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中川鮎

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寿子
 1
 寿子は産婦人科医院を受診した。結婚後1年が経つのにまだ快感が得られなかった。夫が射精するときには、
「感じる、いい」
と連発していたが演技であった。夫が満足して眠りに落ちた後、密かに慰めるのが常であった。

この産婦人科医院の院長山田一郎は、宇都宮市では有名人であった。産婦人科医院を経営する傍ら、性の問題のコンサルタントとして、マスコミや雑誌によく登場していた。背が高く、何かスポーツをやっていたのか体つきもがっしりとしていた。顔つきも眉が濃く精悍であった。女性にもてるタイプであった。
診察室に入ると、山田が穏やかに尋ねた。
「いかがなさいましたか」
寿子は一瞬顔が赤くなったが、意を決して、
「快感が得られないのです。」
「そうですか、よく調べてみましょう。下着を脱いで、診察台に横になってください」
看護師の川田純子に促されて下着を脱いで診察台に横になった。カーテンが閉められ、両足が台の上に載せられた。股が開いた格好である。間もなく医師の手が下半身に触るのを感じた。
「外や中の様子を見てみます」
大陰唇が開かれるのを感じた。次にクリトリスに指が触った。少しの間指がクリトリスを上下した後。
「何か感じますか」
「はい感じます。凄く興奮します」
次に指が膣の中に入ってきた。
「ここに触ってみます。Gスポットは感じますか」
寿子の体には衝撃が走っていた。今まで感じたこのない感覚が体内に走った。
「はい、すごく感じます。いい気持ちです」
山田は満足げに肯くと、
「それでは一番奥に触ってみます。子宮の入り口は感じますか」
子宮に触られると違和感を感じたが、触られていると、快感がおそってきて、体が痙攣した。
「ああ、いい」と言ったが、すぐに指は子宮を離れた。
「ペニスを模したディルドを使ってみます。膣内の圧力などを測ってみます。言葉をかけたら子宮を締めるのですよ」
間もなく太い筒具が入ってくるのを感じた。すぐに奥の子宮まで届いた
「力を入れてください」
まもなく
「力を抜いていいですよ。リラックスしてください」
筒具が抜かれた。
傍らでは、川田純子がファイルにメモを取っていた。それぞれの部位に山田が触った時の僅か寿子の反応を記録していたのである。僅かな反応でも、それが何を意味するか純子には分かった。時々山田の口からは数字が発せられたが、それはクリトリス大きさ、膣の入り口の大きさ、深さなどの寸法であった。
診察が終わると
「肉体的には問題ありません。どこも正常です。精神的に問題をあるかもしれませんので、来週をその診断をします。来週金曜日の午前11時30分に予約を取っておきます。帰りがけに尿と血液検査をしてください」
寿子はお礼を言って診察室を後にし、尿と血液の検査を受けて帰った。
寿子が帰った後、看護師の川田純子が山田に近づいてきて股間に触れた。
「診察中ここが立ちっぱなしよ。無理はないよね。あんな美人な奥さん久しぶりのだもの」
前のチャックを下ろし、そそり立つペニスを引き出すと躊躇なく口に含んだ。
「これがほしかったの」と直ぐに口を前後させた。しばらく口を前後させた後、下着を脱いで診察台に横になった。「早くきて」と純子が喚いている。山田は純子の両足をアームに乗せると、俊立したペニスを中心部にあてがい、ゆっくりと押し入った。
「アッいい」
自然に言葉が出た。間もなく純子に絶頂が訪れた。山田も耐えきらなくなって、精を放った。股間がまだひくひくと蠢いてペニスを締め付けてきたが、やがて弛緩したのでペニスと引き抜いた。まもなく純子は気だるそうに起き上がってスマホを操作した。


次の金曜日に寿子は再び産婦人科を受診した。今回は過去の性経験の質問が主であった。過去に性的に嫌な経験をしたかとか、両親から性的に厳しく躾けられたかとか、夫に暴力を振るわれたり、強制的に性生活をさせられていないかなどであった。寿子には、いずれも心当たりはなかった。結婚までは、何の不安のない生活を送ってきた。結婚時は緊張したが、夫がやさし 処女膜を破ってくれると、その後は安心して性生活ができた。しかし寿子は絶頂を味わえなかった。夫のやさしい愛撫にも、性交には反応はしたが、オーガズムには達しなかった。
診察が終わると、山田は言った。
「構造的にも、精神的にも、医学的にも問題はありません。完璧な状態です。不感症の原因が全く分かりません。原因が分からないので、治療法がありません。困りました」
寿子は黙って俯いた。しばらくして、山田は思案気に言った。
「実は一つだか方法があるんです。補助具を使う方法です。きれいなガラスケースに入った小さな肌色の玉を示した。これは最近ベンチャー企業が開発したものです。スマホから持ち主の健康状態を把握して、性感を高める補助具です」
「性感を高める」
「そうです。性交時にオーガズムに達することができます」
「そんなことができるのですか」
「はい、できます。このパールをクリトリスの下奥に埋め込みます。すると間もなく筋肉と癒着して、外見も触った感触も装着前と全く変わりなくなります。また本人も違和感を感じません。装着前と装着後には変化がないのです。その後自分のスマホから性感をコントロールする刺激を送ることができます。刺激は弱、中、強の三種類があって、弱の刺激では夫のセックスで確実にオーガズムに達することができます。中の刺激は、自分で長い間楽しみたい時に使います。刺激を与えると徐々に性感が高まり、最後にはオーガズムに達することができます。強の刺激は直ぐにオーガズムが襲ってきます。疲れて直ぐに眠りたい時などにこれで直ぐにいって、深い眠りに落ちることができます。ただしパールは筋肉と癒着するので後で取り出すことはできません。また毎月一日にその日のあなたの健康状態をスマホに送信してきます。例えば、微熱が続いていると、AIの判断で、自動的に、「微熱続く、受診お勧め」、のメールが送られます。」
山田は説明が終わると寿子を見た。寿子は俯いたまま聞いていたが、目をつぶった。何かを決断しているようであった。山田はその美しい顔が僅かに歪むのをみた。寿子はしばらくして、小さな声で言った。
「それをお願いします」
「やった」と山田は内心思ったが、冷静に
「それではパールを埋め込みますので手術台に乗ってください。手術は5分間で終わります。その後すぐ帰宅できます」
看護師に促されて下着を脱いで診察台にあがると両脇に膝が今回は固定された。それでは麻酔しますと山田は言った。クリトリス周辺にチクリと針の刺す感覚があったが間もなく何も感じなくなった。暫くすると
「手術は終わりました。成功です。切り開いた奥の肉と表皮を一針ずつ縫いました。表面は保護テープが貼ってあります。これは3日間剥がさないでください。勿論性交も厳禁です。1週間後の11時30分予約を取っておきますので、術後の状態を確認しますので来院してください」。
寿子が帰った後、再び看護師の川田純子が山田に近づいてきて股間に触れた。
「1週間後に新しい性奴隷が誕生すると思うと凄く興奮します。スタイルがよくて、超美人ですもの」
「馬鹿を言うな。本人が快楽を求めたので、こちらは応えてあげただけだ。快楽地獄からは抜け出せなくなるがな」
川田純子は、スカートを腰の上までまくり上げると、パンティを足首までさげ、両手を診察台に付き、豊かな尻を突き出し喚いた。
「早く入れてください。もう我慢ができません。早く」
山田は純子の尻肉を左右から開いて、俊立したペニスを中心部に強引に突いた。
「アッいい。もっと」、突きに逆らって尻を後ろに突き出した。そうすると子宮がグンと突かれる。それがたまらないのである。間もなく純子に絶頂が訪れた。山田も耐えきらなくなって奥深くに射精した。ペニスと引き抜くと、膣口から白濁液が垂れた。純子は服装を直すと、スマホを操作した。
寿子は注意深く手術した股間を観察した。1日目と2日目は僅かに痛みを感じたが、3日目になると。痛みを全く感じなくなったので、張り付けてあったテープを剥がしてみた。まだ傷跡は確認できたが、傷跡が今後も残るようでなかったので寿子は安心した。触ってみると僅かに硬いしこりを奥に感じたが、1週間後には何も感じなくなった。


