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後日談2 星の見えるところ
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ライオルはしばらくルイの背中を優しくなでていたが、そっとルイを離して顔を上げさせた。
「ルイ、アドルフェルドはどこだ?」
ルイは海水と涙まみれの顔でライオルを見上げた。
「あの船にいるよ」
「お前をここまで連れてきたのはアドルフェルドだな?」
「そう。俺を離宮から連れ出して、馬車で一緒にここまで来たんだ。ライオルと話したいから戻りたいって言っても聞いてくれなくて、港についたらもう一度言おうと思ってたんだけど、馬車の中で寝ちゃって気づいたら船の上だったんだ」
「はあ? なんでそうなる……。……もしかして、お前馬車の中でなにか飲んだか?」
「え? ああ、葡萄酒なら少し飲んだけど。疲れてそのまま寝ちゃったみたい」
ルイが言うと、三人はそろってため息を落とした。
「一服もられてんじゃねえか……」
「相変わらず危なっかしいっすね……」
「敵にもらったものを口にするなんざそれでも軍人か。第九部隊はろくな指導してねえな」
「ええっ」
眠らされていたなんてみじんも考えていなかったルイは驚きの声をあげた。ライオルは深海のようにまっ暗な目で沖合に出て行く船をにらみつけた。
「ルイ、俺にはお前が自ら海に飛びこんだように見えたんだが……船の上でなにがあった?」
「あ……うん」
ルイは船の上でアドルフェルドとかわした会話の内容をライオルに話して聞かせた。ライオルは口を挟まずに最後までルイの話を聞いた。聞き終えると、ライオルはすっと立ち上がった。
「ホルシェード」
「はい」
「ルイを頼む。そばにいてやれ」
「え、ライオル様は?」
「ちょっとアドルフェルドと話をつけてくる」
「なら俺も行きますよ!」
「大丈夫だ」
ライオルは言うが早いか再び海に飛びこんだ。ホルシェードはあとを追おうとしたが、ギレットがそれを押しとどめた。
「俺が行こう。お前らはここにいろ」
そう言うとギレットも海に飛びこんだ。二人の影が海中をまっすぐ船の方角へ進んでいく。ルイは祈るような気持ちで二人を見送った。
乗客が海に転落したと知らせを受け、救助のためデメルデ号から一隻の小舟が下ろされた。小舟に乗った船員たちは、小舟から身を乗り出して海中に目をこらした。
「いたか!?」
「いや、なにも見えねえ」
「こっちもだ。こりゃもう沈んじまったな……」
「最悪だな……お?」
船員は海中になにか動くものを見つけ、海面に顔を近づけた。すると突然海から二本の腕がにゅっと伸びてきて、小舟の縁をつかんだ。
「うわあ!?」
船員は思わず飛びのいて尻もちをついた。海からざぱりとライオルが上がってきて、小舟に乗ると仁王立ちになった。青い髪からぽたぽたと海水がしたたり落ちている。
「……落ちた者なら港に引き上げたから問題ない。俺を船の上まで連れていけ」
船員たちは突然現れた海の人間に度肝を抜かれたようだった。
「早くしろ」
「はっはい」
ライオルに気圧された船員たちは、小舟の前後にもやい綱を取り付けてデメルデ号に合図を送った。すぐに小舟は甲板に引き上げられていった。
甲板に降り立ったライオルは、周囲をぐるりと見渡した。船員が集まってきていて、小舟から真っ先に降りてきたライオルに戸惑っている。その中にアドルフェルドの姿があった。アドルフェルドはライオルを見てぽかんとしている。
ライオルは大股にアドルフェルドに歩み寄り、胸ぐらをつかんで乱暴に引き寄せた。
「ふざけた真似しやがってこの野郎! ルイをエレミアに連れてって自分のものにするつもりだったんだな!? トリシュカの件も貴様が裏で手を回してたんだろ! 自分の欲望のためならルイがお尋ね者になろうとお構いなしか!」
ライオルは怒りに任せてアドルフェルドを怒鳴りつけた。
「パーティーの夜、庭に現れた男もお前の仕業だな! ルイを襲わせてから助けて恩を売る作戦だったのか!? ティグラノスで競馬場に案内したのも、柱を崩して俺を下敷きして殺すつもりだったんだろ! すべてお前が仕組んだことだったんだな!」
「う……」
ライオルの言葉を聞くにつれてアドルフェルドの顔が青くなっていく。ライオルは手に力が入って半分アドルフェルドの首をしめていた。苦しくなったアドルフェルドはライオルを突き飛ばし、ふらりと後ろに下がった。
