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第109話 1537年 7歳 よし、蝦夷地の管理者を決めるぞ
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蝦夷地の管理者を決める。
(外交交渉等と同時並行処理をしている。)
甘粕と直江を俺の邸宅に呼び出す。
甘粕
『若様、ご婚姻おめでとうございます!』
俺
『有難う。
お前達にだから言うけど、伊達氏の菊姫は賢いぞ。
男に生まれていたら、陸奥から関東一円は伊達氏の物になっていただろう。』
直江
『そんな賢い奥方を貰いますと、若様の天下統一がますます近くなりますね』
皆でそうだそうだと笑う。
俺
『長尾家が蝦夷地の守護大名になっただろ。
それで二人には、北部を甘粕、南部を直江が管理者として常駐して欲しい。
二人も知っているように、蝦夷地は天下統一の為には欠かせない最重要地域だ。
それを二人に任せたい。
任期は来年春からにする。
分ける地域の説明をする』
俺は樺太や千島列島まで書かれた蝦夷地の地図を出す。
海上自衛隊時代、航海図を何百枚も見ていた。
その癖で、地形は驚くほど手が覚えていた。
海上自衛隊では地図を見る機会が大変に多い。
北海道のざっくり地名は余裕で言える。
この時代に地域名はないので、
地図には令和の名前を付けてある。
俺は地図を広げた。
樺太から千島まで描かれた、令和式の地図だ。
甘粕が目を丸くする。
直江は息をのんだ。
<蝦夷地、二分統治>
俺
『まず南部は――
道南(渡島、檜山)
道央(後志、石狩、空知、胆振)
静狩金山が渡島にある。
千歳金山もあるが、かなりの山奥なので十年後位で開発した方が良い。
初年度にやるのは効率が悪すぎる。
松前ではなく、函館を本拠地とする。』
俺
『北部は――
道東(オホーツク、十勝、釧路、根室)
(日高は本来道央だが都合で道東としている)
道北(宗谷、留萌、上川)
樺太、千島列島。
鴻之舞金山がオホーツクにある。
ここの金山は大きい。
紋別を本拠地としろ。』
甘粕
『現在の我々越後の領地はどうなるのですか?』
俺
『当然そのままだ。
そうでないと人を持って行く事が出来ないだろ。
お前達の下に付ける国人衆も今日呼んである。
国人衆は転地させる。
そうじゃないと蝦夷地で一生懸命やらないだろ。
本庄と大熊の推薦だ。
面接するからお前達も付いてきてくれ』
<国人衆、転地面接>
一人目。
大見金右衛門。
二十代くらいのボンボンだ。
型通りの挨拶をして――
俺
『大見の領地を倍にするよ』
大見
『若様有難うございます。私は何でもします』
俺
『そう言ってくれて助かるよ。
大見金右衛門は転地になって、転地先は蝦夷地だけどね』
大見
『えー~~~~』
大見、腰を抜かしそうになる。
悲鳴をあげたくなる気持ちは分かるよ。
俺
『来年春からだから、領民も連れてってね。
畑を耕す人がいないと飢え死にするよ。
転地に際して百貫の援助金を出すぞ。
詳しくは直江に聞け』
二人目。
下条掃部助。
三十代の動物好き。
型通りの挨拶をして――
俺
『動物好きと聞いたんだけど』
下条掃部助
『左様でございます。自宅では犬や猫を飼っております』
俺
『珍しい動物は好きか?』
下条掃部助
『大好きです』
俺
『良かった。下条掃部助は蝦夷地に転地だ。
珍しい動物に会えるぞ』
下条掃部助
『珍しい犬猫で十分ですけど....』
俺
『大丈夫だ。
蝦夷地には猫科はいないが、犬科の動物が沢山いるぞ。
狼を飼い慣らしてみろ。多分可愛いぞ』
下条掃部助
『若様にそう言われると、狼を飼い慣らしたくなりました。』
下条掃部助は狼の話で目がキラキラだ。
冗談を真に受けたぞコイツ。
俺
『転地に際して百貫の援助金を出すぞ。
詳しくは甘粕に聞け』
三人目。
水原親朝。
二十代のデブだ。
型通りの挨拶をして――
俺
『水原親朝は食べ物が何が好きか』
水原親朝
『魚が好きです。美味しい焼魚と酒があれば何処にでも行きます。』
俺
『じゃあ美味しい焼魚とお酒が飲める場所に転地だ。』
水原親朝
『何処ですか』
俺
『蝦夷地だ』
水原親朝
『若様、遠すぎです。』
水原、遠すぎて顔が青ざめる。
そりゃそうです。
俺
『命令違反で領地没収と転地で、どちらが良いか?』
水原親朝
『転地でお願いします』
俺
『転地に際して百貫の援助金を出すぞ。
詳しくは直江に聞け』
四人目。
五十公野左京。
二十代の男。蝦夷地希望の熱い男。
俺
『蝦夷地に行きたいと聞いている。助かるよ』
五十公野左京
『是非行きたいです。若様お願いします。』
俺
『来年春から転地だ』
五十公野左京
『もっと早くても良いです。』
俺
『領民も連れていかないといけないし、準備が大変だからね。
転地に際して百貫の援助金を出すぞ。
詳しくは甘粕に聞け』
五十公野は前のめりで拳を握る。
俺
『甘粕と直江の領地には有望な金山がある。
加えて蝦夷地の商品は、日本や明、朝鮮で売れる。
そこで問題となるのは、労働者の数と質なんだ。
警察力や政治力、軍事力が大事になる。
甘粕と直江の連絡も密にしとけ。
九島兄弟の扱いも大事だぞ。
甘粕と直江で二人で相談しながら使っていけ』