1週間後に再び産婦人科を受診すると直ぐに
「手術後の様子を確認しますので、診察台に横になってくださいと言われた。山田の指がクリトリスを上下した後、
「完璧です。何も問題ありません。しこりも感じません。違和感もありませんよね」
「はい」
と寿子は肯いた。
「それでは、服装を整えて、椅子に座ってください」
寿子が座ると
「それでは刺激を送るソフトはあなたのスマホにインストールしてもらいます」
「このパソコンからソフトをメールで送信します。受診したらスマホに展開してください。」
メールアドレスを教えると、まもなく、スマホがメールを受信した。メールに添付されているアイコンをクリックすると、ソフトが立ち上がって、入力画面になった。IDとパスワードの画面だ。
「IDはhisako091901にしてください。パスワードは自由で結構です。ただし忘れると開かなくなりますよ」
寿子は10月20日が誕生日だったので、暗証番号に1020を入力してリターンを押した。間もなく画面に桜の花びらを背景に小さな2段の横文字の浮き出たアイコンが現れた。上段に横文字でSNS、下段にhisakoとあった。それをクリックするとログイン画面になった。すでにIDの欄にはhisako1810とあり、カーソルはパスワード欄にあり空白であった。急いで1020を入力し、リターンを押した。間もなくソフトが立ち上がり、画面が変わった。縦長のベージュ色の長方形の画面で、真ん中に小さな薄い緑色のボタンが4つ並んでいた。左からボンには。弱、中、強、OFFとあった。
山田はスマホを見ながら、説明を始めた。
「通常はスイッチが入っていません。必要に応じて、弱、中、強のスイッチを押すと、動作を促す命令がクリトリスの内部のパールに送られ、動作を始めます。一応の目安として、以前に説明しましたが、夫とセックスするときには、ベットに入る前に弱のスイッチを押します。それだけで最後には確実にオーガズムに達することができます。行為が終わって一段落したら必ずスイッチをOFFにします。スイッチが入ったままだと寝付けません。中の刺激は、自分で長い間楽しみたい時に使います。クリトリスなどに刺激を与えると徐々に性感が高まってきます。約10分後にはオーガズムに達することができます。強の刺激は直ぐにオーガズムが襲ってきます。疲れて直ぐに眠りたい時などにはこれにすると直ぐにいって、深い眠りに落ちることができます」
寿子が黙って頷いて聞いていた。
「それではスイッチを押してみましょう」
弱のスイッチを押した。寿子は一瞬どきりとしたが、変化は起きなかった。山田は寿子の顔を覗き込みながら、中のボタンを押した。暫くしてから強のボタンを押し、最後にOFFのボタンを押した。
「いかがでしたか」
「何かも感じませんでした」
「それで正常です。弱のスイッチが入ったままで、おっぱいに触ってみましょう」
 寿子は立ち上がると、ブラウスのボタンを外してブラジャーカップを押し上げた。豊満で形の良い乳房がとび出た。乳頭は上を向いている。山田はスマホの弱のスイッチを入れ、右手を右乳房の上に伸ばしてきた。寿子には山田の目が興奮しているのが分かった。山田の人差し指の先端が乳頭の先に僅かに触れた。その瞬間衝撃が体中に走った。今までに経験したことがないものであった。次に手のひら全体で乳房を包み、指先に僅かに力を入れて数回締めつけた。それに伴って、下半身の中心部に数回にわたって締まった。
寿子の口からは、
「いい、いい、いいー」
と甘ったるい声が漏れた。直ぐに手は引っ込められた。スマホのスイッチが切られた。
「どうです。感じる体になっているでしょう。SNSは、体を性的刺激に反応するようにするシステムなのです」
寿子は黙って頷いた。
「それではこれから夫婦生活を楽しんでください。1か月後に来院してください。経過を確認します。」
寿子が帰った後、傍らに控えていた看護師の川田純子が山田に近づいてきた。
「彼女、予想以上の反応ね。1か月後は、快楽の虜ね。もっと快楽を求める体になっているわね」
「おまえもよく解るようになったなあ。その通りだよ。」
「私も、SNSの快楽から逃れられないもの」
それだけでは言うと、純子は診察室を出ていった。山田はその時の表情を見流さなかった。少し怒ったようで、足早やだった。
「やいているな、体は疼いているはずなのに」

SNS
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 津布久一郎は、「SNS事務局」のパソコンから、「Lady SNS」のアイコンをクリックして画面を立ち上げた。すぐに栃木県全域の画面いっぱいに表示された。市町村の境界も入っており、その中に青、黄、赤のランプが点灯してた。ランプの上には英数字で横文字が並んでいた。間もなく新しい青ランプが点灯した。その位置は宇都宮市の山田産婦人科医院であった。上にはreiko090801の文字があったが、ライトは点灯していなかた。その下側にランプのついたhisako091901の横文字が浮かび上がった。それは新しいセラピストがSNSに登録されたことを意味していた。またreikoというセラピストがすでに登録されていることを意味していた。
津布久は直ぐにhisako091901の横文字のランプをクリックした。直ぐにパソコンの右半分に画像入りデータベースが立ち上がった。
セラピスト名には、hisako09901は入っていた。その下には、本名、住所、職業、電話、メールアドレス等だ。091901の09は栃木県を、19は2019年、01は1番を意味していた。すなわち2019年に栃木県で1番目にパールを埋め込まれた者であることを意味していた。職業欄には、通訳ガイドと記されていた。夫の名前、年齢、勤め先、役職等が入っていた。寿子の身体的状況も詳細に記されてあった、身長、バスト、ヒップ、腕の長さ、足の長さなどである。写真も添付されていた。顔写真、上半身、下半身、性器のアップ写真などである。これらは皆。山田産婦人科医院に寿子が受診中に検査され、撮影されたものだ。診察室には隠しカメラがセットされており、さまアングルから、遠隔でも、ズームでも撮影できるのだ。顔写真にはショトカットだが、憂いを秘めた美しい顔が映っていた。最初に診察室に入った時のものだ。上半身はブラジャーカップを押し上げ、豊満な乳房を丸出しのものだ。性器は診察されると時に撮られたもので、外観、拡張し全てが見えるもの、筒具を差し込んだものなどであった。その他にも多数の項目が並び右側には低、中、高とランプがあった。ランプが点灯しているものもあったが、点灯していない項目の方が多かった。唇、乳房、クリトリス、膣、アナルの項目では、乳房、クリトリス、膣の項目には、すでに低のランプが点灯していた。これらは診察時に看護師の純子が記録したデータが入力されていた。SNSのスイッチが入っていない時のデータでそれぞれの部位の性的感度を意味していた。新しい部位のデータが入った時や感度が変化したときには、データベースが変更された。医学的データの一覧もあった。初潮の始まった時期や、健康診断で行われる項目はすべて入っていた。すべての項目には緑のランプが点灯としていた。性病の欄にも緑ランプが点灯していた。医学的に寿子は全くの健康体であることを示していた。
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 「SNS」はセラピストの状態を絶えず監視している。血圧、心拍数、呼吸数などの体の状態である。性的欲望が今どの程度なのか、生理中なのか、性交中なのかなどである。体の反応を探知して、刺激は弱、中、強と自動的に変化する。弱、中、強の刺激も、それぞれ段階が設定されている。弱が1、2、3、中4、5、6、強が7、8、9である。これらの数字はスマホには表示されないし、弱でもどの段階の刺激かわからない。すべてAIが体の状態を探知して、自動で変更している。またスマホには設定スイッチがないが、データベースには「限界10」のスイッチ表示がされている。これは普通使われることはない。オーガズムを継続させるスイッチである。
刺激は自動的に調整さえている、性交する相手が「夫」と「クライアント」では刺激の送り方がちがう。クライアントと会う場合は、朝から自動で、「SNS」の弱のスイッチが入れる。やがてキスをしたり、乳房に触られるなどして興奮すると、送られる刺激が強くなる。オーガズムに達する直前には強9の刺激が送られる。「夫」の場合は、セラピストがスイッチを押しても、弱では1、中では4、強では6までの刺激しか送れない。それでも十分にオーガズムに達することができるが、セラピストの方が、はるかに感じ、喜びが大きくなるように設定されている。

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津布久は「Lady SNS」の画面を閉じて、「Girl SNS」画面を立ち上げた。画面には栃木県全域の画面いっぱいに表示された。画面構成は「Lady SNS」と全く同じであった。津布久は東京の総合大学に在籍中に気の合った他の仲間2人と「SNS」を開発した。ソフトは津布久が担当した。パール制作は工学部の佐藤が、パール機能や女性の身体のことは医学部山田の担当だった。3人の話し合いで、「SNS」の目的は、特定の女性を特定の男性と結婚し幸せな人生を送ると、結婚後の人妻が不倫を通して、豊かな性体験ができることを基本コンセプトとし体験を。それで作り上げたのが、「Girl SNS」と「Lady SNS」だ。
医学部の山田が女性の身体に受信端末を埋め込んで、スマホから遠隔操作で性感を高めることができると提案した。それを長期間続けると、性感の豊かな、性欲を内に秘めた体に変化してくるという。それは医学的にも証明されている。それを可能にするのがパールだ。パールは各種のセンサーと高度な送受信機のハイテック機器だ。佐藤が専門のナノテクノロジーを駆使して作り上げた。

「SNS」のクライアントになれるのは男性の場合は富裕層のみだ。「SNS」の存在は世間には知られていない。紹介してもらうだけだ。紹介する方もクライアントになる厳しい条件あることを知っているので条件を満たさないと思われる者は、紹介してくれない。紹介されると、「SNS事務局」は半年をかけて徹底的に調べる。職業、役職、年収、資産、家族構成、健康状態、依存症はないか、DVはないか、妻と月何回ぐらい性交渉はするか。妻以外の女性と性関係をもつか、相手はどんな女性かなどである。合格ラインは厳しい。結婚していないクライアントは、今後美しいセラピストと結婚することになる。資産は預金や株など1億円以上だ。結婚後女性が豊かで、満足した幸福な人生を送れることが最低条件だ。魅力的な男性でなければならない。これらの男性と美女を結婚させるために「Girl SNS」を立ち上げたのだ。
合格すると、「SNS事務局」で契約が行われる。その契約書には次の事項が書いてあった。
・セラピストの健康状態に最大限の配慮をすること。
・性交及びアナルセックスを行う場合は、必ずコンドームを装着すること。
・セラピストが交際時に、生命にかかわる事項が発生しているとAIが判断した場合は、直ぐに最寄りの警察に居場所を明示した救出依頼が提出されること。例‥‥薬物投与、呼吸困難、急激な血糖値・血圧の変化、長時間に渡る空腹、拘束など。
・逮捕される犯罪を犯さ場合は退会になること
・入会金は1000万円
・セラピストの交流は1回100万円
・必要な経費は口座から引かれ。通帳にはSNSとのみ記入される。支払った金額は返還しない。引き落とせ場合は退会となる。
・「SNS」の存在を口外しないこと
・会員規約に反したときは、直ちに退会となること
などであった。が
契約が完了すると、未婚者には、「Girl SNS検索」ソフト、既婚者には「Lady SNS検索」ソフトがインストールされる。
未婚のクライアントが結婚相手を探す場合は、「Girl SNS検索」ソフトを使用する。ソフトを立ち上げると、県内の「Girl SNS」に登録させた未婚のセラピストが表示される。セラピストが自分の会社に勤務していれば、そのセラピストをターゲットに行動ができる。身近にいない場合は、「SNS」で接触機会を紹介することになる。
「Lady SNS」では、既婚男性が既婚女性を探すことができる。「Lady SNS」のソフトを立ちあげると、県内に点在すクライアントが表示される。表示されるのは現在交流を予約するのが可能なセラピストのみだ。セラピストが交流できるのは1か月に1回と限定されるため、セラピストの交流後は2週間たたないと表示されない。またセラピストの生理が予想される期間は予約ができない。またセラピストが妊娠した場合は、妊娠したとAIが判断した時点から、子供が満2歳になるまで表示されない仕組みになっている。

