謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める

27Be

文字の大きさ
112 / 128

第112話 1537年 7歳 よし、募集をかけるぞ。

しおりを挟む
柿崎に越後全土、酒田、佐渡ヶ島へ募集をかけてもらっていた。

今回も応募者一万ほどを試験し、五千人まで削る。

訓練を半年から一年かけて行い、その後実戦投入だ。



今回の武芸大会や相撲大会の優秀者の話を聞きに行く。



<癖の強い応募者たち>



一人目 津村 淳之介



身長は一七〇ほど。

身体も顔も傷だらけの三十代。





『前は何をしていた?』



津村

『傭兵だ。

あんたが細川氏綱を撃破した人だろ。

あんな見事な勝ち方されたら誰だって入りたくなる。

しかも金も沢山貰えるンだろ。日本全国から来るぜ』



柿崎

『若様に対してその口のきき方は何だ』





『柿崎、待て。

津村は俺が怒るかどうか試しているのだ。そうだろ』



津村

『若様、流石です。

口のきき方一つで怒るようなみみっちい大将の下では働きたくないのです。

何故分かりましたか』





『その傷だ。

古傷も新しい傷もある。

それなりに傭兵団を転々として、それなりの地位にいたと想像出来る。

あんな口のきき方で生き残れてないだろ』





(傭兵の傷は“経験年数”と“生存率”の証拠だ。

自衛隊でも似たような見方をする)



津村

『若様、失礼な口をきいて申し訳ございませんでした』





『津村、越後では“勝てば給金が上がる”。

生き残ればな。頑張ってくれ』



二人目 環金たまき 鉄男てつお



身長二メートルほどの大男。

髪は酷いチリチリで、まるでアフロだ。



環金

『若様お初にお目にかかります』



……この顔で、凄く高い声。

ほぼソプラノ。



皆、えっという顔で笑いを堪えている。



環金

『若様の所に金城様がいると伺ったのですがマコトですか?』





『本当だ。佐渡ヶ島にいるぞ。

金城兄弟に会いに来たのか?』



環金

『会いに来たなんて恐れ多い。

私にとって金城様は神様以上の存在なのです。

若様の軍団で活躍して、金城様からお声をかけて貰う事が夢なのです』





『そうか。頑張れよ』



柿崎は「こんなハズでは…」という顔をしている。

なお、柿崎と話した時は普通の声だったらしい。



戦績は優秀とのことだ。



三人目 鬼瓦 武蔵



身長一七〇ほど。

髪を後ろで束ねた、少し暗めの三十代。



鬼瓦

『お初にお目にかかります。

南部様の渡河戦を伺い応募しました』





『鬼瓦は越後の者ではないな。

出身はどこだ』



鬼瓦

『何故に分かりましたか。

私は駿河出身です。

武者修行中で関東、奥羽方面で修行しておりました。

私は暗器が好きでして、若様の渡河戦の話を聞いて興味が出ました。

しかも若様は蝦夷地の守護大名の跡継ぎでらっしゃる。

私は若様が天下を取ると思い馳せ参じました。

是非とも使って下さい』





『暗器が好きとは面白い。

今、出せるものがあるか』



鬼瓦は束ねた後ろ髪から、細長いクナイを取り出した。





『忍びがよく使う武器のようにも見えるな。

赤目の影牙も暗器が得意だった。

鬼瓦、影牙と暗器の意見交換をしろ』



鬼瓦が立ち去った後、

赤目に指示を出す。



「もし鬼瓦が敵の忍びなら殺せ」



後日、報告が来た。

鬼瓦は忍びではなく、単なる暗器好きとの事。



滅多に笑わない影牙を笑顔にしたという。

人が良すぎるだけだったらしい。



……勘違いさせる要素が多すぎだよな。

良かった。



<新しい“目”>



津村淳之介と鬼瓦武蔵は軽騎兵。

環金鉄男は重装歩兵で採用だ。

本人の希望ではなく、身長で決める。



面接をしていた建物を出た時、

小柄な少年二人が平伏していた。



少年

『若様、私達は武芸大会で落ちましたが、若様のもとで働かさせて下さい』



柿崎

『落ちたのだから諦めろ。修行しろ』





『得意な事は何だ』



少年

『得意な事は無いですが、目だけは遠くを見れます』





『あれが見えるか』



俺は遠くの春日山城を指差す。

ここから約十キロ。山城なのでよく見える。





『最上階の一面の窓の数はいくつか』



少年

『六です』



もう一人の少年にも、その下の階の窓の数を聞く。

ズバリ当てた。





『物見で役に立ちそうだな。

高い所に立たせるけど文句は受け付けないぞ。

採用だ。名前は?』



少年

『私が兄の加地かじ 見一けんいち、弟の見二です』





『お前達は戦場で“目”になる』



赤目が不思議そうな顔で俺を見る。

物見は赤目の役目だ。



――こんな奴らをどう使うのか、という顔だ。



後で赤目に、加地をどう使うか教えた。

赤目が珍しく、びっくりした顔をした。



しめしめだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

貞操逆転世界に転生してイチャイチャする話

やまいし
ファンタジー
貞操逆転世界に転生した男が自分の欲望のままに生きる話。

私の名は多米又三郎。三河東部の国境を任されていますが周囲は全て親今川なので安全安心。と思っていたらその今川と揉めた国衆が我が城に……。

俣彦
ファンタジー
超無名でありますが戦国時代に実在した国衆多米又三郎。 三河と遠江の国境地帯に居を構えるも、多米氏を含め周りは全て今川方のため安全安心。 と思っていたら独立心旺盛な牧野氏が今川と喧嘩。ただこれは全盛期の伊勢盛時の力もあり、火の粉が降りかかる事は無かったのでありましたが……。 次に出て来た戸田氏が宣戦布告の地に選んだのが……。 今川より託されている我が居城。船方山城でありました……。

天竜川で逢いましょう 〜日本史教師が石田三成とか無理なので平和な世界を目指します〜

岩 大志
ファンタジー
ごくありふれた高校教師津久見裕太は、ひょんなことから頭を打ち、気を失う。 けたたましい轟音に気付き目を覚ますと多数の軍旗。 髭もじゃの男に「いよいよですな。」と、言われ混乱する津久見。 戦国時代の大きな分かれ道のド真ん中に転生した津久見はどうするのか!!??? そもそも現代人が生首とか無理なので、平和な世の中を目指そうと思います。

【完結】俺が信長で、幼馴染が吉乃と濃姫!? ~転生幼馴染トリオ、本能寺フラグ回避して戦国スローライフ目指します

月影 流詩亜
ファンタジー
事故で転生したのは、まさかの織田信長!? しかも、隣にいたはずの可愛い幼馴染(双子)も、なぜか信長の側室「吉乃」と正室「濃姫」に! 史実の本能寺フラグを回避するため、うつけの仮面の下、三人は秘密の同盟を結ぶ。 現代知識と絆を武器に、戦国スローライフを目指すサバイバル開幕!

四代目 豊臣秀勝

克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。 読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。 史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。 秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。 小牧長久手で秀吉は勝てるのか? 朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか? 朝鮮征伐は行われるのか? 秀頼は生まれるのか。 秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?

中条景泰に転生した私。場所は魚津。目の前には織田の大軍。当主も越後に去り、後は死を待つばかり。今日は天正10年の6月2日……ん!?

俣彦
ファンタジー
ふとした切っ掛けで戦国武将に転生。 しかし場所は魚津城で目の前には織田の大軍。 当主上杉景勝も去り絶望的な状況。 皆が死を覚悟し準備に取り掛かっている中、 暦を見ると今日は天正10年の6月2日。

織田信長IF… 天下統一再び!!

華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。 この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。 主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。 ※この物語はフィクションです。

名もなき民の戦国時代

のらしろ
ファンタジー
 徹夜で作った卒論を持って大学に向かう途中で、定番の異世界転生。  異世界特急便のトラックにはねられて戦国時代に飛ばされた。  しかも、よくある有名人の代わりや、戦国武将とは全く縁もゆかりもない庶民、しかも子供の姿で桑名傍の浜に打ち上げられる。  幸いなことに通りかかった修行僧の玄奘様に助けられて異世界生活が始まる。  でも、庶民、それも孤児の身分からの出発で、大学生までの生活で培った現代知識だけを持ってどこまで戦国の世でやっていけるか。  とにかく、主人公の孫空は生き残ることだけ考えて、周りを巻き込み無双していくお話です。

処理中です...