タイマヲマイタ 【中学生時代】

野々下 妍護 まだつづく

Thanks Mikey

　❝幼馴染❞とはなんだろう？　灯枇あけびはつい最近まで、小学校や保育園・幼稚園関係なしに小さい頃出会った友人こそが幼馴染だと思い込んでいた。もちろん親戚の場合も、これに該当しない。

だから灯枇あけびには幼馴染など居ないのだと考えていたし、だからこそアニメや漫画の幼馴染描写が好きだったし羨ましかった。

一度だけ、灯枇あけびの母親が柾谷のことを指して、「灯枇あけびとなほちゃんは幼馴染だからね～」と何かの折に言っていたが、灯枇あけびの定義からするとそれは違うと思っていた。


　しかしながら、東京卍リベンジャーズ作中で登場した幼馴染に関するセリフを知り、考えが変わった。

「俺、幼馴染がいてさ」「ただ家が近所ってだけで、別に仲良くはなかった」

作中の描写からすると、灯枇あけびにはかなりの仲良しに見受けられるが、まあ発言者であるマイキーこと佐野万次郎の主観ではそうなのだろう。

そう考えを改めれば、野々下灯枇あけびと柾谷稲穂は、確かに幼馴染であった。


ところで話は変わって、灯枇あけびの祖父である野々下妍護氏と柾谷の祖父も、ひょっとしたら幼馴染だったのかも知れない。

まず、柾谷の家と灯枇あけびの祖父宅は、比較的昔から地域にあったようだ。

詳しい根拠は書けないが、柾谷家は少なくとも曽祖父の代から地域に住んでいたらしく、灯枇あけびの祖父宅の遺影も、曽祖父母の代から始まっている。

それに時系列としては灯枇あけびが近所へ引っ越して来る以前の話であるが、
なんと柾谷稲穂は灯枇あけびの祖父宅の庭で遊んだ事があったらしい。　

灯枇あけびの祖父である野々下妍護氏は、木にとまった鳩でさえ追い払うような植物愛護家で、孫の灯枇あけびから見ても気難しくとっつきにくい見た目と性格だ。

対して柾谷の祖父はというと、趣味の１つが陶芸で、柾谷に誘われて遊びに来た灯枇あけびにも陶芸用粘土を惜しみなく触らせ、謎のミッキーマウス作りをさせてくれるような、とにかく人当たりが良く優しい好々爺であった。

これほど対極的な人物である野々下妍護氏が、単なる近所の子供を、やすやすと庭で遊ばせるとは考えにくい。柾谷の祖父が孫を連れて会いに来たと考えるのが自然である。