63 / 213
かはそに朝
🔥💀《天邪鬼・さらなる無理難題:いちばん大事な物を献上せよ》💀🔥
しおりを挟む
お白州は閉廷した。
天邪鬼はまだ笑いが足りず、朝廷で腹を抱えたまま、御簾越しに勾人を見下ろす。
「なあ、勾人。気ぃ付いたら“阿諛の古代成人認定”に乗っかったやろ?」
勾人は即興で短文詩をしたためて詠う。
これが、かはそに朝では求婚者たちに課せられた、
絶対ルールなのだ。
【東風吹かばーーうるさい。うるさい。忘れがたき夢……】
天媛からの返歌はない。彼女は滅多に詠わない。しかし他人には強要する。
「ふんふん。代償、払ってもろおか😈?」
勾人はため息をつきながらも詠み続ける。
【代償とは 何を示すや 我が心惑う】
天媛ーーいや、天邪鬼は、にや~~~~と笑みを浮かべる。
「うち、宗女やし? 求婚には“供物”が要るねん」
勾人は以降もひたすら短文詩を詠む。
【求婚などせぬ わが身かな ただ徒に、心ざわめく】
天邪鬼ーーいや、天媛は、組んでいた胡座を組み直す。
「ほな、勾人の……
👁️✨ “いちばん大事なモン”✨
もろてこか?」
【いかにせむ。 知らぬ我を 試す天媛】
御簾越しに、天邪鬼ーーいや、天媛の瞳が妖しく光り輝く。
「勾人がいちばん大事にしとるの、何やろなぁ~?
“遺髪”か? “阿諛”か? どっちや?」
【詠み人知らず】
天媛は、ジタバタと御簾越しに蠢いた。
「はぁ~? ほな……阿諛やな? 献上して? 今ここで♡」
【如何にせん 彼は何処か 声も無し】
天媛ーーいや、天邪鬼は、パチンと指を鳴らした。
「はいそこ、阿諛の笑顔の幻を思い浮かべて、
その掌にのせて出せ。
出せへんかったら、“三夜事件”を奉行所に密告しとくわ♡」
【脅かされ 心揺らぎて 声もなし
眼前座るは まことの宗女か?】
天媛? 天邪鬼? もうどちらかは分からない。
どちらも同じこと。同じ人物による、同じ台詞だ。
「さあ、いちばん大事なモン、献上♡
ほら勾人、はよ~~?」
【我が掌に 掴めぬものを 差し出せと?】
天邪鬼はまだ笑いが足りず、朝廷で腹を抱えたまま、御簾越しに勾人を見下ろす。
「なあ、勾人。気ぃ付いたら“阿諛の古代成人認定”に乗っかったやろ?」
勾人は即興で短文詩をしたためて詠う。
これが、かはそに朝では求婚者たちに課せられた、
絶対ルールなのだ。
【東風吹かばーーうるさい。うるさい。忘れがたき夢……】
天媛からの返歌はない。彼女は滅多に詠わない。しかし他人には強要する。
「ふんふん。代償、払ってもろおか😈?」
勾人はため息をつきながらも詠み続ける。
【代償とは 何を示すや 我が心惑う】
天媛ーーいや、天邪鬼は、にや~~~~と笑みを浮かべる。
「うち、宗女やし? 求婚には“供物”が要るねん」
勾人は以降もひたすら短文詩を詠む。
【求婚などせぬ わが身かな ただ徒に、心ざわめく】
天邪鬼ーーいや、天媛は、組んでいた胡座を組み直す。
「ほな、勾人の……
👁️✨ “いちばん大事なモン”✨
もろてこか?」
【いかにせむ。 知らぬ我を 試す天媛】
御簾越しに、天邪鬼ーーいや、天媛の瞳が妖しく光り輝く。
「勾人がいちばん大事にしとるの、何やろなぁ~?
“遺髪”か? “阿諛”か? どっちや?」
【詠み人知らず】
天媛は、ジタバタと御簾越しに蠢いた。
「はぁ~? ほな……阿諛やな? 献上して? 今ここで♡」
【如何にせん 彼は何処か 声も無し】
天媛ーーいや、天邪鬼は、パチンと指を鳴らした。
「はいそこ、阿諛の笑顔の幻を思い浮かべて、
その掌にのせて出せ。
出せへんかったら、“三夜事件”を奉行所に密告しとくわ♡」
【脅かされ 心揺らぎて 声もなし
眼前座るは まことの宗女か?】
天媛? 天邪鬼? もうどちらかは分からない。
どちらも同じこと。同じ人物による、同じ台詞だ。
「さあ、いちばん大事なモン、献上♡
ほら勾人、はよ~~?」
【我が掌に 掴めぬものを 差し出せと?】
0
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる