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第二章
野外訓練2
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<野外訓練2>
次の目的地に進む途中、スライムに角兎が出たが、一体ずつぐらいでしか出なかったので、難なく倒すことができた。ほとんど、俺の出番はなかった。スライムは池田さんの術で、角兎は鈴木君とクリスの攻撃であっけなく倒されてしまっていた。次の目的のキャンプ地まではほぼ問題なく行くことができた。
今日は前日と違い、守備隊の人も冒険者の人達もいないので、テントを立てた後、打ち合わせを行い、交代で見張りをすることにする。組み合わせは俺と池田さん、クリスと橋村さんとして、四時間ごとに交代で見張り、最後の見張りが俺と鈴木君でするという組み合わせにすることになる。
「じゃあ、見張り番も決まったことだし、夕食にしましょう。今日は鈴木君と池田さんのコンビでお願いね。」
リーダーの橋村さんがそう言って、各自準備などを言い渡す。俺と橋村は昨日作ったので免除なのだが、今日の料理次第ではちょっとぐらいは手伝えるかなと思っている。
早速、今日の料理について聞くと、ごはんとスープ類と果物をするとのことだが、池田さんが早速俺に、お願いをしてくる。
「ごめん、上渕君、水の術をお願い出来るかな?」
「ああ、いいぜ、じゃあ、水を入れる器か鍋を準備してくれ。」
「ありがとう、ちょっと待ってね、たしか、鍋は鈴木君が持ってた気がするから。貰ってくるね。」
そう言うと、鈴木君の方へ鍋を取りに行ってしまう。その間に、俺は無詠唱で水の玉を二つほど作り、念のために自分の鍋も袋から出して一つを入れる、もう一つは右手で上げてはつかむ運動をしながら一,二分待つと鍋をもって池田さんが戻ってくると同時に、鍋を俺の前出すので、遊んでいた玉を鍋に入れる。
水の量がちょうどよかったのか、ばっちりだよと言って鈴木君の方へ持っていく。もう一つのはいらなかったかと思っていると、またもや戻ってきて、鍋が足りないとのことだったので、俺の鍋の方を渡すと、ありがとうを言いながら去って行った。
俺は、出番がなさそうなので、槍の練習をすることにする、無詠唱だと誰が見ているかわからないので、一応唱える。何度も唱え、自分の中のイメージが固まると無詠唱でも出来るようになっていたのだが、
「氷よ、我が呼びかけに応え、敵を倒す槍となれ、氷槍」唱えると、いつも使っている槍の形で出てくる。
今の槍の長さは二メートル五〇センチにしている、自分の身長が一メートル四二センチになっていて、それより約一メートル長くしている。もともと、身長より一メートルぐらい長い方が扱いやすいと思ったからなのだが、今ではその間合いで練習を繰り返すようになってしまったのだ、形はごく普通の槍の形をさせている、ただ違うのは刺さったり切った場所が凍ってしまうというぐらいだった。投擲の槍は銛のような形にして、無の術を使って投げているが、風の術を併せると飛距離が伸びることも分かっている。なんにせよ、氷は水の術の延長なので問題なく使っている。
とりあえず、基本の練習を行い、上段、中段、下段の突き、足払い、切り上げ、石突き、二段突きを繰り返していると、クリスがやってくる。
「ほう、槍の練習か、まぁ、凡人は日々の努力が必要だからな。」と、嫌味を言ってくる。
「ふん、基本をやっているだけだ、基本疎かにするものに先はないからな。」と言い返す。
「基本の部分については、同意しておこう。ま、頑張りすぎて、見張りの時に居眠りとかしないでくれよ。」そう言って去って行ってしまう。嫌味を言いにきただけか、あんやろうと思いつつ、今度は袋から木刀を取り出しそれに変えて素振りを繰り返していると、橋村さんがやってきて、夕食が出たそうですよと教えてくれたので、木刀は袋になおし、槍を持ってテントまで帰る。夕食の前にお湯にして体だけは拭くようにしようと思った。
