ゲイな僕が異世界に転生したら勇者だった件について

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青年ユエルとの対話

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彼に手を引っ張られ向かったベンチに腰掛けた僕は改めてその青年の姿をじっと見つめた。

なにか整髪料でも使われてそうな整えられた金髪の髪に青くて綺麗な目そして身長が高く整った顔つきの彼は僕がいた世界ならきっと王子様とみんなから呼ばれていそうな見た目をしていた。

「君の名前は?」

「.........ともや。」

初対面の全く知らない人間に、聞かれたとはいえ名前を答えるのはどうかと思ったが彼の有無を言わさない眼差しに僕はつい名前を答えてしまった。

「ともやか.........。いい名前だな。俺はユエル・ル.....いや、俺のことはユエルと呼び捨てにしてくれ。」

ユエルはそういいながら握手を求めてきた。その手を握り返しながらも何かユエル以外にも言おうとしていたことが気になり聞こうとするが、その前にユエルに話を始められ聞くタイミングを逃してしまった。

「全く俺と関わりのない君にだから言えるんだが俺には義理の兄と弟がいるんだ。けど、俺は彼らと幼いことを除いて会ったことがない。そんな俺の義理の兄が問題を起こしたらしく罰をうけるらしいんだ。けど俺にはそれを止められる力があるのに彼を助けることが出来ないんだ。」

「えっ.......なんで?」

「それは彼らが俺とは違い人間じゃなくて獣の血を引く獣人だからだ。だから俺は彼らに会うことが許されていないんだ。」

「そんな.........それだけで?」

「ああそうだ、それだけさ。たった血が、生みの親が違うってだけで兄弟なのに会うことも許されず助けることさえできないんだ。」

「獣人だからって理由で人と離されるなんてそんなのおかしいよ!」

「ああ、俺もそう思う。けどそれが規則でありルールなんだ。」

「ユエルはなんでそこまでしてそれを守るの?」

「俺がそれを破れば俺だけでなく彼らにも迷惑を掛けてしまう。そんなことをしてもきっと彼らは余計なことだとしか思わない。そしてそんな迷惑をかける俺の事をきっと歓迎してくれない.........。」

そんなことない、そう言おうとしたがそこまで隔離されているならユエルの兄弟がユエルのことをよく思ってないかもしれない。普通に考えたらそのまま会わないことが助けないで関わらないでいることがユエルとその兄弟のためかもしれない。でも……。

「そんなこと絶対ない!会って話さないとダメだよ!!」

「なんでともやはそう思うんだ?」

「それは……後悔して欲しくないから。」

「後悔?」

このまま何もしなかったら絶対ユエルは後悔する。このまま何もせずに兄弟が死ぬなんて。このままで終わるなんてダメだ!

「僕に考えがあります。さっき話を聞いてる中でひとつだけ思いついたことがあるんです。これならきっとその人たちを救えます!でも.......上手くいくかも分からないしこれ以上悪くならない自信も僕にはありません。それでもきいてくれますか?」

「ああ、構わない。俺にはこのまま彼が処刑されるのを待つしかないんだ。ともや教えてくれ。」


そう前置きするとユエルは強い決意を帯びた眼差しで僕の顔をじっと見つめてきた。

「じゃあ、いいます。それは…………。」










「分かった。早速それを試させて貰う。なんでそんな簡単なことに気づかなかったんだ。きっとそのやり方なら彼を救える!!ともや本当にありがとう!!」

「ただそのやり方が失敗すればユエルにも危害が加えられる可能性だってあります。気をつけてください。」

「ああ、そんなことは覚悟のうえだ。悪いが時間が無いすぐに取り掛からなければ!」

ユエルはそういい指笛を鳴らしまっ白い馬を呼ぶとそのまま馬の背に跨った。

「ともやありがとう。俺に言えることじゃないが君も前を向け。」

ユエルはそう言うとそのまま馬に乗って走り去ってしまった。

「ユエルが無事成功しますように.........。」

ユエルが馬に乗って走り去る後ろ姿を見ながら思わずそう口に出していた。これは自分の自己満足で今回のユエルのことが上手く行ったとしても決してケンジに対して言ったあの言葉が許される訳じゃない。そうだったとしてもぼくはユエルが言ってくれたその言葉に少しだけ救われたきがした。ふと見上げると先程までとは違い見上げた空は青く透き通っているかのように綺麗だった。。。





    
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