椅子モブ乙女の繋ぐ道

青空里雨

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376.後は任せた


ダベルが退出して少しすると、全員が息を吐いた。


「団長さん、後は任せて構いませんか?」

「はい。トントの懲役の相談とダベルの死刑を執行は、俺がこれから王宮に行って、速やかに王の同意を得ます。」

「トントの刑期はどれくらいになるんだ?多分あいつあちこちから狙われるよな。」

「直接手を下してなくても、加担した事実は変わりません。ですが、脅されていたことと、直接手を下していないことで、服役期間は五年前後かと。奴から出た名前のアルコ伯爵、ワチチ孤児院、チワワン孤児院の繋がりはこちらで全て潰します。必ず。ここまでしてくれた恩を未来に繋げます。」

「素晴らしい騎士団長ですね。」

「いえ…恥ずかしいです。」

「俺はダベルの領地と国の孤児院を全力でサポートして進めます。」

「楽しみにしてますよミョンミョンさん。またご飯をご一緒しましょうね?」

「すいません!是非!!」


全力で断られたかと思ったわ。


「うちのマリーは凄いだろう?羨ましいかい?あげないけどね。」

「俺のマリアはあげませんよ。」

「ふっ…。」

「「羨ましいです…すいません。」」

「レオ?」

「リデルさんだぞダーク……悲しそうに見えるだけだな。」

「マリー様は凄いです!」

「ルーファス…耳を塞いでた時は何も聞こえなかった?」

「はい。ギュッと押さえていたので。」

「「偉い。」」

「あ。ありがとうございます。」

「リンも耐えて偉かったね。よっこいしょ!して帰ろうね。」

「はぁい…。」

「顔がヤバイですよリン。」

「お前もヤバかったですぅ。」

「人にお前と言ってはいけません。」

「ソルロのことはこちらに任せろ。我が王国騎士団の団長も、やる時はやるんだ。」

「うん、任せなさい。証拠が揃うまで、何か少しでも動きがあれば、すぐに拘束する手筈は整えているから。多分、今日辺りに証拠も揃うよ。頼んだ子は凄い子だからね。」

「はい!ありがとうございます!」

「ありがとうございます!」


にこやかに握手を交わし、王国騎士団の団長と副団長であるミョンミョンさんは、各許可をもらいに王宮に行った。


「私も一緒に…アイリーン様と」

「行きますよマリア。」

「うん…狼。」

「……まだ狼ではありません。」


マジの目の狼に阻止されたので、馬に乗って国境に近い旧ダベル邸へ。


「俺が隠し部屋を開けるので、破壊王はここにいていいですよ。」

「分かりましたぁ。」

「周りに被害を出してはいけませんよ。いいですね?」

「善処しますぅ。」

「ルーファスも破壊王になっていいよ?」

「はい!」

「ミラ様に二人の監視をお願いしてもいいですか?」

「任せろ!」


ソワソワしてたルーファスとミラ様。三人の破壊王を置いて、旧ダベル邸内へ入る。大盛り上がりで孤児院の計画を立てていた。


「わぁ!死神のお姉ちゃんだー!!」

「わぁーい!」

「子供達が沢山おる。可愛い。」

「子供達は怪我が多くて医務室にいたんです…ですが、この数日で治療を受けられて元気に…ありがとうございます。」

「良かったね。高い高ーい!」

「わぁーい!」

「お姉ちゃん!俺も抱っこしてー!」

「んふぅ。抱っこで…ギューーッ!」

「うへへっ…おっぱいが柔らかい。」

「離れなさい。俺のです。」

「相手は子供だぞカイル。」

「子供 元気。」

「おっぱい…欲しい。お姉ちゃん…。」

「いけません。離してくださいマリア。」

「おっぱいは出ないよ?」


リデル様は大人達の計画表を見て一緒に盛り上がっている。カイルは子供を引き剥がして、高い高いとは少し、違う、高く掲げるだけの遊びをして、子供と真顔同士で見合っている。


