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Mistake
Mistake【5】
「……この年齢にもなってくると、友達の半分くらいは結婚してたりするでしょ? 響はあたしよりちょっと上だし、あたしの周りより既婚率高いはずよね。……離婚率も高いかもだけど」
自分から出てきたいやらしい液体が、自分の身体から発せられるいやらしい音が、あたしを精神から犯そうと企てている。
少しだけ実家に似た和室に響く水音に幼き日の思い出が侵蝕されてしまう事を恐れ、まとまっていない話を見切り発車で話し始めてしまった。
「う~ん? 気にした事なかったなぁ、独身とか既婚とか。職場でも誰と誰が付き合ってて誰々さんは結婚してて…………みたいな事ぜーんぜんわかんないや。僕には関係ないしどうでも良いし♪」
「あら? 響は精神年齢が大学くらいで若止まりしてるタイプなのかしら。あれこれ詮索してくる頭と口の軽いゴシップ好きの何億倍も良いでしょうけど、そんなんで支障ないの?」
「心配してくれてるんだね♡ 奏は優しいなぁ♡♡ でもだーいじょうぶ♡ 僕は好きになったら真っ正面から奪いに行くタイプだから♡ もし奏に好きなひととか彼氏がいたり――、結婚してたとしても諦めなかったよ♡♡ 振り向いてくれるまでしつこくアタックしてたんじゃないかなぁ♡」
少女漫画みたいなべらぼうに麗しい作画に似つかわしくない台詞を連発する唇もまた、リップが剥げて乾いたあたしのそれより女子力が高い。
「……人は見かけによらないって本当ね♡ あたしは響のギャップ好きだから良いけど♡♡ でもね、大多数の人間はそうじゃないのよ! 人間というかある程度年食った大人は! 好きな人が出来たらパートナーがいるかどうか一番にリサーチするし、いるってわかった時点で諦めたり結婚までしてたら涙を呑んで諦めたりするもんなの!!」
面積の広い手のひらが陰核に擦れて、そのたびに陰核が肥大して、中から顔を出した核の部分が背伸びをしてキスをするみたいに大きな手に擦り寄っていく。
「そうなの!? みんな諦めが早いんだね~? ……あ、『諦めが早い』だとネガティヴすぎるかな? 『潔い』?」
「そのふたつ表裏一体だし、『潔い』でも『諦めが早い』でもどっちでも良いと思うけど。その件に関しては響の諦めが悪すぎるだけというか――――まぁ響の性格は別に今重要ってわけでもないから置いとくけど。最初にした質問。年齢的に周りに既婚者増えてくる問題。流石に友達の結婚事情なら響でも把握してるんじゃない? 友達同士なら不文律っていうのかしら、さっき説明したような事はわざわざ仲間内でルール化するまでもなくみんな当たり前に守ってるでしょ。友達の女に手出すとか言語道断、厳しいとこだと冗談やちょっかい程度で一発退場的な。……ていうかそもそもの話、男友達と穴兄弟絶対回避したいタイプの男でしょ、あんた。……どうよ、友達の既婚率。上がってきてない?」
前提の共有と常識説明で本懐を遂げる瞬間を先延ばしにしまくっているあたしは自分で自分の首を絞めているのか、それともセルフ焦らしプレイによって最高の瞬間をプロデュースしているのか。
脳みそが回転を鈍く鈍くして完全に止まる寸前に、開き切った花弁がお漏らしのように愛液を吐き出した。
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