池田さんにお願いし、お湯で体を洗ってくる、どうやらそれまで待ってくれたようで、お礼を言って食べ始める。そして、片付けをした後、俺と池田さんは火の場所に待機し見張りをする。要所に実は光の術で明かりを作っていたのだ、足元が見えるだけでも安心できるからだ。見張りの間、池田さんと学校での話をしたりしながら時間をつぶすのだった、そして、交代になったので、今の状況を説明して交代し仮眠をとるが、もう時間かと言う感じで交代が来る、そのうち朝となり、橋村さん達がテントから出てくる。朝食が出来るまで寝とくといいよと言われたので、俺達は寝るがあっという間に時間になり起こされ、朝食をとるのだった。
「今日はこのままここがキャンプ地となるけど、テントとかは片付受けておきましょう、見張りとかもいないから盗まれるのも嫌だからね。それに今日は森の中に入って行って目印を探しましょう」朝食後、橋村さんが俺達に言うが異論はなかったので、指示に従って片付けなどを行う。
「じゃ、出発しましょ」そう言って、目印を探しに向かうと、しばらく進むと、なんか声が聞こえてくる、叫び声とかのようだ、
「なあ、何か声が聞こえないか?叫び声とかだけど」俺が言うと、
「そうね、何か聞こえてくるわね。行ってみましょう、他のチームが困ったことになってるのかもしれないから。」橋村さんが俺に同意すると同時に、
「鈴木さん、あなたはたしか、無の術で加速が使えたわよね?先に見に行って来てくれないかしら、私達も走って追いかけますから。」
「りょうかい、じゃあ、先行するから。」そう言うと加速と言って足に力を集中したと思うと同時に駆けていく。亮ほどではないが早いなと思ってしまう。
「じゃあ、我々も走っていきましょう。」そう言って走り出す。
暫く走って行くと、鈴木君が戻ってくるのが見えるので、速度を落としながら合流する。
「鈴木君、どうだったの?」と聞くと、鈴木君が青ざめた感じで
「ああ、見てきたけど危ないです。四〇〇メートル先で黄色チームが怪物、小鬼に襲われています。今はまだ土の術とかで防いでるようだけど、力が消えたら一気にかもしれない。」そう報告がある。
「え、それってやばいんじゃないの?」
「ああ、やばいな。俺達も危ないかもしれない、けど、、、。」と躊躇していたが、クリスがいきなり前を向いて走り出す。
「あ、クリス君、どこに行くの?」池田さんが声をかける。
「どこにって、勿論、助けに行くのさ、助けるのが騎士の務めだからね。」そう言って走って行ってしまう。
「ど、どうしましょう、、」おろおろする橋村さんに俺が声をかける。
「どうしようって、あいつを追いかけるしかないんじゃない、でも、今のままだと、どうしようもないから今ここで、救援の信号弾を出して、三人は朝のキャンプ場に戻り、そして、守備隊や冒険者の人達が来たら、鈴木君が案内をしてくる。俺はあいつを追いかけてくる、あいつにもしものことがったら、大変なことになるからね。」
「え、で、でも。」橋村さんがどうしたものかと言った感じで返事するが、
「このメンバーで無に術を使えるのは、俺と鈴木君だけ、それに俺は光の術が使えるから、怪我をしたとしても、治療できるから。もう、時間もあまりない様だから、それでいこう。」と説得する。
「わ、分かったわ、クリス君たちを頼んだわね。」
「ああ、分かった、言ってくる。」そう言って俺は無の術で加速して追いかける。
襲われている場所に着くと、小鬼の死体があり、どうやらクリスが倒して一気に黄色チームの場所に行き、しっかりしろと鼓舞しているが、また、囲まれてしまったようだ。俺はざっと見渡すと、二〇体近くの小鬼がいるようだった。
まずは、囲みを崩すために斬っていけばいいが、結局また同じようになるので、斬りこみつつ目くらましをする方法をするために、
