16 / 80
ファミレス
2
しおりを挟む
「……ウケんな」
テーブルに頬杖を付いて口を開くと、宮部はよくわからなさそうに首を傾げる。
「う、うけ……?」
こいつにもわからないことがあるのは少しおもしろい。
「お前と俺がこんなファミレスで同じテーブルに居るなんてあり得ねぇだろ?これはもうおもしろくね?」
そのまま少し声を出して笑うと、宮部はキョロキョロと周りを見た。
「あ?どーしたんだよ?」
そのよくわからない行動について聞いてみると、宮部は身を縮めてカチャとメガネを押し上げる。
「いや、だって……誰かに見られたら……よくないだろう?」
それまでは笑えてきて何か楽しい気もしたのに、隠れるようなその様子にちょっとイラッとしてしまった。
「はぁ?俺と一緒なのがよくねぇってか?」
イラつきは思った以上に低い声となる。
「いや、そういうわけじゃ……」
睨むと宮部は慌てて身を起こした。
「優等生様だもんな!こんな出来損ないと一緒で評価下がったらマズいもんな!」
それでも我慢できずにガンとテーブルを蹴ると、宮部はビクッと体を震わせる。
「悪かったな!邪魔してよ」
イライラが抑えられなくてテーブルも殴るように立ち上がった。
こんなことはしょっちゅう言われてきたのに、なぜか冷静に対処できない。
何かバカにされたようで、見下された気にもなってムカムカした。
「や、違うんだ!ごめん!」
慌てたような宮部に言われても睨んでしまう。
「は?もーいわ。二度と喋ることねぇだろーし消えてやる……」
背を向けて去ろうとした俺のシャツが引っ張られて足を止めた。
驚くほどの力でしっかりと握られていて、無視して歩き出そうとしても動かない。
「……お前、何なの?」
とりあえず振り返って聞いてみると、宮部は思いっきり眉尻を下げてこっちを見上げた。
「ごめ……ごめん、なさい」
なぜこんなにも泣きそうなのか?
「……」
俺が泣かせたみたいでちょっと複雑な気もする。
「村瀬くんは人気者だから、僕と一緒なんて……申し訳なくて……」
しかも、思ったのとは違う言葉が聞こえてきて、俺は髪をガシガシと掻いて再びイスに座った。
テーブルに頬杖を付いて口を開くと、宮部はよくわからなさそうに首を傾げる。
「う、うけ……?」
こいつにもわからないことがあるのは少しおもしろい。
「お前と俺がこんなファミレスで同じテーブルに居るなんてあり得ねぇだろ?これはもうおもしろくね?」
そのまま少し声を出して笑うと、宮部はキョロキョロと周りを見た。
「あ?どーしたんだよ?」
そのよくわからない行動について聞いてみると、宮部は身を縮めてカチャとメガネを押し上げる。
「いや、だって……誰かに見られたら……よくないだろう?」
それまでは笑えてきて何か楽しい気もしたのに、隠れるようなその様子にちょっとイラッとしてしまった。
「はぁ?俺と一緒なのがよくねぇってか?」
イラつきは思った以上に低い声となる。
「いや、そういうわけじゃ……」
睨むと宮部は慌てて身を起こした。
「優等生様だもんな!こんな出来損ないと一緒で評価下がったらマズいもんな!」
それでも我慢できずにガンとテーブルを蹴ると、宮部はビクッと体を震わせる。
「悪かったな!邪魔してよ」
イライラが抑えられなくてテーブルも殴るように立ち上がった。
こんなことはしょっちゅう言われてきたのに、なぜか冷静に対処できない。
何かバカにされたようで、見下された気にもなってムカムカした。
「や、違うんだ!ごめん!」
慌てたような宮部に言われても睨んでしまう。
「は?もーいわ。二度と喋ることねぇだろーし消えてやる……」
背を向けて去ろうとした俺のシャツが引っ張られて足を止めた。
驚くほどの力でしっかりと握られていて、無視して歩き出そうとしても動かない。
「……お前、何なの?」
とりあえず振り返って聞いてみると、宮部は思いっきり眉尻を下げてこっちを見上げた。
「ごめ……ごめん、なさい」
なぜこんなにも泣きそうなのか?
