16 / 94
16.解呪
しおりを挟む
「……呪いですか……まさか……」
「ああ、そうだ。なにか身体に違和感はないか?」
「そういえばこちらに来てから、どんどん身体が重くなっていく感じがありますわ……」
たぶんそれも呪いの影響なのだろう。
「でもなんでそんなことがレンヤさんに分かるのですか?」
ショックを受けているシーナの代わりにネネが聞いてくる。
「ああ、俺は『鑑定』のスキルを持っている」
俺はスキルを持っていることを説明した。
「それによるとシーナはカース状態と出ている。それって呪いってことだろ」
「呪い……。封印となにか違うのでしょうか?」
ネネはさらに聞いてくる。
「封印は分からないけど現状は、魔力とMPがゼロになっていてHPの最大値が徐々に減っている」
「最大値が減ってる?……」
「ああ、しかも減るスピードが段々上がってきている」
明らかに減少速度が早くなっている。
このまま進み続けゼロになれば不味いかもしれない。
シーナに伝えたのも緊急性が高いと感じたからだ。
「シーナを確実に殺したかった奴がいたってことだよな」
こんな若い女の子を死に至らしめようとするなんてどうかしている。
「ど、どうすればシーナ様を助けられるのですか?」
「わからない。だけどなんとかする」
青白い顔をしてじゃがみこんで震えているシーナに近づく。
「呪いは…実行した術者しかとけないはずですわ……」
シーナはなんとか言葉をつむぐ。
「大丈夫だシーナ。俺が呪いを解いてやる」
やり方は分からないけどやるしかない。
シーナにいや、呪いに直接『分析』をかけるイメージで発動。
『ハコニワ』に全力で呪いのデータを送り込む。
しばらくすると……。
<『ハコニワ』より供物が届きました>
きた! インベントリオープン。
《解呪の種》というのが届いている。
これか。《解呪の種》を使用。
<スキル『解呪』を覚えました>
準備はできた。『ハコニワ』を信じてスキルを使うしかない。
「シーナ呪いを解くぞ」
「……はい。お願いいたしますわ」
シーナも不安な気持ちをおさえ俺を信じてくれているようだ。
なんとか立ち上がり両手を胸の前で合わせ目を閉じた。
俺も心を決め詠唱する。
「『解呪』!」
魔力を込め『解呪』を発動。
シーナは柔らかい光に包まれる。
しばらくすると紫色のもやもやしたものが、シーナから立ち登ってくる。
(これが呪いの正体か? 嫌な感じだ)
そいつはシーナから離れない様に纏わりついている。
俺は『解呪』に力を込めて威力をあげていく。
呪いはまるで生物が苦しんでいるかのような動きをみせはじめる。
必死に抵抗しているようだ。
「もう少しだっ!」
ネネは祈るしぐさでこちらを見ている。
「ギギギ…グアア…アアアアアアアア」
苦しむ叫びの様な声が不気味に辺りにひびく。
俺はどんどん威力を上げる。
紫のもやに光のしわが広がっていく。
すると必死にシーナに纏わりついていたそれは―――
―――ガラスが砕け散った様な音とともに粉々になり、空に消えた。
「完了だ」
呪いが解けて倒れそうになるシーナを抱きとめる。
「大丈夫か?」
「は…はい。ありがとう……ございました……」
ゆっくりとシーナを横にする。
強引に呪いを解いたから身体にダメージがあるのかもしれない。
「『鑑定』!」
うん。とりあえず魔力とMPは多分上限まで戻っている。
HPの最大値の減少も止まったようだ。
だけどしばらくしても数値が変わらないので、ここが上限値になってしまったのだろう。
今までよりかなり低いところが最大値になってしまったはず。
減った分は戻らないということなのだろう。
そのことをシーナに伝える。
「……でも呪いは解けたのでしたら……安心しましたわ」
「ああ、それは間違いない」
ダメージは残ってしまったけど状態は正常になっている。
(現状の最大値まで体力を回復しておくか)
俺は『回復』をシーナにかけた。
HPを全快させて他に問題ないか確認する。
見た目やステータス的には平気そうだ。
だけど解呪じたいが初めてなので、これからどんな影響があるのかわからない。
しばらくは様子を見た方がいいな。
しかし呪いか。質の悪いことをする人間がいたものだ。
魔力とMPをゼロにされ徐々に体力を奪われる。
そのままにしていたら確実に死に至るのだろう。
呪いを解いてもダメージが残るとか、どんな人間がやるんだ?
(シーナはそれだけ恨みを買っていたのか?)