「おお、うりゃあ」氷の槍を持って突っ込んでいくと同時に、
「クリス達目をつぶれ、閃光」そう言って、右手を上に上げ、光の術で目くらましをし、俺の前の小鬼を二体ほど刺すと凍っていくのをしり目に、クリスたちの所に行き、叫ぶ。
「おい、大丈夫か、今のうちに俺が来た方に移動するんだ、早く、あんまり持たないぞ、」
「す、すまない、助かる、ただ、けが人がいるのでそう早くは移動できない。」黄色チームの人が言ってくる。
「肩を貸してやって移動しろ、クリスは着た場所は分かるだろうから先導してやってくれ、それと、隠れたらこれを。」俺は袋から回復薬を取り出し渡す。
「これは?」
「回復薬だ、安全になったら飲ますなりつけるなりしてくれ、怪我が治るはずだから、俺は殿をする。時間がない、早く、そして、俺達のいたキャンプ地を目指すんだ、救援は出してるから、大人たちが来てくれるはずだ。」
俺の勢いに圧されたのか、クリスは何も言わずに頷き移動を始めるが、徐々に、光が消えて行ってるのが分かる。
そして、徐々に小鬼達が動き出そうとしていたので、
「早く移動を、もう、動きだ道としている奴がいるから。」
「わかっている、そんなにせかされても足を怪我している者が二人もいるから、時間がかかっているんだ。」
俺は敵の状況を見ながらまずいと考えていた、見えるようになって俺そのままにいるとしたら、向かってくる。つまりは、今逃げてる者たちが見つかるかもしれないということだ。ちょっと、遠回りしてもいいから俺の方に注意を向けさせることに決める。
「クリス、いいか、よく聞けよ、俺があいつらの気を引くからその隙に逃げろよ。」
「な、そんなことをしたらお前が危ないだろう。」
「遠回りになっても逃げるから、まずは、黄色チームを安全逃がすことを考えろ。騎士って言うのはそう言うもんだろ。」
「い、いや、しかし、、、、」
「躊躇うことでお前は仲間を危険にさらすつもりか?」
「う、わ、わかった。まずは彼らを安全な場所に移動させ治療し、橋村さん達と合流させてくる。お前も来るんだぞ。」
「ああ、勿論さ、俺はまだやりたいことがあるからな。」
そう言うと、クリスが移動していく。その後ろ姿を見たときなぜか前に見た夢に似ていた、あの時は小鬼じゃなく犬だったが、、、と気合を入れなおして、今の場所から移動する。
どうやら、目くらましが終わったようで俺の方を向く、
「おし、かってこいや~」と叫ぶと、一番の近くにいた小鬼が何か叫びながら向かってくる。俺は氷の槍を構え、心臓を狙うと、サクッと刺さり凍っていく、それを見ても他の小鬼達は錆びた短剣や剣をもって攻めてくるので、攻撃していくが、昨日からの物なので徐々にダメになっていくのが分かる。仕方ないので、今度は火槍を装備し戦っていくと、術の火球が飛んでくるのが見えたので、氷槍を作り出し投げると、火球に当たり空中で爆発する。
「ち、どうやら、術の使える小鬼がいるのか、やっかいだな。」俺は呟きつつその敵を探すと、杖のような棒を持った小鬼が見える。
「くそ、あそこか、んじゃ、投擲で斃さないと無理か、おし、火よ我が呼びかけに応じて、火を纏いしブーメランになれ。」
そう唱えると、俺のすぐ横に火を纏った大きめのブーメランができる。すぐさま、右手に持ち術使いへ投げる。
術を唱えている状態だったので、無防備になっていたのと、火を纏った武器が飛んでくるとは思ってもいなかったようで、ブーメランが刺さり燃えて死んでいくのが見えた。
やはり一人での戦いなので、光の術で防御アップをしていた者の徐々に切り傷とかが出来てくるが、小鬼の数はあと五体ほどになっていた。
「おし、あと五体だな。もうひと踏ん張りか」そう言いつ、回復薬を飲み傷の回復を行っていると、森の奥から一回り以上大きい小鬼と同じ色肌をした鬼が出てくる。そして、小鬼達がやられている惨状を目の前にし、何か言って怒っているようだ。
