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いいのか?
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小腹が空いた俺がコンビニのレジでアメリカンドッグを買っていると、三木も入って来た。
「ね!そこで食べて行こうよ!」
俺に気づいた三木はイートインスペースを指差してそのまま店内のデザートコーナーへ向かう。
買ってさっさと食べ始めていると、三木はゼリーを持ってやって来た。
「もう食べ終わるじゃん」
笑いながら三木は隣に座ってゼリーを開ける。
巨峰の実がいくつも入ったそれを見て最後の一口を食べ終えると、俺は包みに棒を入れてさっさとゴミ箱に捨てた。
「食べたい?」
「要らん」
「見てるから欲しいのかと思ったのにぃ!」
「そんな甘ったるいもん要るか」
うげっと舌を出すと、三木は笑いながらゼリーを口にする。
「今日、男バス盛り上がってたね」
「はぁ?」
五対五が白熱するのはいつものことで理解できずにいると、三木は巨峰を口にしてチラッとこっちを見た。
「……キス」
「は?」
「したい?」
ゼリーを食べているからか、少し濡れた唇にドキッとする。
「なっ、何言ってんだ、お前っ!!」
自分でもわかるほど声が裏返って、すぐにでもこの場から去りたい。
動揺しまくっていて、情けなさ過ぎる。
「ドキドキしちゃった?」
肩に手をついて笑われて、俺は顔を背けて黙り込むことしかできなかった。
「ね!そこで食べて行こうよ!」
俺に気づいた三木はイートインスペースを指差してそのまま店内のデザートコーナーへ向かう。
買ってさっさと食べ始めていると、三木はゼリーを持ってやって来た。
「もう食べ終わるじゃん」
笑いながら三木は隣に座ってゼリーを開ける。
巨峰の実がいくつも入ったそれを見て最後の一口を食べ終えると、俺は包みに棒を入れてさっさとゴミ箱に捨てた。
「食べたい?」
「要らん」
「見てるから欲しいのかと思ったのにぃ!」
「そんな甘ったるいもん要るか」
うげっと舌を出すと、三木は笑いながらゼリーを口にする。
「今日、男バス盛り上がってたね」
「はぁ?」
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