「マリー!孤児院の名前はリンダ孤児院だそうだよ!ミラが喜ぶね!ミラに教えて破壊して…。」

「いい名前ですね。私達は使用人達を連れて上に行くので、リデル様はミラ様に教えてあげてください!ミラ様が喜びます!」

「任せなさい!ふはは!!」

「破壊王だけど、なんかその笑い方シャロみたいだな。」

「シャロ ふはは。」

「本当だ。ってリデル様速いね。破壊王になりたかったんだ。」

「速いな。持ち上げた時、軽かったから身軽じゃないか?」

「持ち上げたんかい。」


そうか…木に登るって言ってたもんな。レオンは軽くないのだが……木に軽く飛び乗っていた。可愛いウサギの妖怪なのだろう。

階段を上がる前に窓を見ると、外は薄暗くなってきた。取り調べが長引いたことと移動で、もう五時だ。残業もあるからと言っているが…レオンは大丈夫だろうか…


「元使用人達…孤児院の職員達ー!三階にダベルが折檻部屋に使ってた隠し部屋があるの!三階の構造も教えるから、一緒に来てくれる人ー!」

「「はい!!」」

「全員だ。俺とダークで部屋の仕掛け教えていくから、カイルとマリアさんは隠し部屋を頼む。」

「うん。お願いねポチ。」

「おぅ。行くぞ元馬鹿野郎達。」

「クソガキ。」

「馬鹿野郎。」


え?あいつが…いない。誰だ今クソガキって言ったの?元盗賊達だ。ポチやリンを梟や鈴の男と知り、王国騎士団で騎士をしていることが嬉しかったらしく、フレンドリーに接している。

三階に着き、寝室前の壁を全員で押す。カイルは私を後ろから抱き締めながら、ハンカチで口を塞いでくれている。


「人攫いにあってるみたい。」

「人攫いになってもいいですか?」

「よくないね。お、開いた…血塗れだね。」

「…はい。」


血塗れの部屋の中には誰もいない。中には血の付いた棒や錆びた短剣。ノコギリや鉈…用途は想像通りだろう。


「さぞや恐ろしい思いをしたんだろうね。ダベルは明日死ぬよ。」

「「…はい。」」

「された過去は消えないけど、子供達には沢山楽しい未来を教えてあげようね。子供達の笑顔が一番の報復になるよ。」

「「はい!」」

「この屋敷はどうするの?」

「壊します。全部一から作り直します。」

「それがいいね。ミョンミョンさんがサポートしてくれるようだから、建築士を呼んでもらってもいいし、本も沢山貰ったらいいよ。」

「読み書きから覚えなきゃ…。」

「それなら、学園の先生だった人にボランティアでお願いできるか聞いてみたら?何でも言っちゃいなよ。」

「ふふ…はい!沢山話して最高の場所を作ります!」

「うん。楽しみにしてる。」


近くにいたレディーをハグしようとするが、カイルはまだ私を抱き締めているのでできない。ハンカチは外しているが…離れないのだろうか。


「俺の女から離れろ!」

「…俺の女だ。」


さっきの子供だ…カイルを一生懸命引っ張っている。カイルは私を離さず、子供とバチバチしている。周りは楽しそう。仲間が沢山いて、明るく穏やかな顔になった。もうここは大丈夫だ。

ということで、殆どの木を倒し、見晴らしが凄く良くなった場所で、スッキリした顔の破壊王達とも合流して帰路へ。リンの顔もワンコに戻った。あれだけ破壊したらスッキリもするだろう。


「死神部隊は、戻って報告書を提出したら終わりだね。チワワン孤児院の奴等やチーワ孤児院の奴等が、国境が開くと同時に逃げてくるかもしれないから、また落ち着くまでは国境を頼むね。」

「はい。ポメラニアン側は大丈夫でしょうか…。」

「ポメラニアンは高速車でしか入国を許可していないから大丈夫だよ。国の景観を壊されたことがあってから、凄く固くしたんだ。」

「成る程…分かりました。」


直帰したそうなカイルも、仕事なので何も言わずに騎士団の本拠地に向かう。騎士団の本拠地はアルニム屋敷から近いので、ポチとダークはレオンや父様達に遅くなることを伝えてもらうために、先に帰ってもらった。ルーファスは、ルーフスと話をしたいらしいので一緒に騎士団に行く。