「うそだろ、ち、仕方ねえ、やらないと、俺が死んでしまう。」
俺はもう一度槍を構えなおして伺うのだった。
次の目的地に進む途中、スライムに角兎が出たが、一体ずつぐらいでしか出なかったので、難なく倒すことができた。ほとんど、俺の出番はなかった。スライムは池田さんの術で、角兎は鈴木君とクリスの攻撃であっけなく倒されてしまっていた。次の目的のキャンプ地まではほぼ問題なく行くことができた。
今日は前日と違い、守備隊の人も冒険者の人達もいないので、テントを立てた後、打ち合わせを行い、交代で見張りをすることにする。組み合わせは俺と池田さん、クリスと橋村さんとして、四時間ごとに交代で見張り、最後の見張りが俺と鈴木君でするという組み合わせにすることになる。
「じゃあ、見張り番も決まったことだし、夕食にしましょう。今日は鈴木君と池田さんのコンビでお願いね。」
リーダーの橋村さんがそう言って、各自準備などを言い渡す。俺と橋村は昨日作ったので免除なのだが、今日の料理次第ではちょっとぐらいは手伝えるかなと思っている。
早速、今日の料理について聞くと、ごはんとスープ類と果物をするとのことだが、池田さんが早速俺に、お願いをしてくる。
「ごめん、上渕君、水の術をお願い出来るかな?」
「ああ、いいぜ、じゃあ、水を入れる器か鍋を準備してくれ。」
「ありがとう、ちょっと待ってね、たしか、鍋は鈴木君が持ってた気がするから。貰ってくるね。」
そう言うと、鈴木君の方へ鍋を取りに行ってしまう。その間に、俺は無詠唱で水の玉を二つほど作り、念のために自分の鍋も袋から出して一つを入れる、もう一つは右手で上げてはつかむ運動をしながら一,二分待つと鍋をもって池田さんが戻ってくると同時に、鍋を俺の前出すので、遊んでいた玉を鍋に入れる。
水の量がちょうどよかったのか、ばっちりだよと言って鈴木君の方へ持っていく。もう一つのはいらなかったかと思っていると、またもや戻ってきて、鍋が足りないとのことだったので、俺の鍋の方を渡すと、ありがとうを言いながら去って行った。
俺は、出番がなさそうなので、槍の練習をすることにする、無詠唱だと誰が見ているかわからないので、一応唱える。何度も唱え、自分の中のイメージが固まると無詠唱でも出来るようになっていたのだが、
「氷よ、我が呼びかけに応え、敵を倒す槍となれ、氷槍」唱えると、いつも使っている槍の形で出てくる。
今の槍の長さは二メートル五〇センチにしている、自分の身長が一メートル四二センチになっていて、それより約一メートル長くしている。もともと、身長より一メートルぐらい長い方が扱いやすいと思ったからなのだが、今ではその間合いで練習を繰り返すようになってしまったのだ、形はごく普通の槍の形をさせている、ただ違うのは刺さったり切った場所が凍ってしまうというぐらいだった。投擲の槍は銛のような形にして、無の術を使って投げているが、風の術を併せると飛距離が伸びることも分かっている。なんにせよ、氷は水の術の延長なので問題なく使っている。
とりあえず、基本の練習を行い、上段、中段、下段の突き、足払い、切り上げ、石突き、二段突きを繰り返していると、クリスがやってくる。
「ほう、槍の練習か、まぁ、凡人は日々の努力が必要だからな。」と、嫌味を言ってくる。
「ふん、基本をやっているだけだ、基本疎かにするものに先はないからな。」と言い返す。
「基本の部分については、同意しておこう。ま、頑張りすぎて、見張りの時に居眠りとかしないでくれよ。」そう言って去って行ってしまう。嫌味を言いにきただけか、あんやろうと思いつつ、今度は袋から木刀を取り出しそれに変えて素振りを繰り返していると、橋村さんがやってきて、夕食が出たそうですよと教えてくれたので、木刀は袋になおし、槍を持ってテントまで帰る。夕食の前にお湯にして体だけは拭くようにしようと思った。
