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愚痴と悪口は別物
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「あれ、気にしなくて良いっすよ。もはや恒例行事ですから」
とリュウくんに突然言われた。
「え?」
「三浦さんの新人いびりっすよ。それでやめてった人、何人も見ましたし、まあ、僕もされたんで、ちょっとあの人は、苦手ってゆーか。あの人自身の気分が良いときはそんなことないっすけどね」
と昼ご飯に選んだ、ファストフード店でポテトをつまみながら、周りの声にかき消されないように、声高に話している。
「でもあれは、完璧に俺が悪かったんで……」
「にしても、あの言い方は酷すぎません?」
「んー」
「ただ怒鳴りたいだけだろ、って何回も見させられてる身としては、やっぱ思っちゃいますね。ストレスをこっちまでぶつけてくんなよって、あんなのちょっとした老害じゃないっすかあ」
と彼は楽しげに酔ったように嘲笑する。
「リュウくん、?」
彼が彼じゃなくなってしまうみたいで、不安になって、彼の名前を呼んだ。さん付けは何か硬っ苦しいんで、と言われてこの呼び方になったが、まだ慣れてなくて違和感しかなかった。ちなみに彼はテンテンさんと俺のことを呼ぶ。余計に呼びにくくなっているんだが彼としてはこれが気に入ったようだ。
「何っすか?」
「愚痴と悪口は別物じゃないっすか?愚痴は聞きますけど悪口はあんまり聞きたくないです」
悪口を言えるという仲間意識みたいなものが彼にはあるんだろうけど、説教くさくならないように、俺なりに軽く指摘した。はずだった。
「テンテンさんは、僕に嫌われたいんですか?それを言うことで、雰囲気が悪くなるの、考えて言ってます?」
口をへの字にして、問いかけるように俺の発言を責めてくる。一瞬で凍りついた空気に、鳥肌が立った。
「俺は嫌われたいんじゃなくて、嫌われても構わないってだけです。こんなことを考えなしに言って、雰囲気を悪くしてしまって、本当に申し訳ないのですが、誰かの悪口には共感しかねます」
「はは、まじでかっけぇっすわ。すんません、そうゆうの、僕が醜く思えて嫌なんすよ」
一瞬、溌剌として応えたかと思えば、両手で顔を隠しながら、泣いているのかと心配になる声で話した。
「じゃあ、俺を殺してくださいっ!」
と俺は明快に言っていた。
「へ?」
「ムカつきますよね、お前の意見なんて誰も聞いちゃいねえのによ。どの面下げて言ってんだって。お前はただ人様にペコペコ頭下げて、ハイハイ共感してればいいクズ人間なのに、そんなこともできねえのかって、俺に言ってください」
マシンガントークかと思うくらい、自分の悪口はすらすらと出てきて、言いながら笑えてきた。気持ち悪ぃ、何言ってんだ。自意識過剰も甚だしい。マシンガンがあるなら俺を早く撃ち殺して欲しい。
「……何すかそれ」
彼が俺の知ってるリュウくんとして、戸惑って苦笑いしている気がした。
「リュウくんに嫌な思いをさせた罪は、俺が死んで償おうと思いまして。というより、俺がただ死にたくなっただけですね」
ペカーっという明るい効果音が付きそうな胡散臭い笑顔で、死を口にした。実際には、油まみれのポテトをつまんで口に入れた。
「テンテンさん、まじやべえ奴なんすね」
いきなり馬鹿にしたように笑い始めた。
「ふふっ」
何故か俺は誇らしげに笑った。
とリュウくんに突然言われた。
「え?」
「三浦さんの新人いびりっすよ。それでやめてった人、何人も見ましたし、まあ、僕もされたんで、ちょっとあの人は、苦手ってゆーか。あの人自身の気分が良いときはそんなことないっすけどね」
と昼ご飯に選んだ、ファストフード店でポテトをつまみながら、周りの声にかき消されないように、声高に話している。
「でもあれは、完璧に俺が悪かったんで……」
「にしても、あの言い方は酷すぎません?」
「んー」
「ただ怒鳴りたいだけだろ、って何回も見させられてる身としては、やっぱ思っちゃいますね。ストレスをこっちまでぶつけてくんなよって、あんなのちょっとした老害じゃないっすかあ」
と彼は楽しげに酔ったように嘲笑する。
「リュウくん、?」
彼が彼じゃなくなってしまうみたいで、不安になって、彼の名前を呼んだ。さん付けは何か硬っ苦しいんで、と言われてこの呼び方になったが、まだ慣れてなくて違和感しかなかった。ちなみに彼はテンテンさんと俺のことを呼ぶ。余計に呼びにくくなっているんだが彼としてはこれが気に入ったようだ。
「何っすか?」
「愚痴と悪口は別物じゃないっすか?愚痴は聞きますけど悪口はあんまり聞きたくないです」
悪口を言えるという仲間意識みたいなものが彼にはあるんだろうけど、説教くさくならないように、俺なりに軽く指摘した。はずだった。
「テンテンさんは、僕に嫌われたいんですか?それを言うことで、雰囲気が悪くなるの、考えて言ってます?」
口をへの字にして、問いかけるように俺の発言を責めてくる。一瞬で凍りついた空気に、鳥肌が立った。
「俺は嫌われたいんじゃなくて、嫌われても構わないってだけです。こんなことを考えなしに言って、雰囲気を悪くしてしまって、本当に申し訳ないのですが、誰かの悪口には共感しかねます」
「はは、まじでかっけぇっすわ。すんません、そうゆうの、僕が醜く思えて嫌なんすよ」
一瞬、溌剌として応えたかと思えば、両手で顔を隠しながら、泣いているのかと心配になる声で話した。
「じゃあ、俺を殺してくださいっ!」
と俺は明快に言っていた。
「へ?」
「ムカつきますよね、お前の意見なんて誰も聞いちゃいねえのによ。どの面下げて言ってんだって。お前はただ人様にペコペコ頭下げて、ハイハイ共感してればいいクズ人間なのに、そんなこともできねえのかって、俺に言ってください」
マシンガントークかと思うくらい、自分の悪口はすらすらと出てきて、言いながら笑えてきた。気持ち悪ぃ、何言ってんだ。自意識過剰も甚だしい。マシンガンがあるなら俺を早く撃ち殺して欲しい。
「……何すかそれ」
彼が俺の知ってるリュウくんとして、戸惑って苦笑いしている気がした。
「リュウくんに嫌な思いをさせた罪は、俺が死んで償おうと思いまして。というより、俺がただ死にたくなっただけですね」
ペカーっという明るい効果音が付きそうな胡散臭い笑顔で、死を口にした。実際には、油まみれのポテトをつまんで口に入れた。
「テンテンさん、まじやべえ奴なんすね」
いきなり馬鹿にしたように笑い始めた。
「ふふっ」
何故か俺は誇らしげに笑った。
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