王国騎士団へ戻って馬を繋いで中に入ると、何かに引っ張られて視界が真っ暗になった。抱き締められているのは分かる。


「薔薇の香りがする…。」

「ルアですぅ。」

「…ルア様。仕事中です。離れてください。」


体を離して私を上から下までじっくり見たルアは、溜め息を零す。心配そうなルア…もう七時前である。


「怪我は?」

「全くないよ。ちょっと話が長くなっちゃった。心配させてごめんね。」

「はぁ…良かった。」

「ルア君、もしかして頼んでいた仕事を終わらせてくれたのかい?」


リデル様が凄くキリッとしてる。


「はい。報告書はここに。ソルロも連れて来てます。」

「おかしな動きをしたのか?」

「いや、暗殺者に狙われていたので。」

「やはりそう出たか。ありがとう。じゃあ部屋で話を聞かせてくれるかい?」

「はい。」

「俺はルーフスさんの所に行って来ます。」

「分かった。急がなくていいからね、ルーファス。」

「はい!」


ルーファスを見送っていると、ルアは何故か私を抱えて歩き出した。 癒される…筋肉の温もり。
 

「ルア様…離してください。」

「隣の部屋だろ。」

「マリアは自分で歩けます。」

「……すぅ。」

「…マリア……まさか…嘘ですよね…。」

「えぇ!寝ちゃってますぅ。」

「騒ぐな。」

「ふふ…マリアは沢山頑張っていたからな。ルアに会って気が抜けたのだろう。寝ている姿は子供のようだな。」

「……。」

「それを出すのはやめてください。」

「…出てねーよ。」

「そうだね。凄い子だよ…マリーの部隊は国から表彰されるだろうし、部隊の名が上がるね。」

「マリアの個人名は有名になると困りますね。」

「マリアを渡してください。俺の務めです。」

「すっこんでろよ。」

「部隊名を上げたいとマリーも願っていたから、その通りになるよ。王と王妃がマリーの願いを聞き入れないわけはないからね。はは!凄い凄い。」

「一つの国では足りないだろうな。死神部隊の名前はチワワでも有名になるだろう。」

「ミョンミョンニョーーンですぅ。」

「そうだな。ミョンミョンとも親交は深まる。」

「全部片付いたら、打ち上げでまたご飯を食べに行こうね。今度はルア君もどうだい?仕事を成し遂げてくれたお礼に。」

「マリアが行くなら是非。」

「チョコタワーですぅ。」

「リンはあそこが気に入ったかい?」

「気に入りましたぁ。」

「じゃあまたあそこにしよう。」

「リンも頑張っていたからな。」

「馬鹿の相手は疲れますぅ。」

「「ははは!」」


楽しそうな笑い声が…


「イカ……飯……すぅ。」

「イカ飯?」

「食いてぇそうですぅ。多分もうポチが作ってると思いますぅ。」

「…そうか。」

「マリアを渡してください。もう部屋に着きます。」

「マリー!!」

「!!レオン様…どこから湧いて出たのですか。」

「本物のレオンですぅ。」

「家から急いで来たんだ…マリー…心配し……どうして…目を…え?」

「寝てるだけだから騒ぐな。」

「物騒な勘違いはやめてください。」

「レオンが来たね。」

「レオンが来たな。頼んでいた部屋の改装は、いつ頃終わりそうなんだ?」

「もう終わりましたよ。後で確認してください。」

「…早いな。」

「凄いね。」

「マリーのお部屋も一緒に改装したんだ。あそこはマリーのお部屋だから、好きにしていいんですよね?」

「全然構わないよ?」

「構わん。着いたな。改装した死神部隊の部屋を見てもいいか?」

「見たい!」

「ふふ…どうぞ。」


ガチャ


「「……。」」

「ふふふふふ…。」

「嫌ですぅ…。」

「嫌です…マリアの趣味ではありませんよ。」

「マリーに似合うだろう?ふふふ…。」

「じゃあルア君…ベットもあるし、マリーを寝かせて隣に行こうか…。」

「…はい。」

「マリアが起きた時の反応を後で教えてくれ…ふふふ。」

「ふふふふふ…可愛いだろう?ふふふ。」

「……。」

「「ふふ…。」」


バタン


「座れたらぁ、もう何でもいいですぅ…はぁーー!」

「リン、手は洗いましたか?」

「当たり前ですぅ。紅茶を淹れろよ虫ケラ。ですぅ。」

「お前が淹れたらいいでしょう。」

「あ。人にお前と言ってはいけません。ですぅ。」

「ふふふふふ…。」

「レオン様…まだいたのですか。」

「僕はいつでもマリーの側にいるよ?可愛いお姫様が寝てる…ふふふふふ。」

「今日はレオン様がどこにでもいるような錯覚になりましたね…。」

「羨ましいかい?ですぅ。」

「ふふふ…マリーが息をしてる。可愛い。」

「触らないでください。」

「嫌だよ。僕のマリーだからね。触れる僕が羨ましいのかい?ふふ…あげないけどね。」

「……チッ。」

「言い方が違うだけでぇ、急に嫌味っぽくなりましたぁ…はぁ。風呂入りたいですぅ…。」

「お風呂もつけてあるから、入ってくるといいよ。」

「えぇ!着替えがないんですけどぉ?」

「全員分の着替えは用意してあるよ。カイルも汚れたままでマリーの側をウロウロしてほしくないから用意してあるよ。」

「あ。入ってきますぅ。」

「…素直に礼を言えない言い方をするのは、やめてください。」

「マリーのお洋服も沢山あるんだ…ふふふふふ。」

「…仕事部屋ですよ。」

「仕事中でも、マリーの可憐さと優雅さを支えるのは僕の仕事だよ。あんな無骨な部屋で…椅子も酷く硬かったし…マリーの可愛いお尻が痛くなってしまう。ふわふわの丸いお尻じゃなくなったら一大事だよ。危ないところだった。」

