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「あら、冬弥くん!久しぶりね!」
入ってすぐの土間の向こうから声がして、出てきたのは柔和な笑みと共に姿を見せた五十代半ばの女性。
「いいですか?」
「えぇ!もちろんよ!」
若草色のエプロンをひらりと舞わせて小走りしてくると、中へと促してくれた。
漂う味噌汁の匂いと何となく懐かしい気がする畳の匂い。
靴を脱ぐと深谷先生は迷わず奥の丸いちゃぶ台に案内しくれる。
部屋の中には全部で四つの色んな形のテーブルがあった。
「何か食べたいものはありますか?」
「え?」
メニューは見当たらずそう言われて戸惑ってしまう。
「好きなもの言ってくれたら作るわよ?」
さっきの女性が薄青色のグラスに入ったお茶を出してくれて、カランと氷が音を立てた。
「……味噌汁。さっきからいい匂いしてるんで」
鼻を動かすと、グゥーっとまた腹が鳴る。
慌てて押さえると、先生と女性は優しく微笑んだ。
「すぐに用意するわね!冬弥くんは?」
「僕は食べたけど味噌汁は下さい!あと軽く摘まんでもいいですか?」
「いいわよ!待っててね!」
頭を軽く下げて女性が暖簾の向こうに消える。
すぐに玉ねぎ、ナス、かぼちゃ、オクラ、ねぎと具沢山の味噌汁と白米、キュウリの浅漬け、ひじきの煮物、肉じゃがが並べられた。
茶碗は俺だけだがお椀と取り皿はそれぞれにくれて、「とりあえず好きに食べててね」と女性はまた笑顔で去って行く。
「好き嫌いありますか?」
聞かれて首を横に振ると、先生は手早く取り皿に取ってくれた。
入ってすぐの土間の向こうから声がして、出てきたのは柔和な笑みと共に姿を見せた五十代半ばの女性。
「いいですか?」
「えぇ!もちろんよ!」
若草色のエプロンをひらりと舞わせて小走りしてくると、中へと促してくれた。
漂う味噌汁の匂いと何となく懐かしい気がする畳の匂い。
靴を脱ぐと深谷先生は迷わず奥の丸いちゃぶ台に案内しくれる。
部屋の中には全部で四つの色んな形のテーブルがあった。
「何か食べたいものはありますか?」
「え?」
メニューは見当たらずそう言われて戸惑ってしまう。
「好きなもの言ってくれたら作るわよ?」
さっきの女性が薄青色のグラスに入ったお茶を出してくれて、カランと氷が音を立てた。
「……味噌汁。さっきからいい匂いしてるんで」
鼻を動かすと、グゥーっとまた腹が鳴る。
慌てて押さえると、先生と女性は優しく微笑んだ。
「すぐに用意するわね!冬弥くんは?」
「僕は食べたけど味噌汁は下さい!あと軽く摘まんでもいいですか?」
「いいわよ!待っててね!」
頭を軽く下げて女性が暖簾の向こうに消える。
すぐに玉ねぎ、ナス、かぼちゃ、オクラ、ねぎと具沢山の味噌汁と白米、キュウリの浅漬け、ひじきの煮物、肉じゃがが並べられた。
茶碗は俺だけだがお椀と取り皿はそれぞれにくれて、「とりあえず好きに食べててね」と女性はまた笑顔で去って行く。
「好き嫌いありますか?」
聞かれて首を横に振ると、先生は手早く取り皿に取ってくれた。
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