礼子
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 栃木県内の公立高校は、上位高は男子校と女子高に分かれている。技能系の高校は男女共学だ。私立高校は、スポーツを優先する学校、大学進学を優先する学校、高校卒業後は就職を優先する学校など特徴を出している。4月の入学式が終わると、次の日には、新入生のクラス写真が「SNS」事務局に集まってくる。「SNS」システムの運用を始めた10年前は、写真を集めるのに苦労したが、いまでは確実に集まる。システムの運用を始めた10年前は、写真を集めるのに苦労したが、いまでは確実に集まる。
津布久が、女子のいるクラス写真を丹念にみて、1高校当たり2名までマーカーで〇を付ける。選考基準は美人かどうかである
今の写真は、下の余白に印刷されているのは生徒の苗字だけだ。それで充分である。その後は興信所に依頼し、1年間をかけて女生徒の周辺調査が徹底的に行われる。家族構成、父母の勤め先と役職、年間の総収入、資産などである。また1年時の身体測定の結果も集められる。母親の写真もある。調査結果がでると、よく検討して原則的には各高校1名にしぼられる。
パールを埋め込むのは、2年生になってからである。本人には気づかれないように埋め込まれる。
女性の思春期は9~11歳ごろに始まる。14歳ごろまでに初潮を迎える。胸のふくらみや恥毛、わき毛が生え、体つきも徐々に丸みを帯びる。体と心が急激に変化するため、アンバランスに戸惑う人が多い。周期に沿って、心と体の変化に気づくようになります。生理前や生理中にイライラや食欲増進、生理痛などの症状も見られます。生理周期もまだ不安定だ。生理の周期は28日の人が多いが、個人差があり数日短い人も、長い人もいる。
パールを埋め込まれたセラピストには、つぎの生理からは、二日目だけ、「Girl SNS」から弱の信号は送られる。朝起きるとスイッチオンになり、夜の10時にはオフになる。AIが自動で行なっている。10時に切るのは、寝付かれないで睡眠不足になるのを防ぐためだ。女性が成熟期を迎える21歳ごろには、本人は気づかないが、性感豊かで、性欲の深い体へ変化している。その後はセラピストが「SNS」を引退する40歳まで続けられる。
身体機能、性機能ともにピークを迎えるのが28歳ごろ、35歳ごろからは少しずつ生理と性機能の衰えが始まる。「SNS」では、40歳を引退時期と定めている。


礼子はパールを埋め込まれた最初の少女であった。山田が父親の経営する産婦人科医院に医師として赴任した冬に、礼子は学校の養護教諭に付添われて来院した。泣きながら診察室に入ってきたときに、山田は、「SNS」で調査中の少女であることを認識した。パールを埋め込むのは来年の予定であったが、この機会を利用して、埋め込むことを決断した。
診察中には少女は手で顔を覆ったままだった。性器の周りの汚れを落とし、膣内を洗浄した。山田が
「裂傷がありますの、傷跡が残るといけないので一針縫っておきます」
と山田が言うと、少女は顔を手で覆ったまま頷いた。
山田は、クリトリスの下の部分に麻酔をして、パールを埋め込んだ。そのあと、念のため妊娠をしないように、性交後に飲む薬を与え診察を終えた。1か月後に性的感染症がないことを確認して診察は終わった。
その時に、山田は両親と知り合いになった。少女が医学部を目指して勉強していること。両親の経済状態では、医学部の学費がまかなえないと心配していることを知った。山田は、少女が医師になったら自分の病院に3年間は勤めることを条件に援助を申し出た。少女の両親も了解した。山田はこのとき、将来この少女を妻にすると、決めたのである。


礼子は東京の女子医大に進学した。成績が優秀だったので、学費免除の特典を受けた。山田の援助は2千万円に過ぎなかった。礼子は自分が乱暴された経験からか、そのような女性を助けたいと産婦人科の医師を目指した。そして6年後に山田の病院に約束通り赴任した。
礼子は勤務が1か月を過ぎ、ようやく落ち着いたころ、山田からドライブに誘われた。誘い電話がかかってきたのは、礼子の勤務が休みの日であった。朝から体が疼いていた。山田には悪い印象を抱いていなかったのでドライブを承諾した。承諾するとまもなく体の疼きは去っていった。
ドライブの行先は新緑の戦場ヶ原だった。この日も朝から体が疼いていた。戦場ヶ原入り口の一本松の駐車場に車と止めた。戦場ヶ原の中は二本の木道が敷きつめられている。対面交通ができるようになっている。白根山から戦場ヶ原を通って吹き降ろす風がすがすがし。髪がそよそよと後ろになびいた。山田は手をつかんできた。左右に並んで歩こうという意思表示だ。人が来ない限り横に並んで歩ける。礼子も従った。二人手をつないで歩く素晴らしさを感じた。空は晴れわたっている。戦場ヶ原の奥まで見渡せる。左側には白根山、右側には男体山が聳えている。こんな空間があることを礼子子は初めて知った。
間もなく湯川沿いに出た。湯川は湯の湖から中禅寺湖まで戦場ヶ原を蛇行して流れ下る清流だ。渓流釣りマニアの間では。平原を蛇行して流れ下る湯川は、アメリカの大平原を流れ下る大河を連想させた。湯川ではイワナなどの渓流魚が釣れたが、特にカワマスが人気であった。他の渓流では釣れない魚であった。
道は湯川沿いを遡上後シラカバの森林帯にはいった。周りに人がいなくなると、急に山田は礼子にキスをしてきた。直ぐ離して
「ごめん」
と言った。礼子は黙って俯いていた。でも喜びが湧き上がっていた。
湯川は森林帯の中を湯滝まで続いている。ゴジュウカラが幹を駆け下り、虫をついばむ。カワセミが川に飛び込む。木漏れ日が漏れてくる。
湯川の停留所から定期バスで一本松にもどった。帰りは竜頭の滝を見学し、中禅寺湖のホテルで山菜と渓流魚の料理と食べた。第二いろは坂を下って、東大の日光植物園を見学し帰宅した。


2回目のデートは、1か月後に北茨城に行った。朝から体が疼いていた。五浦海岸と六角堂を見学し、平潟港にある民宿に行った。予約してあったので既に料理は、テーブルに並べてあった。二人が席に付くと、コンロに火がいれられた。民宿の女将は料理の説明を始めた。
「このアンコウ鍋は、アン肝の半分がほぐして汁の中に入っているので、そのへんのアンコウ鍋とは、比べものになりません。また、刺身はヒラメです。今が旬です。特に縁側が美味です。それではごゆっくりお楽しみ下さい」
と言いて出て行った。
礼子は鍋が煮えると、山田さん用に鍋用の小皿に具を盛り、自分用にも盛った。汁に浸ったアンコウ肉は、今まで食べたことのない美味しさだった。またアン肝の混ぜ込まれた汁は、体の奥を刺激するような良い香り、濃厚な味がした。またヒラに縁側も初めてだった。コキコキとする食感がたまらなかった。
帰りに高速道路に乗ると、山田は運転しながら直ぐに礼子の手をつかんだ。礼子は驚いたが、引くことができなかった。山田は最初には手は強く握っていたが、しばらくするときつく握ったり、柔らかく握るのを繰り返すようになった。礼子は暫くすると快感を感じ始めた。体が熱くなった。車の僅かの振動も心地よい。礼子は目をつぶって、体を走る抜ける感覚に身を任していた。高速を降りる直前に山田の手は去っていった。礼子は
「もっと握っていて欲しいのに」
と思いながら、山田の顔を見上げると、山田は知らん顔で前を向いていた。
次のデートのときに、礼子は山田からプロボーズを受けた。自分が高校時代に体育教師に乱暴されたのを知っていてプロボーズしてきのだ。感激の涙がこぼれた。自分は結婚には縁がないと思っていた。大学では言い寄る男性を拒んできた。礼子が結婚を承諾すると、山田はその夜、Sホテルで礼子を抱いた。

寿子覚醒
 1
1か月後に寿子が医院を訪れると、山田は言った。
「夫との性生活はいかがですか。快感は得られました」
 寿子の表情を観察しながら、
「スイッチを入れて最初にベットに入った時の様子を話してくだい」
寿子は目線を下に落としていたが、意を決して話はじめた。
「夫は、いつものように、おっぱいから触ってきました。触られただけで今までに感じたことのない疼きを体の奥に感じました。もまれると「あっ、あっ」と言葉が漏れていました。夫は、私のいつもと違う反応に驚いたように私の顔を覗きこみました。
「今日のおまえは、すごいな。いままでになかったな」
そう言われると寿子の快感が増加した。夫の手が股間に触れてきました。
「おお、濡れている。もう我慢ができない」
と直ぐに、私の中にあれを入れてきました。入れられた瞬間に快感がどっと押し寄せてきました。あれが後で考えるとオーガズムだったのですね。夫は私が快感を感じたと分かったようなのですが、まだ射精しなかったので、出し入れを続けました。どんどん快感が高まっていき、間もなく2回目のオーガズムが襲ってきたのです。顔が何回も上にそりました。膝がぎゅぅと夫を締め付けました。そして体の奥が爆発したのです。まもなく私は、気を失っていました。」
「性生活、こんなにもいいものだと初めて気が付きました。今までは夫は週1ぐらい求めてきたのですが、それからは週2回求めてくるのです。私もそれが待ち遠しくて仕方がないのです。一日中セックスのことが頭を離れないのです。体も敏感になっているのです。夫とのセックスがないときは、スイッチを入れ、オーガズムを体験しないと寝付けないのです」
寿子は話し終えると、生唾をごくりと飲み込んだ。顔がうっすらと赤くなり、美しさを一段と強調していた。話をしている間は下を向いていが、終わると寿子は山田を見上げた。目が潤んでいた。山田は確信した。寿子はすでにセックス依存症でこれから逃れることは不可能である。ギャンブル依存症でも本人の努力だけでは抜け出すのは不可能である。ましてセックス依存症の自覚もなく、逃れようするのでもなく、さらに刺激を求めるのでは、脱出は不可能である。
寿子には話さなかったが、「Lady SNS」のシステムでは、人妻になってからパールを埋め込んだ者には、運用開始から一か月間はシステムから自動的に毎日スイッチのオンオフを自動で行っているのである。目覚めるとスイッチが入り、午後の10時にはスイッチがオフになる。10時以前でも性行為が終わったと判断したときやオーガズムに達した判断した時点でオフになるのである。本人が自ら弱のスイッチをオンにして、自慰行為をおこなっているときは、オーガズムに達した段階でオフになる。1か月後からは、生理時の2日目のみ弱のスイッチが入れられ、10時にオフになる。それが40歳に退会時まで続く。これらの操作はシステムの管理者が手動で行うのは不可能である。すべてシステムのAIが自動で行っている。
「感じる体になって私も嬉しいです。でももっともっと感じるようになれるのですよ」
と山田は言った。
「もっと感じる体になるのですか」
寿子の目が輝いた。
「そうです。女性の快感は底なしです。経験を積むほど快感は深くなります」
「そうなんですか」
「もっと感じる体になりたいのですね」
寿子は少し思案して肯いた。快楽の誘惑に勝てなかった。もう新しい期待が膨らんでいた。
「それでは新しい体験をしてみましょう。体験は一晩かかります。来月の15日、土曜日にSホテルを予約しておきます。午後6時にラウンジにおいでください」
寿子は、一礼して診察室を出た。自分が新しい世界に一歩踏み出そうとしているのを意識した。
 