「……」
俺が泣かせたみたいでちょっと複雑な気もする。
「村瀬くんは人気者だから、僕と一緒なんて……申し訳なくて……」
しかも、思ったのとは違う言葉が聞こえてきて、俺は髪をガシガシと掻いて再びイスに座った。
20
あなたにおすすめの小説
ハッピーライフのために地味で根暗な僕がチャラ男会計になるために
ミカン
BL
地味で根暗な北斗が上手く生きていくために王道学園でチャラ男会計になる話
※主人公へのいじめ描写ありのため苦手な方は閲覧ご注意下さい。
【完結】期限付きの恋人契約〜あと一年で終わるはずだったのに〜
なの
BL
「俺と恋人になってくれ。期限は一年」
男子校に通う高校二年の白石悠真は、地味で真面目なクラスメイト。
ある日、学年一の人気者・神谷蓮に、いきなりそんな宣言をされる。
冗談だと思っていたのに、毎日放課後を一緒に過ごし、弁当を交換し、祭りにも行くうちに――蓮は悠真の中で、ただのクラスメイトじゃなくなっていた。
しかし、期限の日が近づく頃、蓮の笑顔の裏に隠された秘密が明らかになる。
「俺、後悔しないようにしてんだ」
その言葉の意味を知ったとき、悠真は――。
笑い合った日々も、すれ違った夜も、全部まとめて好きだ。
一年だけのはずだった契約は、運命を変える恋になる。
青春BL小説カップにエントリーしてます。応援よろしくお願いします。
本文は完結済みですが、番外編も投稿しますので、よければお読みください。
【完結】大学で再会した幼馴染(初恋相手)に恋人のふりをしてほしいと頼まれた件について
kouta
BL
大学で再会した幼馴染から『ストーカーに悩まされている。半年間だけ恋人のふりをしてほしい』と頼まれた夏樹。『焼き肉奢ってくれるなら』と承諾したものの次第に意識してしまうようになって……
※ムーンライトノベルズでも投稿しています
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
入社1ヶ月のワンコ系男子が、知らずのうちに射止めたのはイケメン社長!?
monteri
BL
CM制作会社の新入社員、藤白純太は入社1ヶ月で教育係の先輩が過労で倒れたため、特別なクライアントの担当を引き継ぐことになる。
そのクライアントは、女子禁制ミーハー厳禁の芸能事務所だった。
主人公の無知で純なところに、翻弄されたり、骨抜きにされるイケメン社長と、何も知らない純太がドキドキするお話です。
※今回の表紙はAI生成です
※小説家になろうにも公開してます
【完結】俺とあの人の青い春
月城雪華
BL
高校一年の夏、龍冴(りょうが)は二つ上の先輩である椰一(やいち)と付き合った。
けれど、告白してくれたにしては制限があまりに多過ぎると思っていた。
ぼんやりとした不信感を抱いていたある日、見知らぬ相手と椰一がキスをしている場面を目撃してしまう。
けれど友人らと話しているうちに、心のどこかで『椰一はずっと前から裏切っていた』と理解していた。
それでも悲しさで熱い雫が溢れてきて、ひと気のない物陰に座り込んで泣いていると、ふと目の前に影が差す。
「大丈夫か?」
涙に濡れた瞳で見上げると、月曜日の朝──その数日前にも件の二人を見掛け、書籍を落としたのだがわざわざ教室まで届けてくれたのだ──にも会った、一学年上の大和(やまと)という男だった。
告白ゲームの攻略対象にされたので面倒くさい奴になって嫌われることにした
雨宮里玖
BL
《あらすじ》
昼休みに乃木は、イケメン三人の話に聞き耳を立てていた。そこで「それぞれが最初にぶつかった奴を口説いて告白する。それで一番早く告白オッケーもらえた奴が勝ち」という告白ゲームをする話を聞いた。
その直後、乃木は三人のうちで一番のモテ男・早坂とぶつかってしまった。
その日の放課後から早坂は乃木にぐいぐい近づいてきて——。
早坂(18)モッテモテのイケメン帰国子女。勉強運動なんでもできる。物静か。
乃木(18)普通の高校三年生。
波田野(17)早坂の友人。
蓑島(17)早坂の友人。
石井(18)乃木の友人。
綴った言葉の先で、キミとのこれからを。
小湊ゆうも
BL
進路選択を前にして、離れることになる前に自分の気持ちをこっそり伝えようと、大真(はるま)は幼馴染の慧司(けいし)の靴箱に匿名で手紙を入れた。自分からだと知られなくて良い、この気持ちにひとつ区切りを付けられればと思っていたのに、慧司は大真と離れる気はなさそうで思わぬ提案をしてくる。その一方で、手紙の贈り主を探し始め、慧司の言動に大真は振り回されてーー……。 手紙をテーマにしたお話です。3組のお話を全6話で書きました!
表紙絵:小湊ゆうも
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる