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第三話
張り巡らされた糸の中で(下)⑤
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執務室に戻った金井戸は、席に座ると早々に作業を始めた。
ここに戻るまで、ビクビク震えながら歩いていたのに、気持ちの切り替えが早い。
こうでなくては、こういう大きな会社の部長というものは務まらないのかもしれない。
それからは、特に何事も無く時間が過ぎていき、終業時間を知らせるベルの音が構内に鳴り響いた。
部屋にあった時計に目を向けると、時計の針は十七時三十分を指していた。
それに合わせて、隣の部屋から会話や、人の足音が聞こえ始めた。
金井戸は席から立ち上がると、俺達に頭を下げた。
「今日は一日、お疲れ様でした。ありがとうございました。
お陰様で安心して業務に集中できました。
引き続き、明日もよろしくお願いしますね。」
と、金井戸は俺達に頭を下げた。
「いえ、色々とご不便をお掛けしたと思いますが、金井戸さんのご協力もあって、私たちも円滑に役割を果たすことが出来ました。」
と、百合子も頭を下げたので、俺も倣って頭を下げた。
金井戸に帰り支度をしてもらい、早々に本社棟の入口に向かう。
終業後、奴らは襲ってこないという約束ではあるが信用出来ないし、何があるか分からない。
俺と百合子は、就業時間と同じように金井戸を守るようにして歩く。
既に入口前に鶴星セキュリティサービスのワンボックスカーが二台並んで停まっていた。
その一台の助手席から朱兄が降りてきて、俺達を出迎えてくれた。
「おう、お疲れさん。
金井戸さんも、一日、お疲れ様でした。
大変だったでしょう?」
「え、ええ。
でも、空見さん達のおかげで、いつも通りに業務を行うことが出来ました。」
金井戸はそう朱兄に答えると、気丈に笑みを浮かべた。
アンドラスやオークに襲われたのは、これまで生きてきて悪魔や怪物とは無縁だった(であろう)彼女からすれば、かなり恐ろしいことだと思うのだが、その表情からは感じさせない。
「それは良かった。
では、これから今朝お話しした通り、駅前のホテルに向かいます。」
警護対象の三人は警護期間を無事迎えるまでは、鳥飛光駅前のホテルで毎日部屋を変えながら過ごしてもらうことになっている。
もちろん、鶴星セキュリティサービス社員の警護付きだ。
……おっと、大切なことを忘れていた。
「朱兄、これ。」
俺は朱兄を呼び止めると、アンドラスから奪い取ったオーク化を治せるという薬を手渡した。
「ああ、例の薬か。」
「奴らの薬なんて、信用できないけどな。」
「こいつが使い物になるかどうかは、すぐに分かるさ。
オーク化したという3人は既に警察病院に運んで、小夜啼家の医師、雀木錬金化学研究所の研究員、鷹見魔術研究所の所員を中心に検査をしている。」
『雀木錬金化学研究所』とは、その名の通り雀木家の運営している薬や植物、金属を使った魔術を専門に研究する研究所だ。
鳥飛光の病院で処方される薬は、その雀木錬金化学研究所と、鳥飛光で最も高い医療技術を持った小夜啼家の医師達で共同開発しているらしい。
「そもそもオーク化した奴らの素性は?金井戸さんには心当たりが無かったらしいぜ。」
朱兄は金井戸に気を使って声を潜めた。
「オーク達の持っていた免許証や財布を原黒所長に確認してもらったところ、数日前から無断で欠勤していた研究所所属の社員ということが分かった。
あとな……あの3体のオークなんだが、人間に戻せる可能性は極めて低いらしい。」
「……戻せない可能性が高いのか。」
「多分な。これは、小夜啼の医師、雀木、鷹見の研究員、共通の見解だ。」
俺と朱兄の会話を黙って聞いていた百合子が、
「鶴星社長のおっしゃる通り、彼らから『人の魂』は感じませんでした。
ダスク魔道教団では、人を異形の者に変化させる研究をしていたと聞いたことがあります。
その術か何かを施された際に、魂が肉体から離れてしまったのでしょう。」
目を伏せながら口を開いた。
百合子が言うのだから間違いない。
ダスク教の奴ら、胸糞悪いことをしやがる。
「あ、あの……怪物に変身した方々は?
