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ぎこちなく
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「領主の承認を頂けるかな?」
領主の方に顔を向けてリューラが少し首を傾げる。
「もちろんです!そんな素晴らしいお話!感謝しかありません!」
話にすぐに飛び付いた領主を見て俺は舌打ちしてしまった。
山の危険も取り除けて、他国との交易の入り口となるなんてそりゃ願ってもないことだ。
村の開発どころか一気に街にも劣らない賑わいになる可能性だってある。
領主が浮かれるのも無理はない。ただ、
「リンエット国はしばらく戦でダメージを負った自国を復興する方が先になるだろうが、この山を切り拓く工事にハンナ国も人員を送ってくれることになっている」
そんなところまで話が及んでいるなんて……領主の承諾なんて関係なくもう話は決まっていたということだ。
「では、詳しい話はロットルから……サラ、ちょっといい?」
立ち上がったリューラが歩いてきて俺に手を差し伸べる。
じっとその手を見つめていると、リューラは俺の足元に片膝をついた。
「なっ!!」
「まだ仕事の話したい?」
しかも、下から覗き込まれてビクッと跳ねてしまう。
「し……」
「したくないですよねぇ!さ!どうぞ!いってらっしゃいませー!」
更に俺の言葉に被せながらリバーに押されて、バランスを崩した俺はリューラに支えられてしまった。
「てめっ!!」
振り返ろうとしても微笑んだリューラにギュッと抱き寄せられる。
「エミリオ」
「はい、ご用意できております」
チラッとリューラが目をやるだけでなぜか話はついて、エミリオは応接室の扉を開けて頭を下げた。
領主の方に顔を向けてリューラが少し首を傾げる。
「もちろんです!そんな素晴らしいお話!感謝しかありません!」
話にすぐに飛び付いた領主を見て俺は舌打ちしてしまった。
山の危険も取り除けて、他国との交易の入り口となるなんてそりゃ願ってもないことだ。
村の開発どころか一気に街にも劣らない賑わいになる可能性だってある。
領主が浮かれるのも無理はない。ただ、
「リンエット国はしばらく戦でダメージを負った自国を復興する方が先になるだろうが、この山を切り拓く工事にハンナ国も人員を送ってくれることになっている」
そんなところまで話が及んでいるなんて……領主の承諾なんて関係なくもう話は決まっていたということだ。
「では、詳しい話はロットルから……サラ、ちょっといい?」
立ち上がったリューラが歩いてきて俺に手を差し伸べる。
じっとその手を見つめていると、リューラは俺の足元に片膝をついた。
「なっ!!」
「まだ仕事の話したい?」
しかも、下から覗き込まれてビクッと跳ねてしまう。
「し……」
「したくないですよねぇ!さ!どうぞ!いってらっしゃいませー!」
更に俺の言葉に被せながらリバーに押されて、バランスを崩した俺はリューラに支えられてしまった。
「てめっ!!」
振り返ろうとしても微笑んだリューラにギュッと抱き寄せられる。
「エミリオ」
「はい、ご用意できております」
チラッとリューラが目をやるだけでなぜか話はついて、エミリオは応接室の扉を開けて頭を下げた。
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