「……感情が忙しくなるような発言は、やめてください。」

「マリーが……可愛い。」

「できた…。」

「早く出してきなよ。」

「…リンと入れ替わりで出ます。」

「変態だね君は。」

「レオン様には言われたくありませんよ。」

「うぅん…うるせーんだよ……嫌……すぅ。」

「「……。」」


何か凄くヒソヒソと言い争ってる声がする…


「ん…。」

「「!!」」

「あっ!起きたぁ。」

「おはよう妖精さ…ん?ここは……ポメラニアン?」

「ふふふ…新婚旅行を思い出すだろう?常に僕の思い出に浸れる空間を作ったんだ。どこで何をしていても…ふふふ。」

「作り直せ。」

「嫌だよ。」

「せめてこのウサギの配置を変えて隠し…動かない。ルア様、手伝ってください。」

「分かった。」

「ふふ…。」

「「……くっ!」」

「君達に僕とマリーの思い出を揺るがすことは不可能だよ…ふふふ。」

「「…チィッ!!」」

「レオンだ…ポメラニアン…今までのは全部……夢?」

「そうだよマリー。僕と過ごしたこと以外は、全て悪い夢だよ…いいかい?全て悪い夢…もう忘れるんだよ?いいね?」

「洗脳してますぅ。」

「マリア。夢ではありません。速やかに帰宅しましょう。イカ飯を食べるんだよね?」

「イカ飯!って……ここどこ?」

「死神部隊の部屋をレオンが改造してぇ、御伽の国にされちゃいましたぁ。床もぉ壁もぉ全部フワッフワでぇ、キノコの椅子とぉ、丸太のソファーもフワッフワでぇ……ゴッ!!の枕はぁ、そこのファンシーな木に沢山実ってますぅ。」

「クマさんやウサギさんや鹿さんもいるよ?動かせないけれど、ふわふわだからね…ふふ。マリー…可愛い。」

「柔らかいね……ありがとうレオン。」

「ふふ…マリーのためなら喜んで…可愛い。」

「マリアのためには、なっていません。」

「マリアの趣味じゃないんだろ?」

「…嫌いなわけじゃないから。フワッフワはいいと思うよ。ルアは何気にフワフワ好きでしょう?」

「……。」

「僕は好きですぅ。体重があるからぁ、座ってると楽なんですぅ。」

「…分かる。」


ベットから降りて周りを歩く…明らかに広さが倍は増えているのだが…


「これは…リデル様とミラ様に許可は貰ったの?」

「全然構わないと言っていたよ。マリー…愛してる。この森を歩く姿が……可愛い。」

「ゴッ!の枕…一個持って帰ってもいい?」

「マリーのお部屋に、ウサギの柔らかな枕を用意してあるよ。僕だと思って顔をくっつけて眠るんだよ?」

「やめてください。」

「変態。」

「…マリーの可愛さしか感じられない…可愛い。」


レオンがポメラニアンに新婚旅行に行った時と同じ顔をしている。ニコニコのレオンを真顔で見つめていると、部屋がノックされてルーファスが入って…閉めた。


「…でしょうね。」

「ルーファスが帰ってきたってことは、そんなに時間が経ってない?」

「三十分です。帰りましょう。ポチが夕飯を作って待っています。」

「うん…ルーファス!」


ガチャ


「…間違えたかと思いました。レオン様の頭の中に入ってしまったのかと…。」

「ふふふふ…よく分かっているね。帰ろうねマリー。」

「うん…ん?ルーファスの後ろに誰かいない?」

「……グスッ。」

「凰牙じゃね?どうしたの…また虐められた?」

「ちげーし…え?何だここ。」

「オウガ様は、トさんに会いに来て、牢屋の近くで迷子になっていたので連れてきました。二時間くらい同じ所を歩いてたみたいです。」

「迷うのなら誰かを付き添いにしなさい。前回も言ったでしょう。」

「…うん。」


イカ飯が食いたいので迷子を連れて帰る。報告書はカイルが出してくれたようだ。


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