人事部としても、どなただったのか把握しておかないといけないので……」
小声で話している俺達に、金井戸は不安な様子で俺達に声をかけてきた。
「ああ、失礼しました。
彼らの詳細については、明日の朝、原黒所長からお話があるはずです。
今は仕事の事は忘れて、ゆっくり休むようにして下さい。
さぁ、ホテルにお送りします。」
朱兄は金井戸に気遣いの言葉を口にすると、車に乗るように促した。
二台目の後部座席には吾太丘鼓舞一と甥の太郎丸が不機嫌そうに乗っていた。
「金井戸さんはこちらに乗ってください。
凱と小夜啼さん、エイチもこっちに乗ってくれ。」
朱兄は金井戸と俺達を、吾太丘二人とは別のもう一台に乗るように促した。
それに従い、百合子と金井戸が車に乗り込む。
しかし俺には、もう一つの重要任務である、『X』絡みの調査が残っているから、まだ帰るのは早い。
「ワフッワフッ!」
俺は、車に乗り込もうとするエイチの体を、ヒョイと抱きかかえた。
「おっと!俺とお前は残業だ。」
「ワフッ?…ウォオオン!」
エイチは絶望の表情を浮かべながら、体を捩って俺から逃れようとする。
「おっ、おい!
後で、秘蔵のグラビア本を見せてやるから、言うことを聞いてくれ!」
「エウッ!?……ワン!」
その一言で、エイチは目を輝かせながら大人しくなった。
コイツ……本当に犬なんだろうか?
「朱兄、悪い。
俺とエイチはちょっと用があって、別で帰るわ。」
「え?用ってなんだよ?
5分やそこらなら、待ってやれるぞ?」
俺は朱兄に近づき声を潜めた。
「いや、そんなすぐには……
それと、用って言うのは鷹見魔術探偵事務所としての仕事でな。
察してくれよ。」
「お前、また無茶なことを頼まれているんじゃないだろうな?
だったら……」
鷹見家に乗り込んで文句を言ってやると言わんばかりに、俺の腕を掴もうとしてきたが、俺はそれをかわして答えた。
「いや、あのクソジジイじゃない。
一矢のじいさんだ。」
話がややこしくなるから、俺は咄嗟に一矢のじいさんの名前を出した。
「小鳥遊当主が、お前に頼み事?」
朱兄は怪訝そうな顔を浮かべたが、何かに気付いたように「確かに」と呟いて、納得の表情を浮かべた。
「分かった。明日の業務もあるんだから無茶はするなよ。」
朱兄は俺の肩をポンと叩いて、車に乗り込んだ。
それを合図に鶴星セキュリティサービスの車は駅に向かって走り去った。
「さてと、まずは……」
「どこから、探すのでしょうか?」
「うおっ!?」
隣にいる百合子を見て、俺は飛び上がってしまった。
「お、お前、なんで!?」
「私も鷹見魔術探偵事務所の所員ですから当然です。
それより、私に別にお仕事のことを黙っていたのは酷いです。」
百合子は少し責めるように、俺をジト目で見つめてきた。
「いや……それはな……」
俺は何と言うべきか迷ってしまい、言葉を詰まらせた。
「小夜啼の娘か……どうしたものかな。」
俺の真後ろから、聞き覚えのある声が聞こえた。
「うおっ!今度は一矢のジジイかよ!?」
振り返ると、黒頭巾で顔を隠した一矢の爺さんが立っていた。
マジでいるとは思わなかった。
いつものことだが、心臓に悪い爺さんだ。
「未熟者。朱明は某に気付いておったぞ。」
一矢の爺さんは、俺に皮肉を言うと、次に黒頭巾からわずかに覗く目を百合子に向けた。
その鋭い視線に射貫かれ、百合子は緊張で体を強張らせた。
それから5秒ほど、思案するように目を瞑っていたが、
「……まぁ、お前ならよいか。
これから話すことを、決して他言せぬと約束するならば、凱との同行を許そう。」
再び百合子に鋭い視線を向けて問う。
「はい。
空の始祖様に誓って、絶対に他言いたしません。」
百合子は祈りを捧げるように顔の前で手を組むと、凛とした声ではっきりと返事をした。
「……よかろう。」
一矢の爺さんは、そう一言だけ口にすると、百合子に禁書である転魂の書について、また、この鳳凰院自動車研究所に、転魂の書を用いて魂を移したブツ『X』がある事を手短に説明した。
「転魂の書……
確かに、小鳥遊当主の仰る通り、小夜啼や鶯黒家、特にリリ教の指導者である母が知れば、鷹見家に詰寄る可能性は高いですね。
最悪、どんな手を使ってでも、転魂の書を奪おうとするでしょう。」
やはり、そうなるのか。
それより、俺は疑問に思っていることを一矢の爺さんに聞いてみた。
「ところで、爺さんは何でここに?