「蝦夷地はまだ白紙だ。
そこに国を描くのは、お前達だ。」
(外交交渉等と同時並行処理をしている。)
甘粕と直江を俺の邸宅に呼び出す。
甘粕
『若様、ご婚姻おめでとうございます!』
俺
『有難う。
お前達にだから言うけど、伊達氏の菊姫は賢いぞ。
男に生まれていたら、陸奥から関東一円は伊達氏の物になっていただろう。』
直江
『そんな賢い奥方を貰いますと、若様の天下統一がますます近くなりますね』
皆でそうだそうだと笑う。
俺
『長尾家が蝦夷地の守護大名になっただろ。
それで二人には、北部を甘粕、南部を直江が管理者として常駐して欲しい。
二人も知っているように、蝦夷地は天下統一の為には欠かせない最重要地域だ。
それを二人に任せたい。
任期は来年春からにする。
分ける地域の説明をする』
俺は樺太や千島列島まで書かれた蝦夷地の地図を出す。
海上自衛隊時代、航海図を何百枚も見ていた。
その癖で、地形は驚くほど手が覚えていた。
海上自衛隊では地図を見る機会が大変に多い。
北海道のざっくり地名は余裕で言える。
この時代に地域名はないので、
地図には令和の名前を付けてある。
俺は地図を広げた。
樺太から千島まで描かれた、令和式の地図だ。
甘粕が目を丸くする。
直江は息をのんだ。
<蝦夷地、二分統治>
俺
『まず南部は――
道南(渡島、檜山)
道央(後志、石狩、空知、胆振)
静狩金山が渡島にある。
千歳金山もあるが、かなりの山奥なので十年後位で開発した方が良い。
初年度にやるのは効率が悪すぎる。
松前ではなく、函館を本拠地とする。』
俺
『北部は――
道東(オホーツク、十勝、釧路、根室)
(日高は本来道央だが都合で道東としている)
道北(宗谷、留萌、上川)
樺太、千島列島。
鴻之舞金山がオホーツクにある。
ここの金山は大きい。
紋別を本拠地としろ。』
甘粕
『現在の我々越後の領地はどうなるのですか?』
俺
『当然そのままだ。
そうでないと人を持って行く事が出来ないだろ。
お前達の下に付ける国人衆も今日呼んである。
国人衆は転地させる。
そうじゃないと蝦夷地で一生懸命やらないだろ。
本庄と大熊の推薦だ。
面接するからお前達も付いてきてくれ』
<国人衆、転地面接>
一人目。
大見金右衛門。
二十代くらいのボンボンだ。
型通りの挨拶をして――
俺
『大見の領地を倍にするよ』
大見
『若様有難うございます。私は何でもします』
俺
『そう言ってくれて助かるよ。
大見金右衛門は転地になって、転地先は蝦夷地だけどね』
大見
『えー~~~~』
大見、腰を抜かしそうになる。
悲鳴をあげたくなる気持ちは分かるよ。
俺
『来年春からだから、領民も連れてってね。
畑を耕す人がいないと飢え死にするよ。
転地に際して百貫の援助金を出すぞ。
詳しくは直江に聞け』
二人目。
下条掃部助。
三十代の動物好き。
型通りの挨拶をして――
俺
『動物好きと聞いたんだけど』
下条掃部助
『左様でございます。自宅では犬や猫を飼っております』
俺
『珍しい動物は好きか?』
下条掃部助
『大好きです』
俺
『良かった。下条掃部助は蝦夷地に転地だ。
珍しい動物に会えるぞ』
下条掃部助
『珍しい犬猫で十分ですけど....』
俺
『大丈夫だ。
蝦夷地には猫科はいないが、犬科の動物が沢山いるぞ。
狼を飼い慣らしてみろ。多分可愛いぞ』
下条掃部助
『若様にそう言われると、狼を飼い慣らしたくなりました。』
下条掃部助は狼の話で目がキラキラだ。
冗談を真に受けたぞコイツ。
俺
『転地に際して百貫の援助金を出すぞ。
詳しくは甘粕に聞け』
三人目。
水原親朝。
二十代のデブだ。
型通りの挨拶をして――
俺
『水原親朝は食べ物が何が好きか』
水原親朝
『魚が好きです。美味しい焼魚と酒があれば何処にでも行きます。』
俺
『じゃあ美味しい焼魚とお酒が飲める場所に転地だ。』
水原親朝
『何処ですか』
俺
『蝦夷地だ』
水原親朝
『若様、遠すぎです。』
水原、遠すぎて顔が青ざめる。
そりゃそうです。
俺
『命令違反で領地没収と転地で、どちらが良いか?』
水原親朝
『転地でお願いします』
俺
『転地に際して百貫の援助金を出すぞ。
詳しくは直江に聞け』
四人目。
五十公野左京。
二十代の男。蝦夷地希望の熱い男。
俺
『蝦夷地に行きたいと聞いている。助かるよ』
五十公野左京
『是非行きたいです。若様お願いします。』
俺
『来年春から転地だ』
五十公野左京
『もっと早くても良いです。』
俺
『領民も連れていかないといけないし、準備が大変だからね。
転地に際して百貫の援助金を出すぞ。
詳しくは甘粕に聞け』
五十公野は前のめりで拳を握る。
俺
『甘粕と直江の領地には有望な金山がある。
加えて蝦夷地の商品は、日本や明、朝鮮で売れる。
そこで問題となるのは、労働者の数と質なんだ。
警察力や政治力、軍事力が大事になる。
甘粕と直江の連絡も密にしとけ。
九島兄弟の扱いも大事だぞ。
甘粕と直江で二人で相談しながら使っていけ』
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そこに国を描くのは、お前達だ。」
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