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最初の未来
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ガタンッ
ロッカーにホスト着を入れ鍵を閉める。
「よし、帰ろっと!」
ズタボロのジーンズとヨレヨレのTシャツに着替え、閉めていた更衣室の鍵を開け外に出るとまだ残っていたホスト達の声が客席の方から聞こえてきた。
「蓮さん、起きてくださいよ~!」
「何?また蓮さん飲みすぎて寝てるの?」
あまりの声の大きさに見かねて顔を出すと毎日の日常のように『Start』の人気ナンバーワンホスト蓮さんが飲みすぎて寝てしまい起きない現状である。
蓮さんは肩に少しかかるほどの長めの黒髪で性格は酒が入らなければクールで口数の少ないが紳士的で酒が入れば甘え上戸になる事からギャップ萌えとしてお客さんから人気をはくしそのおかげで今ではナンバーワンの座に輝いている。
『Start』ホストの中では、最年長でもありこのホストクラブのオーナーでもある人なのだ。
「蓮さ~ん!蓮さん起きてくださ~い!」
「んっ…あと赤ワイン二本…」
まだ飲もうとする寝言にその場にいたホスト達は呆れた目を注いだ。
「皆、ここは俺に任せてもう帰りな。お疲れ様」
「毎度の事ですが、せなさんありがとうございます!よろしく頼みます。お疲れ様でした…」
四~五人の後輩のホスト達を見送ると再度ボトルを離さないまま眠る蓮さんに向き直る。
「仕方ない、いつものやるか…」
水道がある休憩室に戻ると明の姿はなく隆二さんだけが残っていた。
「隆二さん、まだ残っていたんですか?」
「ああ、まだ今日の会計分やってないからね。せなこそまだ帰ってなかったのか?」
「あー、えっと…また蓮さんがですね…」
「またか…仕方ない、俺が後始末するからせなは帰りな」
「え!?い、いいです!すぐ起こしますから隆二さんは会計の仕事終わらせててください!」
「え、でも先輩としてせなに任せるなんて…」
「だ、大丈夫ですから!水をかければ一発ですから!」
慌てて水道の蛇口を捻り持ってきていたコップに水を入れる。
「じゃ、起こしたらすぐ帰ります!では!」
急いで休憩室を後にし客席に向かう。
何故、隆二さんが起こす事を全力で拒否したかというと隆二さんが寝ている蓮さんに絡むと大惨事になりかねないからだ。
これはまだ『Start』に入りたての頃、最初にみた先読み…つまり未来を見る力で寝ている蓮さんと起こすはずの隆二さんがボトルで殴り合う様子をみたからだ。
その時も勿論回避をしそれ以来でも隆二さんが蓮さんを起こすことをことごとく回避している。
身近な人の危険な未来を一度みるとそれ以降は同じ未来は見えないらしい。
そのため自力で同じような事が怒らないようにしなければいけなくその都度気を抜く事は許されないのだ。
だが、それは身近な人のみであり自分自身の未来は同じような未来であっても危険であれば何度も見る事が出来る。
便利と言えば便利だが、その都度回避する身にもなって欲しいものだ。
ロッカーにホスト着を入れ鍵を閉める。
「よし、帰ろっと!」
ズタボロのジーンズとヨレヨレのTシャツに着替え、閉めていた更衣室の鍵を開け外に出るとまだ残っていたホスト達の声が客席の方から聞こえてきた。
「蓮さん、起きてくださいよ~!」
「何?また蓮さん飲みすぎて寝てるの?」
あまりの声の大きさに見かねて顔を出すと毎日の日常のように『Start』の人気ナンバーワンホスト蓮さんが飲みすぎて寝てしまい起きない現状である。
蓮さんは肩に少しかかるほどの長めの黒髪で性格は酒が入らなければクールで口数の少ないが紳士的で酒が入れば甘え上戸になる事からギャップ萌えとしてお客さんから人気をはくしそのおかげで今ではナンバーワンの座に輝いている。
『Start』ホストの中では、最年長でもありこのホストクラブのオーナーでもある人なのだ。
「蓮さ~ん!蓮さん起きてくださ~い!」
「んっ…あと赤ワイン二本…」
まだ飲もうとする寝言にその場にいたホスト達は呆れた目を注いだ。
「皆、ここは俺に任せてもう帰りな。お疲れ様」
「毎度の事ですが、せなさんありがとうございます!よろしく頼みます。お疲れ様でした…」
四~五人の後輩のホスト達を見送ると再度ボトルを離さないまま眠る蓮さんに向き直る。
「仕方ない、いつものやるか…」
水道がある休憩室に戻ると明の姿はなく隆二さんだけが残っていた。
「隆二さん、まだ残っていたんですか?」
「ああ、まだ今日の会計分やってないからね。せなこそまだ帰ってなかったのか?」
「あー、えっと…また蓮さんがですね…」
「またか…仕方ない、俺が後始末するからせなは帰りな」
「え!?い、いいです!すぐ起こしますから隆二さんは会計の仕事終わらせててください!」
「え、でも先輩としてせなに任せるなんて…」
「だ、大丈夫ですから!水をかければ一発ですから!」
慌てて水道の蛇口を捻り持ってきていたコップに水を入れる。
「じゃ、起こしたらすぐ帰ります!では!」
急いで休憩室を後にし客席に向かう。
何故、隆二さんが起こす事を全力で拒否したかというと隆二さんが寝ている蓮さんに絡むと大惨事になりかねないからだ。
これはまだ『Start』に入りたての頃、最初にみた先読み…つまり未来を見る力で寝ている蓮さんと起こすはずの隆二さんがボトルで殴り合う様子をみたからだ。
その時も勿論回避をしそれ以来でも隆二さんが蓮さんを起こすことをことごとく回避している。
身近な人の危険な未来を一度みるとそれ以降は同じ未来は見えないらしい。
そのため自力で同じような事が怒らないようにしなければいけなくその都度気を抜く事は許されないのだ。
だが、それは身近な人のみであり自分自身の未来は同じような未来であっても危険であれば何度も見る事が出来る。
便利と言えば便利だが、その都度回避する身にもなって欲しいものだ。
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