俺は朱兄を納得させるため、一矢の爺さんが来るとは言ったけどよ……」
「お前が調査を忘れて帰ってしまわないか、見張っていただけの事。
しかし、それは杞憂だったようだな。」
一矢の爺さんはフフッと小さく笑った。
「俺って信用ねぇな。
それより、折角来たんだから、手伝ってくれよ。」
「戯け。某も暇ではない。
それに小鳥遊として、この研究所の調査は秘密裏に今まで何度も行っていた。
しかし、鳳凰院の奴らは「てくのろじー」とやらを使って、扉に妙な細工を施し、更に侵入者をあらゆる方法で検知する罠を仕掛けおって……思うように調査が出来んのだ。」
「アンタ、いつの時代の人間だよ。」
思わずツッコミを入れてしまったが、あのカードキーで開くようになっているゴツイ扉を無理やり破壊すれば騒ぎになるだろう。
「小鳥遊にはハイテクものに強い諜報員もいたよな?」
「そういった部下は、身のこなしと戦闘技術に問題がある。
警備員に、すぐに見つかって捕らえられてしまうだろう。」
……結局、堂々と怪しまれずに、研究所全体を歩き回れる今がチャンスということか。
「まぁ調査して、何か分かったら所長に報告しとくからよ。
朗報を待っていてくれや。」
俺は「任せろ」と自分の胸をパンパンと叩いた。
「あまり目立つような行動は取るな。
それに、長い時間うろついていると、怪しまれる。
昼の仕事もあるのだから、せいぜい1時間で切り上げろ。」
一矢の爺さんは、そう言いながら、百合子の方をチラッと見た。
小夜啼のお嬢様への配慮ってやつか?
俺だけだったら、今日中に結果出せとか、鬼のようなことを言いそうなんだが……
俺は思わず苦笑した。
「なんだ?」
一矢の爺さんは俺に目を向けた。
「いや、いつもと違って、一矢の爺さんが優しいな、と思って……」
「フン。某のせいで、護衛任務に支障が出た等と言われては、たまらんからな。
……無駄口が過ぎた。頼んだぞ。」
俺の茶化すような言葉に動じず、一矢の爺さんは俺たちの前から一瞬で姿を消した。
「全く、可愛げのない爺さんだな。」
「……では、どこから探しましょうか?
その前に、エイチさんにご飯を上げた方が良いのでしょうか?」
百合子はしゃがみ込むと、エイチの体を撫でた。
「ワフゥ……」
エイチの奴はしゃがみこむと、気持ちよさそうに目を瞑り……
「おい、寝るなよ!」
俺はエイチの頬をムギュと掴んだ。
夕飯はいつも夜の18時頃に与えているから、まだ時間はある。
「いや、夕飯の時間には早いし、腹がいっぱいになって眠くなって集中力が無くなったらマズイからな。
それに、こいつにやる気を出させるには、もっと効果的な『モノ』があるんだぜ……」
「効果的なもの?」
「男同士の秘密だ。」
少し怪訝な表情を浮かべた百合子をよそに、俺はエイチの耳元で『秘蔵のグラビア本』とだけ呟いた。
するとエイチは水を得た魚のように元気を取り戻し、目を輝かせながら尻尾を振り始めた。
「ワン!ワン!」
早く行こうぜと言わんばかりに俺を急かす。
現金な奴だ。
「……あれ?」
辺りを見回していると、金井戸の婚約者である銀堂寺が、女二人と談笑をしながら歩いているのを見かけた。
「あの人、忙しいんじゃなかったのか?」
たまたま今日は定時で上がることが出来たのだろうか?
「金井戸さんが大変な時に、別の女性とあんなに楽しそうに……」
銀堂寺たちを見た百合子が、いつもより低めの声で呟いた。
百合子が低めの声を出すときは、大抵、怒っている時だ。
「不貞を働いているのであれば許せません。」
俺は、銀堂寺達の方に向かおうとした百合子の肩を掴んで引き留めた。
「百合子!
婚約者がいるのに別の女性と話をしているからって、浮気していると決めつけるのは飛躍しすぎだ。」
「それをこれから、確かめようと……」
「それは俺達が首を突っ込む話じゃないだろう。それに考えても見ろよ?
やましいことがあるなら、あんな堂々としているか?」
百合子は銀堂寺達の方を見て逡巡し、
「……そう、ですね。すみません。」
百合子は苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべた。
「気を取り直して、残業開始だ。
今日は本社棟を探すぞ。」
俺はそう口にしながら、百合子の背を軽く叩いて、再び本社棟に入らせた。
それに続く俺の耳に、ひと際大きい女の笑い声が聞こえてきた。
「やめてくださいよぉ。」
その声の方に思わず目を向けると、銀堂寺達が引き連れていた女達にキスを迫っているところだった。
俺は銀堂寺達から視線を逸らし、気を落ち着かせるように息を吐いた。
……百合子に言ったことと矛盾するが、あの野郎、殴りてぇ……
「どうかしましたか?」
「なんでもない。
さて、まずは一階から丹念に回ろうか?」
胸糞悪くなった気持ちを切り替えるように、俺は百合子に返事をした。
〇本社棟 一階
俺たちはまず、本社棟の立ち入っていない場所を一階から調査することにした。
定時時間はとっくに過ぎていたが、廊下を忙しそうに歩き回っている社員は多い。
すれ違う社員の中には、エイチに一瞬目を止めるものも居たが、特に話しかけられることも咎められることも無かった。
所長の原黒が、俺達やエイチの事を社員達に知らせてくれているおかげだろう。
しばらく歩いていると、
「ねぇ、ちょっと貴方達。」
二人連れの若い女性社員のうち、一人から声をかけられた。
この二人には見覚えがある。金井戸の部下達だ。
「見たわよ。貴方達が化け物と戦っていたの!
