風の魔導師はおとなしくしてくれない

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四章 魔導師隊と幸せな夢

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 エントランスには補佐官を三人引き連れたクントが木箱の上に立っていた。その前に騎馬師団の隊長と隊長補佐が集まり、クントを見上げた。クントは補佐官から受け取ったメモを見ながら言った。

「今までに寄せられた通報は全部で二十四件だが、まだ増えると思われる。通報内容はすべて同じだ。昨日の夜半から今朝にかけて、複数箇所でカリバン・クルスの住人がいなくなった。寝ているあいだに誘拐されたのか自分で出て行ったのかはわからないが、とにかく人がたくさん消えている。身の回りの品を持って行った様子はなく、トラブルに巻きこまれていたという話もない」

 クントはメモをめくった。

「通報者の話を聞く限り、いなくなった者たちに接点は見当たらない。年齢性別職業、全部ばらばらだ。共通点をあげるとすれば、最近元気がなかったとか眠そうにしていたとか、そんなところだ。あとは全員一人で寝ていたことくらいか。だからいなくなったときの様子が誰にもわからないんだそうだ」
「クント師団長」

 ライオルは耐えきれずに声をあげた。

「なんだ、タールヴィ隊長」
「風の魔導師のルイ・ザリシャも俺の屋敷から姿を消しました」

 その場の全員がライオルを見た。クントは木箱の上から身を乗り出した。

「なんだって?」
「今朝ルイにつけていた従者から報告を受けました。屋敷の警備に問題はありませんでした。外部からの侵入者は考えにくいです」
「確かに、タールヴィ地方軍の優秀な護衛兵を欺いて人をさらうのは難しいだろうな……」
「あと、ルイは今の共通点に当てはまりますね。部屋で一人で寝ていたし、そういえば最近仕事中も妙に眠そうでした」
「うーむ……そうか……」

 クントが難しい顔でうなっていると、第一部隊の隊長補佐が手を上げた。

「あの、師団長。よろしいですか」
「なんだ?」
「ヴァフラーム隊長もいなくなりました……朝お迎えにあがったところ、もぬけの殻で」
「えっ?」

 クントは虚を突かれて目をしばたたかせた。ライオルも驚いてその場にいる全員を確認したが、確かにギレットはいなかった。

「あのヴァフラーム隊長がおとなしくさらわれるはずがありません。寝ていても隙のない人だ」

 一人の隊長が言った。

「そうだな、ギレットなら寝こみを襲われても誘拐犯を返り討ちにするだろう」

 クントが言った。

「ううん……これは厄介なことになったかもしれん。タールヴィ隊長」
「はい」
「きみのところに人の捜索が得意な隊員がいたな。行けるか?」
「準備させてます」
「よし、じゃあ捜索を始めてくれ。総員、出動しろ」

 隊長と隊長補佐一同は上官に敬礼すると、自分の部隊のところに走って戻っていった。ライオルとホルシェードも第九部隊の執務室に戻った。そこでは全員が帯刀してマントを羽織った状態でライオルを待っていた。

「クント師団長より全部隊に出動命令が出た。我々はこれから消えた住人たちの捜索に当たる」

 ライオルはポケットから一本のインク染みのついたペンを取り出した。

「カドレック、これを」

 カドレックが進み出てペンを受け取った。

「ルイが使っているペンだ。これを使って、お前の魔導でルイの居場所を突きとめてくれ」
「わかりました」

 カドレックはペンをつまんで指で回しながら自嘲的に笑った。

「……久しぶりの任務が、新入りの捜索ですか」
「不本意ながらな。頼む」
「はい、隊長」


 ◆


 ルイは温かいお湯に肩までつかってまどろんでいるような、ふわふわとしたいい気分だった。周りにはたくさんの人がいて、見たことのある背の高い金髪の青年もいる。ルイはたくさんの人がいるなあとぼんやり思った。

「さて、全員、俺の話を聞こうなあ」

 ルイは声のしたほうを見た。赤い髪の男が少し遠くに立っていて、こちらに向かって話している。

「お前は自分の家にいる。自分の部屋で寝ているよ」

 ルイは自分の部屋を思い浮かべた。大きなベッドでさらさらのシーツにくるまれていると、安心して眠ることができた。

「お前の家族が様子を見にやってくるよ。両親や、兄弟たち……お前は家族に囲まれて、楽しく暮らしている。幸せな時間を過ごしているよ」

 ルイは父王とは数回しか話したことがなかった。それも他人の目のある公式の場所がほとんどで、個人的に話しかけられたことは一度もない。母はルイが大きくなる頃には病が進行してほとんど寝たきりになっていた。日に日にやせ細っていく母の手は氷のように冷たかった。

「家族の顔を思い浮かべるんだ。お前はずっと幸せに暮らしている……これからもずっと、永遠に」

 母の顔を最後に見たのは暑い夏の日の葬儀だった。母は好きだった純白の花に囲まれて、眼窩が落ちくぼんで真っ白な顔をしていた。父の姿を最後に見たのは城から逃げ出した夜だ。サルヴァトの兵隊がアムルタ王の亡骸を担ぎ上げている……王妃と王太子も胸から血を流して死に、さらし者にされている……美しい姉の顔は恐怖に染まっている……。

 ルイは絶望の涙を流した。幸せな日々はなかった。

 ルイは自分の頬を熱い涙が流れたのを感じ、ぱっと顔を上げた。ルイは見知らぬ部屋の中で、身一つで立っていた。壁に美しい風景画が描かれた豪華な広間だが、壁はひび割れ床とシャンデリアは埃にまみれている。ルイは慌てて自分の姿を見下ろした。足元までのひらひらしたワンピース型の夜着を着ていて、裸足だった。

 ルイは深呼吸して記憶をたどった。夜、自分の部屋で眠りについたところまでは覚えている。しかしそれからなぜここに来てしまったのか、まったく思いだせない。

「てめえ! 起きちまったのか!?」

 怒号が聞こえ、ルイは体をこわばらせた。ルイの周りには数十人の寝間着姿の人々が立っていて、全員じっと黙って同じ方向を向いている。人々の視線の先には赤い髪の男が立っていて、ルイの横のほうをにらんでいた。男の視線をたどると、騎馬師団第一部隊隊長ギレット・ヴァフラームの姿があった。ギレットは困惑した様子で赤い髪の男を見つめている。

「ギレット!」

 ルイが叫ぶと、ギレットは素早くルイのほうを向いた。ルイは人形のように立ちつくす人々をかき分けてギレットに駆け寄った。

「はあ!? てめえも起きたのかよ!」

 赤い髪の男は正気を取り戻したルイを憎々しげに見た。ルイはその男に見覚えがあった。

「ギレット、あいつ、ジェドニス窃盗犯だ! アンドラクスって呼ばれてた変な魔導を使う魔導師だよ!」
「なんだと……?」

 ギレットはだんだん状況がつかめてきたようだった。油断無く周囲を見回し、自分が寝間着姿で丸腰であることを確認して舌打ちした。

「くそっ、やられた……どうやら俺たちは寝ているところをあいつの術で連れてこられたらしいな」
「そうみたいだ」
「なぜか知らんが俺とお前だけ術から逃れられたのか」
「おそらく」

 ルイとギレットににらまれたアンドラクスは赤い髪をかきむしり、いらいらと叫んだ。

「あー! めんどくせえ! なんで起きるんだよ、永遠に幸せな夢を見てればよかったのに!」

 ルイはかんしゃくを起こすアンドラクスを人々の影からじっと観察した。アンドラクスは以前ルイが連れこまれた店の中で、魔導で作った手枷をルイの手首にはめて魔力を封じたことがある。なにをしてくるかわからないので、その一挙手一投足から目を離すわけにはいかない。