「レンヤさん。シーナ様を助けていただきありがとうございました」
「ああ。上手く呪いが解けてよかったよ」
ネネもそばで見ていてハラハラしたのだろう。
解呪は成功したので安心してほしい。
だれが呪いをかけたのかとか気になることは色々とある。
「二人共少し休んでから話を聞かせてくれ」
今は休んで体調の回復に努めてもらおう。
「ああ、そうだ。なにか身体に違和感はないか?」
「そういえばこちらに来てから、どんどん身体が重くなっていく感じがありますわ……」
たぶんそれも呪いの影響なのだろう。
「でもなんでそんなことがレンヤさんに分かるのですか?」
ショックを受けているシーナの代わりにネネが聞いてくる。
「ああ、俺は『鑑定』のスキルを持っている」
俺はスキルを持っていることを説明した。
「それによるとシーナはカース状態と出ている。それって呪いってことだろ」
「呪い……。封印となにか違うのでしょうか?」
ネネはさらに聞いてくる。
「封印は分からないけど現状は、魔力とMPがゼロになっていてHPの最大値が徐々に減っている」
「最大値が減ってる?……」
「ああ、しかも減るスピードが段々上がってきている」
明らかに減少速度が早くなっている。
このまま進み続けゼロになれば不味いかもしれない。
シーナに伝えたのも緊急性が高いと感じたからだ。
「シーナを確実に殺したかった奴がいたってことだよな」
こんな若い女の子を死に至らしめようとするなんてどうかしている。
「ど、どうすればシーナ様を助けられるのですか?」
「わからない。だけどなんとかする」
青白い顔をしてじゃがみこんで震えているシーナに近づく。
「呪いは…実行した術者しかとけないはずですわ……」
シーナはなんとか言葉をつむぐ。
「大丈夫だシーナ。俺が呪いを解いてやる」
やり方は分からないけどやるしかない。
シーナにいや、呪いに直接『分析』をかけるイメージで発動。
『ハコニワ』に全力で呪いのデータを送り込む。
しばらくすると……。
<『ハコニワ』より供物が届きました>
きた! インベントリオープン。
《解呪の種》というのが届いている。
これか。《解呪の種》を使用。
<スキル『解呪』を覚えました>
準備はできた。『ハコニワ』を信じてスキルを使うしかない。
「シーナ呪いを解くぞ」
「……はい。お願いいたしますわ」
シーナも不安な気持ちをおさえ俺を信じてくれているようだ。
なんとか立ち上がり両手を胸の前で合わせ目を閉じた。
俺も心を決め詠唱する。
「『解呪』!」
魔力を込め『解呪』を発動。
シーナは柔らかい光に包まれる。
しばらくすると紫色のもやもやしたものが、シーナから立ち登ってくる。
(これが呪いの正体か? 嫌な感じだ)
そいつはシーナから離れない様に纏わりついている。
俺は『解呪』に力を込めて威力をあげていく。
呪いはまるで生物が苦しんでいるかのような動きをみせはじめる。
必死に抵抗しているようだ。
「もう少しだっ!」
ネネは祈るしぐさでこちらを見ている。
「ギギギ…グアア…アアアアアアアア」
苦しむ叫びの様な声が不気味に辺りにひびく。
俺はどんどん威力を上げる。
紫のもやに光のしわが広がっていく。
すると必死にシーナに纏わりついていたそれは―――
―――ガラスが砕け散った様な音とともに粉々になり、空に消えた。
「完了だ」
呪いが解けて倒れそうになるシーナを抱きとめる。
「大丈夫か?」
「は…はい。ありがとう……ございました……」
ゆっくりとシーナを横にする。
強引に呪いを解いたから身体にダメージがあるのかもしれない。
「『鑑定』!」
うん。とりあえず魔力とMPは多分上限まで戻っている。
HPの最大値の減少も止まったようだ。
だけどしばらくしても数値が変わらないので、ここが上限値になってしまったのだろう。
今までよりかなり低いところが最大値になってしまったはず。
減った分は戻らないということなのだろう。
そのことをシーナに伝える。
「……でも呪いは解けたのでしたら……安心しましたわ」
「ああ、それは間違いない」
ダメージは残ってしまったけど状態は正常になっている。
(現状の最大値まで体力を回復しておくか)
俺は『回復』をシーナにかけた。
HPを全快させて他に問題ないか確認する。
見た目やステータス的には平気そうだ。
だけど解呪じたいが初めてなので、これからどんな影響があるのかわからない。
しばらくは様子を見た方がいいな。
しかし呪いか。質の悪いことをする人間がいたものだ。
魔力とMPをゼロにされ徐々に体力を奪われる。
そのままにしていたら確実に死に至るのだろう。
呪いを解いてもダメージが残るとか、どんな人間がやるんだ?
(シーナはそれだけ恨みを買っていたのか?)
「レンヤさん。シーナ様を助けていただきありがとうございました」
「ああ。上手く呪いが解けてよかったよ」
ネネもそばで見ていてハラハラしたのだろう。
解呪は成功したので安心してほしい。
だれが呪いをかけたのかとか気になることは色々とある。
「二人共少し休んでから話を聞かせてくれ」
今は休んで体調の回復に努めてもらおう。
0
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~
味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。
しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。
彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。
故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。
そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。
これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる
名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる