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六章 嗤う人妖族
3※
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※ゾール×スイの性描写を含みます
「……あ」
スイは体をこわばらせた。
「……だめ、だ……」
「なにが?」
「……なにが、って……」
ゾールは小首をかしげてスイを見る。スイは立ち上がろうとして腰を浮かせたが、ゾールの手がするりと伸びてスイの目を覆い隠した。
「っあ」
「気持ちよくしてあげるから、動かないで」
不意にまたあの不思議な香りが鼻をかすめた。石けんの香りと混じって強く香り始め、スイの心臓がどくんと鳴った。
「あ……」
「オレを見ろ。よそを見るな」
ゾールはそう言うとスイの目を隠していた手をぱっとどけた。とたんに視界いっぱいにゾールの顔が広がる。スイはゾールの紫の瞳をじっと見つめた。
「好きだよ、スイ」
「ほ……んとう?」
「ああ。お前は? オレのことをどう思ってる?」
「好き……好きだよ」
スイはゾールを見上げながら言った。そうだ、自分はゾールがずっと前から好きだった。
「だよね」
ゾールは満足げにうなずくとスイに口づけた。
「ん、ん……」
ゾールの手がスイの股間に伸びた。泡でぬるつく手で自身をなでられ、スイは気持ちよさに熱い吐息をもらした。
「っはあ……」
「もう勃ってるね……。あは、胸とキスだけで感じたんだ」
「ああっ」
ゆるゆるとしごかれて、緩慢な快感が上ってきた。先走りがあふれて泡と混じってくちゅくちゅと音を立てる。
「んああ……っ、やっ、ゾールっ」
「なに?」
「だめ、離してっ」
「イっちゃいそう?」
こくこくとうなずくとゾールは手の動きを早めた。
「イくとこ見せてよ」
もう片方の手で胸をこねられ、弱いところを同時に攻められてすぐに限界を越えた。
「あああっ!」
スイは背筋を弓なりにそらして達した。達した余韻でぐったりとゾールにもたれかかると、ゾールはスイの足を広げて後ろのすぼまりに手をはわせた。そして、人差し指をぐっと中に押しこんだ。
「ひゃ、あ」
濡れた指はあっさり奥まで侵入してきた。長い指を中で曲げられて探るようにかき回される。
「ん、んっ……あっ!」
ある一点を指がかすめると、強烈な快感が走ってスイは高い声を上げた。ゾールはそこを指先で何度も突いた。
「あうっ! あっ、そこだめっ」
「ここがいいんだ」
スイはゾールの腕を握りしめてあえいだ。気持ちよくて声を抑えられない。二本目の指もなんなく飲みこんでいく。
「ま、当然開発されてるよな……」
後ろでぼそりとゾールが呟いた。だがスイにはそれを聞くだけの余裕がなかった。
「あいつはお前が精霊族だから構ってるだけだろ……。そんな愛のない奴より、オレにしとけよ」
スイの脳裏に金髪の誰かの顔がぼんやりと浮かんだ。しかし、それはすぐに霧の彼方へかき消えていった。
ゾールはスイを四つんばいにさせて後ろから怒張を突き入れた。律動を開始され、スイはバスタブの縁をつかんで次から次へとやってくる快楽の波に翻弄された。
「あ! ん、っ」
「ここが気持ちいいんでしょ」
「ああぁ! あ、ひっ!」
感じるところを突かれてスイは悲鳴を上げた。
「やああっ、んあ、だめぇ……っ」
また達しそうになり、スイは必死に訴えた。
「らめっ、あっ、エリトっ」
とたんに律動がやんだ。今のうちに息を整えようとしたが、後ろから伸びてきた手に喉をぐっと押さえつけられた。首がしまって息ができなくなり、スイは目を見開いた。
「あぐっ」
「おい、間違えんな。オレの名前を言ってみろ」
ゾールはスイの首をしめながら無理やり上向かせた。スイは苦しさに涙を浮かべてゾールを見る。
「ぞ……る」
「もっと呼んで」
「あ……ぞー、るっ……ゾールっ」
「そう、いい子」
ゾールが笑みを浮かべて優しく言う。苦しめられながら褒められて、スイの背筋がぞわりとあわだった。かつて味わった感覚。スイの目から涙がこぼれた。快楽から来る涙だった。
「ん、っ、……ア」
中をきゅっと締め付けてしまい、ゾールの眉がぴくりと動いた。
「は……なに? お前、首しめられて感じてんの……?」
「っ、あ、ち、が……」
違うと言いたかったが苦しくて言葉にならない。だが萎えかけたスイの自身は再び勃ち上がり、透明な液を垂らしている。それを見たゾールはさげすむように笑った。
「こんな淫乱だったのかよ」
ゾールはスイの首をしめたまま腰を打ち付け始めた。スイは頭が爆発しそうになった。首をのけぞらせてなんとか空気を取りこもうと口を開いた。
「ぁ……っ、は、ぁ」
もはや気持ちいいのか苦しいのか区別もつかない。生理的な涙があふれて頬を流れ、あごを伝ってゾールの手に落ちた。
「はは」
ゾールは笑いながら腰を振り立てた。いよいよスイの意識が遠のいていき、視界が真っ白になったと思ったとたん、喉を捕らえていた手が放された。それと同時にゾールが最奥をがつんと突き、スイは体をがくがくと震わせて果てた。
「あああああ!」
「っぐ……」
反動で締め付けられたゾールも中で出した。スイはそのままバスタブの中に倒れこんで気を失った。ゾールは目元にかかった髪をかきあげ、スイを抱き起こして意識のない白い顔を見つめた。
「その面で実は淫乱とか……最高だな、お前」
◆
翌日、仕事が終わったスイは恋人を迎えに治安維持部隊の本部に向かった。治安維持部隊本部は、憲兵隊本部が有する広い敷地の一角に建てられている。王城を囲む城壁沿いにあり、守手本部からも近い。
今日は一日、早くゾールに会いたくてうずうずしていた。仕事をしながら、会ったらなにを話そうと考えているだけで楽しかった。
憲兵隊本部は一般人も依頼にやってくるので、たくさんの人が行き来しており、敷地の中に入るのは簡単だった。スイは治安維持部隊本部の入り口前のベンチに腰かけてゾールを待った。
「ごめんごめん、遅くなった!」
しばらくしてゾールが走ってきた。スイはゾールを見るとぱっと笑顔になり、ベンチから立ち上がった。治安維持部隊の深緑の制服を着たゾールはとても格好いい。スイはゾールが自分に笑いかけてくれることが嬉しくてたまらなかった。
「ごめんね、待った?」
「全然だよ! お仕事お疲れさま」
スイの頭にぽんとピンクの花が咲く。ゾールはスイの肩を抱き寄せ、髪にキスをしてから花を摘んだ。
「さ、帰るよお花ちゃん。今夜の夕食はなにがいい?」
「うーん、そうだなあ」
並んで歩き出した二人を、後ろから誰かが追いかけてきた。
「フェンステッド隊長!」
ゾールはその場で立ち止まって振り返った。
「どうした」
甘い笑顔だったのが打って変わって仕事の顔になる。追いかけてきたのは治安維持部隊の隊員だった。真っ青な顔で後ろのほうを指さして叫ぶ。
「大変です! ヨルマが病院から脱走しました!」
「あ!?」
ゾールの顔色が変わる。スイは息をのんだ。
「脱走だと!? 意識が戻らないんじゃなかったのか!?」
「先ほど意識が戻ったそうなんです! それで治癒師が診察していたところ、いきなり起き上がって逃げたそうで……現在の居所は不明です!」
「見張りがいただろ!? 憲兵はなにやってんだ!」
「居合わせた憲兵数名がヨルマに襲われて重傷ですっ」
「ちっ……死にかけだったくせに、なんて回復力だ。緊急配備は?」
「すでに出してます」
「わかった。オレは病院を見てくる。お前は騎士団に連絡を取れ」
「はいっ」
隊員はきびすを返して去っていった。
「スイ、一人は危ないからお前も一緒に来てくれ。病院はすぐそこだ」
「う、うん」
ヨルマが収容されていたところに行くのは怖かったが、ここでゾールと別れて一人になるのは絶対にいやだった。一人のところをまた襲われたら今度こそ殺されるかもしれない。ゾールにくっついていたほうがよほど安全だ。
ゾールとスイは憲兵隊本部に隣接する病院に駆けこんだ。ここは憲兵隊の管轄する病院で、仕事中に負傷した憲兵や、逮捕した犯罪者の治療をするための特別な病院だ。病院の中は大騒ぎで、憲兵たちがせわしなく走り回っている。ゾールはその辺にいた憲兵を捕まえてヨルマのいた場所を聞き出した。
「……あ」
スイは体をこわばらせた。
「……だめ、だ……」
「なにが?」
「……なにが、って……」
ゾールは小首をかしげてスイを見る。スイは立ち上がろうとして腰を浮かせたが、ゾールの手がするりと伸びてスイの目を覆い隠した。
「っあ」
「気持ちよくしてあげるから、動かないで」
不意にまたあの不思議な香りが鼻をかすめた。石けんの香りと混じって強く香り始め、スイの心臓がどくんと鳴った。
「あ……」
「オレを見ろ。よそを見るな」
ゾールはそう言うとスイの目を隠していた手をぱっとどけた。とたんに視界いっぱいにゾールの顔が広がる。スイはゾールの紫の瞳をじっと見つめた。
「好きだよ、スイ」
「ほ……んとう?」
「ああ。お前は? オレのことをどう思ってる?」
「好き……好きだよ」
スイはゾールを見上げながら言った。そうだ、自分はゾールがずっと前から好きだった。
「だよね」
ゾールは満足げにうなずくとスイに口づけた。
「ん、ん……」
ゾールの手がスイの股間に伸びた。泡でぬるつく手で自身をなでられ、スイは気持ちよさに熱い吐息をもらした。
「っはあ……」
「もう勃ってるね……。あは、胸とキスだけで感じたんだ」
「ああっ」
ゆるゆるとしごかれて、緩慢な快感が上ってきた。先走りがあふれて泡と混じってくちゅくちゅと音を立てる。
「んああ……っ、やっ、ゾールっ」
「なに?」
「だめ、離してっ」
「イっちゃいそう?」
こくこくとうなずくとゾールは手の動きを早めた。
「イくとこ見せてよ」
もう片方の手で胸をこねられ、弱いところを同時に攻められてすぐに限界を越えた。
「あああっ!」
スイは背筋を弓なりにそらして達した。達した余韻でぐったりとゾールにもたれかかると、ゾールはスイの足を広げて後ろのすぼまりに手をはわせた。そして、人差し指をぐっと中に押しこんだ。
「ひゃ、あ」
濡れた指はあっさり奥まで侵入してきた。長い指を中で曲げられて探るようにかき回される。
「ん、んっ……あっ!」
ある一点を指がかすめると、強烈な快感が走ってスイは高い声を上げた。ゾールはそこを指先で何度も突いた。
「あうっ! あっ、そこだめっ」
「ここがいいんだ」
スイはゾールの腕を握りしめてあえいだ。気持ちよくて声を抑えられない。二本目の指もなんなく飲みこんでいく。
「ま、当然開発されてるよな……」
後ろでぼそりとゾールが呟いた。だがスイにはそれを聞くだけの余裕がなかった。
「あいつはお前が精霊族だから構ってるだけだろ……。そんな愛のない奴より、オレにしとけよ」
スイの脳裏に金髪の誰かの顔がぼんやりと浮かんだ。しかし、それはすぐに霧の彼方へかき消えていった。
ゾールはスイを四つんばいにさせて後ろから怒張を突き入れた。律動を開始され、スイはバスタブの縁をつかんで次から次へとやってくる快楽の波に翻弄された。
「あ! ん、っ」
「ここが気持ちいいんでしょ」
「ああぁ! あ、ひっ!」
感じるところを突かれてスイは悲鳴を上げた。
「やああっ、んあ、だめぇ……っ」
また達しそうになり、スイは必死に訴えた。
「らめっ、あっ、エリトっ」
とたんに律動がやんだ。今のうちに息を整えようとしたが、後ろから伸びてきた手に喉をぐっと押さえつけられた。首がしまって息ができなくなり、スイは目を見開いた。
「あぐっ」
「おい、間違えんな。オレの名前を言ってみろ」
ゾールはスイの首をしめながら無理やり上向かせた。スイは苦しさに涙を浮かべてゾールを見る。
「ぞ……る」
「もっと呼んで」
「あ……ぞー、るっ……ゾールっ」
「そう、いい子」
ゾールが笑みを浮かべて優しく言う。苦しめられながら褒められて、スイの背筋がぞわりとあわだった。かつて味わった感覚。スイの目から涙がこぼれた。快楽から来る涙だった。
「ん、っ、……ア」
中をきゅっと締め付けてしまい、ゾールの眉がぴくりと動いた。
「は……なに? お前、首しめられて感じてんの……?」
「っ、あ、ち、が……」
違うと言いたかったが苦しくて言葉にならない。だが萎えかけたスイの自身は再び勃ち上がり、透明な液を垂らしている。それを見たゾールはさげすむように笑った。
「こんな淫乱だったのかよ」
ゾールはスイの首をしめたまま腰を打ち付け始めた。スイは頭が爆発しそうになった。首をのけぞらせてなんとか空気を取りこもうと口を開いた。
「ぁ……っ、は、ぁ」
もはや気持ちいいのか苦しいのか区別もつかない。生理的な涙があふれて頬を流れ、あごを伝ってゾールの手に落ちた。
「はは」
ゾールは笑いながら腰を振り立てた。いよいよスイの意識が遠のいていき、視界が真っ白になったと思ったとたん、喉を捕らえていた手が放された。それと同時にゾールが最奥をがつんと突き、スイは体をがくがくと震わせて果てた。
「あああああ!」
「っぐ……」
反動で締め付けられたゾールも中で出した。スイはそのままバスタブの中に倒れこんで気を失った。ゾールは目元にかかった髪をかきあげ、スイを抱き起こして意識のない白い顔を見つめた。
「その面で実は淫乱とか……最高だな、お前」
◆
翌日、仕事が終わったスイは恋人を迎えに治安維持部隊の本部に向かった。治安維持部隊本部は、憲兵隊本部が有する広い敷地の一角に建てられている。王城を囲む城壁沿いにあり、守手本部からも近い。
今日は一日、早くゾールに会いたくてうずうずしていた。仕事をしながら、会ったらなにを話そうと考えているだけで楽しかった。
憲兵隊本部は一般人も依頼にやってくるので、たくさんの人が行き来しており、敷地の中に入るのは簡単だった。スイは治安維持部隊本部の入り口前のベンチに腰かけてゾールを待った。
「ごめんごめん、遅くなった!」
しばらくしてゾールが走ってきた。スイはゾールを見るとぱっと笑顔になり、ベンチから立ち上がった。治安維持部隊の深緑の制服を着たゾールはとても格好いい。スイはゾールが自分に笑いかけてくれることが嬉しくてたまらなかった。
「ごめんね、待った?」
「全然だよ! お仕事お疲れさま」
スイの頭にぽんとピンクの花が咲く。ゾールはスイの肩を抱き寄せ、髪にキスをしてから花を摘んだ。
「さ、帰るよお花ちゃん。今夜の夕食はなにがいい?」
「うーん、そうだなあ」
並んで歩き出した二人を、後ろから誰かが追いかけてきた。
「フェンステッド隊長!」
ゾールはその場で立ち止まって振り返った。
「どうした」
甘い笑顔だったのが打って変わって仕事の顔になる。追いかけてきたのは治安維持部隊の隊員だった。真っ青な顔で後ろのほうを指さして叫ぶ。
「大変です! ヨルマが病院から脱走しました!」
「あ!?」
ゾールの顔色が変わる。スイは息をのんだ。
「脱走だと!? 意識が戻らないんじゃなかったのか!?」
「先ほど意識が戻ったそうなんです! それで治癒師が診察していたところ、いきなり起き上がって逃げたそうで……現在の居所は不明です!」
「見張りがいただろ!? 憲兵はなにやってんだ!」
「居合わせた憲兵数名がヨルマに襲われて重傷ですっ」
「ちっ……死にかけだったくせに、なんて回復力だ。緊急配備は?」
「すでに出してます」
「わかった。オレは病院を見てくる。お前は騎士団に連絡を取れ」
「はいっ」
隊員はきびすを返して去っていった。
「スイ、一人は危ないからお前も一緒に来てくれ。病院はすぐそこだ」
「う、うん」
ヨルマが収容されていたところに行くのは怖かったが、ここでゾールと別れて一人になるのは絶対にいやだった。一人のところをまた襲われたら今度こそ殺されるかもしれない。ゾールにくっついていたほうがよほど安全だ。
ゾールとスイは憲兵隊本部に隣接する病院に駆けこんだ。ここは憲兵隊の管轄する病院で、仕事中に負傷した憲兵や、逮捕した犯罪者の治療をするための特別な病院だ。病院の中は大騒ぎで、憲兵たちがせわしなく走り回っている。ゾールはその辺にいた憲兵を捕まえてヨルマのいた場所を聞き出した。
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