池田さんにお願いし、お湯で体を洗ってくる、どうやらそれまで待ってくれたようで、お礼を言って食べ始める。そして、片付けをした後、俺と池田さんは火の場所に待機し見張りをする。要所に実は光の術で明かりを作っていたのだ、足元が見えるだけでも安心できるからだ。見張りの間、池田さんと学校での話をしたりしながら時間をつぶすのだった、そして、交代になったので、今の状況を説明して交代し仮眠をとるが、もう時間かと言う感じで交代が来る、そのうち朝となり、橋村さん達がテントから出てくる。朝食が出来るまで寝とくといいよと言われたので、俺達は寝るがあっという間に時間になり起こされ、朝食をとるのだった。
「今日はこのままここがキャンプ地となるけど、テントとかは片付受けておきましょう、見張りとかもいないから盗まれるのも嫌だからね。それに今日は森の中に入って行って目印を探しましょう」朝食後、橋村さんが俺達に言うが異論はなかったので、指示に従って片付けなどを行う。
「じゃ、出発しましょ」そう言って、目印を探しに向かうと、しばらく進むと、なんか声が聞こえてくる、叫び声とかのようだ、
「なあ、何か声が聞こえないか?叫び声とかだけど」俺が言うと、
「そうね、何か聞こえてくるわね。行ってみましょう、他のチームが困ったことになってるのかもしれないから。」橋村さんが俺に同意すると同時に、
「鈴木さん、あなたはたしか、無の術で加速が使えたわよね?先に見に行って来てくれないかしら、私達も走って追いかけますから。」
「りょうかい、じゃあ、先行するから。」そう言うと加速と言って足に力を集中したと思うと同時に駆けていく。亮ほどではないが早いなと思ってしまう。
「じゃあ、我々も走っていきましょう。」そう言って走り出す。
暫く走って行くと、鈴木君が戻ってくるのが見えるので、速度を落としながら合流する。
「鈴木君、どうだったの?」と聞くと、鈴木君が青ざめた感じで
「ああ、見てきたけど危ないです。四〇〇メートル先で黄色チームが怪物、小鬼に襲われています。今はまだ土の術とかで防いでるようだけど、力が消えたら一気にかもしれない。」そう報告がある。
「え、それってやばいんじゃないの?」
「ああ、やばいな。俺達も危ないかもしれない、けど、、、。」と躊躇していたが、クリスがいきなり前を向いて走り出す。
「あ、クリス君、どこに行くの?」池田さんが声をかける。
「どこにって、勿論、助けに行くのさ、助けるのが騎士の務めだからね。」そう言って走って行ってしまう。
「ど、どうしましょう、、」おろおろする橋村さんに俺が声をかける。
「どうしようって、あいつを追いかけるしかないんじゃない、でも、今のままだと、どうしようもないから今ここで、救援の信号弾を出して、三人は朝のキャンプ場に戻り、そして、守備隊や冒険者の人達が来たら、鈴木君が案内をしてくる。俺はあいつを追いかけてくる、あいつにもしものことがったら、大変なことになるからね。」
「え、で、でも。」橋村さんがどうしたものかと言った感じで返事するが、
「このメンバーで無に術を使えるのは、俺と鈴木君だけ、それに俺は光の術が使えるから、怪我をしたとしても、治療できるから。もう、時間もあまりない様だから、それでいこう。」と説得する。
「わ、分かったわ、クリス君たちを頼んだわね。」
「ああ、分かった、言ってくる。」そう言って俺は無の術で加速して追いかける。
襲われている場所に着くと、小鬼の死体があり、どうやらクリスが倒して一気に黄色チームの場所に行き、しっかりしろと鼓舞しているが、また、囲まれてしまったようだ。俺はざっと見渡すと、二〇体近くの小鬼がいるようだった。
まずは、囲みを崩すために斬っていけばいいが、結局また同じようになるので、斬りこみつつ目くらましをする方法をするために、
「おお、うりゃあ」氷の槍を持って突っ込んでいくと同時に、
「クリス達目をつぶれ、閃光」そう言って、右手を上に上げ、光の術で目くらましをし、俺の前の小鬼を二体ほど刺すと凍っていくのをしり目に、クリスたちの所に行き、叫ぶ。