室長の仕事の補佐で来たって言うけど、やっぱりボディガードだったのね?
あれって何なの?やっぱり金井戸室長って、命を狙われているの?」
俺達に声をかけてきた女は、好奇心に目を輝かせつつも声を抑えながら、俺達に質問を次々に投げてくる。
面倒だな。どうかわそうか?
と思ったが、無視できないワードが耳に留まる。
「金井戸さん、誰かに恨まれているんですか?」
俺は女の質問に質問で返した。
「そりゃ、ねぇ……」
女性社員二人は、顔を見合わせると、苦笑いを浮かべた。
「女性社員の憧れの的、銀堂寺係長の婚約者だとか、若くして室長になったとか、金井戸さんのことを良く思わない人は、男女に関わらず多いんじゃないかしら?
あ、私達は結婚しているし、昇進にも興味無いから、そういうのは無いわよ?
何より、役員クラスの決めた無茶な人事異動や解雇も、人事部部長を兼任している金井戸さんから該当の社員に伝えるように決まっているからね。逆恨みされることも多いのよ。そこについては同情するわ。」
女は、自分の質問をはぐらかされたことを気にする様子もなく、べらべらと喋り始めた。
どうやら金井戸は社内でも辛い役割を担っている(押し付けられている)ようだ。
「金井戸先輩、本当に気苦労が絶えないわよね。
山田先輩が、ここであんなことになった後に、よりにもよってこの研究所に来ることになってさ……」
もう一人の女が話を始めた。
「山田先輩?」
俺が聞き返すと、俺達に一歩近づき声を潜めた。
「『山田さな子』さん。この研究所で自殺しちゃったのよ。
購買課に所属していた子なんだけど、新人の時に金井戸さんが面倒を見たのがきっかけで、すごく仲良くなったらしくて、まるで仲の良い姉妹のようだったわ。
でも、その山田さん、二年前にこっちの購買課に転属になってね。
自殺の原因は『吾太丘のバカ』に虐められたんでしょうね。」
『購買課』『吾太丘のバカ』
……吾太丘太郎丸のことだろう。
「でも、吾太丘部長が、そこのところはケアをしていたみたいよ。
山田さん、オジサン受けは良かったじゃん。
色気は無いけど、娘みたいに可愛がられるのが上手いところがあったっていうか……」
「それ本当?
まぁ、『吾太丘のバカ』でも、怖い伯父さんには逆らえないからね。」
女性社員達は、俺達そっちのけで、盛り上がり始めた。
その後は、関係ない自分達の話にシフトし始めたので、
「貴重な情報、ありがとうございました。」
俺と百合子は女性社員達に、軽く会釈をすると、先に進み始めた。
女性社員達のスカートから伸びる脚に、視線が釘付けになっていたエイチを、ひょいと抱えるのも忘れない。
そして、ふと気づいたことを、俺は口にした。
「今日の午後、金井戸さんが研究棟の近くの花壇で手を合わせていただろ?
