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危機的状況2 ケンジ目線
しおりを挟む「ッ!!」
狼野郎だけでなく俺自身もともやのその一言に体が強張り背筋に嫌な汗が流れてきやがった。
ダメだ。アレは俺の知ってるともやじゃねえ。早く止めねえと。。俺が止めなきゃいけねえのに。なんで動かねえんだよ。俺の体!!!
ケンジの体が動かないのは恐怖の為だけではなかった。先程の攻撃のせいで既に体力の血が流れており体の節々に力が入っていなかった。
「おい!クソ狼野郎逃げろ!!」
「誰が逃げるかよ。お前らは俺が殺す。」
ともやを止められないならそう考え狼野郎に逃げるように言うが奴は俺の話を聞かずにともやに攻撃を繰り出し続けた。
だが、狼野郎の攻撃はともやに当たる直前で先程から俺らのことを覆っていた膜と同じような薄く透明な壁に全て吸収されていた。
「お返しだ。」
ともやがそう言うと今まさに狼野郎が使った水の魔法と同じモノがともやの周囲に現れ狼野郎に向かって放たれた。
「クッ!!」
慌てて飛び退いた狼野郎だが全ては避けきれずにいくつかの細く小さな鋭利な水に体を貫かれた。
利き手である右肩を貫かれた奴は傷口から溢れる血を左手で抑えていたが大技の連発のせいか息が上がっていた。
「もういいともや。やめろ!」
「ダメだよ。こいつはここで殺さないと。」
ともやはそういいながら狼野郎の目の前まで行くと先程と同じように狼野郎の魔法と同じものをそれよりも大きくたくさん作り出した。
ダメだ。ともやを止めねえと。動けよ俺の体!今動かねぇでいつ動くんだよ!!俺は動かねえ体に無理やり力を込めて動かすとフラつき足を引きずりながらもともやの元に向かった。
「あばよ。狼。」
ともやが笑顔でそういい魔法を打ち出そうとした瞬間それを止めようとして思わず俺はともやに抱きついた。
「ケンジ離せよ。」
「ともや。もう大丈夫だから。それやったらお前がお前じゃなくなっちまう。」
「だが、コイツはケンジを殺そうとしたんだ。殺られる前に殺らないと。」
「心配かけてごめんな。けど、俺もっと強くなるから。自分のことだけじゃなくてお前のこともちゃんと守れるように強くなるから。だから...早くいつものともやに戻ってくれよ。」
俺がそう言うと段々とともやの体から力みがゆっくりと取れていき肌を刺すような殺意もドンドン薄れていった。ともやは目をパチクリさせながら辺りを見渡し状況を確認すると少し戸惑いながらも俺に質問してきた。
「えっ?なんで僕ケンジ抱きつかれてるの?」
「戻ったのか...?よかった。。」
それまでの緊張が途切れたのか俺はその言葉を最後に倒れてしまった。
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