攻略. 解析. 分離. 制作. が出来る鑑定って何ですか？

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「やあ、久しぶりだね？マリー・マリーローズ嬢」


呆然と見つめるしか出来無かった私に
にこりと微笑まれ挨拶をされるアイザック様。

慌てて頭を下げ挨拶をお返します。

「失礼致しました。お久しぶりにございます。
アイザック・カイザー公爵様。
今はマリー・マリーローズでは無くただのローズとして生きております。」

私の事を覚えて居られたのか
名を呼ばれましたが
私は侯爵令嬢としての立場を捨てました。

きっと実家からは離籍されているので訂正させて頂きました。

アイザック公爵様は気を悪くされる事も無く賑やかに席をすすめて下さるので座って話します。

「君の事情は悪いけど調べさせてもらったよ？
確かに侯爵家から離籍されている君は貴族令嬢では無いと思うかもしれないけど、
正確にはまだ貴族なんだよね…」


とても驚く事を仰るアイザック公爵様。

「私の事は気軽にアイザックと呼んで？」

等と可愛らしく首を傾げるアイザック様の説明によると

実家の父親が離籍申請をして受理されたのは間違い無いとの事ですの。

ただし！

受理されたのはあくまでも父親との縁が切れる家族からの離籍で

侯爵家の正統な後継者である私は貴族令嬢のままであり

父親が我が侯爵家から離籍されて
生家の侯爵令息に戻る事になっただけだと…

私も知りませんでしたが父親は入婿だったので当主にはなれなかった様です。

母が亡くなった後は私が成人して当主を譲り受けるまでの繋ぎでしかなかったそうです。

この国では入婿でも親族の許可があれば養子縁組等をし直し当主になる事が可能ですのに…

なれなかったのですね？


「君が早目に卒業した後、
僕達の卒業式の日に君を迎えに来た貴族家から知らされた君の父親は怒り狂っていたそうだ。
元々頭の足りない者だった様だね？
代理という立場をスッカリ忘れて自分からその身分を捨てたよ。」

クスリと笑うお顔の目が笑っておりませんわ！

「屋敷から立ち退く様にとお触れがあってようやく気が付いたみたいだけど遅すぎた。」

父親とその家族は家から追い出されたそうですの。

離籍申請の取り消しを訴え出ても受理された後ですものね？

不審に思った役人達により
今までの私に対しての非道徳的扱いが明るみになり

実家の侯爵家からも離籍された上
時期侯爵当主を冷徹した罪として
家族で牢に入れられたそうです。

……ざあまですわね…

今は隠居して疎遠になっていた祖父が当主に戻り
私を捜索していたのだとか。

たまたま今回の商談相手を調べさせたら私の事が分かった様で

顔を合わせた事のあったアイザック様が事情を説明する為に自ら出向いて来て下さったのだとか…