はあ」
今度はサバンちゃんが苦しそうにしている。
「あら、大丈夫、サバンちゃん、無理しちゃだめよ」
シアンちゃんが心配そうにしサバンちゃんの様子をうかがいながら
自転車を止める。
海岸沿いの海の見える道路。
「あ……あい、きゃん、ふらい……」
サバンちゃんはフラフラした足取りで
ガードレールを乗り越えようとする。
「だめよ!あんた淡水系じゃない。海なんかに落ちたらしんじゃうよ!」
シアンちゃんが必死に止める。
「だめですよ!」
ドカンちゃんも加わって必死にサバンちゃんを引き戻す。
「ちょっと待っててくださいね」
ドカンちゃんは眉山で組んできた天然水が入った水筒を持ってくる。
「これを飲んでください」
「あ……ダメだよ、それはドカンちゃんが勇気をもらうために
大変な思いをして貰ってきた水じゃないか。ボクが飲んだら
これまでのドカンちゃんの旅がだいなしになっちゃう」
「そんなこと、どうでもいいんです。サバンちゃんのほうが
大切です」
「いいよ、全然喉が渇いてなんかいないから」
「サバンちゃんが飲まないんだったら、この水筒、海に投げ捨てますよ!」
ドカンちゃんが目に涙を浮かべて水筒をふりあげた。
「だめだよ……そんなこと、ボク望んでない。飲むよ、飲むからやめて」
「はい、よかったです」
ドカンちゃんは涙を拭いて笑顔でサバンちゃんに水筒をあげた。
「ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ」
「よかったわ!サバンちゃんは自然水じゃないと力が回復しないから
自動販売機の水分じゃもどらなかったから……ドカンさん、
今回はうちのサバンちゃんの命を救ってくださって
ありがとうございます」
シアンちゃんは真っ赤に目を泣きはらしてドカンちゃんに深々と頭を下げる。
「そんな事気にしないでください。仲間じゃないですか」
ドカンちゃんがニッコリ笑う。
シアンちゃんがハッとした表情でドカンちゃんを見る。
「うううううう……」
シアンちゃんはドカンちゃんに抱きつく。
ドカンちゃんは微笑みながらシアンちゃんの頭をなでた。
「あの……ごめんなさい、ボク、せっかくの勇気の出る水、
全部飲んじゃいました。ちょっとは残しておくつもりだったんだけど、
必死で飲んでたら全部飲んじゃった」
「いいんですよ、ボクにとって、大切なのは仲間ですから。
仲間がいるだけで勇気がわいてきますから」
ドカンちゃんはニッコリわらった。
その時である。
ふわっと、水筒の中から天女が出てきた。
「よくぞ仲間の友情を守りましたね、自分の利益より、
仲間の命を選んだ勇気、これこそ、人としての最高の勇気でありましょう」
そう言って、天女はふわっと消えてしまった。
消えるさいに天女は黄金の霧となり、ドカンちゃんたちに降り注いだ。
「ああ……なんだか勇気がでてきたよ、ボク」
ドカンちゃんが身震いした。
「ほんとだ!すごいパワーだよ!」
ドカンちゃんがピョンピョン跳ねた。
「なんて事なの、私の心の奥底からエナジーがわき上がってくるわ!」
シアンちゃんが目を輝かせる。
「ふあーあ」
シアンちゃんが大あくびをした。
「なにやってんのよ、あんた!もっと空気よみなさいよ!」
シアンちゃんはサバンちゃんに怒って怒鳴る。
「え~、空気とかけっこうどうでも良い」
「そんなことだからあんたは!私がいないとどうしようもないわね!」
「そうだよ~ボクはシアンちゃんがいないとどうしようもないんだ~」
サバンちゃんはシアンちゃんの顔をニマニマしながらのぞき込む。
シアンちゃんの顔がカ~ッと赤くなる。
「ふ、ふん、しかたないわね、これからも面倒みてあげるわ!」
シアンちゃんがそっぽを向く。
「は~い、ありがと~」
サバンちゃんは満面の笑みを浮かべた。
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