次の月に15日にホテルSに向かった。夫には一泊で外人夫婦を日光に案内すると話してあった。
寿子は朝早く、自分の車トヨタのアクアで自宅を出た。時間を過ごすいろいろなプランがあったが、県立図書館で愛読書を読んで時間を過ごした後、ホテルSに向かった。6時10分前には駐車場に着いた。
 Sホテルは宇都宮を見下ろす八幡山の中腹に10年前にオープンした10階建て最新式のホテルだ。評判がよく、いつも混んでいる。最上階の西半分はSグランデというレストランだ。市内でも最上位の評価を得ている。右半分はスイートルームだ。
山田は、すでに来ていた。ロビーの片隅でコーヒーを飲んでいた。寿子が近づくと肯いて席を立って歩きだした。寿子も無言で後に続いた、寿子は10階のレストランに案内された。名前は知っていたが、入るのは初めてだった。山田がボーイと一言話すと予約してあったのか、最奥南側のテーブルに案内された。寿子は窓際で、レストラン全体を見渡せる椅子に座らされた。右下には宇都宮の夜景が見渡せる。山田は反対側の寿子だけが見える位置に座った。レストランの客から寿子の顔が見える位置に座らされたのである。
最近、他人の目が自分の体に注がれるのを強く意識するようになった。人とすれ違う時、近づくと人は必ず相手の顔を見る。次に視線は胸、腰と移る。一瞬ハッツと表情が変わる人もいるが、多くの人は無表情で通り過ぎる。視線の止まる時間は人によって違うが、男も女も同じ目の動きである。こうして美人はいつも見られているのだと気が付いた。寿子は他人の目の動きに優越感を感じるようになっていた。ホテルに入るときも、レストランで席に付くまでは同じであった、席に付くと近くの人は一斉に寿子の顔をみる。視線をすぐ外す人もいるが暫く眺めている男性もいる。外れた視線もしばらくすると戻ってくる。山田は密かに優越感を感じているに違いない。
寿子はすでに体がほてっていた。朝から体が敏感になっていた。本人はこれから起こることへの期待からだと思っていた。本当は朝起きたときから、「Lady SNS」システムの弱のスイッチが入っていたのである。ボーイが来ると、杤木牛のステーキとワインを注文した。まもなく白ワインのボトルが運ばれてきた。ボーイがワインのラベルを山田に見せた。山田が頷くと栓が抜かれ、グラスに少量注がれた。山田はグラスを持ち、少量口に含み、しばらくして飲み込んだ。
「はい」
山田が言うと、ボーイは山田のグラスにワインを注ぎ、次に寿子のグラスに注ぎ、下がった。
寿子は、グラスをもち、山田に目を合わせてから、一口飲んだ。香りも酸味も強い鋭い味がした。
「山田さんは、ワインに詳しいのですね」
「少しはね」
山田は照れ気味に言いたが、ワインの話を始めた。
「今日は、白、赤、ロゼの三種類のワインを注文しました。食前には酸味のきいた白ワインが食欲をそそります。肉を食べるときは、赤ワインにします。タンニンの渋みと肉のうま味がマッチして最高の味わいになります。最後は甘口のワインを楽しみながら、デザートを味わいます。甘味だけでなく、酸味もきいていないとだめです」
食事とともに、赤ワインが運ばれてきた。濃厚で渋みの強い味がした。ミディアムに焼かれた杤木牛も今までたべたことのない美味しさだった。
デザートにはスカイベリーと甘口ワインが運ばれてきた
食事が終わると、エレベーターで1階に降り、東側にあるエレベーターに向かった。エレベーターは3つ並んでいた。2つの大きなエレベーターは普通のものだが、奥の小さなエレベーターにはボタンがなく、上に「スイートルーム」のプレートが貼ってあるだけだった。二人が小さなエレベーターの前に立つと、扉が開いた。乗り込むと扉が閉まり、動き出した。動きが止まり外に出ると、そこは10階の廊下であった。南側にドアが並んでいる。レストランの境の部屋のドアには「SNS事務局」のプレートが付いている。少し離れたドアは無表示。少し離れると、「スイート1」から「スイート5」のプレート付いたドアが並んでいる。ドアには取手がない。横にスライドする自動ドアだ。一番大きな「スイート1」は一般の客も利用できたが、それ以外は、「SNS」のために作られた部屋だ。
二人が「スイート4」のドアの前に立つと、ドアが開き入ると閉まり、オートロックされた。内側にも取手はなかった。手で開けるのは不可能だ。
部屋の中には、中央には豪華な大きなベットが置かれていた。周りをぐるりと回れた。一方の壁際にはクロークと引き出しの多数ある引き出しのある棚が中断まであった。冷蔵庫もあった。眼下に宇都宮市内が一望できた。山田はすぐに唇を奪ってきた。舌が口の中に入ってきた。寿子も一瞬反射的に唇を閉じたが、間もなく開いて応えた。寿子はためらいもなく行った自分の行為に驚いた。朝から体が疼いていた。ワインも程よく効いている。自分の体の制御ができないのだ。
「今なら止められますよ。どうしますか」
寿子は静かに顔を横に振った。
「では、服を脱いでベットに横になってください」
寿子は一瞬ためらったが山田に背を向けて脱ぎ始めた。動作はのろかった手は止まらなかった。背中に山田の視線を感じた。脱ぎ終わると胸と下半身を押さえながら、ベットを覆っていた毛布の下に潜り込んだ。山田はゆっくりと毛布を剥ぎ取った。寿子の全裸が山田の前にあった。
「奥さんは素晴らしい体をしていますね。診察中はあなたの下半身しか見ませんでしたが、全身を見ると、男を引きつける魅力が充満していますよ。自信をもっていいですよ。今日は素晴らしい体験をさせてあげますよ。あなたの願望を十分満たしてあげますよ」
山田は寿子の右側に入ってくると、唇を寄せてきた。しばらく唇を舐めた後、
「舌と出してごらん。もっと感じるよ」
と言った。寿子が舌を出すと、口一杯に含んで、強く吸ってきた。一方左手は、乳房に触りやさしく揉み始めた。右手は下半身に伸び、太ももを刺激し始めた。三点攻めだ。
寿子は欲望が高まってきた。耐えきらなくなった。山田の顔を見つめて
「だめです。もう抱いてください。」
山田はにっこり頷くと
「そうです奥さん。自分の欲望を素直に言葉に出すことが大切です。性的行為中は、お互いの興奮した顔を見せ合うのです。欲求も言葉に出して伝えるのです。そうすることによって快感はさらに高まります。とくに目は大切なので、できるだけ相手の顔を見るのですよ」
山田はコンドームをつけると、正常位で入ってきた。夫といつもやっている体位なのにその時よりも興奮していた。
「そうだこれでいいのだ。欲情している顔を相手に見せ、見られていることを意識して自分が興奮する。これがセックの楽しみなのだ」
山田は、挿入してからも、キスをしたり、乳房を揉んだり、足を開いたり抱え込んだり、腰を持ち上げたりとバリエーションをつけて責めてきた。まもなく寿子は耐えられなくなった。
「もういっちゃいます。いきます」
「そうです。この感覚を楽しむのですよ」
山田はペースをダウンしてゆっくりと突き始めた。寿子は、徐々に絶頂感が高まり、オーガズに達し、一瞬意識が薄れた。山田がペニスを抜く動作をしたので、意識が戻った。山田はまだ達していないようだった。
「今度はあなたが上になるのですよ。」
「そんなことやったことがありません」
「大丈夫ですよ。やり方は私が教えてあげますから。先ずは私の方を向いてまたがってください」
寿子が山田にまたがると、
「最初はぺニスを手で握り、膣口に押し当て、前後にスライドさせます。やりなさい」
寿子がペニスを性器に押し付け、ゆっくり前後に腰を動かし始めると、
「上手ですよ。次にペニスをつかんで、自分の中に入れます」
寿子がベニスに手を添え、膣口にあてると、するりと寿子の中に入った。
「上体を動かさずに、腰だけを緩やかに前後に動かかして。大きく動かして」
山田が両手を差し出して、
「これを掴んでごらん。動くのが楽になるよ」
手を掴むと、動きがスムーズにできるようになった。
「そう、奥さん上手ですね。私の顔をみながらですよ」
寿子は山田の言う通り、夢中で腰を前後させた。
「どうです。奥さん、感じるでしょう」
「いいです。もう我慢ができません」
「まだですよ。これからがいいですからね。両手を後ろに伸ばし、大腿に手をつきなさい。前をめがけて腰を突き上げるのよ」
寿子は山田に言われたように動くと、膣のある部分が特に感じた。体の奥を刺激が駆け巡る。
「特に感じるところがGスポットです。どこかよくおぼえておくのですよ。次に私に体を密着させ、お尻を上下させてください。私の乳首を指でいじったり、口に含みなさい」
「次は、足の裏をベットにつけて、私の上にしゃがみ込みなさい。そのあと上下に弾むように動きなさい。中が見えるように足を開いてやるのですよ。また閉じてやるとあなたの感度が増してより気持ちがよくなります」
寿子が山田に言われたとおり動くと、大きな乳房が上下にゆれた。
「おっぱいの動きも素晴らしい。表情も最高ですよ。奥さん」
「最後は体を回転させて、背中を向けなさい」
寿子がゆっくり体を回転させ、背中をむけると
「円を描くように腰を回しなさい。深く結合できるのを感じるでしょう」
寿子が体を動かしながら、
「もうだめです。行っちゃいます」
「今度は私もいきますよ。それー」
寿子は、山田が数回突き上げ、自分の中で果てたのを感じ、自分も快楽に身を任せた。寿子の意識が回復ると、山田は寿子の顔を覗きこんで、
「どうです。騎乗位もバリエーションが豊富でしょう。どれが感じましたか。これからは恥ずかしがらずに自分から挑戦するのですよ」
寿子は黙って頷いた。
「今度は、ベットに手をついて、お尻を突き出してください。」
山田は後背位で要求してきた。
「そんな格好ははずかしいです」
と言いながらも、寿子はベットに上って、尻を突き出した。
「膝は大きく開いてください。」
山田は腰に手をそえると、ゆっくり入ってきた。浅く何回がついたあと、奥まで突き入れた。
「いい」
寿子から声が漏れた。子宮がつかれていることを感じた。寿子の快感は一気に高まった。
「感じるでしょう。子宮の周りは最も感じる性感帯なのですよ。」
寿子は耐えられなくなって、肘を折ってベットに顔をふせた。
「だめですよ。顔をベットにうめては。横を向くのですよ。顔をみせるのですよ。男性は女性の表情の変化を見るのが楽しみなのです」
寿子が顔を横に向けると山田は覗き込んできた。
「いいでしょう」
「いいです。感じます」
しばらく、後ろから突かれていると、寿子は耐えられなくなった。
「だめです。いってしまします」
「一人で行ってはだめですよ。突かれた瞬間、意識してあそこを絞めるのですよ。ほーらやってごらんなさい」
寿子は、突かれる度に意識して膣を絞めた。快感が鋭くなった。
「よく締め付けていますよ。それでいいんです。上手です。私も行きそうになりました。一緒に行きましょう」
間もなく、子宮近くで爆破を感じ、寿子はオーガズに達した。
最後にお風呂に入った。お互いに体を洗いあい、寿子は山田の膝の上に乗って、湯ぶねに沈んだ。山田は後ろから乳房を揉んでくる。ゆっくり時間が流れる。至福の時だ。今日は3度も行ってしまった。長時間性の快楽をむさぼってしまった。自分の欲望を表に出し、相手が応えてくる。深い性の楽しみを知った。お風呂からでると、二人で抱き合って眠った。次の朝、帰りがけに山田は言った。
「よかったですか。次回は来月19日の土曜日ですよ。SMを体験してもらいます」
「SM」
「そうです。言葉は知っているとお思います。体の自由を奪われた状態で性的行為を楽しむものです。一度体験すると止められなくなりますよ」。
帰りの車の中では、寿子は昨晩行った数々の行為が次から次へと浮かんだ。笑みがひとりでにこぼれた。寿子はこの快楽からもう抜け出せないことを悟った。早くも1か月後のSM体験を待ち望んでいた。
 

1か月後に連れて行かれたの、スイート5であった。入り口付近はとトイレと浴室があった。奥に進むと薄いカーテンからは光が差し込んでいた。右側の壁にはベットが置いてあり、左側の壁には、X字の形をした柱、クロークと引き出しのたくさんある棚があった。天井には丸いフックがいくつか備え付けられていた。フロアーには、アームの出た椅子、レイザー張りの低い台などが並んでいた。
「今日は、奥さんが待ち望んでいたSM体験ですよ。」
「怖いです。できません」
「怖いことありません。終わったらあなたはSMに病みつきになっていますよ。
「新しい体験ですよ。ヘェラと縄とアナルを体験してもらいます。帰りのあなたは、別人のあなたです。感受性が豊かな女に変身しています」
寿子はヘェラと縄とアナルの体験がどんなことをするのか分からなかったが、不安と期待で体が震えた。
「まずはセイフワードを決めておきましょう。セイフワードとは、もうこれ以上はできません。やめてくださいということを相手に伝えることばです。SMプレイをしているときに相手が夢中になって暴走を始めそうになったら、直ぐに言う言葉です。相手はこの言葉を聞くと我に返って、やっている行為を止めてくれます。止めてくれない相手は、SMプレイの本質を理解していませんので、以後付き合わないことです」
「今日のセイフワードは相手の名前としましょう。あなたが2回続けて山田さんと言ったら、私はSMプレイを中止します。いいですね」
「はい」
と寿子は頷いた。
「それでは、このⅩの支柱の前に立ってください」
寿子が前に立つと、山田は素早く、寿子の手首を開いている上の輪に固定した。次に足首を下に開いている輪に固定した。
「これであなたは、何もできませんよ。私がすることから逃れられません。覚悟してくだい」
山田は寿子のブラウスのボタンを外し始めた。
「はずかしいです」
「どうすることもできませんよ。私に身を任すのです」
山田がブラウスを広げると、白い大きなブラジャーが現れた。
「大きくてきれいなおっぱいです。乳首が上をむいていますよ。見られているだけでは、つまらないでしょう。どうしてほしいのですか」
寿子が黙っていると、
「こうして欲しいんでしょ」
とブラジャーを押し上げ、乳房を口に含んだ。最初は乳房に触れただけだったが、やがて乳首を吸い出した。
「ああ、いい」
山田は、寿子の下半身の前に膝-づくと、
「寿子さんの一番感じるところを見せてもらいますよ。私も一番好きなところです」
「いやです。恥ずかしいです」
「本当は見てほしいのでしょう」
山田は、陰毛をかき分け、大陰唇を開いた。
「素晴らしいながめです。あなたの全てがみえます」
「全て」
「そうです。あなたの欲望がここに凝縮しているのです」
「何をしてほしいのですか」
「舐めてほしいです」
山田は、大腿から舐め始めた。ゆっくりと大陰唇の周りを舐めてから、大陰唇を口に含んだ。十分に舐めまわした後、小陰唇を舐め始めた。
「焦らさないでください」
「まだまだ我慢するのですよ。我慢するほど快感が高まます」
山田は膣口を舐め始めた。
「ああ、だめです。行ってしまいます」
「駄目です。まだ我慢するのですよ。次はクリトリスを舐めてあげますからね。それに耐えられたら、望むものを入れてあげますからね」
山田はクリトリスの表皮を剥いで、舐め始めた。
「もう我慢できません。早く入れてください」
「よく我慢しましたね。あなたの欲しがっていたものをいれてあげましょう。十分に味わうのですよ。
山田は立って、寿子の前に体を合わせると、下から入ってきた。
「いい」
寿子から言葉がもれた。
「十分味わうのですよ。ほら」
山田は何回も突き上げてきた。
「いい、いい、いい」
と言いながら、寿子は絶頂に達した。
「何も抵抗できないで、一方的に攻められる快感が分かったでしょう。これがSMの醍醐味です」
寿子は、言った。
「すごいです。こんなに感じるなんて」
「次はもっと感じますよ」
山田は寿子の両手首に腕輪をすると、天井のフックに手首を引っ張りあげ、つま先立ちの姿勢で固定した。
「次にアイマスクをします。周りが見えなくなると感覚が鋭くなりますよ」
周りが見えなくなると、しばらく放置された。恐怖が込み上げてきた。突然、寿子は尻に痛みを感じた。バシュ、バシュと音が響いて三度鋭い痛みを感じ、足がよろめいた。
「いた、いた」
「痛いですか」
「痛いです」
「バラ鞭を使ってあなたの尻を打ったのです。音は大きいのですが、痛みは一番弱い鞭です。もう少し耐えてごらんなさい。あなたが体験したことのない気持ちになります。打たれたときは、必ず膣とアヌスを絞めるんですよ。それではいきます」
山田は続けて5回鞭を振り下ろした。寿子は体が熱くなってきた。
「どうです」
「なんだか変な気持ちです」
「それでいいんです。打たれることによって、性欲が高まっているのです。あなたは素質があります。経験を積むともっと感じるようになります。私が欲しくなったでしょう」
「はい、欲しいです。
山田は前に体を寄せると、寿子の左足を持ちあげて、下から突き上げてきた。右手を左の乳房を揉みながら、口づけをしてきた。
「ああ いい こんなの初めてです」
「目が見えないと、感覚に集中できるでしょう」
「ああ、行っちゃいます」
「今いっちゃだめですよ。耐えるんです。耐えることによって、喜びはもっとたかまります」
山田は、3点攻めを入ながら、ゆっくりと出し入れを続けて。
「ああ、だめ、行っちゃいます」
寿子は、オーガニズムにたっして、両腕にぶら下がり気を失った
山田は寿子をフックから降ろした。寿子は床に崩れ落ちた。暫くして、寿子は目を覚ました。
「今度は、縄の体験ですよ。立って腕を後ろに回してください」
「今度は何をするのですか」
「縄であなたを縛るのです」
「そんなこと、いやです。縛られるなんて」
「まずは、体験ですよ。寿子さん好奇心がおおせいだ。それが新し世界を開いてくれますよ。さあ、決心して」
寿子が立ち上がって、手を後ろに回すと、素早く引き出しから縄を取り出してきた。
「もっと上で腕をかさねるのですよ」
山田は、腕を縛ると、縄を前に回し、まず乳房の上をしばり、次に下を縛って締め上げた。
「苦しいです」
「その緊縛感が今にたまらなくなりますよ。
山田は、後ろから手を回して、突き出た乳房にやさしく触った。
「ああ」
「乳房が、敏感になっているでしょう。縄で縛られるとそうなるのですよ」
山田は、必要に乳房を揉んだ」
「もうやめてください」
「もう十分でしょう。のレザーの長椅子を股いてうつ伏せになりなさい」
寿子がうつ伏せになると、山田は足首を椅子に固定した。首も道あがらないように固定された。つっぱった乳房が押さえつけられ、尻が丸見えになった。
「いい格好ですね。動けませんよ」
山田は、後ろから股の間に触ってきた。
「もう十分湿っていますよ。もう欲しいでしょう」
「いやです。こんな格好では」
「まだ、まだですよ。先は長いながいですからね。次にいきますよ」
「何をするのですか」
「あなたの一番いやなことをするのでよ」
「いやなこと」
「浣腸ですよ」
「浣腸、そんな」
「やったことがないでしょう、これも病みつきになりますよ」
「そんなこと止めてください」
山田は濡れた指で肛門に触ってきた。
「ほら、感じるでしょ。ローションをつけたから大丈夫ですよ」
「やめてください」
「そのうち、もっと触ってくださいと言いますよ」
山田は肛門の周りをしばらく撫でたあと、指を入れて中をかき回しながら出し入れを始めた。
「きたないです。ああ、やめてください。そんなこと」
「感じるでしょ。指を楽しむのですよ。肛門を時々絞めるのですよ。
「ああ、ああ」
山田の指が遠ざかった。寿子は残念に思った。まもなく、アヌスに冷たいものを感じた。
「ああ」
「今日は、イチジク浣腸2個にしておきました。我慢するんですよ」
「だめです。トイレに行かせてくだい」
「トイレには行けませんよ。縛れていますから。直ぐにもれないようにアヌスに栓をしておきます」
寿子の肛門には太い栓が埋め込まれた。
「だめです。漏ってしまいます。縄をほどいてください」
「オマルを当てておきます。あなたが耐えられなくなったら、栓をぬいてあげます」
「いやです。トイレに連れて行ってください」
寿子は脂汗が顔に浮かんできた。尻を左右にゆらし始まった。山田は栓の周りの筋肉な緊張するのを楽しそうにみている。寿子は顔を上下にゆらし始めた。
「もうだめです。栓を抜いてください」
と絶叫した。山田はにやりとして寿子の耳を舐めながら、
「もう限界ですね。栓をぬいてあげます」
山田が栓を抜くと、音とともに噴射がはじまった。オマルの中にいっぱいになった。
「ああ、いい」
「いっぱいでましたよ。全部出すのですよ。まだまだ残っていますから、頑張ってだすのですよ。おしっこもするのですよ。
「ああ、はずかしいです」
寿子の顔は紅潮していた。尿もオマルに垂れた。
すべてが終わると、山田は濡れタオルで、寿子の下半身をきれいにした。
「素晴らし光景でしたよ。これを見て興奮しない男はいません。あなたも排泄するとき快感が分かったでしたしょう。快感をどん欲に求めるのですよ」
「もうこれで終わりでしょう」
「これからが本番ですよ」
「まだするのですか。早く縄をほどいてください」
「まだ解けません。これからアナルで交わるのですよ」
「そんなことできません。許してください」
「今日の最後の体験です。これを体験すると新しい世界が開けますよ」
「止めてください。そんなことできません」
アヌスにローションが垂らされた。肛門を山田の人差し指が出入りした。寿子の快感が高まってきた。
「やめてください」
「快感を受け入れるのですよ。快感を楽しむのですよ」
コンドームを装着する音が響いた後、肛門に固いものが押し付けられた。
「力を抜くんですよ」
山田のペニスが肛門の上を数回上下したあと、押し入ってきた。
「ああ、いい」
寿子は肛門がこんなに感じるとはしらなかった。山田が数回前後すると、
「ああ、いい」
と言葉が漏れた。
山田は前後運動を繰り返している。寿子の感情が高まってきた。
「ああ、もうだめです」
「我慢するんですよ、肛門を絞めるのですよ」
「だめです。行っちゃいます」
「いいですよ。行きなさい。これが肛門で行くことですよ。その良さを体験するのですよ」
寿子は絶頂に達した。山田も達したことを感じた。
縄が解かれ、風呂に連れて行かれた。二人で湯ぶねに浸る幸せを再び感じた。寿子はこれで終わりと思ったが、ベットに入ると、両手は括られて頭の上に引っ張られた。両足も括られて下の方に括られ。万歳の格好で縛り付けられた。山田はわきに寄り添って、乳房を触ったり、下半身をなでなでながら眠りに落ちたようだった。寿子も間もなく眠りに落ちた。翌朝、寿子が目を覚ますと、山田が寿子の下半身を広げて、正常位では入っていた。
「これが最後ですよ。満足してくださいね」
山田は、精力的に前後運動を繰り返した。寿子の快感が高まってきた。
「いいです。感じます」
「まだ行っちゃだめですよ
「はい、もっと感じさせてください」
「いいですね。奥さんも快楽を求めるようになりましたね。それでいいのですよ。欲求は素直に表現することが大切です」
「よく分かりました」
山田は唇と合わせ、両手で乳房を揉みながら、前後運動を繰り返した。
「ああ、もうだめです」
「奥さんも、感じやすい体に変わりましたよ。もう全てを体験しました。自信をもってください。これから楽しい生活がまっていますよ」
山田は寿子の膝を開いたり、閉じたり、口づけをしたり、乳房を揉んだりして出し入れを繰り返した。
「ああ、いきます」
「私もいきますよ」
二人でフィニッシュに達した。
帰るときに山田は言った。
「次が3回目で、最後の体験ですよ。1か月後の18日、土曜日に今度は一人でスイート1に来てください。あなたは完璧な女性ですよ。今日よりももっと楽しい体験ができますよ」
 

