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第一章 迷い猫に誘われて
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「見て見て、猫!」
「ほんとだ。かわいいね!」
我輩、周囲の視線を浴びながらも、ハルカちゃんを求めて昇降口に向かったにゃ。
だが、我輩がハルカちゃんを見つけるより早く、昇降口のどこかで嘲るようなつぶやきが発せられたにゃ。
「あんた、今朝、電車に轢かれそうになったみたいじゃん?」
決して大きな声ではなかったが、我輩の耳にはよく聞こえたにゃ。
声を出どころを求めて、とことこと歩くと、ついにハルカちゃんを発見したにゃ。
発言者の女の子は、我輩の存在に気づいていない。
だが、ハルカちゃんを意識しているのは間違いないにゃ。
「えー! マジで轢かれそうになったの!」
「うわあっ! 最悪!」
近くに立つ他の女の子たちも、聞こえよがしの悪態を吐いていたにゃ。
「ね? あんた、なんで生きているの?」
「ほんとよね!」
思わぬ発言に、我輩が戸惑っている間も、女の子たちはハルカちゃんに対して、威嚇的に言い放ってきたにゃ。
散々な言われように、我輩、むっとなる。
もしかして、ハルカちゃんはいじめられているのかにゃ!?
だから、電車に轢かれて死のうとしたんじゃ……!
「ちょっと、聞いているの!」
女の子の一人が、怒気をはらんだ雰囲気でハルカちゃんに詰め寄ってきた時。
「にゃーーーー!!」
我輩は勢いよく、飛び出したにゃ。
神様、ごめんなさいにゃ。
我輩、あの子たちが許せないにゃ!
「なに、この猫?」
我輩の華麗なる登場に、さすがの女の子たちも怯んでしまったにゃ。
険悪な空気が一気に削がれ、女の子たちが目に見えて狼狽えたにゃ。
それでも、ハルカちゃんに何かを言おうとしていたみたいだけど。
「きゃ!」
「何よ、これ!」
今度は神様の力の前に、女の子たちはたじたじだにゃ。
女の子たちはしばらくの間、宙にぷかぷかと浮いていたけれど。
やがて、昇降口の外にぽいっと放り出されてしまったにゃ。
「いたっ……!」
「本当に何なのよ、これ!」
刺々しい態度だったが、そんな余裕もここまで。
女の子たちに向かって、とびっきり大きな岩がゴロゴロと転がってきたからにゃ。
「きゃ! 助けて!」
そんな捨て台詞を吐いて、女の子たちは一目散に逃げ出してしまったにゃ。
さすが、神様!
我輩、尊敬するにゃ!
女の子たちもまさか、大きな岩が『幻影』だとは思わないはずにゃ。
大きな岩は、我輩とハルカちゃんたち以外には見えない。
周りの人たちには、女の子たちが突然、悲鳴を上げたり、奇怪な行動を取ったりと、異質な光景に映ったはずにゃ。
これでしばらくは、女の子たちはおとなしくなるはずにゃ。
ハルカちゃんをいじめた天罰にゃ!
「ほんとだ。かわいいね!」
我輩、周囲の視線を浴びながらも、ハルカちゃんを求めて昇降口に向かったにゃ。
だが、我輩がハルカちゃんを見つけるより早く、昇降口のどこかで嘲るようなつぶやきが発せられたにゃ。
「あんた、今朝、電車に轢かれそうになったみたいじゃん?」
決して大きな声ではなかったが、我輩の耳にはよく聞こえたにゃ。
声を出どころを求めて、とことこと歩くと、ついにハルカちゃんを発見したにゃ。
発言者の女の子は、我輩の存在に気づいていない。
だが、ハルカちゃんを意識しているのは間違いないにゃ。
「えー! マジで轢かれそうになったの!」
「うわあっ! 最悪!」
近くに立つ他の女の子たちも、聞こえよがしの悪態を吐いていたにゃ。
「ね? あんた、なんで生きているの?」
「ほんとよね!」
思わぬ発言に、我輩が戸惑っている間も、女の子たちはハルカちゃんに対して、威嚇的に言い放ってきたにゃ。
散々な言われように、我輩、むっとなる。
もしかして、ハルカちゃんはいじめられているのかにゃ!?
だから、電車に轢かれて死のうとしたんじゃ……!
「ちょっと、聞いているの!」
女の子の一人が、怒気をはらんだ雰囲気でハルカちゃんに詰め寄ってきた時。
「にゃーーーー!!」
我輩は勢いよく、飛び出したにゃ。
神様、ごめんなさいにゃ。
我輩、あの子たちが許せないにゃ!
「なに、この猫?」
我輩の華麗なる登場に、さすがの女の子たちも怯んでしまったにゃ。
険悪な空気が一気に削がれ、女の子たちが目に見えて狼狽えたにゃ。
それでも、ハルカちゃんに何かを言おうとしていたみたいだけど。
「きゃ!」
「何よ、これ!」
今度は神様の力の前に、女の子たちはたじたじだにゃ。
女の子たちはしばらくの間、宙にぷかぷかと浮いていたけれど。
やがて、昇降口の外にぽいっと放り出されてしまったにゃ。
「いたっ……!」
「本当に何なのよ、これ!」
刺々しい態度だったが、そんな余裕もここまで。
女の子たちに向かって、とびっきり大きな岩がゴロゴロと転がってきたからにゃ。
「きゃ! 助けて!」
そんな捨て台詞を吐いて、女の子たちは一目散に逃げ出してしまったにゃ。
さすが、神様!
我輩、尊敬するにゃ!
女の子たちもまさか、大きな岩が『幻影』だとは思わないはずにゃ。
大きな岩は、我輩とハルカちゃんたち以外には見えない。
周りの人たちには、女の子たちが突然、悲鳴を上げたり、奇怪な行動を取ったりと、異質な光景に映ったはずにゃ。
これでしばらくは、女の子たちはおとなしくなるはずにゃ。
ハルカちゃんをいじめた天罰にゃ!
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