「ちくしょう、また俺ばっかり面倒ごとだよ」

 アンドラクスは歯ぎしりしてルイに指を突きつけた。

「てめえに関わるとろくなことがねえ! こないだは紺色の髪の男と寝てたくせに、そいつとも仲良しなのか? この尻軽野郎!」

 ギレットはぎょっとしてルイを見た。

「えっ……お前、ライオルと寝てるのか……?」

 ルイは勢いよく首を横に振った。

「ち、違う違う! あいつのでまかせだ! 混乱させようとしてるんだ!」
「いーや、確かに見た。てめえと紺色の髪の男が抱き合って寝てるのを見た」
「嘘をつくな! 抱き合って寝たことなんかない!」

 ルイは顔を赤くして怒鳴ったが、ギレットは妙に優しい声で言った。

「別に、お前たちがそういう関係でも俺はかまわないから、気にするな」
「ちがっ、違うんだって……!」
「わかったよ。もういいだろ、逃げるぞ」

 ギレットはルイに向かって小さく手招きすると、姿勢を低くしてアンドラクスと逆方向に走り出した。ルイも慌ててギレットのあとを追った。ギレットは大柄な割に俊敏で、立ちつくす人々の隙間を縫ってどんどん走っていってしまうので、背中を見失わないようにするだけでも一苦労だった。

 ルイとギレットは広間を出て続きの間を抜け、螺旋階段を駆け下りていった。階段のすみには苔が生えていて、うち捨てられてから時間が経った館のようだった。

 螺旋階段を下りるとそこは石畳の中庭を囲む回廊だった。外からしめった植物のにおいがぷんと匂ってきた。

「こっちだ!」

 ギレットは中庭を突っ切り、回廊の奥に続く廊下に向かった。しかし、中庭の上から太い蔓が伸びてきて、アンドラクスが蔓をするすると下りてきて二人の行く手を阻んだ。ルイとギレットは中庭の中央で立ち止まり、アンドラクスとにらみ合った。

「お前は一体何者だ?」

 ギレットが言った。

「そいつがさっき言った通りだよ。アンドラクスだ」

 アンドラクスはルイをあごで示して言った。

「そういうお前は誰なんだ? そこのいけすかない魔導師のお友達か?」
「俺は海王軍騎馬師団第一部隊隊長のギレット・ヴァフラームだ」
「え、軍人? しかも隊長?」
「そうだ。誘拐する人物を見誤ったな」

 ギレットは拳を握りしめ、じりじりとアンドラクスににじり寄っていく。

「ちなみに俺も軍人だぞ。第九部隊所属のルイ・ザリシャだ」
「えっこんな雑魚っぽい奴が!?」

 アンドラクスはギレットとルイを見比べ、一歩後ずさった。

「アンドラクス、貴様をカリバン・クルス基地に連行する。おとなしく捕まれ」

 ギレットはそう言ってアンドラクスとの距離を詰めていった。アンドラクスは及び腰でギレットから距離を置こうとしていたが、不意に表情を変えるとはっきりとした声で言った。

「ギレット・ヴァフラームとルイ・ザリシャ、お前たちの名前は俺のものだ。その場を動くな」

 とたんにギレットはぴたりと動きを止めた。アンドラクスはほくそ笑んだ。

「よし。ギレット・ヴァフラーム、ルイ・ザリシャ、俺の命令に従え。わかったな」

 ギレットはこくりとうなずき、ルイは首をかしげた。アンドラクスはルイを二度見した。

「おい、てめえもだよ尻軽! 俺の言うことを聞け!」
「なんで?」
「……てめえ、ルイ・ザリシャというのは本名じゃないな!?」

 アンドラクスは怒りに顔を真っ赤にした。

「くそ、くそ! ギレット・ヴァフラーム、そいつを殺せ!」

 アンドラクスが叫ぶやいなや、ギレットはルイに飛びかかった。
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