18日、ホテルに着くと、すぐ「スイートルーム専用」のエレベーターの前に行った。エレベーターは何の反応も示さず、扉は閉まったままだった。
ホテルのフロントに行ってスイートルームに行きたいと告げると
カウンターの右奥で座ってパソコンを操作していた女性が、
「こちらえどうぞ」
と顔を上げ微笑みかけた。びっくりするほど美しい顔立ちであった。立ち上がって
「スマホをおあずかりします」
といったので、寿子が差し出すと、スマホを受けとり椅子に腰を下ろし、横にあった機械の上にスマホを乗せた。女性の後ろの壁には、カメラが寿子の目の位置の高さに設置されてあった。
数秒後に、スマホをベージュの布袋に入れ、上部の輪の紐を絞め、返してくれた。
「これで、必要なキー情報は、スマホの中に入っています。どこに行くにもこの小袋を持参してください。忘れるとドアが開きません。最初はスイート2の部屋へおいで下さい」
寿子は頷いて、小袋を受け取り、片手に下げた。ハンドバックと一緒にもっても目立たなかった。
エレベーターの前に立つと、ドアが開いた。スイート2部屋の前に立つとドアが開いた。入ると直ぐしまった。前回入ってスイート4と同じような部屋であったが、ベットは一方の壁についており、トイレもバスも洗面所も冷蔵庫もあった。一般的なホテルの同じであった。異なるのは片方の壁は巨大なクロークであった。横スライドのドアを開けると、多数のドレスが下がっていた。反対側のドアを開けると、多数の引き出しがあった。引き出しには、仮面、ブラジャー、靴などのラベルが複数貼ってあった。サイズが記入されていた。
ベットの方に眼をやると、一組に女性用の洋服が折りたたんで重ねてあった。別な場所に1枚紙が乗っていた。女性のドレス姿描かれていた。女性は仮面をかぶっていた。華やかなドレスの下には、ブラジャーとパンティが僅かに透けて見えた。ハイヒールを履いていた。そして下に、横文字で「このように着替えてスイート1においで下さい」
と書いてあった。折りたたんであった洋服を注意深くみると、ブラジャーの紐の一部が見えていたので、寿子は下着まで脱ぐのだと理解した。
「寿子はまず自分のサイズに合ったブラジャーの引き出しをあけた。いろいろが色のものがあったが、みな僅かに乳房を覆うものだけだった。寿子は白を選択した。パンティはハイレグであった。パンティ、ハイヒールも白を選択した。マスクは、白フクロウのマスクを選択した。最後に白系のドレスを選択し、ベットの上にならべた。しばらく躊躇があった、意を決して一気に着替えた。ハイヒールは思ったより高くなく、歩きやすかった。洋服を折り畳み、すでにあった洋服の隣に重ね、スマホの布袋を下げて部屋を出た。
廊下に出ると、スイート3の部屋から男性が出てきた。背が高く、がっしりした体格であった。タキシードを身に付け、黒の革靴を履き、白色の大きなマスクをしていた。額も、口回りもよく見えた。30代と思われた。
「一緒にいきましょう」
と声をかけてきた。寿子が黙ってうなづき、ついていった。スイート1のドアが開いた。中は思ったよりおおきく、豪華な部屋でった。すでに男二人と一人の女がソファーに座ってコーヒーをのみながら中央のソファーに座って談笑していた。ソファーは低いテーブルをはさんで対面していた。4人掛けであった。左右に一人がけのソファーが置かれていた。
男二人は一緒に入った男性と同じ服装、仮面であったが、仮面の色は、黒と青であった。青の男性は、額や口回りから、山田と判断された。女性は赤系のドレスと着て、ヒョウの仮面をつけていた。入った男性が二人の男性の隣に、寿子が女性の隣に座ると男女が迎えあうようになった。赤いドレスを着た女性が立ち上がり、二つのコーヒーを運んできて座った。
しばらく、5人で談笑していると、紫系のドレス着て、キツネの仮面をかぶった女性が入ってきて、寿子の隣に座った。隣の女性が素早くコーヒーを運んできた。その後少し談笑したが、お互いに紹介しあうことはなかった。
「それでは、食事にしましょう」
と山田が言った。
隣のテーブル移って、男女が向き合って座ると、最初にワインが運ばれ、その後豪華な食事が運ばれてきた。。隣のSグランデ食堂から運ばれるようであった。
約1時間で、食事終わった。終わるころには寿子の股間は濡れていた。再び山田がいった。
「では、これからが本番のお楽しみですよ」
と言って、部屋の奥に進み、壁にあったボタンを押した。するとSグランデ側の豪華な壁が大きく開いた。中は広い空間であった。全員がその部屋に入ると、壁は静かに閉まった。最奥に小さな舞台があった。手前には、舞台を取り囲むように二人掛けのソファーが5つ一列に並んでいた。全員中央寄りの3つのソファーに男女のペアーで腰を下ろした。一番左側は白仮面男性と寿子、中央は黒仮面の男性とキツネ仮面の女性、右側には山田とヒョウ仮面の女性だった。
「それでは、ヒョウさんお願いします」
山田が言った。ヒョウ仮面付けた女性が立ち上がると、躊躇もなく衣服を脱ぎ棄て、舞台の上に上がって一礼した。気が付くとバレー用のトウシューズを履いていた。まもなく、バレー曲「白鳥の湖」が流れてきて、女性は踊り始めた。回転や腕上げ、足上げなどのバレー動作が次々に展開された。その都度に豊かな腋毛や、陰毛の奥がのぞいた。足上げは必ず舞台の前面にきて行われた。
寿子が驚いて見つめていると、白仮面の手が寿子の胸の上に伸びてきて、ドレスを引き下げ、ブラジャーを引き上げ、乳房を引っ張り上げた。乳房はドレスとブラジャーに挟まれて吐出した。白仮面は乳首を唇に含んできた。衝撃に全身に走り、股間に液が噴出したことを寿子は感じた。そのまま乳首が口に含まれるのを許し、快楽を享受していた。隣を見ると、キツネ仮面の女性が同じことをされて、声を出しながら悶えていた。
数分経過すると曲が止まった。女性は皆に向かって一礼をすると、山田のもとに戻った。
戻ると直ぐに、山田のズボンの前を広げ、勃起したペニスを引き出し、口に含んでフェラチオを始めた。山田はフェラチオされながら言った。
「次は、ヒョウさんお願いします」
と言った。ヒョウ仮面の女性は、マスク以外の衣服を脱ぎ捨てて舞台に上がった。素足であった。直ぐに合気道の演武を始めた。掛声とともに、拳が付き出され、足が蹴り上げ
た。その都度、腋毛が見え、乳房と陰毛が大きく揺れた。白仮面は
「あなたもこれからは腋毛を伸ばすのですよ。自然の姿が一番美しいのです」
と言いながら、手をパンティの中に入れ、クリトリスに触れてきた。寿子の体には再び衝撃が走った。
「ああ、だめ」
と一人でに言葉が漏れた。ヒョウ仮面の女性は、自分の席に戻ると、黒仮面引き出した。黒仮面は、横にあったコンドームを取り出すと、素早く勃起したベニスに装着した。それを確認すると、女性はベニスをまたぎ、腰を下ろした。
「ああ」
という声を発した。それを聞くと、山田も、白仮面もペニスに素早くコンドームを装着して女性をまたがらせた。暫くの間、3人の間から
「いい、いい」と言葉は発せられた、最初にヒョウ仮面女性から、
「いきます、いきます」との言葉が聞こえ、暫くして静かになった。続いてキツネ仮面の女性が
「いきます、いきます」と言って静かになった。
最後は寿子が同じようにした。
「次ですよ」
と山田が言った。みんな一斉に立ち上がった。男性は素早くコンドームを外すとソファーの下からテッシュを取り出し、コンドームを包んで隣にあった小さなコミ入れに捨てた。隣のフロアに移ると、3人の女性は手首に皮の輪をまかれ、両手を合わせてつま先立ちに並んで吊り下げられた。男性は、ペニスを丸出しにしながら、尻をバラ鞭で打ち始めた。やさしい打ち方であったが、
「ああ、いい、いたい」
という言葉が漏れ始めた。寿子はそれほど痛みは感じなかった。体の奥に感じる衝撃の方が大きかった。間もなく男性は、鞭うつ場所を交換したようであった。寿子も鞭打ちの強さの微妙な変化を感じた。
男性の二巡目が終わるころになると、ヒョウ仮面の口から
「ああいい、いきます」と言葉がもれた。
続いて、キツネ仮面からも同じことばが漏れ、寿子が続いた。
「つぎですよ」
と山田が言った。
次のフロアに行くと、三人は低いレーザー張りのテーブルに跨いで固定された。手足は動かなかった。尻が空中に突き出している。アヌスが丸見えのはずだ。寿子にも次に何をされるかが分かった。
3人の男が寿子の周りにあつまった。アヌスが指でもまれた後、冷たい液が二度アヌスに注入された。この前と同じようにイチジク浣腸のようであった。直ぐにアヌスに何か押し込まれてきた。太い圧迫感があった。何か栓をされたように感じた。間もなく便意を催してきたが、寿子は必至で耐えた。三人の男は、寿子の前に座って、顔を面白そうにのぞきこんでいる。股にはペニスが直立していた。
「もう我慢できません。トイレに行かせてください」
と寿子がハアハアしながら言うと
「大丈夫ですよ。アヌス栓がしてありまから漏れません。こちらが限界だと判断したらぬいてあげます。それまではペニスをしゃぶって気を紛らわすのですよ」
寿子の前に白仮面のペニスが突き出された。寿子は目をそらして、じっと耐えた。アヌスの刺激がどんどん高まっている。目の前にはペニスが付きたてられている。もう耐えるのは限界だった。ペニスを口に含んで、夢中でしゃぶり始めた。技巧も関係ない。夢中でしゃぶるだけだ。気を緩めると便意が強烈に襲ってくる。冷汗が顔を垂れ始めた。そのときアヌス栓が抜かれた。便が空中に噴き出すのを感じた。
「大丈夫ですよ。オマルが押し付けてあるから、全部出すんですよ」
寿子は、排便の解放感を感じた。今までに感じたことのない開放感だった。また股の奥が濡れたことを感じた。直ぐに暖かいタオルがアヌスに押し付けられ、周辺がきれいにされた。触られてことがこんなに気持ちがいいのだと感じた。
そのあと、他の2人の女性に次々に同じことが行われたようであった。
「ああだめ、気持ちがいい」と何回も聞こえてきた。
寿子は、待っている間、突き出したアヌスが期待でひくひくするのを感じた。
しばらくすると、ペニスがアヌスにゆっくり押し込まれてきた。寿子の顔はゆっくりと突きあがった。ペニスは数回前後に動くと、去っていった。しばらくすると、ペニスが入ってきた。しかし前のペニスが感じが違った。別の男が入ってきたのだ。しばらくすると、ベニスは抜かれ、別のペニスが入ってきた。4回目のペニスは、最初の同じだった。男たちはローテーションをしているのだ。その度にカサカサ音がする。少し前男がコンドーム装着するときに聞いた音だ。男は女性を替えるごとにコンドームを交換しているのだ。急に寿子の心に安心感湧き上がった。
このペニスの肛門突きは、女性がオーガズムに達するまでつづけられた。寿子が最初にオーガズムに達して開放された。次にキツネ女性、ヒョウ女性の順だった。
最後には、全員で入浴した。お互いに体を洗いあって、最後には最初の男性に抱かれて、湯ぶねに沈んだ。男性は後ろから手を伸ばし、やさしく乳房に触れてた。寿子は目を閉じていた。至福のときであった。静かに時間がながれた。余韻に浸ることができた。
冷たいジュースを飲んだ後、11時前には全員でベットに行った。それぞれの組の男女は、マスクをしたまま全裸で抱き合って寝た。
次の朝、7時に目が覚めた。裸で毛布をかぶって寝ていた。周りにはだれもいなかった。
気分も爽快で、活力がわいてきた。直ぐにドレスをきて部屋を移動し、着替えて帰宅についた。
 
