地図アプリにまつわる経済小説あるいは昼ドラバトル人格障害対決〜最後はばぁば無双〜

テジリ

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閑話休題 part 3

総支配人のひそかな愉しみ

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 重厚な扉が静かに開かれた。
 会場はすでに花と照明で飾りつけられ、和と洋が交じり合う。
 メインテーブルの背後には白梅の枝。
 その下で、四郎が腕時計を見ながら声を張る。

「新郎新婦入場、三度目確認いくぞ。C、歩幅80。四乃、裾に気をつけて」

(ああ……しあわせだ。正直自分の時より楽しい🤭)

 四郎の目線の先には、妹・四乃。
 彼女は先ほどの白無垢から、披露宴用の色打掛に着替え、赤と金糸の刺繍が、灯りの下で煌めいていた。
 髪は文金高島田のまま、かんざしを変えただけ。
 まるで浮世絵のように鮮やかで、どこか近寄りがたい。

(さすがは我が妹にして、仙洞館若女将――まことに着物がよく似合う😤)

 Cもそれに合わせて紋付き袴。
 普段のおちゃらけ具合が中和され、衣の格でサマになる。

(うっ………😇尊死………これがギャップ萌というやつか……?)


 四郎は二人の立ち位置を確認しながら、表面上少し笑う。
「やはり和装は正解だったな。外資の式場ではこうはいかん。……R、映像班は動線の確認を」

 Rは肩にかけたスタッフ証を気にしつつ、スクリーンの映写位置を確認する。
「でも私、本番はスピーチの人ですよね? なんで映像班……」

「何か反論が? S家の業務は、裏方を知ってこそ。お前の段取りが狂えば式全体が崩れる」

 四郎の言葉は命令のようで、同時に不思議な温度があった。
 完璧主義のホテル仙洞・総支配人としての顔。そしてどこか、楽しげな“演出家”の顔。




 次はお色直しリハーサル。

「次の衣装は、白のウェディングドレス。R、控室でチェックだ」

(四乃の成長も、思えばあっという間……なんか急にさみしくなってきてしまったぞ……😮‍💨)

 Rは、そんな四郎の身勝手な葛藤を知りようもなく――スタッフに案内され、控室の扉を開いた。

 鏡の中には、純白のドレス姿の四乃。
 背中まで流れるレースのヴェールが光を受け、柔らかく揺れる。
 和装のときと打って変わって、華やかで気品が漂っていた。


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