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始まり
二人の秘密。
しおりを挟む「だって、カルナのも月と太陽の子だもんな。」
「ち、ちょ、バカ。ここでその話するな!」
カルナはパーンの口を塞いだ。
「いいよな、カルナの太陽の記号は背中にあるから特に隠す事ないだよな。」
「そんなことないよ、お風呂入る時とか怖いわ。王子様と同じ二つの記号持ってるのバレたら殺されるわ。」
「大丈夫だよ。そう言えば、あの日もこんな感じで出会ったよね、僕とカルナ。」
月元155年8月
パーン王子は小さい頃から外でばっかり遊んでたおかげで百姓から愛されてるから祭りなると百姓みんなはパーンを自分の所に誘って色々ご馳走をパーン王子に。
この夏の祭りも例外じゃなかった。
「パーン王子様うちの店に来てください!」
「いいえいいえ、パーン王子様はこっちに来てください。」
「俺が先に誘ったのよ!」
「私は前から誘ってるの!」
「喧嘩しないでください、僕後でどっちも行きますから。」
パーンは笑いながらそう言った。
「偉いね、パーン王子。まだ5歳なのに。」
「だよね。他の王子もパーン王子みたいに親切ならいいのにな。」
「だめですよそんな事お兄ちゃんたちに聞かれた怒られますよ。では後で来ます!」
パーンは祭りの方に走って行った。
「ここ曲がったら市中心だ!」
ガツン
「い、痛い!!」
「大丈夫か?」
目の前にいるボロい服を着た少年が手を伸ばした。
「あ、ありがとうございます。 」
「おれ、カルナ!君は?」
「僕はパーン!」
「パーン?なんか聞いた事あるな…………ん!?え!?お、おう王子様?」
「は、はい。」
「わ、わたくし、月の子のカルナでございます!!年は5歳です!!」
カルナはビックリした顔でそう言った。
「あ、僕も5歳だから敬語大丈夫ですよ!僕も月の子です!」
「いいんですか?やっぱ月の子か……」
カルナは空を見た。
「なんか問題ありますか?」
「実は……ちょっとパーン王子に言いたいことが。」
「ん?」パーンは首を傾げた。
「おれ、月の子だけじゃないんだ…おれ、日の子でもあります!」
とパーンを陰のところに連れた。
「え?!」パーンが大きな声をだした。
そしたらカルナは背を向けて服を上げた。そこにあるのは太陽の記号であった。
「すごいでしょ!多分パラーシャおれしかいないと思うよ!」
とカルナがドヤ顔した。
「カルナ、実はね!僕もなんだ!」
「え?なんの事?」
パーンは左手の手袋を外して左手の平を見した。
「こ、これは!太陽の記号じゃないか!!パーンも二つの記号の持ち主だったのか!」
「そうですよ、でも父上は日の子が大嫌いし百姓に自分の子供の中に日の子がいるのも知られたくないから手袋で隠してる。」
「パーン、これ俺たちだけの秘密にしよ、絶対誰にも言うなよ!おれもパーンのこと言わないから!」
「わかった!じゃカルナこれから友達ね!よろしく!」
「よろしく!」
二人は手を出し握手した。
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