寿子飛躍

 寿子がこれで性的冒険は終わったのだと考えていると、1か月後のある日メールが届いた。その日も朝から体が疼いていた。
「19日空いていますか」
山田からだと思ったが、SNSと書いてあるだけだった。
「OKです」
と寿子が返信すると、直ぐに返信が来た。
「19日、東京高輪プリンスホテル18時、紫系の服装で来てください」
19日にプリンスホテルのロビーに行くと、一人の男性が近づいてきた。
「寿子さんですね。今夜はよろしくお願いします」
「こちらこそお願いします」
寿子は顔に見覚えがあった。テレビによく登場する与党の若手代議士Aだった。
「食事は何にしますか」
「今日は中華が食べたいです」
「中華ですか。このホテルではないのですが、お勧めのお店がありますのでそこへ行きましょう。タクシーを手配してきます」
男性はフロントに行くと直ぐ戻ってきた。直ぐに玄関に行くと、タクシーが待っていた。数分で中華料理店についた。席に付くと、
「バッフェレストランです。いわゆるバイキングです。たくさんの料理がありますが、どれも一級品です。ゆっくり味わいましょう」
寿子が少量の料理を皿に取って戻ると、Aは既に戻っていた。寿子は男性から左横に座りなさいと言われた。横に座ると
「あなたはきれいな人ですね。男を引き付ける美貌ですよ」
と言って大腿に手を触れてきた。
「あなたも魅力的な男性ですよ。私も興奮していまします」
Aは寿子のスカートの中に手を入れて、パンティの上からさわっていた。
「ああ、いい」
「また、料理を取ってきましょう」
二人が料理を取ってもどると、Aは寿子の右手を股間に導いた。
「ここに触ってください。興奮しているでしょう」
「大きいです。今夜が楽しみです」
「お上手ですね。私も楽しみにしています」
バッフェレストランでは好きなものを好きなだけ食べることができる。でも寿子は小食であった、今夜の期待の方が大きかった。
食事が終わってホテルの部屋に入ると、Aは言った。
「今日はあなたに女王様になって欲しいのです」
「女王様」
「そうです。今日はあなたが女王になって私を責めるのですよ」
「できません」
「やるのです。やることを私の方から話します。やってみると病みつきになりますよ。あなたに新しい世界が開けますよ」
寿子は、女王様という今まで経験したことのないことに惹かれた。
「はい、やってみます」
と寿子は答えた。
「責めるということは、女性が積極的になることです。まずは自分から服を脱ぐことです」
「恥ずかしいです」
「見せびらかしながら、挑発しながら脱ぐのです。パンツ姿になりなさい」
寿子は決心してAの方を向いてブラウスを脱ぎ始めた。恥ずかしかったが、次第に見せつけたい気持ちが湧いてきた。体が独りでに妖しく動き出した。見せる快感が湧いてきた。豊満な胸が白いブラジャーに覆われていた。スカートのファスナーを下ろし、スカートを脱ぐとハイレグ白いパンティだった。寿子は、本能的に右手で胸、左手で股間を覆って、下を向いてしまった。
「手を後ろに回して、顔をこちらに向けなさい。
Aは既に興奮していて、食い入るように寿子の体を見つめた。
「顔もきれいですけど、体もそれ以上に魅力的です。はやくブラジャーをとりなさい」
寿子がブラジャーを外すと、乳首が上を向いた豊かな乳房が躍り出た。
「素晴らしオッパイだ。直ぐもみもみしたいけど、今我慢することにしよう。今度は寿子さんが私の服を脱がす番ですよ。パンツ以外は脱がしてください」
寿子は頷くとAの前に立って、上着とシャツを脱がした。Aは寿子より一回り背が高く、スポーツをやっていたらしく、胸は厚かった。Aは寿子の顔と揺れる乳房を交互に見ていた。寿子は膝をついてズボンを脱がした。パンツの下は、高々と盛り上がっていた。
寿子が立ち上がってキスをしようとすると、Aは言った。
「こらから寿子さんにやってもらいたいことは、こちらから話します。言われても直ぐはやらないで、相手を焦らします。そしてやる前にやってほしいか聞きます。それでは、私の乳首舐めをしてくだい」
寿子は一瞬何を言われているのか分からない表情をしたが、すぐ理解したようであった。顔をAの乳首に近づけたが、何もしないでAを見つめていった。
「乳首に触ってほしい」
「触ってほしいです」
「それじゃ触ってあげるわ」
寿子は左手でAの背中に手をやり、体をつけて、右手で乳首の周りをなぞった。そして乳首を押したり、摘まんだりした。Aは感じているようであった。しばらく乳首を弄んだあと、
「舐めてほしい」
「舐めてください」
とAは歓喜の声を上げた。寿子は大きな舌を出し、時間をかけながら、ぺろりと乳首をなめてから口に含み、舌で転がした。
「ああ、いい」
左の乳首が終わると、右も同じようにした。密着していた寿子の方が熱くなってきた。
「背中も舐めてください。」
「舐めてほしい」
「ほしいです」
寿子は背中の中心線にそって舌を這わせた。
「どう、感じる」
「感じます。最高です」
Aは満足したようであった。パンツの前は立ちっぱなしであった。しばらくすると、寿子から離れて、持参した鞄をもってきた。中から、手錠、縄、イチジク浣腸2個、バイブ、コンドーム、ローションを取り出し、机の上に置いた。寿子は
「今日も縛られるのだな」
と思ったがそうではなかった。
「私に後ろ手の手錠をしてください。そして浣腸してください。」
寿子は驚いたが、Aの後ろ回って、手を後ろに回してから、
「手錠を後ろでして欲しい」
「してください」
「あなたは、私の奴隷ですよ」
「いいです。あなたの奴隷にしてください」
寿子が手錠をすると、Aは跪いて、顔を床に付け、尻を高く掲げた。寿子はAのパンツを膝まで下げ、尻の周りに触り始めた。次に右手の人差し指にコンドームをつけて、ローションを塗った。尻の穴に優しく触り、圧力を加えて行って指先を中に埋めた。やがて指先を上下左右に動かし始めた。Aは身悶えて言った。
「早く浣腸してください」
寿子は指を出し入れしながら
「本当にしてほしいの」
「はい。すぐしてくだい」
「だめよ、1回行ってからよ」
寿子は、後ろからペニスを握って動かしはじめた。床に寝そべってペニスを口に含んだ。ペニスに絡みついた舌は巧妙に動いた。ペニスは硬直を増した。まもなく口に射精された。
寿子はそれを飲み込んでから
「浣腸してほしい」と再び聞いた。
「はい、すぐしてくだい」
寿子は、浣腸器を取り上げ、先で肛門の周りに触ったが、なかなか挿入しなかった。
「早く入れてください」
寿子は2個の浣腸を行った。
「トイレに行くのは我慢するのですよ」
「はい。わかりました。でも我慢できません」
