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Mistake
Mistake【6】
「…………言われてみれば、女の子は既婚者率高めかも? 結婚してる子たちで固まって『うちのがさ~』ってよく愚痴ってるなぁ。家事も育児もやらなかったり、楽なとこだけやって分担した気になってて嫌とか。どこのおうちにも事情はあるんだろうけど、みーんながおんなじ悩み持ってるって事はダメな男が多すぎるって事だよね。僕ならそんな事しないのに…………。どうして大好きな女の子に当たり前になんでもかんでも押し付けるんだろうね!! 結婚してもらってる立場なんだから、お金も時間も命も全部奥さんに捧げるべきだと思うんだけどなぁ……」
手を止めた響は鼻息荒く切り込んだ。
(きょ、極端すぎる…………! けど、響と結婚したらめちゃくちゃ大切にしてもらえるのは間違いなさそうね……。この様子だと、妊娠したらなんにもさせてもらえないまであるわよ……?)
言葉が鋭いわけでもなければ声が大きかったりドスが効いていたりするわけでもなかったけど、真剣に怒る姿は妙に気迫があった。
「響の友達も苦労してんのね…………。やっぱり結婚って相手間違えたら墓場なのかも、女にとって。しかもその墓場、掃除どころか参ってももらえなさそう。……あたしの周りの結婚してる友達からもちらほらそんな感じの愚痴は聞くけど、妊活の愚痴には及ばないのよね。9割くらい妊活。圧倒的妊活! あたしに言われてもって感じなんだけどね……」
「妊活の愚痴?」
「ええ。……結婚したら『そろそろ子ども欲しいね』ってなるタイミングが来るじゃない?」
「うんうん♡ ずーーーっと夫婦2人で生きてくのも憧れるけど、きっとそういうタイミングも来るよね♡ ……僕は今すぐにでも欲しいけど♡♡ 奏との赤ちゃん♡♡」
要所要所で頷いて真剣に話を聞いていた響が妖艶に目を細め、愛液をたっぷり纏った指で下腹に圧を掛けてきた。
「…………結婚もまだなのに♡」
「でも本当の事だし♡♡」
「……あっそ♡ …………話続けるわよ。その子たちの夫ってのがかなり厄介なの。口では『子ども欲しい』って言うわりに行動に移さないらしくて。デキやすいタイミングで誘っても『疲れた』って寝ちゃったり、やっと応じてくれてもほとんど前戯なしで適当にパコって1回出して終わりみたいな。信じられる?」
あたしの意向を聞かれる前に続きを話したら、響の眉がぴくりと動いた。
「……うっっわぁ……。何それ……。めちゃめちゃひどいね…………」
「でしょ!? 付き合ってた頃からそうなら承知して結婚したって事だし同情出来ないけど、みんなそうじゃないって言うの。付き合ってた頃はそんな風に雑にされた事ないって…………。前戯に時間割いてくれて色んなとこにキスしてくれて、大切にされてるって実感させてくれてたのに変わっちゃった…………って。みんな怒ってるってより悲しそうにしてるのよね……」
他人から聞いた話をしているだけなのに無駄に感情移入してしまって涙目になったあたしを、響は優しく撫でてくれた。――ただし、頭や肩でなく子宮の上を。
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