あれって『山田さな子』って人に対してなんじゃないか?」
「そうでしょうね。
無粋な事だと思い、口にはしませんでしたが、確かにあの花壇には女性の魂が留まっています。」
「……会話することも出来るのか?」
俺の問いに、百合子は自分の掌を見つめた。
「今の私でも実体化させることは出来ると思いますが、彼女が私たちに気を許してくれなければ、会話に応じてくれないでしょう。」
「金井戸さんに、山田さな子と話が出来るって言ったら?」
「私たちが金井戸さんと山田さんの話に踏み込むのは、まだ早いような気がします。
そもそも、お二人がお互いに話をしたいと思っているのか、そこが一番重要ですからね。」
百合子は、今は難しいと思っているらしい。
その判断に俺も乗っかることにした。
「まぁ、護衛対象の人間関係を洗うのは俺達の仕事じゃないからな。
とりあえず、後で朱兄に報告しておこう。」
それから一時間ほどかけて、本社棟の一階と二階を調査したが、エイチは全く『X』らしき気配を感じることは出来なかった。
鳳凰院の連中だって対策しているだろうし、一日で見つかるとは思っていない。
俺達は明日に備えて、帰宅することにしたのだった。
ここに戻るまで、ビクビク震えながら歩いていたのに、気持ちの切り替えが早い。
こうでなくては、こういう大きな会社の部長というものは務まらないのかもしれない。
それからは、特に何事も無く時間が過ぎていき、終業時間を知らせるベルの音が構内に鳴り響いた。
部屋にあった時計に目を向けると、時計の針は十七時三十分を指していた。
それに合わせて、隣の部屋から会話や、人の足音が聞こえ始めた。
金井戸は席から立ち上がると、俺達に頭を下げた。
「今日は一日、お疲れ様でした。ありがとうございました。
お陰様で安心して業務に集中できました。
引き続き、明日もよろしくお願いしますね。」
と、金井戸は俺達に頭を下げた。
「いえ、色々とご不便をお掛けしたと思いますが、金井戸さんのご協力もあって、私たちも円滑に役割を果たすことが出来ました。」
と、百合子も頭を下げたので、俺も倣って頭を下げた。
金井戸に帰り支度をしてもらい、早々に本社棟の入口に向かう。
終業後、奴らは襲ってこないという約束ではあるが信用出来ないし、何があるか分からない。
俺と百合子は、就業時間と同じように金井戸を守るようにして歩く。
既に入口前に鶴星セキュリティサービスのワンボックスカーが二台並んで停まっていた。
その一台の助手席から朱兄が降りてきて、俺達を出迎えてくれた。
「おう、お疲れさん。
金井戸さんも、一日、お疲れ様でした。
大変だったでしょう?」
「え、ええ。
でも、空見さん達のおかげで、いつも通りに業務を行うことが出来ました。」
金井戸はそう朱兄に答えると、気丈に笑みを浮かべた。
アンドラスやオークに襲われたのは、これまで生きてきて悪魔や怪物とは無縁だった(であろう)彼女からすれば、かなり恐ろしいことだと思うのだが、その表情からは感じさせない。
「それは良かった。
では、これから今朝お話しした通り、駅前のホテルに向かいます。」
警護対象の三人は警護期間を無事迎えるまでは、鳥飛光駅前のホテルで毎日部屋を変えながら過ごしてもらうことになっている。
もちろん、鶴星セキュリティサービス社員の警護付きだ。
……おっと、大切なことを忘れていた。
「朱兄、これ。」
俺は朱兄を呼び止めると、アンドラスから奪い取ったオーク化を治せるという薬を手渡した。
「ああ、例の薬か。」
「奴らの薬なんて、信用できないけどな。」
「こいつが使い物になるかどうかは、すぐに分かるさ。
オーク化したという3人は既に警察病院に運んで、小夜啼家の医師、雀木錬金化学研究所の研究員、鷹見魔術研究所の所員を中心に検査をしている。」
『雀木錬金化学研究所』とは、その名の通り雀木家の運営している薬や植物、金属を使った魔術を専門に研究する研究所だ。
鳥飛光の病院で処方される薬は、その雀木錬金化学研究所と、鳥飛光で最も高い医療技術を持った小夜啼家の医師達で共同開発しているらしい。
「そもそもオーク化した奴らの素性は?金井戸さんには心当たりが無かったらしいぜ。」
朱兄は金井戸に気を使って声を潜めた。
「オーク達の持っていた免許証や財布を原黒所長に確認してもらったところ、数日前から無断で欠勤していた研究所所属の社員ということが分かった。
あとな……あの3体のオークなんだが、人間に戻せる可能性は極めて低いらしい。」
「……戻せない可能性が高いのか。」
「多分な。これは、小夜啼の医師、雀木、鷹見の研究員、共通の見解だ。」
俺と朱兄の会話を黙って聞いていた百合子が、
「鶴星社長のおっしゃる通り、彼らから『人の魂』は感じませんでした。
ダスク魔道教団では、人を異形の者に変化させる研究をしていたと聞いたことがあります。
その術か何かを施された際に、魂が肉体から離れてしまったのでしょう。」
目を伏せながら口を開いた。
百合子が言うのだから間違いない。
ダスク教の奴ら、胸糞悪いことをしやがる。
「あ、あの……怪物に変身した方々は?