「……今頃なんのご用ですか。ルイが閉じこめられてるのを黙って見てたくせに」
ライオルの目の下がひくりと動いた。アドルフェルドはライオルの威圧に負けじとライオルをにらみ返した。
「俺がルイをあそこから助けだしたんです! ルイは本来俺の婚約者です。あなたより俺のほうがルイを愛している! それをなんですか、今さらやってきて我が物顔はやめていただきたい!」
「……ルイを愛しているからここまで連れてきたってのか?」
「そうです! 財をなげうって、国を捨ててまでルイを助けようとした。これこそ本当の愛じゃないですか!」
「じゃあ聞くけどお前、サルヴァトの反乱があったときなにをしていた? ルイを助けようとしたのか?」
急な質問にアドルフェルドは返事に窮した。ライオルはなおも言いつのった。
「王子と王女がテンペスト寺院にかくまわれてるってことは知ってただろ? お前はルイを助けにテンペスト寺院に行ったのか?」
「それは……そのとき我がハウカ家は城に忠誠を誓えと脅されていて、逆らえば命がなく――」
「自分のことで忙しくてルイのことまで気が回らなかったか?」
「当時のことを知らないからそんなことが言えるんだ、あなたは! あのときこの国がどれほど混乱に陥っていたか知らないでしょう!」
「知ってるさ。俺もそのときテンペスト寺院にいたからな」
「はっ?」
アドルフェルドは虚を突かれて目をしばたたかせた。ライオルは不機嫌そうに目を細めて少し首をかしげた。
「俺はテンペスト寺院でルイと出会った。そして城を奪還する際ルイを守って戦ったんだ」
「……まさか、ルイを連れ去った海の国の間者って……」
「俺のことだよ」
アドルフェルドは絶句した。
「アウロラの城の奴はもうみんな知ってるぞ? そんなこともまだ知らないなんて、大口叩く割に意外と大したことないんだな」
「なっ……!」
「それに今だって、なんでお前ルイの救助に加わってなかった? 海に落ちたルイを助ける気はなかったのか? 所詮お前はルイの安全より自分の安全を気にしてるんだよ」
ライオルの言葉に、アドルフェルドは怒りと屈辱に顔を赤くしてわなわなと肩を震わせた。ライオルは事の成り行きを見守っている船員たちのほうを向いた。
「おい、船を港に戻してくれ。こいつの身柄を――」
だが、話の途中で剣を鞘から抜く金属音がして振り向いた。アドルフェルドは腰の剣を抜いてライオルに切っ先を向けている。すぐにライオルも剣を抜き放った。
「手を出すな! これは俺とこいつの問題だ!」
ライオルは左手を突き出して、ふたりを止めようとした船員を制した。アドルフェルドはもはや完全に腹をくくったようだった。ライオルへの敵意を隠そうともしない。ライオルは不敵な笑みを浮かべた。
「いいぞ、男なら力づくでルイを奪ってみろ」
アドルフェルドはライオルに切りかかった。ライオルは横に飛んでアドルフェルドの剣をはじき返した。アドルフェルドはさらに踏みこんでライオルに襲いかかっていく。ライオルは巧みな足さばきでアドルフェルドの攻撃をかわしながら、じょじょに後退していった。
アドルフェルドは体格がよくて腕も長く、剣の腕が達者だった。だが、実戦経験の豊富なライオルの前では実力が足りなかった。ライオルは隙を見てアドルフェルドのふところに飛びこみ、剣をないでアドルフェルドの剣の腹をたたいた。アドルフェルドの刀身はパキンと音を立てて真っ二つに折れた。
ライオルはアドルフェルドに渾身の回し蹴りを食らわせた。アドルフェルドは欄干に激突し、勢い余って向こう側に倒れこんだ。
「うわあああっ!」
アドルフェルドは折れた剣を持ったまま船から落下した。どぼんと激しい水しぶきをあげ、アドルフェルドは頭から海に落ちた。
アドルフェルドは手足をばたつかせてもがいたが、波に翻弄されてなかなか海面に出られなかった。浮かんでは波が来て沈んでを繰り返す。そのとき、アドルフェルドの体を誰かががしりとつかんだ。アドルフェルドは何者かの腕に持ち上げられ、ようやくまともに空気にありつけた。
「げほ、げほっ……」
アドルフェルドは何度もせきこみながら荒い呼吸を繰り返した。アドルフェルドをつかむ腕は海から生えている。そこへぷかりと金髪頭が顔を出した。ギレットだ。
「どうやら負けちまったらしいな」
ギレットはアドルフェルドを捕まえてほくそ笑んだ。
「さて、ここは俺たちの国だ。俺が手を離せばお前はおぼれて死ぬわけだが、どうする?」
アドルフェルドは血の気のない顔で、すっかり怯えきっていた。寒さからか死の恐怖からか、歯ががちがちと鳴っている。
