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第54話 実力発揮ですね
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レイナが退出した後、更に話し合いが行われた様だ。
国王の決定に表立って文句を言う者はいないが、面白くないと思う人間がいるのも事実。
国王は周囲の反発を抑えるためにレイナには薬草を作らせる事にした。
以前にレイナが作った薬草の検査の結果、薬草と精製した回復薬も問題なしと証明され実用可能となっている。
祭り上げられて色々とやらされるより、薬草を作ればいいだけなら簡単だ。
しかも、もう少し品質にもこだわりたいと思っていたので丁度いいとレイナは喜びを頬に浮かべる。
しかしあまりにも自分に都合のいい展開にレイナは不思議に思う。
「国王様とイーサンは共闘してたのかしら?」
そう考えれば合点がいく事は多い。
結論だけ見るとレイナは国の為に薬草を作る以外、今まで通りの生活に変わりはない。
そしてイーサンがレイナを管理する、そういう風に話を持っていったのだろう。
今まで通りに自由に生活出来る様に初めから国王とイーサンの間で話がついていたのかもしれない。
レイナはイーサンに心の中で感謝する。
「まあそういう事だろうな」
「やっぱりそうなんですかね」
国王との謁見後レイナはニコラの部屋を訪れた。
レイナにとってニコラは気軽に会いに行ける王子様状態となっている。
ニコラもレイナの訪問を拒む様子はないのでレイナも甘えてしまうかもしれない。
勿論、メイドの仕事もしているわと、レイナは誰に言う訳でもないが言い訳のように心の中で思うのだった。
「父上と兄上で決めていたんだろうな」
「それだったら私にも事前に教えてくれてたらと思うのですけれど」
自分がイーサンの思惑通りに動かなかったらどうするつもりだったのかと、レイナは不思議に思う。
「まあ二人もお前の本心が知りたかったのかもな。兄上寄りの回答をした事で国に逆らう様な事をしない人間だと証明出来た訳だしな。結果オーライだろ」
「そういうものなんですかね……。でもニコラ様は何故そんなに詳しいんですか?」
謁見の場にいたかの様に詳細まで知っているニコラにレイナは疑いの目を向ける。
「この王宮で俺が知りたいと思って得られない情報は無いからな」
「えー、じゃあ魔法なんですか!」
「ああ、そういう事だ」
ニコラはあっさりと言っているが外部から魔法であの部屋の話の内容を聞き取るのは簡単ではない。
謁見の間には情報漏洩を防ぐ為に何重もの処理が施されている。
勿論、対魔法処理もしかり。
それをあっさりと突破出来るのはニコラが魔法の天才と言われる所以だろう。
「凄いんですねニコラ様」
どれだけ凄い事か分かっていないレイナは離れた場所の話が分かって便利だなぐらいにしか感じておらず、ニコラの魔法能力の高さを把握出来ていない。
そんなレイナの認識を感じとったニコラは、まだまだ訓練が必要だなと思い苦笑いを浮かべる。
「お前も訓練すれば似た様な事は出来る様になるさ」
「そうなんですか!」
ニコラレベルまでいくのは難しいとしてもセキュリティのない場所の会話を聞き取るぐらいならレイナでも出来るだろうとニコラは見ている。
「これからの訓練次第だな」
「で、ですよね」
今までのニコラの訓練を思いだし大変なんだろうなとレイナは思うのだった。
国王の決定に表立って文句を言う者はいないが、面白くないと思う人間がいるのも事実。
国王は周囲の反発を抑えるためにレイナには薬草を作らせる事にした。
以前にレイナが作った薬草の検査の結果、薬草と精製した回復薬も問題なしと証明され実用可能となっている。
祭り上げられて色々とやらされるより、薬草を作ればいいだけなら簡単だ。
しかも、もう少し品質にもこだわりたいと思っていたので丁度いいとレイナは喜びを頬に浮かべる。
しかしあまりにも自分に都合のいい展開にレイナは不思議に思う。
「国王様とイーサンは共闘してたのかしら?」
そう考えれば合点がいく事は多い。
結論だけ見るとレイナは国の為に薬草を作る以外、今まで通りの生活に変わりはない。
そしてイーサンがレイナを管理する、そういう風に話を持っていったのだろう。
今まで通りに自由に生活出来る様に初めから国王とイーサンの間で話がついていたのかもしれない。
レイナはイーサンに心の中で感謝する。
「まあそういう事だろうな」
「やっぱりそうなんですかね」
国王との謁見後レイナはニコラの部屋を訪れた。
レイナにとってニコラは気軽に会いに行ける王子様状態となっている。
ニコラもレイナの訪問を拒む様子はないのでレイナも甘えてしまうかもしれない。
勿論、メイドの仕事もしているわと、レイナは誰に言う訳でもないが言い訳のように心の中で思うのだった。
「父上と兄上で決めていたんだろうな」
「それだったら私にも事前に教えてくれてたらと思うのですけれど」
自分がイーサンの思惑通りに動かなかったらどうするつもりだったのかと、レイナは不思議に思う。
「まあ二人もお前の本心が知りたかったのかもな。兄上寄りの回答をした事で国に逆らう様な事をしない人間だと証明出来た訳だしな。結果オーライだろ」
「そういうものなんですかね……。でもニコラ様は何故そんなに詳しいんですか?」
謁見の場にいたかの様に詳細まで知っているニコラにレイナは疑いの目を向ける。
「この王宮で俺が知りたいと思って得られない情報は無いからな」
「えー、じゃあ魔法なんですか!」
「ああ、そういう事だ」
ニコラはあっさりと言っているが外部から魔法であの部屋の話の内容を聞き取るのは簡単ではない。
謁見の間には情報漏洩を防ぐ為に何重もの処理が施されている。
勿論、対魔法処理もしかり。
それをあっさりと突破出来るのはニコラが魔法の天才と言われる所以だろう。
「凄いんですねニコラ様」
どれだけ凄い事か分かっていないレイナは離れた場所の話が分かって便利だなぐらいにしか感じておらず、ニコラの魔法能力の高さを把握出来ていない。
そんなレイナの認識を感じとったニコラは、まだまだ訓練が必要だなと思い苦笑いを浮かべる。
「お前も訓練すれば似た様な事は出来る様になるさ」
「そうなんですか!」
ニコラレベルまでいくのは難しいとしてもセキュリティのない場所の会話を聞き取るぐらいならレイナでも出来るだろうとニコラは見ている。
「これからの訓練次第だな」
「で、ですよね」
今までのニコラの訓練を思いだし大変なんだろうなとレイナは思うのだった。
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