「私のあそこを舐めながらがまんしなさい」
寿子は、パンティを脱ぎ去ると、椅子に座り、足を広げた。Aは正座をして寿子の股間を舐め上げてきた。寿子はAの横顔を両手で抑えて、見下ろした。Aは舐めながら、哀願するように寿子を見上げた。体は震えていた。寿子は、このように男に奉仕させることも、快感が強いと感じた。
寿子は限界だと判断し、Aをトイレに連れていき、用便をさせ、尻をきれいにした。Aは黙ってされるままになっていたが、嬉しそうであった。そのあと、二人で風呂に入った。Aが座り、寿子は正面に跨がるようにして湯船に浸った。
Aはすぐ寿子の乳首を口に含んで動かし始めた。手錠をしているので、それが精一杯であった。寿子はペニスに手を添え、弄んだ。体が暖まると寿子は言った。
「体洗ってほしい」 
「欲しいです。お願いします」
Aを椅子に座らせ、寿子は前に跪いて、ソープ液を大量に使って胸から洗い始めた。脇下、股間、足と丁寧に洗った。背中を洗う時には、自ら乳房を押し付けながら洗った。楽しい作業であった。Aは目をつぶって洗ってもらっていたが、ペニスは立ちっぱなしだった。
Aは洗い終わると、湯船に浸かった。
「これからは、寿子さんが体を洗ってください。私は湯に浸りながら見ています」
寿子は恥ずかしかったが、Aに見せたい、見られたい欲求の方が強かった。Aの正面に座り、胸から洗い始めた。大きな乳房をしたから持ち上げるようにゆっくりと洗った。Aは食い入るように見つめている。股間を洗い始めると、快感が湧き上がってきた。見つめられることの素晴らしさを実感した。
 湯から上がると、寿子はブラジャーとパンティを付けた。Aはベットに腰を下ろした。
「次は、私をベットに縛り付けるのですよ。そこの縄を使ってください。まず手錠を外してください」
「そんなことできません」
「簡単ですよ。手足を縛って引っ張るだけです。縛り方はどうでもいいです。ほどけなければ十分です」
Aはベットに大の字に横になった。寿子は必死で、手を縛って、頭側のベットの四隅に縛り付けた。
「縛り方は、それで大丈夫です。次に足を縛って、頭の上の四隅に固定するのです」
やがて、Aは股間を空中に突き出した姿で固定された。アヌスがひくひくとしていた。気が付くと男性の立派なペニスは立っていた。
「次に私に寄り添ってください」
寿子は、Aの右側に寄り添って寝て、唇を重ねた。右手は乳首に、左手は耳に触れた。キスをしながら小指や薬指、爪先でうなじから耳裏を撫で上げ、耳の穴に小指を出し入れした。次に口を耳に移し、舌で愛撫した。Aは喘ぎ続けた。寿子は股間の方に回り、正座した。ペニスを握りつつ、
「舐めてほしい」
と聞いた。
「舐めてほしです」
寿子は上目づかいにAを見ながら、今まで教えてもらった技巧をつかって舐め続けた。
「タマの袋、裏筋も舐めてください」
寿子が、袋やアヌスをゆっくりと舐めていると
「もう我慢ができません。早くバイブで、私の尻の犯してください」
寿子は、バイブにコンドームをつけ、その上からローションを塗り、Aのアヌスにゆっくりと挿入した。上下運動を始めると、
「スイッチも入れてください」
スイッチを入れるとバイブはくねくねと動き始めた。
寿子が上下運動を続けると、Aは大量の射精をした。それがAの顔面に降り注いだ。

 3
寿子は、Aの足の縄を解き、足側のベットの隅に縄を縛り、大の字に固定した。
「あなたもブラジャーとパンティを脱いでください。そしてバックから、バラ鞭を取り出した私を打つのです」
寿子がバックを開けると、いろいろな道具に混ざって、バラ鞭が入っていた。鞭をもってベットの脇に立ったが、鞭を振り下ろせなかった。
「まずは足から打つのです。最初はゆっくり、弱くていいのですよ。打ち方が慣れてくると強く打てるようになります」
寿子が鞭で足を打ち始めると
「もっと強く打つのですよ」
寿子が力を込めて打ち始めると、男も呻き始じめた。寿子も興奮してきた。夢中になり始めた。
「今度は胸ですよ。胸が終わったら腹を打つのですよ」
寿子は胸から腹を打った。
「もっと強く、力を込めて打つのですよ。つぎはペニスを打つのです。」
寿子がペニスを打ち始めると。ぴくんぴくんと跳ねた。
「上手ですよ。もう私も出そうです。口に含んでください」
寿子が屈みこんで、亀頭の先に舌を触れると、先走りが溢れていたに。含んで口をつぼめ、僅かに上下させた。
「奥さん、上手です。私を見ながらやってください。いい顔ですよ」
寿子が舌を絡めて、口を何回か前後させた。
「もう出そうです。全部飲んでください」
寿子は、頭を動かして頷いた。まもなく、大量の精液が噴射された。寿子は懸命に飲み込んだ。
「よかったですよ。奥さんは口でやるのが上手ですね。そのまま口に含んでいてください。すぐ回復しますので」
しばらくすると、男性のものが再び立ってきた。
「今度は、あなたが楽しむ番ですよ。コンドームを装着してまたがるんですよ」
寿子はコンドームを装着して対面でまたがった。
「私は手が使えないので、すべて奥さんがやるのですよ」
寿子は山田から教わった騎乗位のやり方を実践した。しばらく股でペニスをこすったあと、手で中に入れた。ゆっくりと腰を前後に動かし始めた。Gスポットが刺激され、快感が沸き起こった。それを感じることに集中した。
「奥さん、上手ですよ。大きな乳房がゆれ、表情もいいですよ。奥さんも楽しんでいますか」
「はい、感じています」
寿子がいろいろな動きを始めると、
「感じています。もう少しでだしますよ」
「私も一緒にいきます」
まもなく、二人に緊張が走った。寿子は前に倒れ、男性と体を合わせた。乳房に圧迫感があるが、心地よい。唇を男性の口に合わせた。
「あなたは素晴らしい女性ですね。美しいうえに、テクニックも抜群ですね。何よりも自分から楽しもうとする姿勢がいいですね」
「恥ずかしいです」
「恥ずかしいことはありません。これが大人の人生の楽しみです。これから私の知っている代議士やや財界の大物をあなたに紹介します。新し世界が開けますよ」
「ありがとうございます。楽しみです」
寿子は、新しい世界が開けたのを感じた。自分が性奴隷でも、女王様であっても、快楽を感じ、満足を得ることが出来た。相手にも喜びや満足感を与えることができる。寿子は性的欲望がSNSによって秘かにコントロールされていることを知らない。しかし、寿子は自分の欲望に従うようになった。新しい性的冒険には好奇心も沸いた。世界はどんどん広がっていく。毎月SNSが送られてくるメールを楽しみに待つようになっていた。




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