「助けて……ください……」
「はっはあ」
ギレットはおかしそうに笑うと、アドルフェルドを連れて港まで泳いで戻っていった。
「ルイ、アドルフェルドはどこだ?」
ルイは海水と涙まみれの顔でライオルを見上げた。
「あの船にいるよ」
「お前をここまで連れてきたのはアドルフェルドだな?」
「そう。俺を離宮から連れ出して、馬車で一緒にここまで来たんだ。ライオルと話したいから戻りたいって言っても聞いてくれなくて、港についたらもう一度言おうと思ってたんだけど、馬車の中で寝ちゃって気づいたら船の上だったんだ」
「はあ? なんでそうなる……。……もしかして、お前馬車の中でなにか飲んだか?」
「え? ああ、葡萄酒なら少し飲んだけど。疲れてそのまま寝ちゃったみたい」
ルイが言うと、三人はそろってため息を落とした。
「一服もられてんじゃねえか……」
「相変わらず危なっかしいっすね……」
「敵にもらったものを口にするなんざそれでも軍人か。第九部隊はろくな指導してねえな」
「ええっ」
眠らされていたなんてみじんも考えていなかったルイは驚きの声をあげた。ライオルは深海のようにまっ暗な目で沖合に出て行く船をにらみつけた。
「ルイ、俺にはお前が自ら海に飛びこんだように見えたんだが……船の上でなにがあった?」
「あ……うん」
ルイは船の上でアドルフェルドとかわした会話の内容をライオルに話して聞かせた。ライオルは口を挟まずに最後までルイの話を聞いた。聞き終えると、ライオルはすっと立ち上がった。
「ホルシェード」
「はい」
「ルイを頼む。そばにいてやれ」
「え、ライオル様は?」
「ちょっとアドルフェルドと話をつけてくる」
「なら俺も行きますよ!」
「大丈夫だ」
ライオルは言うが早いか再び海に飛びこんだ。ホルシェードはあとを追おうとしたが、ギレットがそれを押しとどめた。
「俺が行こう。お前らはここにいろ」
そう言うとギレットも海に飛びこんだ。二人の影が海中をまっすぐ船の方角へ進んでいく。ルイは祈るような気持ちで二人を見送った。
乗客が海に転落したと知らせを受け、救助のためデメルデ号から一隻の小舟が下ろされた。小舟に乗った船員たちは、小舟から身を乗り出して海中に目をこらした。
「いたか!?」
「いや、なにも見えねえ」
「こっちもだ。こりゃもう沈んじまったな……」
「最悪だな……お?」
船員は海中になにか動くものを見つけ、海面に顔を近づけた。すると突然海から二本の腕がにゅっと伸びてきて、小舟の縁をつかんだ。
「うわあ!?」
船員は思わず飛びのいて尻もちをついた。海からざぱりとライオルが上がってきて、小舟に乗ると仁王立ちになった。青い髪からぽたぽたと海水がしたたり落ちている。
「……落ちた者なら港に引き上げたから問題ない。俺を船の上まで連れていけ」
船員たちは突然現れた海の人間に度肝を抜かれたようだった。
「早くしろ」
「はっはい」
ライオルに気圧された船員たちは、小舟の前後にもやい綱を取り付けてデメルデ号に合図を送った。すぐに小舟は甲板に引き上げられていった。
甲板に降り立ったライオルは、周囲をぐるりと見渡した。船員が集まってきていて、小舟から真っ先に降りてきたライオルに戸惑っている。その中にアドルフェルドの姿があった。アドルフェルドはライオルを見てぽかんとしている。
ライオルは大股にアドルフェルドに歩み寄り、胸ぐらをつかんで乱暴に引き寄せた。
「ふざけた真似しやがってこの野郎! ルイをエレミアに連れてって自分のものにするつもりだったんだな!? トリシュカの件も貴様が裏で手を回してたんだろ! 自分の欲望のためならルイがお尋ね者になろうとお構いなしか!」
ライオルは怒りに任せてアドルフェルドを怒鳴りつけた。
「パーティーの夜、庭に現れた男もお前の仕業だな! ルイを襲わせてから助けて恩を売る作戦だったのか!? ティグラノスで競馬場に案内したのも、柱を崩して俺を下敷きして殺すつもりだったんだろ! すべてお前が仕組んだことだったんだな!」
「う……」
ライオルの言葉を聞くにつれてアドルフェルドの顔が青くなっていく。ライオルは手に力が入って半分アドルフェルドの首をしめていた。苦しくなったアドルフェルドはライオルを突き飛ばし、ふらりと後ろに下がった。
「……今頃なんのご用ですか。ルイが閉じこめられてるのを黙って見てたくせに」
ライオルの目の下がひくりと動いた。アドルフェルドはライオルの威圧に負けじとライオルをにらみ返した。
「俺がルイをあそこから助けだしたんです! ルイは本来俺の婚約者です。あなたより俺のほうがルイを愛している! それをなんですか、今さらやってきて我が物顔はやめていただきたい!」
「……ルイを愛しているからここまで連れてきたってのか?」
「そうです! 財をなげうって、国を捨ててまでルイを助けようとした。これこそ本当の愛じゃないですか!」
「じゃあ聞くけどお前、サルヴァトの反乱があったときなにをしていた? ルイを助けようとしたのか?」
急な質問にアドルフェルドは返事に窮した。ライオルはなおも言いつのった。
「王子と王女がテンペスト寺院にかくまわれてるってことは知ってただろ? お前はルイを助けにテンペスト寺院に行ったのか?」
「それは……そのとき我がハウカ家は城に忠誠を誓えと脅されていて、逆らえば命がなく――」
「自分のことで忙しくてルイのことまで気が回らなかったか?」
「当時のことを知らないからそんなことが言えるんだ、あなたは! あのときこの国がどれほど混乱に陥っていたか知らないでしょう!」
「知ってるさ。俺もそのときテンペスト寺院にいたからな」
「はっ?」
アドルフェルドは虚を突かれて目をしばたたかせた。ライオルは不機嫌そうに目を細めて少し首をかしげた。
「俺はテンペスト寺院でルイと出会った。そして城を奪還する際ルイを守って戦ったんだ」
「……まさか、ルイを連れ去った海の国の間者って……」
「俺のことだよ」
アドルフェルドは絶句した。
「アウロラの城の奴はもうみんな知ってるぞ? そんなこともまだ知らないなんて、大口叩く割に意外と大したことないんだな」
「なっ……!」
「それに今だって、なんでお前ルイの救助に加わってなかった? 海に落ちたルイを助ける気はなかったのか? 所詮お前はルイの安全より自分の安全を気にしてるんだよ」
ライオルの言葉に、アドルフェルドは怒りと屈辱に顔を赤くしてわなわなと肩を震わせた。ライオルは事の成り行きを見守っている船員たちのほうを向いた。
「おい、船を港に戻してくれ。こいつの身柄を――」
だが、話の途中で剣を鞘から抜く金属音がして振り向いた。アドルフェルドは腰の剣を抜いてライオルに切っ先を向けている。すぐにライオルも剣を抜き放った。
「手を出すな! これは俺とこいつの問題だ!」
ライオルは左手を突き出して、ふたりを止めようとした船員を制した。アドルフェルドはもはや完全に腹をくくったようだった。ライオルへの敵意を隠そうともしない。ライオルは不敵な笑みを浮かべた。
「いいぞ、男なら力づくでルイを奪ってみろ」
アドルフェルドはライオルに切りかかった。ライオルは横に飛んでアドルフェルドの剣をはじき返した。アドルフェルドはさらに踏みこんでライオルに襲いかかっていく。ライオルは巧みな足さばきでアドルフェルドの攻撃をかわしながら、じょじょに後退していった。
アドルフェルドは体格がよくて腕も長く、剣の腕が達者だった。だが、実戦経験の豊富なライオルの前では実力が足りなかった。ライオルは隙を見てアドルフェルドのふところに飛びこみ、剣をないでアドルフェルドの剣の腹をたたいた。アドルフェルドの刀身はパキンと音を立てて真っ二つに折れた。
ライオルはアドルフェルドに渾身の回し蹴りを食らわせた。アドルフェルドは欄干に激突し、勢い余って向こう側に倒れこんだ。
「うわあああっ!」
アドルフェルドは折れた剣を持ったまま船から落下した。どぼんと激しい水しぶきをあげ、アドルフェルドは頭から海に落ちた。
アドルフェルドは手足をばたつかせてもがいたが、波に翻弄されてなかなか海面に出られなかった。浮かんでは波が来て沈んでを繰り返す。そのとき、アドルフェルドの体を誰かががしりとつかんだ。アドルフェルドは何者かの腕に持ち上げられ、ようやくまともに空気にありつけた。
「げほ、げほっ……」
アドルフェルドは何度もせきこみながら荒い呼吸を繰り返した。アドルフェルドをつかむ腕は海から生えている。そこへぷかりと金髪頭が顔を出した。ギレットだ。
「どうやら負けちまったらしいな」
ギレットはアドルフェルドを捕まえてほくそ笑んだ。
「さて、ここは俺たちの国だ。俺が手を離せばお前はおぼれて死ぬわけだが、どうする?」
アドルフェルドは血の気のない顔で、すっかり怯えきっていた。寒さからか死の恐怖からか、歯ががちがちと鳴っている。
「助けて……ください……」
「はっはあ」
ギレットはおかしそうに笑うと、アドルフェルドを連れて港まで泳いで戻っていった。
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