「おい、大丈夫か、今のうちに俺が来た方に移動するんだ、早く、あんまり持たないぞ、」
「す、すまない、助かる、ただ、けが人がいるのでそう早くは移動できない。」黄色チームの人が言ってくる。
「肩を貸してやって移動しろ、クリスは着た場所は分かるだろうから先導してやってくれ、それと、隠れたらこれを。」俺は袋から回復薬を取り出し渡す。
「これは?」
「回復薬だ、安全になったら飲ますなりつけるなりしてくれ、怪我が治るはずだから、俺は殿をする。時間がない、早く、そして、俺達のいたキャンプ地を目指すんだ、救援は出してるから、大人たちが来てくれるはずだ。」
俺の勢いに圧されたのか、クリスは何も言わずに頷き移動を始めるが、徐々に、光が消えて行ってるのが分かる。
そして、徐々に小鬼達が動き出そうとしていたので、
「早く移動を、もう、動きだ道としている奴がいるから。」
「わかっている、そんなにせかされても足を怪我している者が二人もいるから、時間がかかっているんだ。」
俺は敵の状況を見ながらまずいと考えていた、見えるようになって俺そのままにいるとしたら、向かってくる。つまりは、今逃げてる者たちが見つかるかもしれないということだ。ちょっと、遠回りしてもいいから俺の方に注意を向けさせることに決める。
「クリス、いいか、よく聞けよ、俺があいつらの気を引くからその隙に逃げろよ。」
「な、そんなことをしたらお前が危ないだろう。」
「遠回りになっても逃げるから、まずは、黄色チームを安全逃がすことを考えろ。騎士って言うのはそう言うもんだろ。」
「い、いや、しかし、、、、」
「躊躇うことでお前は仲間を危険にさらすつもりか?」
「う、わ、わかった。まずは彼らを安全な場所に移動させ治療し、橋村さん達と合流させてくる。お前も来るんだぞ。」
「ああ、勿論さ、俺はまだやりたいことがあるからな。」
そう言うと、クリスが移動していく。その後ろ姿を見たときなぜか前に見た夢に似ていた、あの時は小鬼じゃなく犬だったが、、、と気合を入れなおして、今の場所から移動する。
どうやら、目くらましが終わったようで俺の方を向く、
「おし、かってこいや~」と叫ぶと、一番の近くにいた小鬼が何か叫びながら向かってくる。俺は氷の槍を構え、心臓を狙うと、サクッと刺さり凍っていく、それを見ても他の小鬼達は錆びた短剣や剣をもって攻めてくるので、攻撃していくが、昨日からの物なので徐々にダメになっていくのが分かる。仕方ないので、今度は火槍を装備し戦っていくと、術の火球が飛んでくるのが見えたので、氷槍を作り出し投げると、火球に当たり空中で爆発する。
「ち、どうやら、術の使える小鬼がいるのか、やっかいだな。」俺は呟きつつその敵を探すと、杖のような棒を持った小鬼が見える。
「くそ、あそこか、んじゃ、投擲で斃さないと無理か、おし、火よ我が呼びかけに応じて、火を纏いしブーメランになれ。」
そう唱えると、俺のすぐ横に火を纏った大きめのブーメランができる。すぐさま、右手に持ち術使いへ投げる。
術を唱えている状態だったので、無防備になっていたのと、火を纏った武器が飛んでくるとは思ってもいなかったようで、ブーメランが刺さり燃えて死んでいくのが見えた。
やはり一人での戦いなので、光の術で防御アップをしていた者の徐々に切り傷とかが出来てくるが、小鬼の数はあと五体ほどになっていた。
「おし、あと五体だな。もうひと踏ん張りか」そう言いつ、回復薬を飲み傷の回復を行っていると、森の奥から一回り以上大きい小鬼と同じ色肌をした鬼が出てくる。そして、小鬼達がやられている惨状を目の前にし、何か言って怒っているようだ。
「うそだろ、ち、仕方ねえ、やらないと、俺が死んでしまう。」
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