人事部としても、どなただったのか把握しておかないといけないので……」
小声で話している俺達に、金井戸は不安な様子で俺達に声をかけてきた。
「ああ、失礼しました。
彼らの詳細については、明日の朝、原黒所長からお話があるはずです。
今は仕事の事は忘れて、ゆっくり休むようにして下さい。
さぁ、ホテルにお送りします。」
朱兄は金井戸に気遣いの言葉を口にすると、車に乗るように促した。
二台目の後部座席には吾太丘鼓舞一と甥の太郎丸が不機嫌そうに乗っていた。
「金井戸さんはこちらに乗ってください。
凱と小夜啼さん、エイチもこっちに乗ってくれ。」
朱兄は金井戸と俺達を、吾太丘二人とは別のもう一台に乗るように促した。
それに従い、百合子と金井戸が車に乗り込む。
しかし俺には、もう一つの重要任務である、『X』絡みの調査が残っているから、まだ帰るのは早い。
「ワフッワフッ!」
俺は、車に乗り込もうとするエイチの体を、ヒョイと抱きかかえた。
「おっと!俺とお前は残業だ。」
「ワフッ?…ウォオオン!」
エイチは絶望の表情を浮かべながら、体を捩って俺から逃れようとする。
「おっ、おい!
後で、秘蔵のグラビア本を見せてやるから、言うことを聞いてくれ!」
「エウッ!?……ワン!」
その一言で、エイチは目を輝かせながら大人しくなった。
コイツ……本当に犬なんだろうか?
「朱兄、悪い。
俺とエイチはちょっと用があって、別で帰るわ。」
「え?用ってなんだよ?
5分やそこらなら、待ってやれるぞ?」
俺は朱兄に近づき声を潜めた。
「いや、そんなすぐには……
それと、用って言うのは鷹見魔術探偵事務所としての仕事でな。
察してくれよ。」
「お前、また無茶なことを頼まれているんじゃないだろうな?
だったら……」
鷹見家に乗り込んで文句を言ってやると言わんばかりに、俺の腕を掴もうとしてきたが、俺はそれをかわして答えた。
「いや、あのクソジジイじゃない。
一矢のじいさんだ。」
話がややこしくなるから、俺は咄嗟に一矢のじいさんの名前を出した。
「小鳥遊当主が、お前に頼み事?」
朱兄は怪訝そうな顔を浮かべたが、何かに気付いたように「確かに」と呟いて、納得の表情を浮かべた。
「分かった。明日の業務もあるんだから無茶はするなよ。」
朱兄は俺の肩をポンと叩いて、車に乗り込んだ。
それを合図に鶴星セキュリティサービスの車は駅に向かって走り去った。
「さてと、まずは……」
「どこから、探すのでしょうか?」
「うおっ!?」
隣にいる百合子を見て、俺は飛び上がってしまった。
「お、お前、なんで!?」
「私も鷹見魔術探偵事務所の所員ですから当然です。
それより、私に別にお仕事のことを黙っていたのは酷いです。」
百合子は少し責めるように、俺をジト目で見つめてきた。
「いや……それはな……」
俺は何と言うべきか迷ってしまい、言葉を詰まらせた。
「小夜啼の娘か……どうしたものかな。」
俺の真後ろから、聞き覚えのある声が聞こえた。
「うおっ!今度は一矢のジジイかよ!?」
振り返ると、黒頭巾で顔を隠した一矢の爺さんが立っていた。
マジでいるとは思わなかった。
いつものことだが、心臓に悪い爺さんだ。
「未熟者。朱明は某に気付いておったぞ。」
一矢の爺さんは、俺に皮肉を言うと、次に黒頭巾からわずかに覗く目を百合子に向けた。
その鋭い視線に射貫かれ、百合子は緊張で体を強張らせた。
それから5秒ほど、思案するように目を瞑っていたが、
「……まぁ、お前ならよいか。
これから話すことを、決して他言せぬと約束するならば、凱との同行を許そう。」
再び百合子に鋭い視線を向けて問う。
「はい。
空の始祖様に誓って、絶対に他言いたしません。」
百合子は祈りを捧げるように顔の前で手を組むと、凛とした声ではっきりと返事をした。
「……よかろう。」
一矢の爺さんは、そう一言だけ口にすると、百合子に禁書である転魂の書について、また、この鳳凰院自動車研究所に、転魂の書を用いて魂を移したブツ『X』がある事を手短に説明した。
「転魂の書……
確かに、小鳥遊当主の仰る通り、小夜啼や鶯黒家、特にリリ教の指導者である母が知れば、鷹見家に詰寄る可能性は高いですね。
最悪、どんな手を使ってでも、転魂の書を奪おうとするでしょう。」
やはり、そうなるのか。
それより、俺は疑問に思っていることを一矢の爺さんに聞いてみた。
「ところで、爺さんは何でここに?
