ねこのフレンズ

楠乃小玉

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四十二話 どんなネタキャラ

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 ドカンちゃんはチカンちゃんを自転車のカゴに入れて、南に向かい、国道二号線に出た。
 「ドカンちゃん、精神的に疲れたでしょ?もうクタクタだよね、帰って寝ようか」
 チカンちゃんの問いにドカンちゃんは首を横に振る。
 「せっかくここまで来たんだから、もうちょっと西い冒険旅行しようよ」
 「えー!ドカンちゃん無理はダメだよー!」
 チカンちゃんは驚く。
 「無理はしてないよ、あんなのへっちゃらだから!」
 「すごい!ドカンちゃんものすごいスーパー勇者になったんだね!私感動だよ!」
 喜んでチカンちゃんは自転車の買い物かごをユッサユッサゆすぶった。
 「よーしいっくぞー!」
 「いこいこなーす!いこいこなーす!姐さん六角いこにこなーす!いこいこなーす!いこいこなーす!」
 チカンちゃんが自転車の前カゴの中で腰をプリプリふりながら踊った。
 「あはははは、チカンちゃんおもしろーい!」
 ドカンちゃんは軽快に笑った。
 「まだまだいくよー!」
 チカンちゃんは買い物かごの中でピョンピョン跳ねる。
 「チカンは行くぞとーらの巻き!チカンは行くぞとらーの巻き!恒久的は平和を願えばー
 ねーがいはひとーつ!」
 「いけいけー!やっほーい!」
 国道二号線は大久保から魚住に向かうにつれ、緩やかな上り坂になっているが、
 ドカンちゃんはそれを立ち漕ぎして一気に登り切った。
 しばらく行くと、道はやがれ下り坂になった。そして、突然目の前に
 ホームセンターが現れた!
 「うおっ!ホームセンターだよドカンちゃん!」
 「ほんとだ!こんな処にあるなんて知らなかった」
 「行ってみようか?」
 「うん、行こう!」
 二人はその坂の上のホームセンターに入ってゆく。
 そこの名前はコーサンホームセンタープロ。
 何がプロなのかよくわからないが、プロなのだ。
 駐車場に入っていくと、早速、目の前にお花売り場があった。
 そして、そのお花売り場の横にある長いすに女の子が座って
 新聞を読んでいる。
 「う~ん、最近新聞の四コマ漫画、ピコピコ猫娘の読み過ぎで、目の焦点があわないでタヌな、
 近眼でタヌか」

 女の子の頭のヶは黒と茶色が混ざった虎縞模様で、頭からは猫耳がはえている。
 女の子の耳がピクピクと動く。
 「おや、お客様が来たようだね」
  女の子は綠色の服にズボン、頭には前にフチのついた帽子をかぶっていた。
 「やあ、こんにちわ、お前誰?」
 チカンちゃんがため口で聞いた。
 「私はドラゴンリーの地霊、リーだ。今後よろしくタヌ」
 その言葉を聞いたとたん、チカンちゃんは目を丸くした。
 「ぎゃははははは!タヌだって!どんなネタキャラだよ!」
 「やめなよ、チカンちゃん、失礼だよ」
 ドカンちゃんがたしなめた。
 「この子はチカンちゃんと言うのですかタヌ?あなたは?」
 「はい、私はドカンっていいます」
 「ぷっ、ドカンにチカンってどんなネタキャラ」
 リーはふきだした。
 「ドカンちゃんをバカにするな~!」
 チカンちゃんは起こってその場でピョンピョン跳ねた。
 「まあまあ、いいじゃないですか」
 ドカンちゃんはチカンちゃんをなだめる。
 「どころで、こんな坂の上まで何をしにこられたのです?
 さては、私どもの花園の美しいお花を買いに来られたのかな?」
 「実は、明宝園という植物園をさがしていまして」
 「ほう、そうでしたかタヌ」
  リーは少し落胆したような表情をした。
 「すいません。でも、ここのお花もすごく素敵ですね」
 「まあ、ご自慢のお花を見てやってください、見物なのはこの
 一つの木から白とピンクと絞りの三種類の花が咲くアザレアです」
 リーが手で指し示す先にアザレアが売っていた。
 「うわーキレイ!」
 ドカンちゃんが目を輝かせた。
 「どうです、お一つ買っていかれては」
 「それが、アザレアは猫ちゃんに毒かもしれないので買っていけないんです」
 「そうですか、それは残念でしたね」
 「あの、明宝園ってご存じないですか?」

 「知っているは居ますが、ただ教えたのでは面白みがない。
 この世界には等価交換の法則があるとマンガで読んだことがありますタヌ。
 明宝園を教えるかわりに、私にも何かメリットが欲しいでタヌ」

 「欲深い花狸め!」
 チカンちゃんが怒った。
「ところで、リーさんは何がお望みなのですか」
 「そうタヌね、最近、新聞の四コマ漫画がよく見えないので、
 よく見えるようにしてほしいタヌね」
 
 「そんな魔法みたいなものあるか!」
 チカンちゃんが怒鳴った。
 その時、ドカンちゃんがハッと気付く。
 前に、サイアさんのところで虫眼鏡貰ったよね。
 「あ、そうだ!あれなら自転車の前カゴの中にあるよ!」
 「あの、チカンちゃん、あれ、リーさんにあげてもいいかな」
 「ドカンちゃんのためなら良いよ!」
 
 そう言ってチカンちゃんはピョンピョン跳ねた。
 
 ドカンちゃんは自転車の前カゴから虫眼鏡をとってきて、
 リーにさしだした。
 リーはそれを手にとって、新聞を見る。
 「おお!マンガがよく見えるぞ!これはありがタヌ。では、
 約束通り教えてあげよう。
 明宝園はここから西に、坂を下りた道沿いにあるタヌ」
 「なんだ!教えてもらわなくても行けたじゃないか!」
 チカンちゃんが怒る。
 「いやいや、途中で諦めて右か左に曲がってたかもしれないので、
 貴重な情報ですよ」
 ドカンちゃんはチカンちゃんをなだめた。
 ドカンちゃんはリーに向かってニッコリと笑い会釈をした。
 「どうも、ありがとうございました」

 「どういたしまして、いってらっしゃいタヌ」

 リーは少し頭をさげると、またベンチに戻って新聞を読みはじめた。
 
 
 
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