俺は朱兄を納得させるため、一矢の爺さんが来るとは言ったけどよ……」
「お前が調査を忘れて帰ってしまわないか、見張っていただけの事。
しかし、それは杞憂だったようだな。」
一矢の爺さんはフフッと小さく笑った。
「俺って信用ねぇな。
それより、折角来たんだから、手伝ってくれよ。」
「戯け。某も暇ではない。
それに小鳥遊として、この研究所の調査は秘密裏に今まで何度も行っていた。
しかし、鳳凰院の奴らは「てくのろじー」とやらを使って、扉に妙な細工を施し、更に侵入者をあらゆる方法で検知する罠を仕掛けおって……思うように調査が出来んのだ。」
「アンタ、いつの時代の人間だよ。」
思わずツッコミを入れてしまったが、あのカードキーで開くようになっているゴツイ扉を無理やり破壊すれば騒ぎになるだろう。
「小鳥遊にはハイテクものに強い諜報員もいたよな?」
「そういった部下は、身のこなしと戦闘技術に問題がある。
警備員に、すぐに見つかって捕らえられてしまうだろう。」
……結局、堂々と怪しまれずに、研究所全体を歩き回れる今がチャンスということか。
「まぁ調査して、何か分かったら所長に報告しとくからよ。
朗報を待っていてくれや。」
俺は「任せろ」と自分の胸をパンパンと叩いた。
「あまり目立つような行動は取るな。
それに、長い時間うろついていると、怪しまれる。
昼の仕事もあるのだから、せいぜい1時間で切り上げろ。」
一矢の爺さんは、そう言いながら、百合子の方をチラッと見た。
小夜啼のお嬢様への配慮ってやつか?
俺だけだったら、今日中に結果出せとか、鬼のようなことを言いそうなんだが……
俺は思わず苦笑した。
「なんだ?」
一矢の爺さんは俺に目を向けた。
「いや、いつもと違って、一矢の爺さんが優しいな、と思って……」
「フン。某のせいで、護衛任務に支障が出た等と言われては、たまらんからな。
……無駄口が過ぎた。頼んだぞ。」
俺の茶化すような言葉に動じず、一矢の爺さんは俺たちの前から一瞬で姿を消した。
「全く、可愛げのない爺さんだな。」
「……では、どこから探しましょうか?
その前に、エイチさんにご飯を上げた方が良いのでしょうか?」
百合子はしゃがみ込むと、エイチの体を撫でた。
「ワフゥ……」
エイチの奴はしゃがみこむと、気持ちよさそうに目を瞑り……
「おい、寝るなよ!」
俺はエイチの頬をムギュと掴んだ。
夕飯はいつも夜の18時頃に与えているから、まだ時間はある。
「いや、夕飯の時間には早いし、腹がいっぱいになって眠くなって集中力が無くなったらマズイからな。
それに、こいつにやる気を出させるには、もっと効果的な『モノ』があるんだぜ……」
「効果的なもの?」
「男同士の秘密だ。」
少し怪訝な表情を浮かべた百合子をよそに、俺はエイチの耳元で『秘蔵のグラビア本』とだけ呟いた。
するとエイチは水を得た魚のように元気を取り戻し、目を輝かせながら尻尾を振り始めた。
「ワン!ワン!」
早く行こうぜと言わんばかりに俺を急かす。
現金な奴だ。
「……あれ?」
辺りを見回していると、金井戸の婚約者である銀堂寺が、女二人と談笑をしながら歩いているのを見かけた。
「あの人、忙しいんじゃなかったのか?」
たまたま今日は定時で上がることが出来たのだろうか?
「金井戸さんが大変な時に、別の女性とあんなに楽しそうに……」
銀堂寺たちを見た百合子が、いつもより低めの声で呟いた。
百合子が低めの声を出すときは、大抵、怒っている時だ。
「不貞を働いているのであれば許せません。」
俺は、銀堂寺達の方に向かおうとした百合子の肩を掴んで引き留めた。
「百合子!
婚約者がいるのに別の女性と話をしているからって、浮気していると決めつけるのは飛躍しすぎだ。」
「それをこれから、確かめようと……」
「それは俺達が首を突っ込む話じゃないだろう。それに考えても見ろよ?
やましいことがあるなら、あんな堂々としているか?」
百合子は銀堂寺達の方を見て逡巡し、
「……そう、ですね。すみません。」
百合子は苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべた。
「気を取り直して、残業開始だ。
今日は本社棟を探すぞ。」
俺はそう口にしながら、百合子の背を軽く叩いて、再び本社棟に入らせた。
それに続く俺の耳に、ひと際大きい女の笑い声が聞こえてきた。
「やめてくださいよぉ。」
その声の方に思わず目を向けると、銀堂寺達が引き連れていた女達にキスを迫っているところだった。
俺は銀堂寺達から視線を逸らし、気を落ち着かせるように息を吐いた。
……百合子に言ったことと矛盾するが、あの野郎、殴りてぇ……
「どうかしましたか?」
「なんでもない。
さて、まずは一階から丹念に回ろうか?」
胸糞悪くなった気持ちを切り替えるように、俺は百合子に返事をした。
〇本社棟 一階
俺たちはまず、本社棟の立ち入っていない場所を一階から調査することにした。
定時時間はとっくに過ぎていたが、廊下を忙しそうに歩き回っている社員は多い。
すれ違う社員の中には、エイチに一瞬目を止めるものも居たが、特に話しかけられることも咎められることも無かった。
所長の原黒が、俺達やエイチの事を社員達に知らせてくれているおかげだろう。
しばらく歩いていると、
「ねぇ、ちょっと貴方達。」
二人連れの若い女性社員のうち、一人から声をかけられた。
この二人には見覚えがある。金井戸の部下達だ。
「見たわよ。貴方達が化け物と戦っていたの!
室長の仕事の補佐で来たって言うけど、やっぱりボディガードだったのね?
あれって何なの?やっぱり金井戸室長って、命を狙われているの?」
俺達に声をかけてきた女は、好奇心に目を輝かせつつも声を抑えながら、俺達に質問を次々に投げてくる。
面倒だな。どうかわそうか?
と思ったが、無視できないワードが耳に留まる。
「金井戸さん、誰かに恨まれているんですか?」
俺は女の質問に質問で返した。
「そりゃ、ねぇ……」
女性社員二人は、顔を見合わせると、苦笑いを浮かべた。
「女性社員の憧れの的、銀堂寺係長の婚約者だとか、若くして室長になったとか、金井戸さんのことを良く思わない人は、男女に関わらず多いんじゃないかしら?
あ、私達は結婚しているし、昇進にも興味無いから、そういうのは無いわよ?
何より、役員クラスの決めた無茶な人事異動や解雇も、人事部部長を兼任している金井戸さんから該当の社員に伝えるように決まっているからね。逆恨みされることも多いのよ。そこについては同情するわ。」
女は、自分の質問をはぐらかされたことを気にする様子もなく、べらべらと喋り始めた。
どうやら金井戸は社内でも辛い役割を担っている(押し付けられている)ようだ。
「金井戸先輩、本当に気苦労が絶えないわよね。
山田先輩が、ここであんなことになった後に、よりにもよってこの研究所に来ることになってさ……」
もう一人の女が話を始めた。
「山田先輩?」
俺が聞き返すと、俺達に一歩近づき声を潜めた。
「『山田さな子』さん。この研究所で自殺しちゃったのよ。
購買課に所属していた子なんだけど、新人の時に金井戸さんが面倒を見たのがきっかけで、すごく仲良くなったらしくて、まるで仲の良い姉妹のようだったわ。
でも、その山田さん、二年前にこっちの購買課に転属になってね。
自殺の原因は『吾太丘のバカ』に虐められたんでしょうね。」
『購買課』『吾太丘のバカ』
……吾太丘太郎丸のことだろう。
「でも、吾太丘部長が、そこのところはケアをしていたみたいよ。
山田さん、オジサン受けは良かったじゃん。
色気は無いけど、娘みたいに可愛がられるのが上手いところがあったっていうか……」
「それ本当?
まぁ、『吾太丘のバカ』でも、怖い伯父さんには逆らえないからね。」
女性社員達は、俺達そっちのけで、盛り上がり始めた。
その後は、関係ない自分達の話にシフトし始めたので、
「貴重な情報、ありがとうございました。」
俺と百合子は女性社員達に、軽く会釈をすると、先に進み始めた。
女性社員達のスカートから伸びる脚に、視線が釘付けになっていたエイチを、ひょいと抱えるのも忘れない。
そして、ふと気づいたことを、俺は口にした。
「今日の午後、金井戸さんが研究棟の近くの花壇で手を合わせていただろ?
あれって『山田さな子』って人に対してなんじゃないか?」
「そうでしょうね。
無粋な事だと思い、口にはしませんでしたが、確かにあの花壇には女性の魂が留まっています。」
「……会話することも出来るのか?」
俺の問いに、百合子は自分の掌を見つめた。
「今の私でも実体化させることは出来ると思いますが、彼女が私たちに気を許してくれなければ、会話に応じてくれないでしょう。」
「金井戸さんに、山田さな子と話が出来るって言ったら?」
「私たちが金井戸さんと山田さんの話に踏み込むのは、まだ早いような気がします。
そもそも、お二人がお互いに話をしたいと思っているのか、そこが一番重要ですからね。」
百合子は、今は難しいと思っているらしい。
その判断に俺も乗っかることにした。
「まぁ、護衛対象の人間関係を洗うのは俺達の仕事じゃないからな。
とりあえず、後で朱兄に報告しておこう。」
それから一時間ほどかけて、本社棟の一階と二階を調査したが、エイチは全く『X』らしき気配を感じることは出来なかった。
鳳凰院の連中だって対策しているだろうし、一日で見つかるとは思っていない。
俺達は明日に備えて、帰宅することにしたのだった。
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